概要
サノスが作り出した、『インフィニティ・ジェムズ』と呼ばれる宝石を備えた黄金のガントレット。着用は左手。
ただでさえ一つひとつが凄まじいパワーを秘めているジェムをすべて揃えることで、ギャラクタスさえ凌駕する程の驚異の力を発揮する。
サノスはジェムを、本来の所有者である「エルダーズ・オブ・ザ・ユニバース」から強奪し、ガントレットを完成させた。
このパワーを完全解放した場合のサノスは宇宙そのものを超越し得るパワーを発揮できる。
実際、「インフィニティ・ウォーズ」ではガントレットのパワーを最大限に発揮し、肉体を捨てて宇宙と一体化するというとんでもないことまでやってみせた(ついでにガントレットを肉体に置き忘れて野心家の孫娘ネビュラに奪われるという致命的な大チョンボをやらかしてもいるが……)。
その後も度々登場しており、フードというヴィランがガントレットを完成させようとして(完成したインフィニティ・ガントレットを装着したイラストもあったのだが)、アベンジャーズに野望を砕かれた。
異世界同士が衝突して対消滅する宇宙の危機「インカージョン」事件の際、これを防ぐ目的でインフィニティ・ガントレットが組み立てられ、使用された。
「ビヨンダーズ」と呼ばれる超存在の力を吸収し全能存在と化した神皇帝(ゴッドエンペラー)Dr.ドゥームと戦う為に、ブラックパンサーがガントレットを装着して挑んだが、敗れている(付け加えて言うなら、元々負ける事前提の囮であった)。
また、とある世界的有名人物がこれを身に着けて暴走したことがある。
インフィニティ・ジェムズ
「エルダーズ・オブ・ザ・ユニバース」と呼ばれる超存在たちの持つ、神秘の宝石。
ジェム | 元の所有者 | 効果 |
---|---|---|
パワー・ジェム | 格闘技オタクで惑星をパンチで破壊出来るパワーを持つ“チャンピオン” | 力を司り、既存のエネルギーや肉体の強化・弱体化ができる。ガントレットの状態では他のジェムのブースターとなる |
マインド・ジェム | 生粋のギャンブラーかつゲーマーで生と死を操る“グランドマスター” | 精神を司り、他者の精神を操ったり、心を読む事ができる。全てのジェムと組み合わせることで、宇宙そのものの精神と一体化できる |
タイム・ジェム | 植物オタクで植物を自在に操る“ガーデナー” | 時間を司り、加速・減速・停止・逆行、時間に関してあらゆる効果を発揮できる。タイムホールを開いて過去・未来から色々なものを呼び込んだり、老化光線を放ち、浴びた相手を瞬時に老人、更には塵に変えることも可能 |
スペース・ジェム | スピート狂で光よりも早い俊足を持つ“ランナー” | 空間を司り、宇宙中を自由自在に移動できる。自分が移動するのはもちろん、他者や攻撃の矛先をあらぬ場所へ放り出すことも可能 |
リアリティ・ジェム | 蒐集家で無数の兵器を所持する“コレクター” | 現実性を司り、現実を改変する事ができる。有り体に言えば既存の物体を作り変える力であり、相手に幻を見せたり、周囲の石を鋭い槍に変えるといった事が可能 |
ソウル・ジェム | 中間存在の化身“インビトウィーナー” | 魂を司り、生者を死なせたり、死者を蘇らせたりできる。他者の魂を感知して隠れた相手を見つけることも可能。アダム・ウォーロックと結びつきの極めて強いジェムであり、この事がインフィニティ・ガントレット攻略の切り札となった |
またインフィニティ・ガントレットには付けられないエゴ・ジェムというものがある。これは自我を司り、それに加えて 「力」「時間」「空間」「現実性」「精神」「魂」が無限になって自由自在に操る事ができる。 それを利用して世界のいろいろなパーツをあわせて新しい宇宙を創る事が可能。
実写(MCU)版
『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』のラストシーンが初出。
この時点では原作におけるインフィニティ・ジェムズに当たるインフィニティ・ストーンはまだ嵌っていなかったが、ガントレット本体は既に完成しており、サノスが「これですべて片づけてやる」と不敵な笑みを浮かべていた。
これを製作したのは、ソーのムジョルニアを作った、惑星ニダベリアに住むドワーフたち。
サノスは「ガントレットを作れば殺さず助けてやる」と約束していたが、ガントレットが完成した後、エイトリという1人の職人を除いて惑星の住人全員を虐殺した(エイトリに対しても、二度と自身に危険が及ぶ可能性のあるアイテムを作れないように両腕を潰している)。
余談だが、MCUで使用されたのは「新造」されたガントレットである。
そしてアスガルドの宝物庫にあったのは『マイティ・ソー/バトルロイヤル』にて「レプリカ」であることが判明している。
新造できる=製造法がニベダリアに残されている=過去に製造されたことがある
レプリカの作成ができる=見本となるものが存在した=過去に製造されたものを元にした
上記のように考えるとMCU世界では過去何処かでオリジナルのガントレットが製作されたことがあり、もしかすると未だに宇宙の何処かにそのオリジナルが現存している可能性が残されている。
ストーンが無いならオリジナルガントレットがあっても、と思うかもしれないが過去や平行世界への移動が『エンドゲーム』以降可能となってしまっているため……?