機体データ
機体番号 | ZGMF-X11A |
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所属 | ザフト→地球連合軍→無所属 |
開発 | プラント、ザフト統合設計局 |
全高 | 35.61m |
重量 | 198.02t |
装甲材質 | フェイズシフト装甲 |
動力源 | 核エンジン(MHD発電) |
パイロット | アッシュ・グレイ |
概要
プラント国防委員長パトリック・ザラの指示のもと、国力・物量に劣るザフトが、単機で絶対多数の敵を殲滅する程の圧倒的な戦闘力を示す為の対地球連合軍の切り札として、鹵獲した4機の初期GAT-Xシリーズ(GAT-X102 デュエル・GAT-X103 バスター・GAT-X207 ブリッツ。GAT-X303 イージス)のデータ、および鹵獲し損ねたGAT-X105 ストライクとの交戦データを注ぎ込み、開発したザフト製の試作型可変モビルスーツ(TMS)。
ZGMF-Xシリーズとして開発された機体だが、他の核機動Gが従来のMSを基に発展させてきたのに対して、開発経路として本機の前身はプラントのヴェルヌ局とウェルズ局スタッフが中心となって開発した武装モジュール「ミーティア」となる。ミーティアではMS本体と同装備を連動させる事で運用される換装装備の一種であったが、リジェネレイトではこの構想を推し進め、最初からMSと武装モジュールを一体化させた構成を採る。さらに、地球連合軍から強奪した可変MS「GAT-X303 イージス」のデータを参考に、MS側は可変フレームを採用している。厳密には「独自開発のコア・ユニット」と「イージスを基にした人型の無人MS」の合体機体という特殊な構造を持つ。
その結果としてMS本体と武装モジュールの前後関係を逆転させてしまい、コクピットやニュートロンジャマーキャンセラー搭載型核エンジン等の基幹部分は背部の「コア・ユニット」に集約された(このコアだけでも一般的なMSとほぼ同サイズ)。MS部は一定の独立巡行が可能な無人オプションとなった。このMS部の予備パーツを複数分用意する事で(コアユニットが損壊しない限りは)機体がダメージを受けたとしても、それを交換する事で戦線復帰する事が可能としている。機体名のリジェネレイト=再生もこれに起因する所にある。
また、コア・ユニットは可変プラグを備えており、外部接続用コネクターを有する機体であればドッキングする事が可能となっている。僚機であれば核エンジンからの電力供給を行うサポートモジュールとしての運用が可能であるが、敵機であるなら接続先のコントロールを掌握する事も可能としている。
その仕様から、同時期かつ同じ基地に配備されたテスタメントとの連携も想定されていたとされる。
極めて特殊な機体構造のため、厳密にはリジェネレイトはバックパックのコア・ユニット部分及びその運営システムの名称にあたる。
しかし、あくまで動力そのものと言えるコア・ユニットだけでは機能せず専用ボディとセットで運用される点や、逆にコア・ユニット無しのイージス型ユニット部分は名前も動力も無く機能しない点もあり、基本的にはこの組み合わせの合体形態を指してリジェネレイトと呼ばれる。
このため他の機体にドッキングした場合、リジェネレイトの名称ではなく「(装備した機体名)+11」として呼称されている(11は機体番号の11Aから)。
可変機構
イージスを参考にした可変機構を有しているが、ザフトではさらに発展させている。
MS形態から高速巡航形態への可変はイージスほどの複雑さが無く、MS部は両手両足こそイージスの構造と同様に4本のアームを構成し、コア・ユニットはドッキング基部と頭部が稼働するのみと言うシンプルな形に落ち着いている。
一方で強襲形態は大幅に変わり、MS部は下半身として4本のアームを脚部にし、コア・ユニットは上半身としてドッキング基部を胴体にしながらコアの頭部を露出させて変形する、と言うイージスの物とは趣の違うゲテモノ変形をしている。これは、コア・ユニットこそが本体であると言うリジェネレイトの特徴を端的に表現した形態でもある。ただし、自ら弱点を露出させるので、一部の資料では「砲撃形態」「狙撃形態」とも呼ばれる。
武装
MA-X200 ビームソード
両手足のブレード部に装備。ミーティアに搭載されたものと同モデル。
なお、一部のゲーム作品ではビームサーベルと記載されていたり、ソードの形状が異なっている等、描写が変わる事が多い。恐らくミーティアの巨大ビームソードを振り回す巨大MSと言う描写が、表現しにくいのだと思われる。
ロングビームライフル
MS形態においては手持ち、強襲形態ではコア・ユニット側シールド部分のアームに接続される。
MMI-GAU2 ピクウス 76mm近接防御機関砲
MS形態における口頭部、MA巡行形態における機首部に装備される。これもザフト機ではメジャーなCIWS。
ビーム砲
両手足のブレード部、後頭部と股間部に装備。手足の部分は事実上、ビームソードとの兼用となる。
特殊装備
ミラージュコロイド・ステルス
SEEDシリーズお馴染みの光学迷彩。ブリッツとかに付いているアレである。
本機は、核エンジンによる莫大な電力によってほぼ無制限に使用できる。
ライトクラフト・プロパルジョン
外宇宙航行用のレーザー加速システム。直訳するとライトクラフト(Light Craft)は「光の航行」、プロパルジョン(Propulsion)は「推進」の意。
本機ではコアユニット後端にある推進剤ブロックに積まれた燃料を外部からレーザー(リジェネレイトの場合はX線レーザー)を照射されることで燃焼させ、発生する膨張力から急速な作用・反作用を生むライトクラフト効果を利用したもの。爆発的に加速推進しても、ガンダムシリーズでお馴染みのAMBAC(=四肢の可動を用いた姿勢制御)によって方向転換も可能になっている。
- C.E.のライトクラフトについて
マイクロ波ビームやレーザー(光ビーム)といったビーム状の電磁波を用いた外部からのエネルギー供給によって大気中または宇宙空間で推進力を得るように設計されたあらゆる種類の飛翔体、またはその推進方式の総称をライトクラフト(Light Craft)と呼ぶ。
コズミック・イラにおいて、プラントで外宇宙航行用のソーラーセイル(太陽光の航行技術)が開発研究されており、そのレーザー加速装置として作られたのがジェネシスであった。その構想は、宇宙船にソーラーセイルを取り付けてジェネシス側のレーザー起爆によって光圧推進させるプランとして立てられている。しかし、ザフトは地球連合との大戦で戦況を覆す必要に迫られることになり、ジェネシスはNJC、原爆の起爆ユニット、γ線の放射装置を取り付られ最終兵器へ転用されてしまった。
外宇宙航行用ソーラーセイルの研究は『STARGAZER』に登場した民間組織D.S.S.Dで発展していく事になる。この組織は開戦前からプラントとの技術的を交流を行っていたとされる。実際に同組織で開発したスターゲイザーがVLを用いてライトクラフト・プロパルジョンを行い、急加速にストライクノワールを巻き込んで金星圏まで飛んでいる。
その他、この外部から粒子線を照射して対象に何らかの効果をもたらす技術は、後のデュートリオンビーム送電システムへ影響したとされる。
良く誤解されるが、外部からビームやレーザーなどのエネルギー照射で加速力を得るものは基本的にライトクラフト効果による推進方法=ライトクラフト・プロパルジョンであり、リジェネレイト固有の推進方法では無い。『DESTINY ASTRAY』ではジャンク屋組合のリ・ホームにソーラーセイルを装着してライトクラフト・プロパルジョンで火星圏まで渡っており、『FREEDOM ASTRAY』でも傭兵部隊Xのオルテュギア改にソーラーセイルを装着して火星圏へ渡ろうとしている。
劇中の活躍
テスタメント、プロヴィデンスと同時にロールアウト。テスタメントと共にジェネシスαの小型プロトタイプ「ジェネシスα」へと配備され、パトリック・ザラからラクス・クライン抹殺の密命を受けた同施設の防衛部隊・隊長アッシュ・グレイの搭乗機として運用された。
しかし、ジェネシスαに於いてロウ・ギュールのアストレイ パワードレッド、叢雲劾のアストレイブルーフレームセカンドLと交戦するも、ブルーフレームによって予備パーツを破壊された上でレッドフレームの必殺パンチ「赤い一撃(レッドフレイム)」の直撃を食らったことで内部メカに致命傷を受け行動不能になり連合の勢力圏まで吹き飛ばされた。
その後、コア・ユニットは地球連合軍・特務情報局に回収され、戦後鹵獲したプロトセイバーのパワーアップユニットとして無人運用された。
本機のコア・ユニットを中心に予備パーツを供給し戦場で被弾した機体を再構成するシステムは、後のインパルスのコアスプレンダーを中心とした機体換装システム「インパルスシステム」にも影響を与えている他、ライトクラフト・プロパルジョンはデュートリオンビーム送電システムの発想の原点になる等、戦後のザフト製モビルスーツ開発に於いて、様々な影響を与えた機体であると言える。
また、規格を無視した強制合体システムの発想とデータは、アストレイアウトフレームのマルチパックへと受け継がれる等、その影響は思いの外大きい。
外部作品での活躍
スーパーロボット大戦シリーズ
スーパーロボット大戦Wの月・地球ルートの第45話に敵として登場。PS装甲やミラージュコロイドに加え、コアユニットのパーツ補充を再現してかHP回復(小)の特殊能力が付与されている。
また、原作漫画で初めてMA形態でビームライフルを発射した際の描写が紛らわしかった(クローを展開した強襲モードだった上にビームライフルの銃口が機体より奥で、ちょうど見開きの真ん中部分に位置するレイアウトになったために、漫画が白黒だったことも相まってスキュラを発射しているものと誤解されやすい描写になっていた)ためか、「スキュラ」が武装として追加されている。
ヤキン・ドゥーエでの決戦にも登場するが、同マップにて本機をロウで倒す事によってパワードレッドに隠し武器「赤い一撃」が追加される。
……なに? 合体攻撃があるから充分? そもそも反対側の分岐ルートに進むから覚えられない? 何の事かな。
Gジェネレーションシリーズ
Gジェネレーションポータブル及び、GジェネレーションCROSSRAYSに登場。
前者の場合、上記の可変機構に加え、コア・ユニットも実装されている。
後者の場合、強襲形態及びコア・ユニットのユニットデータが存在しない(但し、強襲形態はMS形態の武装としては存在する)代わりに、本来はデストロイガンダムに匹敵する全長なのにLサイズユニット扱いにより、部隊編成に困らないのを強みとする。
関連項目
登場作品
機動戦士ガンダムSEED 機動戦士ガンダムSEED ASTRAY 機動戦士ガンダムSEED DESTINY ASTRAY
所属(組織・分類)
ザフト ザフト製MS・戦艦 ZGMFシリーズ ZGMF-Xシリーズ(ファーストステージシリーズ)
関連機体
兄弟機(ZGMF-Xシリーズ)
- ZGMF-X09A ジャスティス
- ZGMF-X10A フリーダム
- ZGMF-X11A リジェネレイト
- ZGMF-X12A テスタメント
- ZGMF-X13A プロヴィデンス
参考機・実験機
その他関連機種
関連人物
その他
ハルクバスター:似たような換装システムを持つロボット。
アンパンマン:ある意味間違ってはいない。