概要
ソビエト連邦の暗殺者であり、「ウィンター・ソルジャー」はエージェントとしてのコードネームである。
その正体はキャプテン・アメリカことスティーブ・ロジャースの相棒であったバッキー・バーンズである。
黒いバトルスーツを身にまとい、口元は黒い軟質性素材のマスクで覆われている。
更に、目元をサングラスをはめ込んだ黒いゴーグルで隠しているときもあり、その正体は容易に判別できないようになっている。
唯一露出した左腕は、ソ連製の義手となっている。全体が銀色で、肩に赤い星印があしらわれている。
原作
原作では、第二次世界大戦末期にキャップと二人で無人爆撃機を止めようとした際に、空中での爆発に巻き込まれ行方不明となる。
その後にロシアの哨戒潜水艦に乗っていたヴァシリー・カルポフ司令官とその乗組員が、大西洋の極寒地で氷漬けになっていた片腕の無いバッキーの身体を発見し、モスクワまで連れられ蘇生された。しかし、爆発によって脳に傷を負ったために、記憶喪失となっている。
映画(MCU)版
『キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー』では列車から転落した後、(原作同様)左手を失い、意識不明になって倒れていたところをヒドラ(レッドスカル率いる部隊)によって回収され、(これまた原作同様)洗脳されて暗殺者であるウィンター・ソルジャーへと仕立てあげられたことが明らかになった。
(また、『ザ・ファースト・アベンジャー』で拉致され、一時的に捕虜にされている間に改造手術を受けていたらしく、谷底へ転落しても死ななかったのはそのためではないかとスティーブは推測していた)。
MCUでのその後の展開は、「バッキー・バーンズ」を参照。
また、『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』では、バッキー以外にもウィンター・ソルジャーがいることが判明。
特殊な暗号を用いた精神支配を施された、ヒドラの改造兵士。それがウィンター・ソルジャーである。
だがバッキー以外のウィンター・ソルジャーは、いずれもヒドラの洗脳が不十分で暴走したため、研究施設で凍結保存されていた。
彼らは『CW』終盤で、凍結された状態のまま、ヘルムート・ジモに射殺され、生存しているウィンター・ソルジャーはバッキーのみとなった。
余談
- ウィンター・ソルジャーの名前はベトナム戦争でのアメリカ軍の蛮行を告発した元兵士達の活動である「ウィンター・ソルジャー集会」が由来。更に「寒い国」のイメージが有るソ連・ロシアのエージェントのダブルミーニングが有ると思われる。
- 更に「ウィンター・ソルジャー集会」の語源は政治思想家のトマス・ペインが書いたアメリカ独立戦争を肯定する内容の著書「コモン・センス」の中の「夏の間だけの兵士や国が調子がいい間だけの愛国者は祖国への奉仕をためらうだろう」と云う一節から。自国が行なった悪を告発する事こそが、夏の間だけの兵士(Summer Soldier)や愛国者を装った日和見主義者の正反対の存在≒真の愛国者の行為である、との意味。