「あいつら共倒れしちまえばいいんだ!」
※一年戦争時はカツ・ハウィンを参照。
CV
・難波圭一(TV版)
・浪川大輔(映画版)
概要
前作「機動戦士ガンダム」ではカツ・ハウィン(いわゆるカツ・レツ・キッカの一人)として登場し、レツ・キッカとともに「宇宙要塞・ア・バオア・クー」から脱出したアムロ・レイと精神的に感応して彼を仲間の元へと導き、次代を担うニュータイプのひとりとして描かれている。一年戦争後、レツ・キッカともども結婚したハヤトとフラウの養子となる。
また、穏やかでおっとりした性格の前作とは打って変わって、カミーユ以上にキレまくり、無断出撃するなど好戦的で感情の起伏が激しい性格となっている。
養父のハヤトやブライトから鉄拳制裁を受けるシーンも度々見られた。
主な活躍
物語地上編から登場。15歳に成長したカツは、ハヤトが反体制組織・カラバに参加するに伴い、地球連邦軍によって軟禁状態に甘んじていたかつての英雄・アムロ・レイを叱咤してエゥーゴ参加を促し、彼と共にカラバに参入。宇宙に上がることを拒んだアムロの代わりにクワトロ・バジーナとともに宇宙に上がる。宇宙ではブライト・ノアが艦長を務めるアーガマから、ヘンケン・ベッケナーが艦長を務めるラーディッシュへ、そして再びアーガマへと、所属艦を転々と異動した。
参加当初はモビルスーツが一機も余っていなかったため、整備の手伝いなどを行っていたが、本人たっての希望もあり、晴れてモビルスーツのパイロットとなる。規律を破り、無断出撃することも多いが、それが射殺されそうになったカミーユを救出するといった功績につながることもあった。
しかし、ティターンズ所属のサラ・ザビアロフと出会い恋心を抱いてしまった事で、突発的な行動が過激化していく事になり、捕虜となったサラに騙されて逃亡されてしまい、人間不信へと陥ってしまう。その結果、物語終盤においてサラが心酔するパプテマス・シロッコを討とうとしたものの、逆にシロッコの盾となって立ちふさがったサラを誤射し、自らの手で戦死させるという致命的失敗をしてしまう。シロッコは激怒してカツを殺そうとするが、その前に霊魂となったサラが立ちふさがってなんとか逃げのびる。この後カミーユとハマーンとの戦闘に割って入り、カミーユを再び救うが、この時自分の過失を顧みず「サラはハマーンのせいで死んだ」と発言するなど、情緒不安定に陥っていく様子も見せている。
最期はグリプス2を巡る戦いの最中、ヤザン隊を翻弄するが、よそ見操縦による隕石への衝突事故とラムサスの敵討ちに燃えるヤザンのハンブラビによって撃破(といっても、ヤザンはコクピットに当てられずエンジン部分に1発当てただけであり、撃破する前にカツがサラミス改の残骸に衝突して爆発してしまったのでカツの自滅という方が濃厚)されてしまい、見えないサラと会話する中で戦死。彼の死はエマやブライトなど多くの人を悲しませた。
彼の魂はシロッコを頑なに庇うサラの魂を説得させ、カミーユに勝利を導く活躍を見せた。
その他
上記の身勝手な活躍の所為や現実を受け止められない描写があったためか、2次創作などにおいてはその身勝手さからか嫌われた存在であり、彼を扱ったインターネット掲示板や某動画サイトでは「カツ死ね」で埋まることが多い。
また、同じく物語序盤より身勝手極まりない動機で行動し反発していたカミーユでさえ諌めようとしていた事からも、過激化していく一方であったカツの行動はそれまで兵士としての責任感に欠けていたカミーユに、その自覚を多少は促させる切っ掛けになったと言えなくも無い。
しかしカミーユを助けたりするなど仲間を思う気持ちはあり、死後カミーユの勝利に貢献する活躍があったりもするので「カツ死ね」は言い過ぎだと言う意見も多い。(更に何かと批判されがちな「サラを(わざとではなかったにせよ)自分で殺しておきながらハマーンに責任転嫁するのか」という批判に関しても、ただでさえ精神的に不安定な年頃の子が初恋の子を誤って殺したことについて良心の呵責が一抹もないはずもなく、むしろ罪悪感ゆえにハマーンに責任を転嫁しているという理解もできるだろう。)
もし、アムロやカミーユも道を外し続けて歪み続けてしまっていたらカツのようになっていたかもしれない。そういう意味では、ニュータイプの子供達にとっては反面教師のような存在である。
また、カミーユを救出した功績以外にも29話ではティターンズによる虐殺からコロニー一つを丸ごと救う活躍を果たしており、上述の最後の戦いでも対峙したヤザンははっきりと焦りの表情を見せていた。
そういった点を踏まえると言われているほど無能なだけの存在だったのかは疑問が残るという声もある。
一方で、近藤和久による漫画版では任務に忠実にしてスーパーガンダム合体時の判断を任される有能な少年兵というテレビ版とは異なる設定となっており、さながら「きれいなカツ」である(ただし、出番が減っておりサラと共鳴するのはカミーユになっている)。
映画版での最期はよそ見による隕石に衝突に変更され、更にはサラとの会話もカットされてされてしまい余計に自滅感が増した。
ゲームでの活躍(・・・?)
正直扱いはあまりよろしくない。
能力値的には平均的なネームドモブパイロットに申し訳程度のNT値が付与される程度。作品によってはNT値が加算されないこともあるジュドー以外のシャングリラチルドレンとは違い、NT扱いはきちんとされるのだが・・・。
ただし近年の作品ではパイロットの養成を満遍なく行えたり、乗せ替えシステムの存在もあって機体さえあれば活躍できないこともない。
ストーリー面では登場してもとりあえずいるだけのような扱いだが、それだけに原作では見られた無断出撃の問題行動は描かれない、死亡率も低め、作品によってはサラの説得フラグに関わるなど原作に比べればだいぶマシな扱いになっている。
第3次Zでハサウェイ・ノアと関わった際にはかつて戦場で惹かれた女の子を説得しようと無茶をした自分の姿を重ねたのか、彼の教育係を買って出るなどカツなりに人間性が成長した一面を見せていた。
天獄篇では中の人が同じなリディ・マーセナスがクロノの劣兵として敵に回った際には「あの人…バナージとミネバ・ザビに嫉妬してそれで敵に回ったのかな」と評しており、厳密には違うものの根っこの部分はその通りとも言える意見を放っていたりする。
ギレンの野望で多少マシになり最初はジーンに毛が生えた程度だが射撃と反応は上昇値が高いしSランクではNTに覚醒するので、後方の射撃要員としては使えなくもない。格闘は伸び悩む。