アイムザット・カートラル
あいむざっとかーとらる
CV:石塚運昇
政府再建委員会(後の新地球連邦)の中心メンバーである諜報統括官。階級は大佐。第七次宇宙大戦時代から地球連邦軍に属しており、漫画版によるとこの当時の階級は中佐。
フロスト兄弟の直属の上官であり、二人は当初は彼からの指示で動いていた。
性格は、己の目的の為なら手段を選ばない冷酷な人物であり、本作の地球連邦という組織の負の側面を凝縮したような人物である。前大戦時からニュータイプの事は戦争の道具と見なして、当時のジャミル・ニートの事も利用しようと目論んでいた。その為、ジャミルとはこの当時から面識がある。
現在は北米の偵察と調査が管轄なのだが、ニュータイプを中心とした兵器開発を推進しており、東南アジアにある人工島ゾンダーエプタにて、ジャミルが第七次宇宙大戦で使用していたガンダムX2号機を回収し、そのデータを基にガンダムダブルエックスを独自に開発していた。
しかし、再建委員会の大半のメンバーは現実主義であり、ガンダムの事は強大な戦力とは見なしつつも、委員会は人口激減と地球環境の変化からあくまで地球の再統一と再建を最優先しており、兵器開発や戦争を推しているタカ派のアイムザットは委員会からは煙たがられている。
その為、裏でニュータイプ研究所と秘かに接触を図るなど、独自の行動を起こしており、内心ではニュータイプの力を利用し、自身が新地球連邦内での実権を手にしようと目論んでいる野心家でもある(実際に前大戦時には「戦争の道具たるニュータイプを最も上手く使う者が世界を作る」と口にしており、この頃から野心があった模様)。
他人を平然と見下して利用する非常に傲慢な人物でもあり、フロスト兄弟に関しても優秀な部下として認めてはいたものの、内心ではニュータイプではないカテゴリーFとして蔑視していた。
ちなみにカテゴリーFはあくまで研究結果上の分類に過ぎず、その該当者を明確に蔑視していた人物は作中では彼くらいである(所長のカロン等も分類はともかくフロスト兄弟の事は普通に評価している)。
ローレライの海にてGビットの回収に失敗するという失態後、元々アイムザットに対して不信感を持っていた再建委員会から、カトック・アルザミールら再建委員会側の精鋭部隊が派遣される等自身の立場が危うくなったものの、ダブルエックスのツインサテライトキャノンでフリーデンのクルー達を恫喝し、ジャミルのトラウマを即発させる事でゾンダーエプタに拘束する事に成功。ガンダムタイプ数機とニュータイプのティファ・アディールを確保する。
そしてカトックやフロスト兄弟を巻き込む形で、ニュータイプとガンダムを手土産にニュータイプ研究所に協力させる事を目論み、いよいよ再建委員会や新地球連邦側の意向を外れて、独自の行動を起こしたものの、カトックの裏切りでダブルエックスがガロード・ランに奪われ、さらにはフロスト兄弟からも離反された上、委員会側からも反逆者として見なされ直属の軍を派遣されてしまった。
完全に追い詰められたアイムザットは、自身に銃を向けたシャギア・フロストをカテゴリーFと恫喝し、取り立てた恩を忘れたかと非難したが、カテゴリーFと蔑称した事で彼等の逆鱗に触れたのもあって、最早用済みとしてそのまま射殺された(表向きはフリーデンとの戦いで戦死)。
かつて「戦争の道具たるニュータイプを最も上手く使う者が世界を作る」と豪語していた彼だったが、結果的にはニュータイプやガンダムはおろか、カテゴリーFの自分の部下すらも上手く扱えずに、敵にも味方にも追い込まれて四面楚歌になって殺害されるという、自業自得としか言いようがない最期だった。
漫画版では、ダブルエックスのGコントローラーをガロードに渡そうとしたティファを銃撃しようとするも、ティファを庇ったカトックと相打ちになり射殺された。