「何も考えずに走れ!」
「俺、走るよ!考えないで走る!」
データ
形式番号 | GX-9900-DV |
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全長 | 17.1m |
重量 | 7.7t |
装甲材質 | ルナ・チタニウム合金 |
パイロット | ガロード・ラン→ジャミル・ニート |
概要
正式には番組名との混同を避けるため、ガンダムエックスディバイダー。プラモデル商品やゲーム作品によっては「ガンダムエックスDV」「ガンダムXディバイダー」等の略称表記が用いられることもある。最も短い略称は「GXDV」。
初登場は第11話。カリス・ノーティラスのベルティゴとの戦闘でサテライトキャノンなどの装備を破壊されたガロードのガンダムエックスに、多種多様な機能が盛り込まれたシールド「ディバイダー」を装備し、改修した機体。
背面のサテライトキャノン&リフレクターが破壊された上復元する技術も無く、そもそもが戦略級兵器でありジャミルのような交易を主として戦闘は自衛がメインのバルチャーにとってはあまりにも破壊力が大き過ぎて迂闊に使用出来ない等の問題があった為、代わりに下側のバックパックハードポイントに大型のエネルギーポッドを2本装備し、サテライトシステムからの送電エネルギーチャージに頼らずに稼働時間の大幅な延長を実現している。
サテライトキャノンの後端に接続されていた大型ビームソードはバックパック上部に追加された展開式バーニアパーツ近くのラックに移設され、本数も2本に増加。エネルギーポッドと共にXの字を成す形になっている。
戦略拠点となる大型の建造物や敵軍を一度に消し飛ばしたりする戦略級の攻撃力こそ無くなったものの、取り回しの良い武装を多数備え、適切に運用する事で戦況を選ばない活動が可能になり、背部の大型スラスターにより機動性も更に大幅強化されるなど、非常に利便性の高い汎用高性能モビルスーツとしての素性を取り戻している。
フラッシュシステムはそのままのため、Gビットの運用能力は失われていない。
後に奪取したダブルエックスにGコンを使うため、通常の連邦MS仕様のコクピットに改修された。
ガロードがダブルエックスへと乗り換え、コクピット恐怖症も克服してからはジャミルが本機の後任パイロットとして再び戦いに身を投じるようになり、第8次宇宙戦争を戦い抜いた。
NEXT PROLOGUEでは元の仕様に復元され、ガンダムエックス3号機として登場する。
武装
ビームマシンガン
戦艦の二連装メガ粒子砲で製作した武装。元が艦載砲なので高い出力を持つ上、両砲門を同時発射する単射モード、交互に発射する連射モードを使い分ける事ができ、モビルスーツの携帯火器としては非常に優秀な武装に仕上がっている。
なお、漫画版ではゾンダーエプタでフリーデン一行が投降した際に、ガンダムヴァサーゴがガンダムXディバイダーから本銃を没収して突きつけているが、ヴァサーゴで使用できるかは不明。
大型ビームソード
改修前からもう一本追加され、バックパックのスラスター兼用のホルダーに装備されている。サテライトシステム対応で無くなった為、デバイスなどを追加し出力を無理やり再現している。
ハイパーバズーカ
海中で使えないビーム兵装に代わる実弾火器で、装弾数は砲身内5発とマガジン内4発の計9発。
劇中では魚雷を使用したが、それ以外の各種弾頭も装填可能である。
ディバイダー
キッド・サルサミルが提案・制作した新ユニット。ベルティゴとの戦闘以前から、使用条件が限られるサテライトキャノンに代わるガンダムエックス用の換装装備として、上質なジャンクパーツの中から選別した上で考案していた。
通常は大型の手持ちシールドとして使用されるが、必要に応じて中央で2つに割れて内蔵された19連装ビーム砲群「ハモニカ砲」(元パーツである革命軍の車載多連装ビーム砲の俗称「ハモニカ砲」をそのまま流用)が露出、発射可能となる。
中央の大型ビーム砲口1門以外(左右三門の連装ビーム砲門が三基ずつ並び中央にバックパックとの接続部を兼ねた大型の砲口が一基ある)を斉射する通常射撃の他、ビームを収束させて大型のビーム刃を形成(一部ゲーム作品で「ハモニカブレード」と呼称)したり、拡散連射させて散弾の様にビームをばら撒く事も可能など、非常に高い応用性を誇る。更に大出力故に水中でも大規模高威力射撃が可能。
盾の両端部分にはモビルアーマーに使用されていた物を加工して取り付けた大型スラスターが装備(この大型スラスターは回転して噴射角変更可能)されており、手持ちならば推進補助システムになる他、バックパックに接続すれば、ホバーリングモード用の追加ブースターとして使用可能で、カリスとの再戦時にはガンダムエックスを圧倒した彼をして「速い!」と言わしめる程の高機動性を発揮する。
手持ち武装としてなら他の機体でも使用が可能で、作中ではラスヴェートとの戦いにてメインスラスターを損傷し墜落寸前のガンダムダブルエックスが受け取り、ハモニカ砲こそ撃つ機会がなかったものの、ブースター形態として使用したこともある。
1/100HGオリジナルの武装としてMS版柄付き手榴弾の「Xグレネーダー」を装備している。この武装はアニメ本編ではGXDV自体が装備した事は無いがデザインを流用した物をエスタルド製MS「パイロン」が使用していた。
関連動画
余談
先述のようにサテライトシステムが破壊されてしまったため、同じ機体がサテライトシステム搭載形態に戻ることは無い(実際劇中では無かった)。だが、スーパーロボット大戦などのゲームに出演した場合は、ゲーム上の都合及び上述の換装装備として考案していた経緯からか、サテライトシステム搭載型(従来のエックス)と換装によって使い分ける事が出来る様になっている場合もある。
立体物
ガンプラ
リアルタイムでは、1/144とHG 1/100でガンダムXのランナー変えモデルとして発売。
1/144ではディバイダーは差し替えでの展開が可能。
HG 1/100ではディバイダーの一部に光沢ブラックメッキを使用しており、ハモニカ砲展開・バックパック合体などすべてのギミックが差し替え無しで展開可能。これは現存するディバイダーの立体物でも唯一。またビームマシンガンもわざわざ専用の色で成形されているほどの凝りようである。
一方Xではメッキパーツだったエネルギーコンダクターはダークブルー成形のものに変更された。これはMGでも引き継がれてくこととなる。
上述通りオリジナル武装Xグレネーダーも付属する。
2010年には最新フォーマットのHGAWでもXのランナー変えモデルで立体化。こちらもディバイダーは差し替えでの再現となっている。Xと共通デザイン部の成形色が殆ど変更されている。
また、現状唯一ハイパーバズーカが付属するキットとなっている。
一方、MGでは未だに発売されていない。Xは2014年発売されているが、それから10年経過した現在もプレミアムバンダイですら発売されていない状態が続いている。