概要
マジンガーZ、グレートマジンガー、マジンカイザーのマジンガーシリーズに登場するミケーネ帝国の戦力。古代のミケーネ人が延命の為にロボットに脳髄を移植して誕生したサイボーグである。
発掘された戦闘獣を修復あるいはデッドコピーして電子頭脳を乗っけた機械獣と違い帝国の純正品かつミケーネ人の脳が乗っているので、ロボットの顔以外に体の何処かに在る人間の顔から喋る事が出来る(もっとも劇中で流暢に喋った個体は少ないが)。この人面部分は他より脆いので弱点でもある。
悪霊型・爬虫類型・鳥型・昆虫型・魚型・猛獣型・人間型(超人型の記載もあり)の7種類があり、それぞれが軍団長によって統率されている。これらの軍団の総称が「7つの軍団」である。
これらの他に、諜報軍も戦闘獣を所有している。
戦闘力も機械獣とは一線を画しており、マジンガーZの装甲素材である超合金Zすらも容易く破壊してしまう。初登場の劇場版『マジンガーZ対暗黒大将軍』やマジンガーZ最終回にて、マジンガーZをズタボロにしてみせた。
※もっともマジンガーZの攻撃も、当たりさえすればブレストファイヤー等は十分通用するので、劇場版ではマジンガーZだけで戦闘獣5体(順にスラバ→ジャラガ→バーディアン&ライゴーンのタッグ→一晩後にマモスドン)を苦戦しながらも辛うじて倒している。
TV最終回でのマジンガーZは、万全の状態で出撃した劇場版と違い。機体も兜甲児もDr.ヘルとの決戦のダメージが回復しきっておらず、全力には程遠い状態での出撃であり(既に全身あちこちヒビが入っており、ブレストファイヤーの放熱板が部分的に欠けているような有り様であった)。
戦闘開始直後に右ロケットパンチを喪失。グラトニオスの攻撃で体勢を崩された所に、ビラニアスの鱗に突っ込んで初っ端から全身を腐食させられた上、ジェットスクランダーを破壊されて飛行能力を失ったのが致命的であった(付け加えるとグラトニオスがその後も立ち止まる暇も無く攻め続けてきたので、威力のあるブレストファイヤーやルストハリケーンは撃つ暇も無かった)。
劇場版・TV最終回共に「超合金Zを簡単に破壊できる」という事前情報無しで挑んだ為に、余計なダメージ(牽制にロケットパンチを撃ったらビームで壊された、スクランダーカッターを使ったら返り血(溶解液)で融けた等)を喰らっていた部分もあるので、改造前のマジンガーZにもやり方によっては十分勝ち目はあった。
テレビマガジン連載版では、ドクターヘルを倒してからしばらく月日が経ってからの襲来であり、格納庫に安置されて良好な状態であったマジンガーZを反撃の機会を与えぬまま完膚なきまでに叩きのめしている。
「真マジンガーZEROVS暗黒大将軍」では、戦闘獣は攻撃は効かないわけでは無いが強力な再生能力を持っている上に、超合金Zの分子結合を弱める波動を放っているという設定があり、甲児も初戦で超合金Zの防御力が役に立たないと知ってからは、なるべく回避に努めている。
幹部クラスである暗黒大将軍や七将軍は戦闘獣の中でも屈指の能力を誇り、劇中ではグレートマジンガーも相当に苦戦させられている。
司令官
7つの軍団
所属 | モチーフ | リーダー | 画像 |
---|---|---|---|
人間型戦闘獣 | 武器、兵器、器物、衣装 | 超人将軍ユリシーザー | |
悪霊型戦闘獣 | 死を連想させるもの(骸骨やミイラなど) | 悪霊将軍ハーディアス | |
爬虫類型戦闘獣 | 爬虫類、両生類 | 妖爬虫将軍ドレイドゥ | |
鳥類型戦闘獣 | 鳥類、翼竜 | 怪鳥将軍バーダラー | |
猛獣型戦闘獣 | 哺乳類 | 猛獣将軍ライガーン | |
魚類型戦闘獣 | 魚類、水棲生物 | 魔魚将軍アンゴラス | |
昆虫型戦闘獣 | 昆虫 | 大昆虫将軍スカラベス | |
諜報軍戦闘獣 | 特に縛りなし | アルゴス長官 | |
ゴーゴン大公 | |||
ヤヌス侯爵 |
マジンカイザー 死闘!暗黒大将軍
OVA版『マジンカイザー』の続編にて登場し、世界各地を襲い多くの被害を出した上、グレートマジンガーを除くマジンガー軍団を壊滅させる……が、マジンカイザー相手には分が悪過ぎて、暗黒大将軍を含め殆どが秒殺レベルで倒され、結局カイザーには傷ひとつ与えられてない。まあカイザーはTV版グレートの何倍も強いから仕方がないが
真マジンガー
合体機械獣ガラダブラMK01がミケーネの勇者という設定で登場。また、原型ともいえるミケーネ神達も登場する。
なおマジンガーZはゼウス神の腕が変化したジャパニウムから作られた(=ゼウス神の腕くらいのサイズ)ため、ミケーネ神とも同じようにサイズ差がある。しかしそのために同じく戦闘獣の残骸を修復して作った機械獣もまた何故かミケーネ神よりサイズダウンしていることになるという矛盾も生じてしまっている(ガラダとダブラスはガラダブラの残骸を二つに分けて再生したとのことだが、マジンガーと同サイズにまでサイズダウンして再生されたことになる)。
真マジンガーZEROVS暗黒大将軍
第二部以降に登場。初登場時はTV版同様に第一陣がマジンガーZをズタボロにし、暗黒大将軍率いる第二陣がZを捕獲しようとした所で、救援に駆けつけたグレートマジンガーと戦闘に入った・・・と思いきや、グレートの影響で覚醒したマジンガーZEROのとばっちりで壊滅。その後の時間軸でも敵として出てはくるのがだが、どうにもZEROのインパクトのせいで微妙に影が薄い。とはいえ強敵には違いなくある時間軸では、TVシリーズより早く地球に襲来したベガ星連合軍を、グレートマジンガーと共闘して蹴散らしているなど見せ場はある。
スーパーロボット大戦
殆どはザコとして登場だが、暗黒大将軍などはステージボスとして良く登場する。
しかし、『第3次スーパーロボット大戦Z』では原型であるミケーネ神が2万越えの体力に加え、2Lサイズと2回行動というとんでもないスペックで襲ってくる。
『スーパーロボット大戦X』では久々に登場。
姿こそ機械獣なもののパイロットが「戦士の魂」となっており実質的な戦闘獣となっている。
これによりボスユニット化し、第3次Zより前のスパロボにおける雑魚ユニットポジションはケドラに交代した。
なお、Xでは前述の設定通り普通に喋っている上にマジンガーZの戦闘力をある程度は認めている等やたらとカッコ良くなっている(今までは独自の意思があるのに人工知能が乗っかっていた為喋らなかった上に原作では基本的に舐めて逆襲される事が多かった)。
おまけに原型よりパイロット能力も上がっているというシリーズで1番戦闘獣が輝いた作品と言える。
作中では飛行要塞グールを一撃で粉砕した上にマジンガーZを単騎で圧倒する等旧作プレイヤーに真版戦闘獣の恐るべき力を見せ付けた(前述の通り戦闘獣は超合金Zを破壊出来るので違和感は無い)。
その他
登場リスト
TV「グレートマジンガー」
話数 | サブタイトル | 登場戦闘獣 |
---|---|---|
1話 | 大空の勇者 グレート・マジンガー | 猛獣型戦闘獣・バルバリ 鳥類型戦闘獣・オベリウス |
2話 | 地獄の使者!! 闇の仕掛人ガラリヤ | 人間型戦闘獣・ガラリヤ |
3話 | 炎のガッツ!! 野性のビューナス!! | 悪霊型戦闘獣・ズガール |
4話 | キャッチ・アンド・アタック!!科学要塞研究所!! | 昆虫型戦闘獣・ムガリッサ |
5話 | 突撃!! 怒りの連合戦闘獣!! | 爬虫類型戦闘獣・センザン 昆虫型戦闘獣・ラルゴス |
6話 | 地獄におちた剣鉄也 | 悪霊型戦闘獣・サイコベアー |
7話 | 救助不可能?! ほら吹き少年の恐怖 | 人間型戦闘獣・グレシオス |
8話 | とどめの一撃!! ドリルプレッシャーパンチ!! | 爬虫類型戦闘獣・ゴブリウス 人間型戦闘獣・ダイヤカス |
9話 | 爆死!! 美しき人間志願者!! | 諜報軍戦闘獣・クレオ |
10話 | 危しマジンガー!! 移動する発狂地帯!! | 昆虫型戦闘獣・ブルートン |
11話 | 目覚めろシロー!! 愛なき戦いの結末!! | 魚類型戦闘獣・ギライ |
12話 | 猛牛バイソニアの逆襲 | 猛獣型戦闘獣・バイソニア |
13話 | 激闘!! 兜博士対暗黒大将軍!! | 人間型戦闘獣・ギロニアン 鳥類型戦闘獣・ビーコング |
14話 | 転覆寸前!! 研究所を救え!! | 人間型戦闘獣・ハーキュリーズ |
15話 | 吸血!! 恐怖のトカゲ地獄 | 爬虫類型戦闘獣・ゴモドラー |
16話 | 立て!! ミケーネの若きプリンス!! | 人間型戦闘獣・ケルビニウス |
17話 | 鉄也よ!! 地獄の闇から這い上がれ!! | 諜報軍戦闘獣・キリニア 人間型戦闘獣・ブラベウス |
18話 | 黒い罠! ドッキング戦闘獣!! | 爬虫類型戦闘獣・イグアナス |
19話 | 雪よ若い血潮を染め抜け!! | 爬虫類型戦闘獣・ギドニアス 魚類型戦闘獣・ゴルドバ |
20話 | 決死!! ミケーネス攻撃隊乱入!! | 猛獣型戦闘獣・グラバール 人間型戦闘獣・マーバラス |
21話 | 怒りの指令!! 姿を見せた闇の帝王!! | 魚類型戦闘獣・ダゴラー 人間型戦闘獣・ユニガロス |
22話 | ゴーゴン大公!! 火山島に散る | 魚類型戦闘獣・ガバラ 人間型戦闘獣・ダンダロス |
23話 | 妖しき新司令官 ヤヌス侯爵!! | 人間型戦闘獣・バーグル |
24話 | 死闘!! この一撃に命をかけろ!! | 人間型戦闘獣・ファラボス |
25話 | ピンチ!! 飛べ ビューナスA | 人間型戦闘獣・イスカリオス |
26話 | 幻の父!! 兜博士の秘密!! | 昆虫型戦闘獣・タラントス |
27話 | 燃やせ!! 怒りの決死の反撃 | 人間型戦闘獣・アレクセウス 猛獣型戦闘獣・ガルガニア |
28話 | 脱出せよ!! ヤヌスの溶岩責め!! | 諜報軍戦闘獣・アキレウス |
29話 | 大逆転!! 秘密兵器を発射せよ!! | 諜報軍戦闘獣・アイザクロン 魚類型戦闘獣・ギラギンガ |
30話 | 勝利目前!! ふるい立つ暗黒大将軍!! | 魚類型戦闘獣・ジュラン 人間型戦闘獣・バニガン |
31話 | 死闘!! 暗黒大将軍の最後!! | 魚類型戦闘獣・ジュラン 人間型戦闘獣・バニガン 人間型戦闘獣・ダンザニア |
32話 | 鉄也よ解け!! 心の謎を‥‥!! | 鳥類型戦闘獣・グラシス |
33話 | グレートマジンガーの足が吹っ飛んだ!! | 鳥類型戦闘獣・ハーピイ 人間型戦闘獣・ダンドール |
34話 | 今だ出せ!! バック・スピン・キック!! | 猛獣型戦闘獣・ドルマン |
35話 | スーパー忍者! キャットルー軍団!! | 人間型戦闘獣・ゴーリキ |
36話 | 甦れ!! 憎しみを越えた愛!! | 鳥類型戦闘獣・グレーニアス |
37話 | 午前三時 兜博士を暗殺せよ!! | 諜報軍戦闘獣・ヘレナ |
38話 | 鉄也よ泣くな!! 奪われたマジンガー!! | 人間型戦闘獣・ドルモス |
39話 | 最後の挑戦!! 空の要塞ミケロス!! | 猛獣型戦闘獣・ドラドス |
40話 | 死を呼ぶ 赤い十字架!! | 悪霊型戦闘獣・マミレス |
41話 | 上陸!! 無敵の要塞デモニカ!! | 人間型戦闘獣・メルクテス |
42話 | 深海墓場!! 傷だらけの脱出!!!! | 諜報軍戦闘獣・バブール |
43話 | 待ったなし!! 科学要塞研究所!! | 諜報軍戦闘獣・ドメス 諜報軍戦闘獣・グロッサー 諜報軍戦闘獣・ルバンバ |
44話 | 怒りの大逆襲!! 火山島基地爆破!! | 諜報軍戦闘獣・グロッサー 諜報軍戦闘獣・ルバンバ |
45話 | 狂った グレート・マジンガー!! | 人間型戦闘獣・バトラーズ |
46話 | 闘魂!! この命燃えつきるまで!! | 人間型戦闘獣・ソルゴス |
47話 | 必殺!! 超高速グレート・ブースター!! | 鳥類型戦闘獣・トルケーン |
48話 | 特攻作戦!! さやか出現!! | 諜報軍戦闘獣・ドルラーク |
49話 | 耐えろシロー!! 勇者に休日はない | 諜報軍戦闘獣・ガンサー |
50話 | 涙の彼方に太陽が‥‥!! | 諜報軍戦闘獣・マリゲラ |
51話 | 輝け明星!! マジンガーZが帰って来た!! | 諜報軍戦闘獣・ギュラソス |
52話 | 戦闘獣志願!! 逆光線に散った青春!! | 諜報軍戦闘獣・テオドラス 諜報軍戦闘獣・ゲルニカス |
53話 | 偉大な勇者!! ファイト鉄也・ダッシュ甲児!! | 人間型戦闘獣・ギラン 人間型戦闘獣・ドカイダー |
54話 | 打倒デモニカ!! 無敵のダブルアタック!! | 人間型戦闘獣・ゴーグラー |
55話 | 明日なき総力戦!! 鉄也・甲児を地獄へ送れ!! | 鳥類型戦闘獣・ゴールド・フェニックス 人間型戦闘獣・バルカニア 猛獣型戦闘獣・グレート・マンモス |
56話 | 平和の鐘よ 勇者の頭上に鳴り渡れ!! | 猛獣型戦闘獣・グレート・マンモス |
TV「マジンガーZ」
映画「マジンガーZ対暗黒大将軍」
副官 | 獣魔将軍 | |
---|---|---|
魚類型戦闘獣 | スラバ | |
アルギモン | ||
爬虫類型戦闘獣 | ジャラガ | |
グロスデン | ||
鳥類型戦闘獣 | バーディアン | |
オルピィ | ||
昆虫型戦闘獣 | ライゴーン | |
ワーダム | ||
猛獣型戦闘獣 | マモスドン | |
ブルンガ | ||
人間型戦闘獣 | アルソス | |
バルマン | ||
悪霊型戦闘獣 | ダンテ |
「グレートマジンガー」TVシリーズOPに登場する戦闘獣
:TV劇中、及び後続の作品には一切登場せず、OPにのみ登場。名称及び所属軍団は不明。
OPにて、ブレーンコンドルの攻撃で撃破。その形状は昆虫めいているため、昆虫型か | |
鎧を着た武人のようなデザイン。アトミックパンチを受け、爆散。人間型と推測 | |
胸部に顔があり、デーモン族を彷彿とさせる。上記戦闘獣とともに、アトミックパンチを受けて爆散。悪霊型か | |
マジンガーブレードを投擲され、突き刺さり倒される。双頭の猛禽といった形状から、鳥類型と推測 | |
象の巨体に人面が付き、その人面の下に口がある。象の牙に当たる部分は、恐竜のような長い首になっている。猛獣型か爬虫類型と推測。グレートブーメランを受け、身体を縦に両断される |
備考
上記のように、七つの軍団、及び諜報軍にはそれぞれのモチーフに即した戦闘獣が在籍しているが、その分類はやや曖昧な点が存在する。
- 戦闘獣ゴールド・フェニックス:翼を持っている人型だが、鳥類型に所属する。また、爬虫類のような尻尾も持つ。
- 戦闘獣マーバラス、戦闘獣メルクテス:上記と逆で、翼を持った人型で、人間型に所属。
- 戦闘獣ギドニアス:爬虫類型で前半身はトカゲ型だが、後半身はダンゴムシ系の甲殻、或いは貝類のような甲殻で覆われ、形状は昆虫型にも近い。
- 戦闘獣センザン:その形状および名称からして、哺乳類のセンザンコウに近く、能力もそれに類するが、猛獣型ではなく爬虫類型。
- 戦闘獣ブルートン:昆虫型戦闘獣に分類。しかし形状は蝙蝠モチーフなのに猛獣・鳥類型でなく、妖術めいた術を用いるが悪霊型でもない。
- 戦闘獣ファラボス:ミイラモチーフなのに悪霊型ではなく人間型戦闘獣に所属する。同じミイラでも、戦闘獣マミレスは悪霊型(ただしこちらはオカルトめいた術を用いる)。
- 戦闘獣ガバラ:亀を模した形状だが、爬虫類型ではなく魚類型に分類され、アンゴラスに指揮された。
- 戦闘獣タラントス:外観はほぼ人間型ではあるが、昆虫型戦闘獣に所属。
と、形状における分類および在籍軍団は厳密ではなく、モチーフとやや外れた戦闘獣も少なからず存在している。
なお、戦闘獣テオドラス、戦闘獣グレート・マンモスのような、人型の上半身と動物の下半身を有した半人半獣の形状は、猛獣型に分類される様子。
また、諜報軍戦闘獣は、モチーフに縛りはない。しかし中には、43・44話登場の戦闘獣グロッサーのように、「諜報軍のもとで製造され、ヤヌス長官の作戦指揮を受けてはいる」が、資料によっては「人間型戦闘獣に類する」と、異なる記述が為されているものもある。
他に諜報軍には、17話の戦闘獣キリニアのように、形状は猛獣型、42話の戦闘獣バブールのように、獣人のような姿の戦闘獣が在籍している(バブールは人間型に近いが、その顔は猛獣型に近く、一部資料では猛獣型、または人間型として分類されることもあった)。
関連項目
ベガ獣:続編作品に登場する敵勢力の侵略兵器だがこちらも戦闘獣と同じくサイボーグと言える存在。