誘導
バルチャーとはハゲタカを意味する"Vulture"のカナ表記の一つ。ヴァルチャーも参照。
バルチャー表記の用例としては
などがある。
概要
「バルチャーとはハゲタカの意味である。だがこの時代にはもう一つ別の意味があった。
大戦中の軍事施設跡を巡り、兵器の残骸や電子部品を漁っては人々に売りさばく者達。
人々は彼らをハゲタカになぞらえてバルチャーと呼んだ」(第1話ナレーション部分より)
『機動新世紀ガンダムX』の世界観において、地球に致命的ダメージを与え、総人口の9割近くを死滅させた第7次宇宙戦争の後、地球圏を統治していた地球統合連邦政府（旧連邦）は崩壊し地球は無政府状態となっていた（要は世紀末）。
そんなアフターウォー（戦後歴）と言う荒廃しきった時代において廃墟となった戦時中の軍事基地やMS等の兵器の残骸を漁って手に入れたパーツなどを売りさばいて生計を立てる人々が現れた。
彼らは死肉を漁るハゲタカに例えて「バルチャー」と呼ばれるようになった。
殆どのバルチャーは町や村々を襲って略奪行為を働く野盗やならず者、あるいは悪徳企業の用心棒を行う傭兵ばかりといった感じで、戦場に介入して損傷により身動き出来なくなっているモビルスーツのコックピットを潰し（パイロットを殺す）ては機体ごと鹵獲を行う等、落ち武者狩り紛いな行動をしている光景も描かれている為、当然一般からは嫌悪されている。また、日常茶飯事的にモビルスーツを狙っている事から、それをうまく利用して金儲けしようとする悪辣な情報屋も現れる要因となっている。
しかし全てのバルチャーがそうした悪質な者達ばかりではなく、ジャミル・ニート率いるフリーデン等の様に生活物資などの交易だけを行うグループやMSの修理を良心的な価格で行う修理屋など善良で穏健的なバルチャーも少数だが存在する。
…まあ要は『戦闘メカザブングル』のブレーカーや『ONEPIECE』の海賊のガンダム版と解釈すればよい。
無法な世界を生きるため大抵は陸上戦艦やモビルスーツ等で武装しており、用心棒や傭兵も雇ったりしているが、逆に傭兵や用心棒をする者もいる。
色々と種類が多く、略奪を行う野盗やMSのパーツを売るジャンク屋、色々な情報を売る情報屋等が存在している。
海洋においてもバルチャーは存在しており、サルベージや交易などをしている穏健的な者達をシーバルチャー、沿岸の町を襲う海賊じみた者たちをオルクと呼ぶ。
また彼らは、陸での同業者を「陸（おか）バルチャー」と呼んでいる。
新地球連邦樹立の際には、新連邦軍に反発するバルチャーが多発した。
またバルチャーやMS乗り達の間では、旧連邦のNT専用決戦MSであったガンダムタイプは超高性能MSとして認識しており、その部品だけでも高額で売れると言われている。
上記したように、ハゲタカの英語名「バルチャー」に由来し、海版バルチャーが「オルク」と呼ばれるのはシャチの英語名「オルカ」に由来するものと思われる。
その性質上、弱者は生き残れないガンダムXの弱肉強食の世界観を現した存在と言え、戦闘による強奪、殺し合いが日常茶飯事故にMSパイロット達の練度は全体的に高く、一般モブレベルのバルチャーすら侮れない実力を持つ(強く無ければ奪われる＝死の世界なので当たり前だが)。
更に陸上高機動機に火炎放射器を装備した｢炎の時計部隊｣のザコット一味やイルカの脳を使用した生体航法システム｢Dナビ｣を装備し水中戦で無類の強さを誇るドーザ一味等、自らの得意フィールドではガンダムタイプをも翻弄する実力者達も多く存在する。
第8次宇宙大戦後、ブラッドマン亡き後の新体制の地球連邦政府は身勝手な活動をするバルチャー及びMS乗りを問題視しており、個人の権利や兵器の所有・使用を認める代わりに政府の傘下となって各地の自治区の警備にあたる「バルチャー更生法」が発表されている。
従わないと「ラフィアン(ならずもの)」として殺害もあり得る処罰の対象となる。
だがA.W. 0024(UML)ではバルチャー更生法は無効となったようで、変わらず独自の活動を行っている。
バルチャー一覧
やたらガンダムシリーズに縁のある声の人が多いのは気のせいである。
主役艦。該当項目参照
流れのMS乗り。ガンダムエアマスターを操り、フリーデンに雇われる。
エアマスターは、以前の雇い主だったバルチャーから譲られたらしい。
同上。愛機はガンダムレオパルド。
レオパルドは賭けの結果、女MS乗り（既に故人）から手に入れたようだ。
フリーのMS乗りを名乗っているが実は、新連邦の諜報員。
セントランジェの町を襲撃した荒くれ者バルチャーで紫色のジェニスを駆る。
しかしガロードの手によってジェニスは奪われた挙句、住民にボコボコにされた模様。世界観に違わぬモヒカンヘッドなどのパンクな格好をしている。
赤い改造ジェニス改スラッシュバッファローを駆るフリーの女MS乗り。巨乳。
ガンダムXを見つけた情報屋にそそのかされてガンダムXを襲ったが、反撃されたところを同じ情報屋から情報を買った他のバルチャーに殺害され機体を奪われる。
そのあっけない死は「バルチャーの世界は弱肉強食である」という事実を改めて視聴者に印象付けた。合掌。
ザコット一味
声がクロッカにそっくりなザコット・ダットネルが率いる。
母艦はトリエステ級水陸両用艦（潜水可能な陸上戦艦）。
火炎放射器を装備した改造ドートレス部隊「炎の時計部隊」で敵を焼き殺してしまう。
特殊な装備や戦艦を豊富に持っており、旧連邦の関係者などの出自があるのかもしれない。
誘爆の危険がある旧連邦の動力施設(原発？)から部品を抜き取り、臨界の頃合いには脱出して施設を爆破させると言うかなり危険な行動を行う(総人口が激減したので環境破壊など知った事じゃない)。情報屋からGXの存在を知り、それを略奪しようと企んだ。
「灼熱の湖」にフリーデンを追い詰めるも、ガロードが月から受信したマイクロウェーブによる水蒸気爆発で全滅する。
当初はザコット一味に所属していたフリーのMS乗りでフロスト兄弟と同じくガロードらの序盤のライバルキャラだったが後に新連邦が現れてからは味方となった。
実は元宇宙革命軍将校ナーダ・エルの娘でMSパイロットとしての腕は父親譲りで中々のレベルである。
中の人が同じなため、一部では『グレたプル』と呼ばれることも。
ジャミルと友好関係にあるバルチャーで彼に世話になった事がある。眼鏡をかけた男性。
大型のテンザン級陸上戦艦が母艦であり、希少な高性能機オクト・エイプも複数揃えている等、やり手のバルチャーのようである。
中の人は後のアリー・アル・サーシェス。
ジャミルと友好関係がある女バルチャーで彼に好意を持っているようだが、お互い軽い言葉でながしている。
母艦はピレネー級陸上戦艦「ローザ・ローザ」。
UMLでは代替わりしており、ローザ2世が引き継いでいる。
演者はアレンビー・ビアズリー役の日高奈留美。
ローザ2世の代では業務としてはサルベージに加え、セブンズアイランド周辺の地域保安管理を任されている。
Gファルコンを保有しているが、このGファルコンは先代が入手したもので出どころは不明。
ジャミルと友好関係にあるバルチャー。髭面の男性。
彼の先輩のようなものらしく、敬語を使われていた。
母艦はロッキー級陸上戦艦。
収穫期の村にやってきては略奪を行う傍迷惑な盗賊団のリーダー。
ジェニスを率いている。
ウィッツの故郷の村を襲撃したがガンダムエアマスターに敗れ去る。
ドーザ一味
カミーユと同じ声とは思えない海賊ドーザ・バロイ率いるオルクで、海洋艦シーキャッスルを母艦にしている。主力MSはドーシード。
イルカの脳を使用した生体航法システム「Dナビ」を製造・販売し（そのために旧連邦の元技官を抱えているらしい）その材料調達のため定期的にイルカ漁を行う悪質な連中。不思議な力を持つ白いイルカを狙ったがフリーデンのガンダムの妨害で失敗した。
マーカス一味
マーカス・ガイ率いるオルクで潜水艦ポリペイモスが母艦。
オルバの依頼でローレライの海においてGビットを引き上げるがルチル・リリアントが封印されたLシステムもついでに引き上げた。
後に用済みとなったことで、オルバに部下事始末された。
なお、マーカスとポリメイモスの名は富野由悠季の初監督作『海のトリトン』に出てくるポセイドン族の戦士と同じ。
太平洋にある島セインズアイランド近辺で活動するオカマなシーバルチャー。
エニルに自分が引き上げたパーツで作ったエスペランサやジェニス改を売ったのは彼である。エスペランサ＝西語で希望、を「故郷の言葉」と言っていた為、スペイン系もしくは西語圏の中南米系とも思われる。
ミラージュ
UMLで登場するヴァイス・クライフ率いるバルチャー。
フリーデンと同じアルプス級双胴型陸上戦艦を母艦とする。
サルベージなどの他のバルチャー同様の業務に加え、クルーの少女達がニュータイプを名乗り雑技団としても活動している。
ローレライの海でのローザ・ローザとのサルベージ勝負中にGXを発見する。
ガンダムエアマスターを保有する。
ラッキースター
UMLで登場する食品関係を扱うバルチャー。
ガスパが所属。
アンダー・ザ・ムーンライト
UMLで登場するリック・アレルとローザ2世のバルチャー。
フリーデンと同じアルプス級双胴型陸上戦艦を母艦とする。
バルチャーサイン
バルチャー達が意思を伝えるために使用する特殊な信号弾。
色によって種類が有り、複数を組み合わせる例もある。
- オレンジ：我が方攻撃の意思無し。全面降伏する
- レッド：協力要請
保有MS
バルチャー達は大戦中に多く生産されたMSを持つ事が多く、生産数が多いドートレスとジェニスが主である。
