ラクス・クライン「人は必要から生まれるのではありません。愛から生まれるのです!!」
キラ・ヤマト「僕は自分の手で未来を選ぶ!!!」
機体データ
型式番号 | ZGMF/A-262PD-P |
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全高 | 18.88m |
重量 | 91.65t |
装甲材質 | ヴァリアブルフェイズシフト装甲 |
動力源 | ??? |
所属 | 世界平和監視機構コンパス |
パイロット | キラ・ヤマト&ラクス・クライン |
概要
ZGMF/A-262B ストライクフリーダム弐式が、強化パーツの「MDE262S プラウドディフェンダー」とドッキングした形態。出力が大幅に上昇しており、「EQM-Y148 収束重核子ビーム砲ディスラプター」が使用可能になる。
本機はキラ・ヤマトとラクス・クラインが複座により運用する。これはあくまで緊急措置であり、本来はキラ単独での運用を想定している。ブラックナイトスコード カルラなどで見られる前後シートではなく、メインシート右横の補助席にラクスが座るため、「キラの隣にラクスがいる」という状態になっている。なお、キラから見て右側がラクスに隠れて死角となってしまうが、劇中では問題となる描写はない。
役割分担については、キラが機体の操縦、ラクスはアコード能力を用いた宙域の状況把握・索敵とそれに基づいたマルチロックオンを行う。
マルチロックオンシステムやキラの高い操縦技術も相まって、本機では対多数の戦闘能力がさらに極まっており、ミーティアなしで衛星を破壊、広域に点在する多数の敵機を一撃で戦闘不能に陥れるなど、もはや戦術兵器ではなく戦略兵器と言える性能に達している。
後述する防御不能の究極兵器のため、使用に際してはコンパス総裁であるラクスの承認も必要など、取扱には細心の注意が必要となる。
ドッキングプロセス
プラウドディフェンダーがストライクフリーダム弐式に合わせて垂直に構え、ストライクフリーダム弐式側はウイングバインダーをメインスラスターごとパージ、プラウドディフェンダー側がマニュアルで微調整してドッキングする。
この微調整はマニュアルでの操作だったため、ドッキングの際にはミレニアムからのハインラインの補助によりドッキングに成功した。
プラウドディフェンダーは本来は無人機であり、一連のプロセスは自動で行うことを想定していた。冒頭時点ではドッキングに関わるセンサー類の問題が山積みであり、それらが解決できなかったのか急遽コクピットが増設され、マニュアルによるドッキングが行われることとなった。
プラウドディフェンダー側には相当量の冷却剤および推進剤が積載されているらしく、ドッキング時にストライクフリーダム弐式側に供給することにより、それまでの戦闘での蓄熱ダメージと推進剤の減少を一気に解消できる。劇中では耐衝撃限界を迎えてダウンしていたヴァリアブルフェイズシフト装甲を一瞬で起動可能な状態にまで戻し、オーバーヒートしていた動力炉を安定させた。また、ほぼゼロに近かった推進剤も75%程度まで回復している。
これまでのストライカーパックシステムなどで副次的な効果だったバッテリー回復や推進剤の補給を技術的にスタンダードなレベルへ落とし込み、装着対象の継戦能力を飛躍的に高めている。
外観
本体こそストライクフリーダム弐式だが、背面が丸々プラウドディフェンダーに置き換わっているため受ける印象は大きく異なる。
主翼
フリーダムやライジングフリーダムの「能動性空力弾性翼」に酷似した大型翼と中型翼による白色のペア翼が2枚、その間に根本が繋がっている金色の小型翼が4枚存在する構成となっている。これらの翼はストライクフリーダムのものに酷似した大型のジョイントアームにより一か所にて留められ、プラウドディフェンダーの側面に接続する。ジョイントアームの可動域もストライクフリーダムのものを踏襲している。白色の翼には中央部にスリットが走っており、ドッキング後にこのスリットが開き桃色に発光する。
特別編では翼が書き直されて大きくなっており、よりフリーダムに近い印象になっている。
金色の翼からは金色のナノ粒子が放出されており、その姿は蝶の羽を連想させ、金色の威光で戦場を照らす様は『SEED』の3,4クール目のアニメOPで逆光を背にしていたフリーダムを彷彿とさせる。
武装
MDE262S プラウドディフェンダー
追加ウイングユニット。ドッキングが完了すると翼が展開される。
プラウドディフェンダーの翼から金色に輝くナノ粒子を散布し、パイロットスーツのヘルメットを介した精神感応によって制御する。散布されたナノ粒子は機体の周囲に滞留し、ある程度の速度までは機体の移動に追従する。
機体周囲に滞留させた粒子は特定の波長の電磁波を吸収して熱を発生させ、周囲に電場を生成し、電子の移動によって電流を生じさせ広範囲に及ぶ放電攻撃を繰り出すことができる。このためビームに対しては電磁波を介して運動および熱エネルギーを奪い取って無力化、ミサイルなどの実体兵器に対しては放電で迎撃を行うことで、戦艦クラスのビーム及びミサイルをも防ぎきる。また、大出力ビームの接射であっても吸収することが可能。
敵の攻撃を受けて、そのエネルギーを敵に返すという、一種のカウンター兵器としての性質を持っており、ディフェンダーの名に相応しい装備といえる。逆に言えば自発的に使用しても真価を発揮できない武装でもある。
このナノ粒子で防げる上限は不明だが、戦艦クラスの大出力ビーム砲が複数直撃しても微動だにせずに防ぎ切っており、ビーム射撃系の攻撃に対しては非常に高い防御力を持つ。一方でミサイルなどの実弾には効果がないようで、ビームとミサイルの一斉射撃を受けた際には、一瞬早く着弾したビームを吸収しつつ受け止めたビームにミサイルを着弾・起爆させて処理している。ミサイル攻撃のみの場合は放電攻撃で対処していた。
弐式本体はVPS装甲だが、プラウドディフェンダーは待機状態でも色が変わっていないことからフェイズシフト装甲の類は使われておらず、実体弾に対する耐性が高いとは言えない。
また、ビームサーベルや対艦刀の類に用いられる力場により形成されたビームについては吸収できず、それらを用いた攻撃に対しては両腕の「MMI-X2200 エグレージェ ビームシールド」で防御を行わなければならない。
このナノ粒子の放出には大量の推進剤を用いるらしく、劇中ではほとんど移動していないにもかかわらず、合体時には75%程まで回復していた推進剤が放電使用時には半分以下にまで減少している。
ナノ粒子そのものに人体への害はないと思われ、大量のナノ粒子が滞留している領域にパイロットスーツのみで滞在しても問題はなかった。
放電の威力・攻撃範囲・同時攻撃可能数・速射性は圧倒的であり、MSとしてはトップクラスの面制圧力を誇っていたミーティアフルバーストを上回る。
ただし、放電攻撃には物理的な破壊力はなく、被弾した戦艦は機能を停止し、カルラのドラグーンは爆散せず月面に墜落している。恐らくは内部の電子機器を破壊していると推察され、MSに直撃した場合も機能停止に留まると思われる。
撃破ではなく無力化という点は、キラの「可能な限り命を奪わない」という信念そのものであり、プラウドディフェンダーは彼の信念が形になった機体と言えるだろう。
余談
デザイン上はドラグーンを搭載していることを想定しており、劇場版のパンフレットには分離した状態の設定画もあり、また専門雑誌であるガンダムエースでの内容や超合金の企画者インタビューにて搭載しているとの記述もある。しかし、劇中の活躍の通りプラウドディフェンダーはそもそもドラグーンを必要としないほど強い武装であり、なおかつ立体時にドラグーンを外すとシルエットが崩れてしまうことの問題などから、劇中の設定上においてはプラウドディフェンダーにドラグーンの搭載はされていないとのこと。
対艦刀フツノミタマ
プラウドディフェンダーの右舷ジョイントにマウントされている、日本刀(太刀)の形状をした光が干渉しない漆黒の実体剣。名前の由来は古事記に登場する神器(神剣)の一つ布都御魂剣と思われる。
珍しい実体剣型の対艦刀だが、ビームソードと切り結べるほどの耐久力とブラックナイトスコードのフェムテク装甲対策として使われるほどの切断力を合わせ持つ。
オルドリン自治区での戦闘鎮圧前後のプラウドディフェンダーに本武装はマウントされていないことから、本来は本機の正式武装ではなく、フェムテク装甲対策として後から追加された武装の可能性が高い。
福田監督のXによればオーブ製であり、アカツキの太刀を借りてきたイメージらしい。フツノミタマとビームサーベルの二刀を天地に構えた姿は、時代劇「長七郎江戸日記」が元ネタとのこと。
EQM-Y148 収束重核子ビーム砲ディスラプター
ストライクフリーダム弐式の頭部額に秘匿されていた超高出力ビーム砲。使用時には額の装甲が左右に分かれて中から主砲が現れる機構となっている。砲口は比較的小口径で、発射されるビームも一般的な大出力ビーム砲のような極太のものではなく、通常のビームライフルと大差ないような極細のビームである。
その威力は圧倒的で、原子を崩壊させると同時に核分裂を抑制するため、このビームに照射された物体は爆発的反応を引き起こすことなく分解・消失する。ただし、照射され消失した部分に接する箇所は相応の熱量を持つため通常のビームと同じように融解は生じる。陽電子リフレクターやゲシュマイディッヒ・パンツァーのような防御手段はおろかラミネート装甲やヤタノカガミ、フェムテク装甲といった対ビーム装甲すら全く意味をなさない防御不能の究極兵器であり、通常のビーム砲とは一線を画す性能となっている。
出力については自由に設定可能で、高出力に設定すれば照射エネルギーの増加(=与える熱量の増加)と射程距離向上が得られる反面、エネルギー消費によるナノ粒子の一時的な減少が発生する。出力を抑えて発射したと思われるカルラに対しては、至近距離の直撃で爆発を起こさなかったが、出力80%の直撃で両断されたジグラート3機の残骸は全て爆発を起こしている。核分裂反応は抑制できても純粋な熱エネルギーは抑制できないようで、残骸の爆発は通常のビーム砲と同じく起こり得る。分解された物体の残骸が爆発するかどうかは本装備の出力によって左右されると思われる。
ストライクフリーダム弐式単体ではエネルギー消費量の問題により使用できない武装だが、プラウドディフェンダーと合体することで出力が向上し使用できるようになる。さらに、エネルギーのチャージにはさほど時間がかからず、本体に支障をきたすような大きな反動もないため、格闘戦の最中に使用できる取り回しの良さを併せ持つ。ただし、使用する度にナノ粒子の一時的な減少が発生するため、防御能力が低下するという欠点がある。
1機のMSに搭載する武装としてはあまりに強力すぎるため、使用に際しては使用申請とコンパス総裁であるラクスの承認が必要となっている。劇中ではラクス本人がキラの真横に搭乗しているのでほぼノータイムで使用を承認されており、この許可制は形骸化していた。また、2度目の使用時には承認のプロセスを踏んでおらず、一度承認されたら以後は制限なく使用できるようである。
発射時は映像がネガポジ反転されるという演出がされ、その異様さを演出した。
余談
- その名称と「原子を崩壊」という説明からして、パウリの排他原理を無視して原子核に入り込むことができるハイペロンを高速射出することにより、原子核を崩壊させていると考えられる。その際に原子核の残骸である陽子や中性子が大量放出され周囲と核反応を起こす可能性があるため、核分裂を抑制することにより破壊規模を限定しているものと思われる。
- パウリの排他原理とは、2つ以上のフェルミ粒子が同一の量子状態を占めることはできないという原理であり、これにより原子が持つ電子には配置や軌道といったものが存在し、蓄光塗料もこの原理に基づいて発光している。そのため、創作物の一般的な荷電粒子砲はその熱量と運動量により標的を物理的(分子的)に破壊しているが、ハイペロンの場合は原子核を直接攻撃することができる。
- 鉄原子をベースに原子核の崩壊に必要なエネルギーを算出すると、鉄1gあたり8490億ジュールも必要になるため、実際は単分子ワイヤーレベルの極細ビームであると考えられる。
- 初期のシナリオでは超破壊光線とされて、絵コンテでブラスターとしていたが、収録直前で設定考証の森田氏がディスラプターを提案して採用したことを福田監督が自身のSNSに投稿。監督自身もスタートレックネタじゃん!と思ったそうだが、森田氏のロマンを感じての採用だったとのこと。
その他
この他は素体のストライクフリーダム弐式の記事を参照。なお、「EQFU-3X スーパードラグーン 機動兵装ウイング」と「MA-80V スーパードラグーン ビーム突撃砲」は上記の通り装着時にパージされるため、本機ではオミットされている。
そのため、総砲門数自体はストライクフリーダムから7門ほど減少している。
劇中では「AQM/S-2028 トヴァシュトリ超高インパルス砲」と右腰の「MMI-M16XE5 フォランスアスタ レール砲」がドッキング前に砲口を破損して使用不能になっている。また、「MA-M21KF 高エネルギービームライフル」2挺と右腕の「MMI-X2200 エグレージェ ビームシールド」、フェムテク装甲対策に装備していた「試製35式改レールガン」2挺もドッキング前に損失している。
そのため、ビーム射撃を主体とするストライクフリーダム系列でありながら、ビーム射撃武器がディスラプターしか存在しない状態となっていた。
劇中の活躍
激戦の過負荷により動力炉がオーバーヒートしかけてパワーダウンを起こしたストライクフリーダム弐式とプラウドディフェンダーのドッキングが完了し、瞬時にストライクフリーダム弐式側の冷却を敢行。動力炉が安定し、ヴァリアブルフェイズシフト装甲も冷却され再起動する。
この間にブラックナイトスコード カルラのジグラートからのビームとミサイルによる一斉砲撃を受け一時的に煙が機体を包むも、冷却開始と同時にナノ粒子を散布しビームを吸収、さらに吸収中のビームにミサイルを着弾・起爆させることで全くの無傷で攻撃を受けきる(この時ラクスはコクピット内ではなくストライクフリーダム弐式の肩部に立っていたのだが、こちらにも全く影響は無かった)。
その後、ラクスをコクピット内に収容、その直後にカルラのドラグーンとジグラートからビームによる集中砲火を受けるが、ナノ粒子によりビームを吸収し完全に無効化する。それを見たカルラ側がジグラートからのミサイル(実弾)攻撃に切り替えて大量のミサイルを発射するも、それに対してラクスがSEEDを発現させて瞬く間に超広域のマルチロックオンを展開。吸収したビームのエネルギーを変換した稲妻を放ってミサイルを全て迎撃、その後方にいたカルラのドラグーンや多数の敵戦艦まで行動不能にする。
さらにメサイア攻防戦にて月面に墜落したメサイア跡の裏に支援砲撃を行っている敵機がいることをキラに知らせて意識をリンク(この時ラクスが目を閉じると同時にキラの瞳の色がラクスの瞳の色である青へと変化している)、位置を把握したキラはディスラプターによりジグラート3機をメサイアごと両断した。
この間、本機はその場からほとんど動いていない。
そしてカルラとの最終決戦に突入する。
周囲に滞留させたナノ粒子によりカルラの胸部ビーム砲やビームライフルを無力化する(ディスラプター使用によるナノ粒子放出量の減少やナノ粒子ではカルラのビームソードを防げないことを考慮してか左腕のビームシールドは展開し続けていた)。ビーム射撃が全く効かないと判断したカルラがビームソードの二刀流にて突進してきたため、フツノミタマとビームサーベルの二刀流に加えてビームシールドも展開して迎え撃ち、衝突する(この時、自身も突進したため周囲に滞留させていたナノ粒子を置き去りにしている)。
一度距離をあけた後に再び発射されたカルラの胸部ビーム砲をナノ粒子にて無効化、ビームソードにて斬りかかってきたカルラに対して左のビームサーベルとビームシールドを駆使して器用に受け止める形にて競り合い、その状態にて接射された胸部ビーム砲さえもナノ粒子にて無効化、逆にディスラプターの接射によりフェムテク装甲を無視してカルラの左腕と左翼を吹き飛ばす。
最後はフツノミタマとビームサーベルを構え直して突進し、迎え撃ってきたカルラのビームソードをビームシールドで防ぎつつ弾き飛ばして姿勢を崩し、その隙にフツノミタマをカルラの右肩口に突き刺し、そのままコクピット付近まで切り裂くことにより撃破した。フツノミタマはカルラに刺さったままその爆発に巻き込まれ消失した。
戦闘後は母艦のミレニアムに帰投せずそのまま宙域を離脱、オーブ連合首長国のアカツキ島海岸に降り立つ。役目を終えた本機は砂浜に跪いて乗降用クレーンにてキラとラクスを降ろし、2人きりとなって(2人はパイロットスーツを脱ぎ去っており、全裸になっている模様だが、太陽の光などでぼかされていて実際そうなのかは確認できない。小説版では挿絵や文章からも明確に全裸となっている)口づけを交わすキラとラクスの傍らで見守るかのように鎮座し、ラクスの言葉で締めくくられ、物語は幕を閉じた。
その後の処遇は明言されていないが、監督はXで「この後二人は、とりあえず引退とかはないだろうけど(何を引退?)、少しだけ休ませてあげたいなとは思いました。ただ多分またフリーダムはアカツキ島地下で修理と改修を受けるだろうし、孤児院とは別にあるアスハの別荘とかで二人で静かに羽を休ませていそう。」と考えをポストされた。
特別上映第1弾にて追加されたエピローグカット(キラたちは5月24日にミレニアムをハイジャック、監督が舞台挨拶でラストシーンは2、3日かけて来てると言及、本作は5月31日)では、キラが「しばらくはこっち(オーブ)にいることになると思う。だからカガリの別宅を借りた。そこなら地下の格納庫にもすぐ行けるし、マリューさん達も近くにいて安心」(要約)と、わざわざ地下格納庫へのアクセスを考慮していることを見るに本機は地下に収容されていることが示唆されている。
なお、先述した放電による周辺の電子機器の完全停止と本機を目撃した機体・戦艦の全滅により、ミレニアム等の味方勢力を除けば本機の記録は一切残っていない。
立体物
立体物では劇中と違って破損していない姿を拝む事ができる。
HGCE
2024年5月25日にHGCEが発売した。HGUCからの通しとなる番号は250。
設定では細部の造形が変化しているため本キットも過去に発売されたHGCEストライクフリーダムガンダムの流用ではなく完全新規造形となっている。かなりスタイリッシュに描かれていた劇中と比べどちらかと言えば設定画に近いガッチリとしたスタイルなので、劇中イメージを重視するファンからは少し賛否両論となっているが、そのおかげでHGCEストフリでは賛否両論だった頭部はよりアニメ寄りのデザインになった。
最新キットのためSEEDアクションシステムを採用しており、『DESTINY』放送当時のHG SEEDからかなり進化したHGCEストフリから更に可動域が広がっている。
また関節部の一部およびプラウドディフェンダーの金色のパーツには艶消しのグロスインジェクションが使われており、これまでのキットよりも金色の質感がリアルになっている。
ただしこの関係で関節が硬い箇所があり、個体差もあるようだが肩部と股間部の上下に可動させる軸と太腿の回転部の軸は特に硬く、組み立ての際に無理矢理嵌めようとすると軸がねじ切れるという報告が相次いでいる。
このため軸部分をヤスリで少し削るか軸受け側の穴を少し広げるか、或いは無溶剤タイプのシリコンスプレーを軸に少量塗って関節を滑らかにする方法が推奨されている。
ディスラプターの展開は額のパーツを差し替える事で再現できるが、小さなパーツであるため交換の際には注意。
フツノミタマは刀身パーツが2種の表面仕上げになっており、質感の違いを再現している。
ビームサーベルは連結がオミットされた代わりに連結状態のものが追加で付属。ただサーベルのホルダーがかなり緩くて外れやすいので、ホルダー側のダボを瞬間接着剤で少し厚くすると脱落しにくくなる。
ビームライフル2丁はHGCEストフリのものと比べると連結ギミック自体は同じだが若干形状が異なっている。
また、設定通りプラウドディフェンダーはジョイント基部を交換することによりHGCEライジングフリーダムに装着することもできるほか、バックパックのジョイント径が合うものならどのMSでも取り付けることが可能。
形状変化のない従来の機動兵装ウイングは付属せず、弐式を再現するにはHGCEストフリから持ってくる必要がある(基部のジョイントが共通なので無改造で装着可能。ただし成型色が若干異なるため、無塗装では少し違和感が出る)。
ただ、ランナーには複数のスイッチが存在し、弐式やストフリそのもののリニューアルといったバリエーション展開を匂わせるものになっている。
なお、劇中で使用したレールガン2丁は付属しておらず、弐式の完全再現にはレールガンの付属するゲルググメナースもしくはオプションパーツセットのキャバリアーアイフリッド(2025年2月発売)を両方買うかどちらかを2つ買う必要がある。ただし無改造ではハードポイントにマウントできないので、それを可能にするジョイントが付属するキャバリアーの購入を推奨する。
『FREEDOM』の目玉商品ということもあって膨大な在庫が用意されたことで発売前日から話題となり、当日には「マイフリ」がXのトレンド1位になった。また、「個数制限」も23位にランクインした。
2024年12月25日に発売予定の「Blu-ray Mighty Edition」にはリミテッドクリア仕様のキットが付属する。
SDガンダムクロスシルエット
同年9月に発売された。PS装甲関節を再現した金色のSDフレーム・CSフレームを同梱する。
フツノミタマや連結可能なビームサーベル、ビームライフル1セットはもちろん、プラウドディフェンダーも分離を可能とした上で付属(案の定機動兵装ウイングやレールガンはなし)。また、SD体型特有の頭の大きさを活かし、なんとディスラプターの開閉を再現している。
超合金
2024年1月にはプレミアムバンダイで超合金が発売。同年7月に発送。
頭部カメラとツインアイに発行ギミックがあるほか、関節部などの金色の箇所はメッキ加工や色彩で表現され、場所によって質感の異なる方法が用いられている。フツミノタマも刀身にはクロームメッキが採用されている。
こちらもディスラプターの再現は額のパーツを交換する必要がある。
武装はビームライフル2挺が付属するが、レールガンは付属されない。また、プラウドディフェンダーのドラグーン(だった部分)が分離可能となっている。
METAL ROBOT魂
2024年6月にはプレミアムバンダイで弐式とプラウドディフェンダーがそれぞれ単体で発売。2025年2月に発送。
プラウドディフェンダーからの放電を再現するエフェクトパーツと、ディスラプターの展開状態のアンテナパーツが付属している。
メディアミックスでの活躍
ガンダムブレイカー4
発売後の無料アップデートで実装。現状ガンダムゲーでは(ソーシャルゲームであるガンダムウォーズを除けば)これが初参戦。
ショップで解禁される。HGとMGがあるがMGは実物がないのでパッケージはHGの流用。
その性能は(そもそもこのゲームはパーツの組み合わせ次第なのだがこの記事では素組みで解説する)完結に言えばドラグーンを無くした代わりに少し微強化されたストライクフリーダムと言ったところ。覚醒技で頭部はディスラプターを、バックパックは傲慢サンダー(ゲーム内での名称は「プラウドディフェンダー」)が使用可能になる。どれも強力だが特にディスラプターはパーツレベル1でも高火力を出せることが可能であり、レベルやアビリティ次第ではエース機体もワンパン可能というとんでも性能となっている。
……が、一番の問題点は覚醒技のモーションやエフェクトがとにかく残念。まず傲慢サンダーは性能自体は別に問題ないのだがいかんせん地味。更に性能に関しても範囲がやや狭い。特に酷いのがディスラプター。モーションがレールガンと大差なく、ネガ反転の演出もない。エフェクトも原作とは大きくかけ離れてるためがっかりした人が続出している。何ならナノ粒子バリアに関してはなかったことにされている。
ただそもそも論これらを原作そのままアクションゲームに落とし込むと言うのははっきり言って無茶であり、これはこれで頑張った方であることを承知してほしい。
因みにバックパックを従来のストフリにすれば弐式の再現が可能。実物と違い整形色の違和感はない。
その他の外部作品への出演
モンスト
2024年2月16日より開催されるコラボイベントの期間限定ガチャに、キラ・ヤマトとラクス・クラインの三者で一体のキャラという形で登場することが発表された。
- 獣神化「キラ&ラクス&マイティーストライクフリーダムガンダム」
種族、戦型、撃種 | ロボット、バランス型、反射&ゲージ |
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アビリティ | 超アンチ重力バリア/アンチ魔法陣/超アンチ転送壁/超レーザーストップ |
ゲージショット | アンチワープ/バイタルキラー/ソウルスティールM |
ラックスキル | クリティカル |
友情コンボ | タッチ貫通弾(光)/ハイリレーションカッター(光) |
SS | 〈僕は自分の手で未来を選ぶ!〉スピードとパワーがアップ&停止後にすべての敵を電撃で攻撃し、斬撃で攻撃(18+8ターン) |
4つのアンチアビリティに加え、3つの回復アビリティ(超アンチ転送壁、超レーザーストップ、ソウルスティールM)を持つ高耐久型の性能となっている。
SSは自強化で動いた後、ディスラプターで敵全体に割合ダメージ&フツノミタマでボスに確実な追撃を行う仕様で、カルラとの最終決戦で使われた技がほぼ同様に再現されている。適正クエストとして主に天魔の孤城第9の間などで活躍しており、今後登場する高難易度クエストでの活躍が見込めそうである。
また、獣神化前のイラストはライジングフリーダムガンダムとキラの立ち姿が描かれている。
パズドラ
2024年4月18日より開催されるコラボイベントにて、前回コラボ時に実装されたフリーダムガンダムの転生進化としてストライクフリーダムガンダム実装、さらにそこからの超転生進化体として実装された。
覚醒スキルは最大数ではない代わりにHPと攻撃力が非常に高く、Lvを120にして+ポイントを付与すればその数値は20000を超える。
- 「マイティーストライクフリーダムガンダム」
属性 | 光、水、光 |
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タイプ | マシン、攻撃 |
HP | 13587(Lv120時19022) |
攻撃 | 15087(Lv120時20367) |
回復 | 485(Lv120時655) |
リーダースキル | 〈プラウドディフェンダー〉光か水を5個以上繋げて消すとダメージを激減、攻撃力が38倍、3コンボ加算、固定1ダメージ。マシンタイプのHPと回復力が1.1倍。 |
スキル | 〈僕は自分の手で未来を選ぶ!〉2ターンの間、自分のダメージ上限値が70億、操作時間と自分の攻撃力が2倍。ドロップロックを解除し、水光回復ドロップを9個ずつ生成。(スキルターン5) |
覚醒 | バインド耐性+、スキルブースト+、封印体制、回復L字消し、超コンボ強化×3、スキルボイス |
超覚醒 | スキルブースト+、浮遊、超コンボ強化、ダメージ無効貫通 |
余談
- 作中ではビームライフル、右レールガン、右ビームシールド、腹部ビーム砲(およびスーパードラグーン)が破壊され使用不可能な状態のみの登場のため、商品化同様の「万全な姿」が一度も劇中に登場していない珍しい機体である。このために各種商品化では劇中の姿が再現されない形となっているが、「無傷の姿」は上映後半のキービジュアル等で公式にも使用されている。また、例えばスパロボなどのゲーム作品に参戦した場合、損傷無しの姿での活躍が描かれる可能性もある。
- 逆に劇中におけるダメージ状態での立体化を望む声も多い。中破状態の立体化は前例があるため、何らかの形で発売される可能性はある。
- 万全な状態であれば、これまでのフリーダム系列ではお馴染みのハイマットフルバーストも使用可能であると思われる。ただし、頭部のディスラプターはその威力から出力を絞っても部位破壊には向かないと思われるため、ストライクフリーダムのドラグーン未展開時と同様の計5門の砲撃となるだろう。
- プラウドディフェンダーは遠隔操作も可能であり、キラのリアクションから読み取るに本来はラクスが搭乗することは想定していなかったと思われる。
- なお、日本刀型の実体剣や弾速が早すぎるビーム砲、広範囲の電撃などあまりにもトンチキな装備が施されていることから「もしかしたら裏であのジャンク屋が関わってるのでは…?」と考えるファンもいる。コンパスの情報支援組織ターミナルにはコズミック・イラに現在確認されている多くの組織からの参画者がいるので、彼が関わっていたとしても不思議ではない。
- これまでのフリーダム、ストライクフリーダムが「天使」や「堕天使」を彷彿とさせる機体であったのに対し、本機は「フツノミタマ(布都御魂剣)」の名称を持った実体剣を装備したり、電撃を放つ機能等からも、日本神話に登場する神・タケミカヅチの異名である「武神」をイメージした機体と言える。あるいは電撃と名前からこっちの神の可能性もある。
- SEEDシリーズの福田監督の関わる作品のヴィルキスがフリーダム似と度々ネタにされていたが、本機体で白色の翼や金色パーツ、そして女性パイロットが前傾姿勢で騎乗するなど、ますます類似度が高まった。
- フリーダムのデザイン段階では、ストライクのエールストライカー・ソードストライカー・ランチャーストライカーの3つを統合したデザインとなる予定だった(イメージとしてはインパルスに対するデスティニーに近い)。しかし、ソード要素はレール砲に変更されて消えてしまった経緯があり、本機が実体剣を持ったことでフリーダム系列機にようやくソードストライカー要素が加えられたこととなった。
- 中盤にキラとラクスがピクニックに行くために乗ったバイクは今作で「バイク協力」としてクレジットされていた本田技研工業の「Gold Wing」ではないかと推測されており、金の翼でタンデム機という伏線が貼られていた。
- 『SEED』シリーズにおいて実体剣とビームサーベルを両方装備している機体は珍しくないが、同時持ちをしたMSは本機が初である。このスタイルが印象的なためか、本機が描かれているビジュアル等ではフツミノタマとビームサーベルの同時持ちがされている場合が多い。大抵のガンダムはビームサーベルに実体の盾を装備した姿がお馴染みだが、マイティーストライクフリーダムは実体の剣にビームシールドという真逆の装備である。
- 前述の通り、複座機体には珍しくメインパイロットの隣にサブパイロットが座るのだが、映画のテーマの一つの「愛」を体現したともとれる描写となっている。
- かつて月刊ニュータイプで連載されていたSEEDの学パロ4コマ漫画の3巻目であるSEEDclub4コマえたーなると、2024年にリニューアルしたふりーだむでたねきゃら(登場人物)が映画がどうなるか予想するコーナーがあり、そこで出たラクスの予想(というより希望)がなんと、モビルスーツに乗りたいであった。えたーなるが販売されたのは2007年なので、17年前の予想がまさかの的中したことになる。
- カルラのコクピットをフツノミタマで貫いて勝利する構図はかつて第二次ヤキン・ドゥーエ攻防戦でビームライフルと右腕を破損された直後のフリーダムが連結状態のビームサーベル(アンビデクストラス・ハルバード)でプロヴィデンスのコクピットを貫いだ場面とほぼ同じである。もしオマージュならば20年越しとなる再チャレンジと言えよう。
- マイティーストライクフリーダム登場時のカットは大張正己氏が作画を担当している(外部参考リンク)。
- 無敵の如き強さを持つ機体のように思われるが、白兵戦ではカルラと互角であり、上手く攻撃を受け流しつつ高出力ビーム砲の接射をナノ粒子にて防いだ隙にディスラプターの接射を撃ち返すという戦法により優勢を勝ち取っている。マイフリ自体がこの時点では全快からは程遠い状態であったのもあり、このあたりは『DESTINY』において、キラの高い技量を持って旧式のフリーダムでC.E.73の最新鋭機たちと互角以上に渡り合っていた点を彷彿させる。
- ディスラプター使用時にメサイア跡やジグラードを真っ二つに両断しているが、キラとラクスが完全に互いの想いを受け入れた後であるため、二人がかりで使用する共同作業であることも相まってこの場面をケーキ入刀と呼ぶ人もいる。
- 背部装備の換装機構を備えていること、そしてキラとラクスが相乗りした経歴があるという点からも、キラの最初の乗機であったGAT-X105 ストライクの名を引き継ぐにふさわしい活躍を見せた機体という向きもある。
関連タグ
登場作品
関連組織
関連機体
素体
外部作品
スペリオルストライクフリーダムドラゴン:金色の翼が似ているナイトストライクガンダムの究極形態。モチーフ機体がストライクフリーダム繋がりでもある。
ガンダムラヴファントム:ガンダムビルドダイバーズに登場するガンプラ。製作者が「愛」を体現させて作られた機体。そしてベース機体がストライクフリーダムという共通点がある。さらに頭額部から放つビームが必殺技でもある。
V2アサルトガンダム、ガンダムダブルエックス、ガンダムEz8:最終決戦にてメインヒロインを一時的に乗せた主役機繋がり。
アリオスガンダム:機動戦士ガンダム00に登場する機体。アリオスの支援メカにアリオス搭乗者の恋人が搭乗し合体する点が共通。
ウイングガンダムスノーホワイトプレリュード:こちらもウイングガンダムゼロEWにセラフィムユニットと呼ばれるウイング兵装が追加されたMS。互いに前機体よりも大天使ぶりに拍車がかかる。
関連人物
その他
石破ラブラブ天驚拳:キラとラクスがガンダムに乗り込み、二人で放ったディスラプターで敵を粉砕する様子から、この技を想起するファンも多くいた。なお、中継などはされていない。
Meteor-ミーティア-:登場時に流れた挿入歌。