Gコン
じーこんとろーらー
『機動新世紀ガンダムX』に登場する[ガンダムX]]及び系列機を起動させるためのデバイスの事。正式名称は「Gコントロール・ユニット」(「Gコントローラー」とも)。本稿では劇中での「Gコン」で記載する。
ガンダムXは右の操縦桿をこのデバイスに置き換える事で起動キーの役割を果たし、他のガンダムタイプと違ってこれを右操縦桿部分のコネクタに差し込まないと起動させることすらできない。
まあ言うなればライジンオーのライジンメダルやグレンラガンのコアドリルのような起動デバイスの類であり、ガンダムシリーズではこのような操縦認証装置が外付けで存在する例は極めて珍しい。
また、ガンダムX最大の特徴とも言えるサテライトシステムを起動させるスイッチもGコン側にあり、スイッチを入れるとGコン自体も各部を展開変形しサテライトシステム用の管制画面が現れる。
厳密にはサテライトキャノンの発射を制御する為のセイフティ機構であり、サテライトシステム自体はゾンダーエプタ島でのフリーデンへの恫喝の際の台詞から判る通りサテライトシステムの起動はGコン無しでも可能だが、サテライトキャノン発射にはGコンが必須である。
劇中では第一話でライク・アント(正体はニュータイプを被検体にしているアルタネイティヴ社のスパイ)という人物による依頼でガロード・ランがバルチャーからティファ・アディールを浚うついでに金目の物目当てでフリーデン内の金庫から奪って手に入れた。
同話終盤で依頼者のライクにきな臭いものを感じたガロードが契約を破棄しアルタネイティブ社のドートレスに襲われる中、ティファに導かれて乗り込んだガンダムXを「これで動いたら神様を信じる」覚悟でたまたま奪ってきたGコンを一か八かセットした結果、起動に成功している。
ガンダムXの核とも言えるユニットのため、ガロードがガンダムXを競売に出した時も後付けでこれをちらつかせ金額を上乗せしようとしていた。また、劇中では競売に参加してたモブによってGコン目的でガロードが襲われる事もあった(フロスト兄弟の助けで事なきを得たが)。時代が時代なだけに、Gコンを所有する側も命がけである。
サテライトシステムが破壊された事を切っ掛けに改修されたガンダムXディバイダーもガンダムXがそのまま素体になっているため、当初の起動にはGコンが必要となっていた。
ちなみにガンダムXディバイダーの初陣時の描写から、ディバイダーのハモニカ砲を使用する場合はGコン側のトリガーを使用する。
ガロードがダブルエックスに乗り換え後にジャミル・ニート専用搭乗機体となったガンダムXディバイダーは一般の連邦仕様の操縦桿が設置されGコン無しでも起動できる様にコクピットを改修されている。
ガンダムダブルエックス開発と同時に設計されたダブルエックス専用のGコン。外観は、赤色ベースの外装にダブルエックス胸部のガイドレーザー受信部を模した専用のデザインとなっており、ガンダムX用のGコンとはまるで別物。ガンダムXのGコンと比べてGコンの上部が異様なまでに肥大化しており、取り回しは確実に劣悪になっている。操縦桿となるトリガー部分に機械の塊が付いているような見た目であり、そのサイズ感は小槌みたいな鈍器に近い。それに加えて、塊である上部には用途不明の鶏冠の飾りまで付けられている。Gコンには操縦桿としての役割もあるはずだが、この専用Gコンは少なく見積もっても操縦桿として使う用途を想定されていない。
戦時中に作られたガンダムX用のGコンが『緊急時など即座に動けるよう起動キーとして特化』して設計されたものだとすれば、専用のGコンは戦後に『強大な力をもって支配しようとする新地球連邦の傲慢さ』を象ったような設計である。
さらに、ガンダムダブルエックスへ内蔵されたサテライトシステムが新造したものでは無く、かつてジャミル・ニートが搭乗していたガンダムX二号機からシステムをそのまま移植していたものであったためか、従来のGX系列と同様に起動にはGコンが必要となる。ダブルエックスのシステムを新造では無くガンダムX二号機から移植した理由は『フラッシュシステムによる初回認証が済んでいる状態のシステムを新造機で使おうとした』ためである。なお、システムをそのまま移植した弊害としてガンダムX用のGコンでも起動可能になってしまった。
劇中では、政府再建委員会(新地球連邦軍)の中心人物であるアイムザット・カートラルが所持している形で登場。アイムザットはゾンダーエプタ島にてダブルエックス開発の指揮や機体や専用Gコンの管理を任されている。ダブルエックスのツインサテライトキャノンでフリーデンを脅してゾンダーエプタ島に捕らえた際には、彼らの前でドヤ顔を決めながらダブルエックス専用のGコンをちらつかせていた。
ティファの能力の助けでガンダムX用のGコンをジャミル達に取り戻されるが、アイムザットがダブルエックス専用のGコンが手元にあると慢心していた事に加え、カトック・アルザミールの裏切りにも遭い、ガンダムXのGコンによるダブルエックスの起動を許してしまい、あっさり強奪されてしまう。この際にアイムザットはGコンが手元にあるのにダブルエックスが起動できるはずが無いと何が起きたのかまったく理解が出来ないと荒れている。
さらに、ガロード駆るダブルエックスの初陣で逆にその驚異的な性能を見せつけられ盛大な墓穴を掘ることとなってしまった。その後、ダブルエックス強奪後のアイムザットは裏切ったフロスト兄弟に銃殺され、そのままダブルエックスのツインサテライトキャノンでガロードの手によって乗っていた船は島とその周辺ごと消滅させられたため、このダブルエックス専用Gコンも消滅したものと思われる。
ネオワールドの怪盗アルセーヌガンダムXの持つアイテムとして登場している。
機動新世紀ガンダムXの公式サイト(第24話『ダブルエックス起動!』)、玩具の商品名、TCGガンダムウォーでは「Gコントローラー」と表記される。
実はアニメ放送当時は玩具として商品化もされている。
スイッチを入れるとガンダムエックスの起動音が鳴り響き、コントローラー前面にあるモニター画面でパイロットシミュレーターの液晶ゲームが楽しめる。
サテライトキャノン発射時のコントローラー展開ギミックも再現されている他、
ビームライフル発射音やブースター音、サテライトキャノン発射音なども劇中そのままに収録されている。
しかし現在は当然絶版になっており、欲しい人は劇中さながらオークションで入手するしかない。
AGEデバイス(機動戦士ガンダムAGE):同じくガンダムシリーズでは非常に珍しい起動デバイス(当然ながら玩具化)。こちらは操縦桿というよりも初代ガンダムの教育型コンピューターの発展型というべきか。