概要
ミネルバに搭載されたエネルギー供給システム。
ザフトのソーラーセイル研究(より厳密にはジェネシス用レーザー推進技術)の研究をスピンオフして生まれたとされる。
セカンドステージシリーズで開発された5機にはこの供給を受ける受信装置が備えられている。
これによりバッテリー切れとなってフェイズシフトダウンしても即座に充電されすぐに戦闘復帰が可能。元々セカンドステージ自体がパワーエクステンダーや通常のPS装甲と違い電圧調整可能なVPS装甲により従来のバッテリー機や連合のGAT-Xシリーズよりも稼働時間が長く、ミネルバの射程内なら即座にエネルギー充填が可能であることから、ミネルバの近くでならフリーダムらファーストステージシリーズにも引けを取らない稼働時間を誇る(勿論チャージを必要としない核エンジン機には最終的には劣るが)。
資料によって「遠隔地の動力源から発生したエネルギーを指向性ビームとして投射し、機体側でエネルギー変換して充電」とするものと「デュートリオンビームが放射されると機体にあるペタトロンなる物質が崩壊し電力に変換される」という二説が混在する。
前者は所謂ワイヤレス給電の一種で、後者の理屈ならペタトロンなるビームで崩壊し電力変換が起こる物質を利用する事になるのだが、詳細は不明(現実にもデュートリウムやトリチウムへのレーザー照射を利用したレーザー核融合発電の研究は存在するが、ペタトロンがどういうものなのか公表がされていない)。
何れにせよ、一連のプロセスでニュートロンジャマーの影響は受けないらしい。ただし機体と母艦が相対したり充電完了に数十秒かかるのでその際に隙は発生してしまう。
なお、作中でミネルバに艦載されて実際に送電がされたのはインパルスのみである。同じ機能があるはずのセイバーは結局使用することはないまま撃破されている。
これはインパルスが使用したのは恐らく3回であり、そのうち2回はアスラン・ザラ合流以前の12話とアスラン離反後の49話でセイバーが不在。
セイバーがいるときに使用した28話ではインパルスの使用時にはセイバーはフリーダムと交戦中であった。その後セイバーは大破して最後の出番となっている。
そのため作中の受信回数の差はインパルスとセイバーの機体性能やアスラン、シン、ルナマリアの技量の差から生じた問題ではなく、インパルスが孤軍奮闘に近い状況に追い詰められたことで受信に迫られる機会があっただけと言える。
カオス・ガイア・アビスにも同様の機能があるが、こちらは連合に奪取されてしまったことにより一度も使用されなかった(なお、カオスとアビスはC.E.74時点で失われた)。
MSVでは実験機としてザクスプレンダーが存在する。
デュートリオンビーム送電システムの受信機能は、ハイパーデュートリオンエンジンを搭載したサードステージシリーズのデスティニーとレジェンドにもあるとされるが作中での使用はなかった。
ストライクフリーダムやインフィニットジャスティスも同様のエンジンを使用しているが、こちらがハイパーデュートリオンエンジンを搭載しているのが明言されたのが受信機能の話が出た後なので搭載しているのか不明。少なくとも母艦であるエターナルやアークエンジェルに新たに搭載された設定はない。
劇場版において
SpecⅡとなったデスティニーは、額部分に本システムの送信機能が追加された。核エンジンを活用したためとはいえ、今度はかつての母艦と同じく自分が送信する立場になっており、こちらでもインパルスSpecⅡに対して使用している。
関連タグ
サテライトシステム・・・機動新世紀ガンダムXに登場する当システム同様にエネルギーをビーム状に変換して供給するシステム。ただし、こちらの方が送られるエネルギーの量が遥かに多い。