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ZGMF-Xシリーズ

ぜっとじーえむえふえっくすしりーず

アニメ『機動戦士ガンダムSEED』シリーズに登場する架空の兵器のカテゴリ。
目次 [非表示]

[MOBILE SUIT NEO OPERATION SYSTEM]

 GENERATION

 UNSUBDUED

 NUCLEAR

 DRIVE

 ASSAULT

 MODULE

 (COMPLEX)


概要編集

C.E.71年1月25日にザフトクルーゼ隊地球連合軍から鹵獲した4機の初期GAT-Xシリーズや、4機と鹵獲に失敗したストライクとの交戦データによって得た技術を導入したことを皮切りに開発されたザフト製試作モビルスーツ(MS)群の総称。「ファーストステージシリーズ」とも呼ばれる。

開発はパトリック・ザラの勅命により、戦艦を専門に扱うヴェルヌ設計局をはじめとする非MS分野を扱う設計局も含む統合設計局にて行われた。


該当機種編集


※NJCと核エンジンの運用テストを目的とした技術検証用MS。新技術の安全性と危険性を調べるためのMSであり、開発系譜上はZGMF-Xナンバー導入前の実験機に当たるため、型番にはザフトにおいて戦闘用実験機を示す「YMF」(末尾の「F」は「Fighter(戦闘機)」を表す)が用いられている。一方、後のファーストステージシリーズに該当するため本稿では当シリーズとして扱う。実験機なため実戦運用される予定は無く、テスト終了後に解体処分が決まっていた。


関連機種

ジャンク屋組合ロウ・ギュールによるドレッドノートの改修機。


火星圏で開発された核エンジン搭載MS。核エンジン採用に伴いZGMF-Xシリーズと同じOSを搭載している。


ライブラリアンが開発したプロヴィデンスの改修機。


オーブ連合首長国(モルゲンレーテ・エアロテック社)が開発した可変機能を持つ特務MS。可変機能による欠点「近接戦闘時の脆弱性」をフリーダムのフレーム構造を検証・再現することにより克服した。また、コクピット内装の設計も流用しており同一規格となっている。


第1次連合・プラント大戦末期にZGMF-Xシリーズを完成させたザフトの統合設計局がNJCよる核動力MSの量産モデル第1号として開発した量産試作MS。C.E.73年3月10日にニュートロンジャマーキャンセラー(NJC)の軍事利用を禁ずる停戦条約「ユニウス条約」が締結されたため開発中であった核エンジン搭載MS群への対策が求められることになり、計画の中断を余儀無くされる。しかし、その基本スペックの優秀性は高い評価を受けており、動力をバッテリーに改修しそれに伴う再設計(フェイズシフト装甲のオミットなど)を施した新世代の機体群「ニューミレニアムシリーズ」という形で開発は継続した。

量産モデル第1号として既存技術の範疇で設計されたためか、元の計画が中断される前に計47機製造されており、その全機がユニウス条約の施行と共に解体されたことになっていた。しかし、後に複数の目撃情報が確認されている。


C.E.73年代において当時のプラント最高評議会議長ギルバート・デュランダルの主導により開発されたシリーズの一つ。ZGMF-Xシリーズの直接的な後継にあたる。

ユニウス条約により禁止されたNJCと核エンジンに代わり、デュートリオンビーム送電システムと兵装の燃費改善によってバッテリー駆動ながら実質的な長時間稼動を実現した上、ZGMF-Xシリーズの基本性能も受け継ぎ、さらに国家ごとにMSの保有機数制限が布かれたことに端を発する可変モデルとして設計された。


ターミナル製ZAFTガンダム目編集

ターミナルの秘密工廠ファクトリーにて開発されたZGMF-Xシリーズの系譜のMS群。

基礎になったのはZGMF-Xシリーズと同時期にザフトで開発されていた量産試作MSで、謂わばZGMF-Xシリーズの量産型として核エンジン搭載を前提にしていた。しかし、ZGMF-Xシリーズ以上の新技術を盛り込もうとしたために開発が大幅に遅延し、その間にユニウス条約が締結されたことにより、バッテリー運用へと方針転換して開発継続となったザク量産試作型とは対照的に凍結・封印という措置が取られることになる。ターミナルは原型機とその開発時データを奪取し、ファクトリーにて開発が継承されたことによりC.E.73年終盤になって漸く完成した。

基本設計はZGMF-Xシリーズに該当するが、セカンドステージシリーズまでの技術をベースに改造・改修(部分的にはサードステージシリーズ相当の技術も投入)されているため、ザフトが正式採用したサードステージシリーズのZGMF-X42S デスティニーZGMF-X666S レジェンドに匹敵する性能を持つ(厳密には、粗削りな部分や型落ち兵装も多く、特定のパイロット用にチューニングすることで実質的な性能を盛っている状態で、「MSとしての完成度」だけ見ればあちらに劣る部分が多い)。


該当機種


共通点編集

一部の機体を除き、ZGMF-Xシリーズは大まかに以下のような共通点を持つ。

  • ビーム兵器、マルチロックオンシステムフェイズシフト装甲、NJC搭載型核エンジン(後述)を搭載。
  • 初期GAT-Xシリーズの技術フィードバックがなされた機能と、高性能デュアルアイを取り入れた風貌を持つ(ガンダムタイプ)。
  • 核エンジンの出力とマルチロックオンシステムとによる精密な補足機能による少数あるいは単機で多数の敵を撃破しうる火力。

その性能は鹵獲して参考にした前期GAT-Xシリーズはおろか、同時期に実戦投入された後期GAT-Xシリーズをも凌駕するほど高い。

こうした高性能機を短期間※に開発できたのは、ザフトにおいて次期主力機として開発されていたZGMF-600 ゲイツが当初想定されていたスペックよりも量産化を見越して多くの性能が削ぎ落とされており、(リジェネレイトを除いて)そんなゲイツのフルスペック版をベースにできたこと、そして高威力ながらエネルギー効率が劣悪な兵装をそのまま搭載できたことが大きい。ある種の試作機でもあったことからワンオフ機を前提とされた上で、兵装面も含めてザフトの最新技術が生産性等を度外視して惜しみなく導入されている。また、後のザフト製MSはこれらから技術フィードバックを受けた兵装を搭載していることが多い。

このデザインや単機で高性能を発揮する意図したワンオフ機というコンセプトは、後のセカンドステージシリーズ、サードステージシリーズ機にも引き継がれていくこととなった。

フレーム構造の耐久性も優秀であったことから、第1次連合・プラント大戦後にオーブにて開発されたエクリプスは、可変機故の構造的脆弱性を解消するため、修理名目にて現物を確保しデータを採取していたフリーダムのフレーム構造をベースとしている。


※ザフトが初期GAT-Xシリーズを奪取したのはC.E.71年1月25日、ドレッドノートがロールアウトされたのは同年の2月中旬(奪取から21~26日後)、ジャスティスとフリーダムがロールアウトされたのは4月1日(奪取から66日後)、リジェネレイト・テスタメント・プロヴィデンスがロールアウトされたのは5月5日(奪取から100日後)である。


なお、開発開始時点ではバッテリー駆動を想定した機体であり、開発が先行していたジャスティスとフリーダムに搭載予定だった兵装類をYFX-600R 火器運用試験型ゲイツ改にて評価試験し、その結果を受けてエネルギー消費の激しいビーム兵器についてはバッテリー駆動に合わせて性能を引き下げた省エネ型が搭載、あるいは搭載自体の見送りが検討された(わざわざバッテリーを増設してまで使おうとしたのはそれが理由)。その直後に、同時期(C.E.71年2月中旬から下旬)に行われていたドレッドノートを使った核エンジンの運用テストが終了し、パトリックが核エンジンの搭載を決定したことにより、エネルギー効率の劣悪な兵装がそのまま搭載される運びとなった。

当時のプラント最高評議会議長は穏健派であるクライン派シーゲル・クラインだったが、核エンジンの研究開発および搭載についてはパトリックたち過激派のザラ派を筆頭とするプラント国防委員会の独断にて行われており(後にクライン派も関知)、最終的には核エンジン使用の要であるニュートロンジャマーキャンセラーの開発者であるユーリ・アマルフィ息子戦死した4月15日以降にザラ派に転向してニュートロンジャマーキャンセラーの実用化(実戦投入)に踏み切ったため、完成後に解体や封印されることなく実戦投入された。しかし、この前にロールアウトされていたジャスティスとフリーダムについては実戦投入されるまで1か月以上要することとなり、4月1日に可決され5月8日から敢行された大規模作戦「オペレーション・スピットブレイク」の戦力には数えられていなかった。


頭部の造形が初期GAT-Xシリーズと酷似している=従来のザフトMSとは大きく異なることに加え、NJCを搭載しているために最高機密扱いとなっていたため、ザフト内でもその存在を知っている者は開発陣と高官とその関係者に限られる。そのため、ザフトの前線部隊は暫くの間フリーダムを連合製ないしオーブ製のMSだと勘違いしていた。NJCが主要陣営に漏洩した第1次連合プラント大戦後は最高機密扱いが解除され、ザフト所属であればそのデータを閲覧できる状態となり、機体照合用のデータベースにも登録されている(シン・アスカはこのデータを用いてフリーダムとの戦闘シミュレーションを行った)。


なお、プロヴィデンスを除いた機体はどれも強奪・鹵獲(フリーダム、リジェネレイト、テスタメント)やパイロットの離反(ジャスティス)・横流し(ドレッドノート)といった形でザフトの手を離れてしまっている。


型式番号について編集

番号規則は、ジャスティスまではザフトMSの開発順で数字を割り振り、それ以降はZGMF-Xシリーズ内での連番となっている。

ジャスティスの型式番号にはジンシグーディンバクゥザウートグーンゾノラゴゥと数えて9番目の番号「ZGMF-X09A」を与えられている。そこからは当シリーズ内で設計が完成した順に、

  1. ZGMF-X10A(フリーダム)
  2. ZGMF-X11A(リジェネレイト)
  3. ZGMF-X12A(テスタメント)
  4. ZGMF-X13A(プロヴィデンス)

と連番になっている。

なお、前述の9番目のカウントには、火器運用試験型ゲイツ改のようなカスタム機全般、技術試験機であったため解体処分が決定していたドレッドノート、ビーム兵器実装のためにジャスティスよりもロールアウトが遅れたゲイツは除外されている。

その後に開発されたZGMF-X19A(インフィニットジャスティス)とZGMF-X20A(ストライクフリーダム)については、原型機にその番号が割り振られていたのか※、ジャスティスとフリーダムの番号に10を足して重複を防いだだけなのかは不明である。しかし、わざわざファクトリーにて再開発して完成させた機体でありながらザフトの型式番号を継承していることから前者である可能性が高い(同じくファクトリーにて開発されたドムトルーパーも原型機の型式番号を継承している)。なお、ストライクフリーダムについてはモルゲンレーテ社にて実験機として改修されたためか、弐式への改修後に型式番号を大きく変更しており、こちらの法則性との関連は見られない。

また、頭部各所に型式番号をイタリア数字表記したレリーフが施されている機体も存在するが、これはザフト初のMS開発者がジャン・カルロ・マニアーニというイタリア系コーディネイターであったことに由来する。


型式番号の前半部分「ZGMF」はザフトの機体系統の一つ「Zero - Gravity Maneuver Fighter(無重力下用機動戦闘機)」の略である。後半部分は「eXperiment Atomic(試作機 核動力搭載型)」を意味し、連番(N)と合わせて「eXperiment N Atomic(試作N号機 核動力搭載型)」となる。


※C.E.世界では量子コンピュータを用いたシミュレーションが発達しており、型式番号が付けられるくらい設計が完成していたとしてもシミュレーションで致命的な欠陥等が見つかり廃案となるケースがあり、その場合は型式番号に抜けが生まれる。実際にGAT-Xシリーズは抜けだらけである


核エンジン編集

プラントのヴェルヌ局によって開発されたNJC搭載型動力。なお、エンジンとNJCは一体化されていない。

エンジン自体のサイズは冷却機構等の周辺機器も含めても1辺4mの立方体に収まる程度であり、リジェネレイトを除いて機体胴部に内蔵されている。具体的には、ドレッドノート・ジャスティス・フリーダムは腹部、リジェネレイトはバックパック、テスタメントとプロヴィデンスは胸部に内蔵している。また、ドレッドノートでの反省からジャスティス以降はNJCの効果範囲を自機の核エンジンのみに絞るような構造となっており、NJCを機体の中心に位置する腰部に内蔵している。


仕組み編集

NJCの機能によって中性子運動を活発化させた核分裂式の原子炉を導入、NJCによりニュートロンジャマーの影響を相殺し、安定した稼動を実現している。

電力への変換は、核分裂連鎖によって発生した熱の電力変換はMHD発電と呼ばれる、パイプに対して垂直な方向にかけた磁界と、パイプを流れるプラズマ流体による電磁誘導を用いた熱電変換を用いて行っている(このプラズマ流体の流れを核分裂の熱によって生み出している)。

また、核エンジンの臨界に必要な所要時間は定かではないが、核エンジンを搭載しているデルタアストレイは戦闘中に核エンジンを稼働させてバッテリーから切り替えている。


出力編集

作中にてジャスティスとフリーダムが共通して「Capacity 8826kw」と表記されていたことから、全機体共通で8,826kWである可能性が高い。


余談

現実の原子力発電所の出力は1基あたり57.9万kWから135.8万kWまで大小様々であり、それらと比較すると小型故に低出力であることが分かる。


優位性編集

理論上は「絶えず給電され続ける」ためエネルギー切れが起こらなくなり、無限にも近い(※1)非常に高い継戦能力を有するのみならず、高出力ビーム兵装の無制限な併用が可能となり、バッテリー駆動である地球連合軍のGAT-Xシリーズにおいて弱点とされていたフェイズシフト装甲ミラージュコロイドステルスの時間的使用制限等はほぼ解決され、連続稼働や機体出力は基本的な戦闘ソーティの間は途切れなくなった。

一方、バルカン砲レールガンといった実弾兵装の弾薬や推進剤、宇宙空間においては酸素の量に限りがある他、パイロットの生理的な限界も加味した場合、戦闘時間には制約が伴う(これは別に固有の欠点というわけではなく元来MSとはそういうものである)。設定と作中描写的には少なくとも3日間は無補給にて活動可能である。


※1.核エンジンからは半永久的にエネルギー供給されるが、時間あたりのエネルギー供給量には上限があるため、消費量が供給量を上回ってしまうとその間はパワーダウンに陥る。当然そうならないように各種調整は施されているが、フリーダムがミーティアの試運転にて未調整のビームソードを使用した際は想定した長さの3倍まで延長されたにより想定を超えるエネルギー消費が起きたため、パワーがレッドゾーンまで落ちた一瞬だけとはいえフェイズシフトダウンを引き起こしている。


ZGMF-Xシリーズは多くの高出力・高威力な武装を搭載しているが、目玉のビーム兵器については高火力を実現するために核エンジンからの膨大なエネルギー供給を前提としている。そのため、武装単位でのエネルギー効率はほぼ度外視されており、フェイズシフト装甲も相まって燃費自体は非常に悪い。仮にこれらの武装をバッテリー駆動で実現した場合、短時間でエネルギー切れしてしまう。例えば、フリーダムの搭載するバラエーナは2発撃つだけでエネルギー切れを引き起こし、比較的エネルギー消費の小さい武装構成であるジャスティスのものでさえ5分ともたずにエネルギー切れする。だが、この事実は裏を返すと、劣悪な燃費を一発で解決できてしまう核エンジンが持つC.E.世界における優位性が如何に高いかがよくわかる事例とも言える。


上記の通り、核エンジンのもたらすエネルギーの恩恵は機体パワー(出力)よりもスタミナ(持久力)の比重が大きく、従来型バッテリー機とはディーゼル潜水艦と原子力潜水艦のような関係性となっている。しかし、あくまで比重が小さいだけであり、フリーダムに初めて乗ったキラ・ヤマトは「ストライクの4倍以上のパワーがある」と述べるように、バッテリー駆動よりも高い出力を有していることが幾度も語られている。ムルタ・アズラエルもそのパワーの高さを遠めに見ただけで核動力もしくはそれに近い新型動力の可能性を見抜き、フレイ・アルスターを経由してNJCのデータを入手するまではフリーダムもしくはジャスティスの拿捕を指示している。しかし、そのパワーに機体の方が耐えられないためか、モーターのパワーまで4倍にはなっていないようであり(※2)、パワーの大部分は大気圏内を飛行可能な高推力スラスター(超伝導電磁推進方式)や劣悪燃費なビーム兵器に割かれている。

ZGMF-Xシリーズのフリーダムが、セカンドステージシリーズと互角以上に戦えたのもこの動力の恩恵が大きく、単純な出力に限れば上回っている。しかし、用いられているノウハウや技術自体はセカンドステージの方が上であり、フォースインパルスセイバーがフリーダムと同等以上の空戦能力を有しているように、特定の能力に限れば拮抗ないし凌駕されている。


※2.アラスカ戦ではフリーダムがデュエルアサルトシュラウドと取っ組み合いをして互角であったり、同じくフリーダムがフォビドゥンのニーズヘグによる一撃をシールドで受けた上で吹き飛ばされたりしている。そもそも、リジェネレイトを除いてベースはバッテリー駆動を想定したゲイツのフルスペック版なため、核動力のパワーを活かしきれない本体構造だとしても不思議ではない。


その出力の高さと核エンジンありきの兵装故に機体のポテンシャルを発揮しきるには相応の操縦技術が要求され、その要求レベルは当時のハイエンド機体であるセカンドステージシリーズを駆るザフトの赤服でさえ感嘆するほどに高い。


運用上のリスク編集

核分裂炉であるため放射能漏れの危険性があり、MSが人型である都合により核エンジンの直近にコクピットが存在するため、パイロットの被爆が心配される(作中でも発進シークエンスに放射線量に関する項目が存在する)。パイロットの安全を考えて十分なシールドは施されているものの、初めて開発された核動力機の名がドレッドノート(勇敢な者)なのも一説には、ここに由来する皮肉ともされる。なお、核エンジンそのものの安全性は高く、戦闘中において核エンジンが勝手に暴走・爆発した事例は核エンジンを外付けしたスーパーハイペリオン以外に存在していない。


ニュートロンジャマーが既に拡散してしまっているため、エンジンよりも先にNJCを破壊ないし停止させれば核分裂反応は即座に停止して最悪の事態は避けられるが、核分裂炉であるためにNJCが健在のままエンジン部を攻撃されれば核爆発を起こす危険がある。前述の通り、ドレッドノート以降の機体はNJCの効果範囲を自機の核エンジンのみに絞るような構造とするために核エンジンとNJCが近い場所にあり、NJCだけをピンポイントで破壊することは困難を極め、エンジン部を破損した瞬間に核爆発を起こす。そのため、搭載機が撃墜されれば周囲を核爆発に巻き込むことになり、隊列を組む前提の量産機では扱いづらいことこの上なく、また撃墜する側も核爆発に巻き込まれる危険性を被る。特に後者については、高機動かつフェイズシフト装甲を持つフリーダムが全力でその場から脱しても大破を免れないほどである。

NJCのオンオフはコックピットから手動で行うことができる。フリーダムはその撃墜タイミングに合わせてNJCをオフにすることでNジャマーの影響下に入り原子炉を閉鎖(作中のモニターでは「NUCLEAR REACTOR CUT OFF」と表記)することにより核爆発を防止し、コクピットを含めたバイタルパートだけは原形を残したままパイロットを生還させている(これは自機の撃墜タイミングを完璧に読み切り冷静に対処したキラの手腕によるところが大きい)。


上述の通り扱いが難しいためか、主にエースパイロット専用機等に搭載されており、大量のMk5核弾頭ミサイルにNJCを搭載できるほど資源に余裕のある連合でさえもこれは例外ではない。

また、ユニウス条約が締結されたことを契機としてビーム兵器のエネルギー効率が大幅に改善されたことにより、核エンジンのスタミナ面における優位性は薄れセカンドステージシリーズのようにZGMF-Xシリーズのスペックに一部追随ないし凌駕しつつある機体群が登場している。それに加え、核エンジンの兵器運用自体が公的には禁止となったため「ミラージュコロイド・ステルスの常時展開」といった特殊な用途に特化した機体に搭載されることが主となった。

さらに、ハイパーデュートリオンエンジンのように核エンジン自体の性能も向上し、それを活かそうと武装も過多傾向となって火器管制が複雑化していき、尚更量産機に向かない仕様となっていった。


C.E.73年11月に実戦投入されたニュートロンスタンピーダー(核兵器を強制的に誘爆させる兵器)が天敵であり、その照射を浴びれば即座に核爆発してしまう。なお、ニュートロンスタンピーダー自体は生産性に難があり運用上の制約も多いため、戦場にて遭遇する可能性は極めて低い。


その他編集

コクピット側からの操作により意図的に暴走させ、自爆という形で核爆発させることができる。その威力はコロニーサイズの構造物を内部から完全に破壊できるほどに高い。


余談編集

戦艦等に格納されている際にアイドリング状態にできていることから、NJCの出力を調整する等により、核エンジンの出力をある程度制御可能なことがうかがえる。前述した自爆もこれの応用だと考えられる。


OS編集

新型OS[MOBILE SUIT NEO OPERATION SYSTEM]の一つ「Generation Unsubdued Nuclear Drive Assault Module (Complex)」を搭載している。この英文の意訳は「抑制されていない核駆動を使っている強襲モジュール複合体」、さらに意訳すれば「ニュートロンジャマーの影響を受けない核エンジンを用いた強力な兵装群を搭載したMS」となり、新型OS内でも核エンジンを運用するためのものとなる。厳密には、ZGMF-Xシリーズ用に開発された新型OSが後年のザフト製MSのOSとして標準化されるに伴って核エンジン専用OSではなくなり、セカンドステージシリーズ・サードステージシリーズ・ニューミレニアムシリーズといったシリーズ専用のOSが個別に開発されたため、[MOBILE SUIT NEO OPERATION SYSTEM]内での立ち位置が「核エンジン専用OS」となった。

搭載する機体によってシリーズ(バージョン)が若干異なり、フリーダムのものは「Series AVIC-T1 Freedom LA-SE3P」、ジャスティスのものは「Series AVIC-T1 Justice LA-SE3P」、ストライクフリーダム(とインフィニットジャスティス)のものは「Series SD100-09 SF/IJ 01-34152」となっている。「Series SD100-09 SF/IJ 01-34152」については新型核エンジンであるハイパーデュートリオンエンジンに対応したものとなっている。


呼称について編集

ZGMF-Xシリーズを「ファーストステージシリーズ」と呼称する事もあるが、型式番号にZGMF-Xを冠する新世代MSであるセカンドステージシリーズおよびサードステージシリーズの登場に伴い、それらとの混同を避けるために後から追加設定されたものであり、それらの前ステージのザフト製ガンダムタイプを分類するカテゴリとして扱われる。

また、ファーストステージシリーズという呼称が生まれた際に、型式番号にZGMF-Xを冠してないドレッドノートもファーストステージシリーズに含まれることとなった。そのため、厳密に言えばZGMF-Xシリーズとファーストステージシリーズは同等ではなく、ZGMF-Xシリーズにドレッドノートを含めたものがファーストステージシリーズという関係にある


ロールアウト時期編集

開発は全機体並行で行われていたが、ロールアウトされた時期は若干異なる。

核エンジンの運用テストが目的であったドレッドノートはC.E.71年2月中旬(15日から20日の間)にロールアウトされ、2月中旬時点で搭載予定の兵装の選定が完了していたほどに設計が先行していたジャスティスとフリーダムは4月1日にロールアウトされた。

その後、5月5日(フリーダム強奪事件発生日)にリジェネレイト、テスタメント、プロヴィデンスがロールアウトされた。ただし、プロヴィデンスについては当初の近接格闘型がロールアウトされた時期である可能性が高く、その後ラウ・ル・クルーゼの搭乗が決まったことにより改修されたドラグーンシステム搭載型が実戦投入されたのは9月27日となる。また、リジェネレイトはロールアウト前から実戦にて試運転されていたようであり、その際に鹵獲した連合機からストライカーパックのコネクタ規格のデータを取得し、テスタメントの開発に繋げている。


関連イラスト編集

核駆動戦士ガンダムSEED


余談・備考など編集

核分裂反応エンジン編集

機動戦士ガンダム』から始まる宇宙世紀では、放射線を発しない(化学式の)核融合反応エンジンであるミノフスキー・イヨネスコ型熱核反応炉の開発に成功しているため(ミノフスキー粒子の設定により、放射性廃棄物も残らない)、エネルギー切れが生じることが無いのだが、C.E.ではこの「小型核融合反応炉」の開発に失敗しているという設定のため、頻繁にエネルギー切れを起こすバッテリーや、危険な核分裂反応エンジンを使用している。

なお、C.E.にはミノフスキー物理学が存在しないため、電力変換にはMHD発電を採用しているが、これは『ガンダムセンチュリー』による大幅更新がなされる前の、1stガンダムの旧設定へのリスペクトとなっている(このあたりの経緯は「機動戦士ガンダムSFワールド」等に詳しい)。


作中での呼称編集

「ZGMF-Xシリーズ」は地球連合軍のGAT-Xシリーズと同様に作中では一切呼称されておらず、設定のみの呼称となっている。双方ともにほとんどが「G兵器」や「Xナンバー」と呼んでいる。


実験機・試作機の「X」編集

初期のザフトでは実験機・試作機を意味する機体系統として「YMF」「YF」を用いていたが、GAT-Xシリーズに触発されてからは当シリーズ、セカンドステージシリーズ、サードステージシリーズ、ニューミレニアムシリーズの試作機群には何れも「X」が用いており、想定される本来の機体系統「ZGMF」と合わせて「ZGMF-X」を冠している。

オーブ国防軍(モルゲンレーテ社)では実験機・試作機の型式番号に「P」を用いていたが、C.E.72年代に開発されたエクリプスの型式番号には「X」を用いている。これによりC.E.における試作機の型式番号は勢力を問わず「X」が含まれることとなった。

一方、実戦運用を想定していない実験機・試作機についてはザフト(デュエルブリッツライトニングバスター)・オーブ(ストライクフリーダム弐式デスティニーSpecⅡインパルスSpecⅡ)双方「X」を用いていない。


設定の変遷編集

放送当時はジャスティス、フリーダム、プロヴィデンスの3機しか該当しないシリーズであり、兄弟機として扱われていた。その影響かプロヴィデンスはX13Aでありながら額に『UNDICI(11)』という文字が刻まれている。本編にて連合・ザフト問わずガンダムタイプに彫られた額部の刻印に関する事情としては、『コズミック・イラ メカニック&ワールド』にて作画監督の重田智氏が語る所によると、企画段階にて呼称されていたガンダムの号数を遊び的に作画で取り入れた事が始まりだとしている。一方で、講談社のオフィシャルファイルやプラモデル類にてモビルスーツの生みの親の一人がジャン・カルロ・マニアーニというイタリア系コーディネイターであり、ザフトの慣習が連合に伝わったという設定が作られている。


この事から、X11A及びX12Aの2機の設定は本放送時に登場しておらず、放送後にリジェネレイトとテスタメント(アウトフレーム)が登場したことから連番となった。

テスタメントが登場する前に発行された雑誌類等(『機動戦士ガンダムSEED MSエンサイクロペディア』のように、登場後の書籍でも同様となっているケースもある)に掲載されたザフトMSの開発系統図では、X12Aはプロヴィデンスのシルエットと共に「G12」を冠しており、欠番扱いされている。

外伝漫画においてX11Aにリジェネレイト、X12Aにテスタメントが組み込まれたことでプロヴィデンスはジャスティスやフリーダムとはロールアウト時期が異なる機体という扱いに変わっている。なお、この2機が本編にて触れられない理由の一つとして、この2機のみプラントから距離のあるジェネシスα内の工廠にて開発され、ロールアウト直後に奪取された設定となっている。

型式番号が連番になったためザフトは「ジャスティスからプロヴィデンスまでのZGMF-Xシリーズについては全てシミュレーション試験を通過させ1度も欠番を出さずにロールアウトさせていた」ことになっている。


関連タグ編集

ガンダム コズミック・イラ 機動戦士ガンダムSEED

プラント ザフト ザフト製MS・戦艦

ニュートロンジャマーキャンセラー

ZGMFシリーズ ファーストステージシリーズ

セカンドステージシリーズ サードステージシリーズ ニューミレニアムシリーズ

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