ミケーネ帝国
みけーねていこく
数千年前のギリシャにて、機械の巨人(機械獣)を使役し、国々を制していたミケーネ人の一大帝国。
地震によって滅びたと思われていたが、その高度な技術力でエーゲ海の地下に逃げ延び、身体を機械化することで生き延びていた。
現代では、機械獣に代わる新たな戦力・戦闘獣を主力としている。
闇の帝王とゴーゴン大公を除く幹部全員が巨大な戦闘獣で構成されている。
闇の帝王
ミケーネ帝国の支配者。その正体は不明だが、顔を持つ巨大な炎の姿をしている。三千年前に機械獣をはじめとする超兵器でアレス国やミケーネ王国を征服し、ミケーネ帝国を築いた。
劇中ではマジンガー達との決着は付かず、その素性・真の姿も作品によってそれぞれ異なる。
地獄大元帥
マジンガーZに敗れ死亡したDr.ヘルがミケーネ帝国の科学力で戦闘獣として蘇った姿。頭部のコクピットの中にヘルの上半身(亡骸。片目は眼帯で隠れている)が設置されている。
暗黒大将軍の死後、彼の後任として七大将軍を従えた。
七大将軍
暗黒大将軍直属の部下である、各戦闘獣軍団の指揮官たち。
人間型戦闘獣を率いる将軍。本人も武人を思わせる人間型の風貌。
猛獣型戦闘獣を指揮する。鬣を持つネコ科の猛獣を思わせる風貌で、下半身は四足のケンタウロスのような姿。
鳥類型戦闘獣を指揮する将軍。鳥を擬人化したような姿をしている。
昆虫型戦闘獣を率いる。甲虫のような姿をしている。
悪霊型戦闘獣を従える。頭部は髑髏を上下逆さまにしたデザイン。
魚類型戦闘獣を指揮する。頭部はチョウチンアンコウを模しており、頭部の誘引突起の先端が人間の顔になっている。
爬虫類型戦闘獣を率いる。東洋の龍に似た風貌をしている。
劇場版『マジンガーZ対暗黒大将軍』にのみ登場。七つの軍団全てのモチーフを合わせ持った姿をしており、戦闘獣の一大混成部隊を率いて地上とマジンガーZ達に挑戦した。
諜報軍
諜報軍の指揮官。左手は顔の付いた杖と一体化している。配下に独自の諜報軍戦闘獣(モチーフは縛りの無い、様々な人間や動物)を擁する。
情報に裏付けされた頭脳戦を好み、武闘派の暗黒大将軍とはたびたび衝突するが、共同戦線を張ることもあった。
ミケーネ帝国の戦力の中でも、諜報軍は暗黒大将軍—七大将軍のラインからは独立した、闇の帝王直属に位置づけられており、それを束ねるアルゴスの地位は暗黒大将軍・地獄大元帥と同格である。実際、暗黒大将軍が戦死して地獄大元帥が登場するまでの間(33~35話)、アルゴス長官が対グレートマジンガー戦の指揮を執ったことがある。
諜報軍所属の幹部。下半身が虎と一体になっている。
前作から引き続き登場。諜報軍の指揮を執り、科学要塞研究所やグレートの情報収集を行った。
戦死したゴーゴン大公の後任である女幹部。本体は戦闘獣だが、諜報活動のために等身大の女性の姿で人間社会に潜伏する。
人間態は肩に乗せている黒猫の鳴き声に合わせ、顔が180度回転して美女から恐ろしい鬼女の形相に変わる。
戦闘獣
前述の通り、人間の頭脳を組み込み知性を備えた、強力な機械獣の発展型。身体の何処かに、(戦闘獣としての頭部とは別に)元の人間の顔が付いているのが特徴。
無敵要塞デモニカ
ミケロスに変わる地獄大元帥の旗艦。625m、32万5千t。詳細は該当項目参照。
マジンガーZ
ゴーゴン大公率いる先遣隊がDr.ヘル一派に機械獣を上回る能力の妖機械獣を提供していた。Dr.ヘルの死後、再び地上を我が物にすべく本格的な侵略活動に乗り出す。
最初の戦いでは、数々の機械獣を破ってきたマジンガーZをも圧倒した。しかし、予想だにしなかったグレートマジンガーの出現によって戦略を見直すことになる。
グレートマジンガー
七大将軍と諜報軍のニ大勢力が、地上侵略の障害となりうるグレートマジンガーや科学要塞研究所への攻撃を行った。暗黒大将軍の死後は、マジンガーZに敗れたDr.ヘルを改造した地獄大元帥が後任として登場した。
しかし、グレートマジンガーや復活したマジンガーZによって主だった幹部陣は戦死。闇の帝王は地上征服を断念し、本国への通路を封鎖する。
従ってミケーネ帝国は続編である『UFOロボグレンダイザー』『マジンガーZ/INFINITY』においても明確に滅亡した描写が無いということになる(ただし、「冒険王」連載の漫画版『グレンダイザー』を除く)。
マジンガーZ/INFINITY
古代ミケーネ文明の巨大遺物「インフィニティ」が見つかったことから物語は開始する。
マジンカイザー死闘!暗黒大将軍
瞬く間に地上を蹂躙し、危うく世界を征服寸前に至るも、マジンガー軍団の尽力で将軍たちが次々に斃され、新たに調整されたマジンカイザーの怒りの大暴れを受けて地上攻撃部隊は暗黒大将軍と共に壊滅する。
闇の帝王は未登場。
真マジンガー衝撃!Z編
オリュンポスから来たミケーネの神々とミケーネ人で構成されており、ミケーネの神々は従来の戦闘獣を遥かに上回る巨体となっている。暗黒大将軍に至っては、明らかに原作の二大要塞よりも巨躯。
スーパーロボット大戦シリーズ
マジンガー系の作品が常連のシリーズであるが、戦闘獣はともかくミケーネ帝国自体は登場しない作品も存在するなど、若干不遇な面もある(特に『カイザー』版)。
しかし、『第2次スーパーロボット大戦α』ではメインの強大な敵勢力として登場し、『第3次スーパーロボット大戦Z』ではラスボスばりの巨大勢力として描かれた。
ちなみに前者の方では、原作シリーズで未消化に終わった「闇の帝王との完全な決着」が果たされている。
また『SC2』では原作再現がバンプレストオリジナルの設定と絡めて行われた。ミケーネ帝国の世界は太古の昔に起きた事件により時空間構造が傷つけられ、時間減速による世界の熱量死(最終的に他の世界に比べ極限まで時間の進みが遅くなり、実質の滅びを迎える。地球への再侵攻が現代になったのも時間の流れの違いによるもの)に瀕していたため、地球に侵攻したのは生き残りをかけての移住のためだった。しかしマジンガーらに阻まれた結果、明確な決着はつかなかったが時間の熱量死を迎えただろう世界からのミケーネの侵攻がその後起こることは無くなった。
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