解説
MARVELコミックにおける宇宙の、あらゆる事象を見続けることが使命の超常的存在。
1963年4月の『The Fantastic Four #13』で初登場。
「ウォッチャー」は種族の名前に近く、地球(あるいはアース)を担当しているのは「ウアトゥ(Uatu)」という個体。
その名からして古代エジプト神話に登場するアトム神そのヒトであった。
月面に住んでおり、事件を簡単に解決できるほどの数々のスーパーパワーを持つものの、起こる事柄に干渉することは禁忌としているが、時々干渉しており、クロスオーバー系のような重大事件が起こる or 起きかけると現れるため「まずいことが起こる前触れ」扱いされてもいる。
見た目は角ばった禿頭の青いローブ風の衣装を着た老人。山、時には星をも超える巨大な存在であり、透けて向こう側が見えることもある。
F4アニメの日本語版的な何かでは「("頭でっかち"から)デッカチー」なんて呼ばれていた。
2014年代の大事件『オリジナル・シン』(Original Sin)で何者かに暗殺されてしまう。
MCU版
声:ジェフリー・ライト、吹替:井上和彦
アニメ『ホワット・イフ...?』にて初登場。
作品の案内人のような役割で、それまでの実写作品とは異なる"IFの世界"を観察する。
F4の関係者としては『ワンダヴィジョン』のこの人に続く2人目。
なお『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス』にはコミックでのウォッチャーと同じ姿の人物(メイン画像左上)が登場し、自身の今まで見てきたことを語るスタン・リーの話を聞いていた。
スタンは『アイアンマン』から『アベンジャーズ/エンドゲーム』、ひいてはこれまで製作されたMARVEL映画のほぼ全てにカメオ出演しており、ウォッチャーとして各世界を見守っていたとする説もあるが、真実は不明。
ホワット・イフ...? シーズン1
フェイズ1で描かれてきたものとは異なる歴史を辿ったいくつものマルチバースを観察し続ける。
最初こそ超常的な存在らしく各々の世界の人物達を客観視する発言も多いが、話が進んで自分と関わる存在が出てくるにつれ人間味のある台詞が多くなっている。
ソーやロキのようなアスガルド人さえもその存在を感知することはできなかったが、恋人を失ったことをきっかけに最恐最悪の魔術師となったドクター・ストレンジには見つけられており、彼のピンチに対して助けを乞われたが、干渉しないという不文律のもと、彼を見捨てた。
しかし、ヴィジョンのボディを手に入れてウルトロンが完全体となった宇宙において、ウルトロンが全人類を滅ぼし、更にすべてのインフィニティ・ストーンを手に入れて宇宙全体の生命体を絶滅させた上、ウォッチャーのいるマルチバースの隙間に侵入。
『ドラゴンボール』ばりのバトルの末にウルトロンに敗北したウォッチャーは、自らに課した「マルチバースで起こることに干渉しない」という誓いを破り、ストレンジを始めとした各宇宙のヒーローたちを集め「ガーディアンズ・オブ・マルチバース」を集結させる。
ガーディアンズの活躍によりウルトロンは倒され、インフィニティ・ストーンをキルモンガーおよびウルトロンの体を乗っ取ったアーニム・ゾラごと新たな宇宙に封じ込め、事態は解決。ガーディアンズをそれぞれの元の宇宙へ送るが、唯一、ウルトロンの出身宇宙でただ一人生き残ったナターシャ・ロマノフからは「私の宇宙がウルトロンに滅ぼされるのを、ただ見ていただけ?」となじられる。その贖罪か、ナターシャを第3話で描かれた宇宙(ナターシャを含むアベンジャーズのほとんどが殺され、ロキに支配されかかった世界)へと送り、彼女に新たな人生を与え、自身は再びマルチバースを見守る日常に戻った。
アイ・アム・グルート シーズン2
第5話に客演。
宇宙を救うと伝わる種子が保管されている寺院を探検するグルートを見守る。
ホワット・イフ...? シーズン2
引き続き語り部として登場。