「フッフッフッフッ…そうだ!これが東方不敗の真の姿…そう、マスターガンダムだ!」
概要
名称 | マスターガンダム(MASTER GUNDAM) |
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所属 | ネオホンコン |
形番 | GF13-001NHⅡ |
全長 | 16.7m(←意外と小さい) |
重量 | 7.2t |
搭乗者 | 東方不敗マスター・アジア |
GFアビリティポイント
ステータス | ノーマルモード | アタックモード |
---|---|---|
POWER/力 | 30.22 | 24.11 |
SPEED/速さ | 27.86 | 47.31 |
OFFENSE/攻撃力 | 34.65 | 53.17 |
DEFENCE/守備力 | 31.52 | 25.02 |
SEARCH/索敵能力 | 28.87 | 28.87 |
ADAPTATION/適応能力 | 29.99 | 29.99 |
TOTAL/総合 | 183.11 | 208.53 |
初登場は第13話「大ピンチ!敵は5大ガンダム」(1994.7/15.OA)。
手続き上は東方不敗マスター・アジアがクーロンガンダムから乗り換えた機体である。しかしその詳細は謎に包まれており、事実上詳細を知るのは東方不敗本人とネオホンコン首相ウォン・ユンファのみである。
西洋の悪魔を思わせる外見が特徴の黒いガンダム。
この機体にはかつて東方不敗が搭乗したMFと幾つかの共通項または類似点が存在し、一般的にクーロンガンダムがDG細胞で変異した機体といわれている。元々クーロンガンダム自体、東方不敗がかつて搭乗していたシャッフル・ハートの残骸から組み上げられた機体といわれており、特徴的な頭部や変形機構は元のシャッフル・ハートのものがDG細胞により復活したものと考えられている。
(しかしギアナ高地の決戦時に原型をとどめないほど大破したため、本来のパーツがどれほど残っているかはお察しの程と言った所)
また他のデビルガンダム四天王のように(※)クーロンガンダムも第13大会の時点でDG細胞によって複製・擬装された実質的には別物であった可能性もある。
(※:LD特典の今川泰宏監督へのインタビューによると香港決勝戦の時点でのネロスガンダム、ジョンブルガンダムはそれぞれ本国の機体ではなく、ガンダムヘブンズソード、グランドガンダムの両機が擬態したものであるとのこと。)
機体装甲はDG細胞で構成されているが、東方不敗の強靭な精神力によって完全に制御され、自己増殖や自己進化を遂げる事は無く、機体修復のみに活かされていた。
しかし、東方不敗の技量も合わさり修復能力だけでも驚異的な戦闘力を発揮する。
事実「超級」では後述のノーマルモードでの防御こそ破られたが東方不敗と同等の実力者である旧シャッフル同盟の攻撃を凌ぎ切っており、再生能力を十分に活用していたとしても恐ろしいレベルである。
また、一般的にMFの搭乗者はファイティングスーツと呼ばれるナノマシンが織り込まれた素材で作られた専用パイロットスーツを装着するが、東方不敗は、自身の嗜好により初期のガンダムファイトで使用されていた通常の服にファイティングスーツの機能が組み込まれた服を着用している。初期の技術とはいえ、東方不敗の動きが完璧に機体にトレースされており、各国の査察団による検査でもレギュレーション違反の疑いは皆無であった。
内蔵火器の類は最小限のものとなっており、両手の小口径ビーム砲(片手に5門ずつ計10門、ダークネスショットはここから発射される)以外はバルカンすら存在しない。
肘から先を伸縮させたり射出(ビームワイヤーによる有線制御)させることができるが、これらは武装というより技に位置されている。
背面に装備された特徴的なウイングは展開することでマントのように機体を覆うことができ、これがシールドの役割を持つ。
このシールドを展開した状態が「ノーマルモード」であるとされ、一般的に描かれるウイングを折りたたんだ状態は「アタックモード」と呼ばれる。
作中でも東方不敗の圧倒的な強さと相まって無敵ともいえる強さを見せるが、ドモンの成長によって次第に力量の差はなくなっていき、最後は決勝戦でゴッドガンダムとハイパーモードで殴り合い、東方不敗は敗れ、機体は大破。その後残骸は焼却処分された。
グランドマスターガンダムの中央部はマスターガンダムの上半身を象っているが、これはデスマスターなどと同様にDG細胞内のデータから再現したコピーである。
武装
- マスタークロス
ビーム状の鞭。相手を捕縛したり貫いたり切り裂いたりすることも可能。これはビームで構成された伸縮・硬軟自在の布状の武器で、モビルトレースシステムでは東方不敗の腰布と連動して稼働する。瞬時に取り出すことができるようで、布状にして鞭のように振り払らい、硬度を上げて棒状にして振り回すなど汎用性も高く、威力もビームサーベルに匹敵する。
- ニアクラッシャー
- ディスタントクラッシャー
必殺技
ダークネスフィンガー
シャイニングガンダムの「シャイニングフィンガー」や、ゴッドガンダムの「爆熱ゴッドフィンガー」に酷似した技。威力はゴッドフィンガーに匹敵する。使用時に掌が黒く輝くが、前述の2機と同じく液体金属によるものか、それとも別のものであるかは不明である。気を纏った手刀で突き刺す性質や手刀で相手を突いた後に掌底打に変化したり、さらに相手を握り潰す攻撃に変化したりもする。ダークネスショットとは違うダークネスフィンガーショットというダークネスフィンガーで気を練り、その気を相手に放つ技も存在する。
酔舞・再現江湖(すいぶ・さいげんこうこ)デッドリーウェイブ
相手を惑わせる舞の動きを取りつつ気を練り上げた後、その気を発しながら相手に突撃し、すれ違うと同時に相手に気を流し込み、「爆発!」の掛け声とともに流し込んだ気を爆発させて相手を粉砕する。突撃する際に発する気は残像のような現象を起こし、技の軌跡を残す。
アイデアそのものはスーパーファミコン版のGガンダムの格闘ゲームの技が初出であり、それがアニメに逆輸入されたという、異色の経歴を持つ技である。
十二王方牌大車併(じゅうにおうほうぱいだいしゃへい)
掌を前面に突き出し、大きく円を描くように動かしながら梵字を出現させ、そこから気で使用者の小型の分身を多数作り出し、対象に攻撃を仕掛ける。劇中では秘技とされている。攻撃後、分身を帰還させる「帰山笑紅塵(きざんしょうこうじん)」を使用する事で、気の消費を抑えることができる。
また、ガンダム無双では分身技としても使用されている。その際はゴッドガンダムの技である分身殺法・ゴッドシャドーと特性は似ている。
「大車輪」は誤記なので注意。
超級覇王電影弾(ちょうきゅうはおうでんえいだん)
使用者の頭部以外の全身を気弾で渦巻き状に包み、頭から敵陣を突き抜け、多数を攻撃する。東方不敗が使用した場合、最後に「爆発!」の掛け声と合わせ、一気に粉砕する。
石破天驚拳(せきはてんきょうけん)
流派東方不敗が最終奥義。自身の気を極限まで高めて、それを気功弾として掌から一気に撃ち出す。生身での使用時は手のひらの真ん中に「驚」の字がある巨大な張り手のような形となる。
メディアミックスにおけるマスターガンダム
東方不敗といえばこの機体というイメージがほぼ定着しており、メディアへの登場数ではクーロンガンダムに大きく差をつけている。
SDガンダムではSDガンダムフォースを除く殆どのシリーズで悪役として登場し、主人公達と激闘を繰り広げた。
思想としてはパイロットであった東方不敗の「人類抹殺」よりデビルガンダムJr.の「人間を支配する」という方が多い。
→暗黒卿マスターガンダム、魔星大将軍
スーパーロボット大戦などの作品群においては、最初は敵側に登場するものの条件を満たすと自軍に引き入れられる場合もあるといった東方不敗の特性により、敵味方問わず強さを発揮する強力な機体に仕上げられていることが多い。ドモン&ゴッドガンダムとの師弟合体攻撃も見所の一つ。
スーパーヒーロー作戦では東方不敗搭乗機の他、最終盤にてウルベが搭乗するコピー機体も登場した。当人は「この機体にはマスターよりも自分の方が相応しい」などと宣っており、当然ながらドモンの怒りを買った。
Another Century's Episode 3 THE FINALではシナリオには関らないがプレイヤーキャラクターとして使用可能。
スパロボ同様ドモン&ゴッドガンダムとの特殊コンビネーション攻撃があるが、同じくフィンガー系の技が使えるギム・ギンガナム&ターンXとも特殊コンビネーション攻撃がある。(一方、ゴッドはマスター以外の機体との特殊コンビネーション攻撃は無い)
このほか注目したいのがガンダムVSガンダムシリーズであり、初代ではゴッドガンダムのコスト3000に対し2000の低コストであったが、続くEXTREME VS.においては、逆にゴッドガンダムのコスト2500を上回る3000で参戦している。
VSシリーズでは一貫して高性能格闘機であり、格闘のモーションの速さと範囲の広さは群を抜いている。
ガンダムVSガンダムシリーズでは破壊力は並程度であったが、動きはそれなりに素早くゴッドガンダムよりはある程度遠距離に対応できるとして使用率は悪くなかった。
しかし3作目以降のEXTREME VS.シリーズにおいては格闘戦で戦局を荒らすことに関してはトップクラスの実力を持った機体であり、格闘の派生コンボが非常に多いことに加え、レバーの有無で捕縛・なぎ払いと変化するサブ射撃のマスタークロス・同じくレバー入力しだいでダークネスフィンガーや超級覇王電影弾といった必殺技の使い分けが可能な特殊格闘等々の豊富な近接戦での選択肢、さらに動きが非常に速いため一方的に手数で押し切れる。ただしその分、強さを発揮するには腕を必要とする機体になっている。
EXバースト中は明鏡止水状態となり攻撃力が増加、この状態から放たれる格闘フルコンボは、ガンダムDXのツインサテライトキャノンに匹敵する超絶ダメージを叩き出すともいわれるため、対策が必要な強機体の一つに数えられる。しかしながら格闘機の宿命により、遠距離戦においては技こそはあるものの決して得意ではないため、強さを発揮するには遠距離をカバーできるパートナーが必要となる。
優秀な格闘迎撃武装を備えた機体が増えたとはいえ、MBで追加されたドライブといったマスターと相性の良い追加要素も増えており、格闘機筆頭として候補に挙がる機体である。
ガンダムビルドファイターズにて、巨大アリスタが暴走した際に珍庵がこのガンプラを使用し、ラルさんのグフR35との連携で多数のモックを撃破した。
一部のアーマーが金色に塗装されているほか、グフが高速回転して起こした竜巻にプラフスキー粒子を纏った飛び蹴りを入れる「珍庵蹴り」や、ダークネスフィンガーショットも披露している。
立体物
1/144、HG1/100、BB戦士、MG1/100、HGFC、ガシャポンSDガンダムフルカラーシリーズにラインナップ。
HG1/100は、ニアクラッシャー、ディスタントクラッシャー、マント展開ギミックが組み込まれている。
BB戦士は、小柄ながら頭部、腕部、腰部、脚部が良く動く。
MGではアクションを重視しマント展開ギミックはオミットされている。しかし旧1/100のマントを無改造で流用することができるようになっていて、これを流用することで再現可能。MGゴッドガンダムとの対決シーン再現用パーツがゴッドガンダム用のものも含めて付属しており、対決シーンの再現も可能。また、最初からアンダーゲートの処理がされており、後に登場した金メッキのハイパーモード仕様で活かされた。ニアクラッシャー、ディスタントクラッシャー、マスタークロス、ダークネスフィンガー用の手首パーツが用意され、マスタークロスとダークネスフィンガーについてはクリアパーツになる。他に東方不敗マスター・アジアのフィギュアがついている。
MG化に際しては新規の設定画は起こされていないが、これは元々の設定が起こされた段階で十分な情報があったからである。
HGFCには、風雲再起が同梱し劇中同様に跨らせることが可能。
余談
旧キット1/100は上述の通りマントの展開が可能であるが、開発スタッフは当初その構造の再現に苦慮していた。そこに解決法を提示して見せたのが他ならぬオリジナルデザイナーのカトキハジメ。氏の類まれなる立体把握、デザイン能力の凄さが垣間見えるエピソードであり、後にMGシリーズに携わる事になるのも当然と言えるだろう。
今川監督は当時より「本機の1/100キットに1/144キットの頭部を付けると丁度良い」
と方々で発言していた。両キットの頭部が胴体に対して大きめに造形されていた事からの発案であろうと思われる。尚、実際に試すと首部ジョイントから上が浮いた感じになってしまうのだが…。
こちらの項目でも若干触れられているが、放送当初はシリーズのガンプラの売れ行きは芳しくなかった。それが一変したのはマスターガンダムとシュピーゲルからで、これらは瞬く間に売れたという。
番組の雰囲気が一変するのは本機体が登場してからであるが、マスターアジアと本機のインパクトは番組そのものの在り方だけでなく、商品展開をも激変させていたのである。
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源流・・・ブラックオックス