本家ニュータイプについて宇宙世紀の能力を参照
概要
アフターウォー(『機動新世紀ガンダムX』の世界)でも同じニュータイプの言葉が出てくるが、宇宙世紀と意味合いがやや違う。(スーパーロボット大戦でも「ニュータイプ(X)」と別能力扱いになっている)
基本的には宇宙世紀のそれとあまり変わりはないが、その上に予知能力や動物と会話する能力を有する等、いわゆる超人的な能力を秘めている。
作中では過去の精神的なショックで能力を失った者や、逆に戦闘により精神を破壊尽くされた者、強化人間に相当する人工ニュータイプ、更にはニュータイプ能力を有したイルカや装着者に後天的にNT能力を付与するNシステムも登場する。
また、宇宙世紀以上に戦争の道具としての扱いが強くなっているのも特徴で、連邦・革命軍ともにニュータイプの能力を利用したシステムやそれを搭載した機体を多数開発して実戦に投入した。更に両軍はそろって『ニュータイプの精神を無視して単なる部品として能力を使用する兵器』を開発・製造していた。そもそもこの世界における最初のニュータイプの経緯からしても、この傾向は必然的な帰結であったといえる。
また、同時に対NT用MSの開発が行なわれており、ガンダムベルフェゴールが開発されている。
本編から15年前に起きた第7次宇宙戦争において、双方が壊滅状態になった後もこの傾向は変わっておらず、連邦も革命軍も(差異がありながらも)ニュータイプを追い求め続けている。
新旧連邦のニュータイプ研究所においては、ニュータイプとは無人MSをその精神波で操るフラッシュシステムを使用できる能力者を指し、フロスト兄弟のように例え特異な能力を持っていようと、フラッシュシステムに適応できなければカテゴリーFとして扱われる。このFはFake(偽物、紛い物)の頭文字であり、即ちカテゴリーFとは「ニュータイプの出来損ない」とする差別的な意味を持っている。
対する宇宙革命軍ではニュータイプ主義の考え方が浸透しており、ニュータイプが思想統制や選民思想の道具としても利用されている。この主義におけるニュータイプとはスペースノイド(宇宙移民者)を指す言葉としても使われ、宇宙に住む人間は全て潜在的なニュータイプであり、特異な能力を有する者は力が早くに発露した存在として扱われる。
この場合、ティファ・アディールのような地球に生まれ育った者は、能力を有していてもニュータイプと扱われない。
一般人にもそれなりの知名度があるのか、軍人くずれらしき2人組が「ニュータイプ」を名乗って職探しの演説をしており、外伝作品UMLではバルチャー「ミラージュ」がニュータイプ少女達の雑技団による見世物を行ってる(どちらも自称ニュータイプで、あくまで人目を集める為のデマカセに過ぎない)。
但し、「進化」を盾に旧人類に対しての差別を通り越して、淘汰を名目とした駆逐や排除に至る者(その者がニュータイプかただのスペースノイドかは別に)も現れ、生存を守ろうとする「オールドタイプ(とされたもの)」がその状況によって拒絶と差別感情を抱き、『ニュータイプを拒まねばならないオールドタイプ』なる暴論じみた図式が生じているケースもある(このような思考は宇宙世紀でも間引き自体は肯定的なために、似たような言動に走ったニュータイプのキャラもいるので、アフターウォーだけのものではない)。皮肉なことに、こうなると、もはや「人の革新」でもなんでもなく、「人の争いという歴史の只の繰り返し」である。
最終的に『ガンダムX』の世界におけるニュータイプは、ファーストニュータイプと呼ばれたD.O.M.E.によって「ニュータイプとは人々の幻想に過ぎず、『特異な力の発現』と『人類の革新』は別物である」と否定され、「前を向いて未来を切り拓き、世界をより善いものに変えていこうと行動する者は、誰でも『人類の革新』たりうる」と結論づけられている。
なお宇宙世紀以外でニュータイプと言う言葉が存在するアナザーガンダムは後にも先にもアフターウォーのみである。