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概要

ZGMF-X10A フリーダムが背部のウイングバインダーを展開した高機動戦闘モード「ハイマットモード」とウイングバインダー内に格納されている「M100 バラエーナ・プラズマ収束ビーム砲」および腰部に搭載されている「MMI-M15 クスィフィアス・レール砲」を展開した砲撃戦モード「フルバーストモード」を同時使用した状態。

高度な照準システム「マルチロックオンシステム」による同時ロックオンを行いつつ、バラエーナ・クスィフィアスに加えて手持ちの「MA-M20 ルプス・ビームライフル」も併用した計5門の一斉掃射を敢行し、モビルスーツとしては規格外な大火力をもって敵機の大群を一方的に蹂躙する。マルチロックオンシステムは10機の標的を同時にロックオンすることが可能であり、その使用時は並外れた空間認識能力と優れた反応速度を必要とする。それ故にまともに扱うにはキラ・ヤマトのような超人的な操作技術が必要となる。さらにキラの場合は、その逸脱した情報処理能力を活かしてロックオン後にマニュアルで照準をずらしてコックピットを外して撃つという離れ業まで行っている(なお似たような芸当はアスラン・ザラも行える)。

フルバーストモードと比較すると、変形時の隙が大きいことに加え投影面積が増えるために被弾リスクが上昇している代わりに、展開したウイングバインダーにより熱量の処理と射撃と連携した姿勢制御を効率的に行うことができる。特に大気圏内での連続した一斉掃射を行う際は、プラズマが拡散しやすく重力を考慮した弾道の軌道修正のために発生する熱量が増大することから、精密な射撃を行う場合はウイングバインダーの展開が必須となっている。そのため、前述したようにコックピットを外して撃つ際は本形態を用い、ミサイルの迎撃あるいは高機動戦の際はフルバーストモードを用いるという形である程度は使い分けられている。また、フルバーストモードを使用する状況では精度より手数が優先されることから「MMI-GAU2 ピクウス76mm近接防御機関砲」も使用されている(つまり計7門の一斉掃射となる)。


後継機ZGMF-X20A ストライクフリーダムでは、地上戦時に使用される。背部ウイング「EQFU-3X スーパードラグーン 機動兵装ウイング」を展開し(ハイマットモードに相当)、腰部搭載の「MMI-M15E クスィフィアス3レール砲」を展開の上手持ちの「MA-M21KF 高エネルギービームライフル」二挺と腹部の「MGX-2235 カリドゥス複相ビーム砲」を一斉掃射する。バラエーナが減少しているが砲門数自体は変わっておらず、エンジンの改良や技術改良により総火力はフリーダムより上昇している。

さらに、宇宙空間では「MA-80V スーパードラグーン ビーム突撃砲」が使用可能となるため、この場合は「ドラグーン・フルバースト」と呼称される(後述)。


さらなる後継機であるSTTS-909 ライジングフリーダムも使用可能。ウイングバインダー搭載の「MA-BBF75 400mm超高インパルス砲 シュトゥルムスヴァーハー」と腰部搭載の「MMI-M2020 ヴァイパー3 レールガン」を前方に展開の上、手持ちの「MA-M727A3 高エネルギービームライフル」も込みで5門一斉発射する。このように構成はフリーダムと酷似しているが、ライジングフリーダムは「RQM73 フラッシュエッジG-3 シールドブーメラン」がビーム刃を展開して突撃する攻撃も込みになっている。最新型なだけあって相応に威力も高くデストロイを一撃で撃破している


前述の通り圧倒的な制圧能力を持つ一方で隙も多いため、強敵相手に使用されることは殆どなく、雑魚狩り専用の形態という立ち位置にある。


しかしキラ+フリーダムという凄腕の戦力が全世界中に知れ渡り過ぎたためか、劇場版『機動戦士ガンダムSEEDFREEDOM』では早期にフリーダム本体の各部砲門を狙って攻撃されハイマットフルバーストを潰されるという事態に陥っている。

もっとも、コンパス側もそれを想定していたためか、フリーダムにハイマットフルバーストに依存しない新たな戦術兵器を用意していた。


意外な誕生経緯

今でこそ『機動武闘伝Gガンダム』で言うところの石破天驚拳、『新機動戦記ガンダムW』で言うところのツインバスターライフルのようなフリーダム系列の機体を象徴する必殺技となっているが、大河原邦男による設定では全ての翼を放射状に広角展開する姿の「ハイマットモード」と、ウイングは縦並列させたままクスィフィアスとバラエーナを同時展開する砲撃状態の2種類しか存在していない。


2002年TVアニメ放送版PHASE-35『舞い降りる剣』における演出で「全砲門からの一斉掃射」を見せたものなのだが、この一斉掃射のシーンは「翼を全開にせず、パースを効かせまくった一斉掃射」である(要するにフリーダムにおける勇者パースや、類似するポーズという考え方でよい)。


当然、見栄えとしてはフリーダムの「必殺技」になりえる、一番印象に残りやすい画ではあるため、ファンからは「ハイマットフルバースト」として瞬く間に"誤認"され、それに比例して立体物での再現(?)を強く望まれることになる。

2004年にバンダイから発売されたMGでは、バラエーナ基部に横回転軸を追加することで実現に成功し、MG以降はフリーダムの立体物では基本SDEXやGUNDAM UNIVERSEなどの例外を除きほぼ全てのブランドでハイマットフルバーストさせる事が可能となっている。極小サイズのHCM-ProやGフレーム(要プレバン限定のオプションセット)ですら例外ではない。

また、砲撃状態にもフルバーストモードと言う呼び方が定着している。


ただし輝き棒と同じく勘違いされた結果追加されたものであり、「MGの説明書で初めてハイマットフルバーストを実現可能としている」ということも、注意しなければならない。


現在、各配信サイトなどで見られるSEEDのHDリマスター版では、このハイマットフルバーストに沿った、全開の翼の状態で書き直されているため、この技(のようなもの)がなくなるといった心配はしなくてよい。


このハイマットフルバーストに限らずガンダムを含めたロボット作品は後付けの追加機能が珍しくないが、機体の代名詞の一つとなったのは珍しいケースと言えるだろう。


尚、実は公式設定において「ハイマットフルバースト」「フルバーストモード」という呼称は存在しない。『SEED』本編にてフリーダムの設計データが閲覧された際はハイマットモードしか登場せず、「機動戦士ガンダムSEED MSエンサイクロペディア」「機動戦士ガンダムSEED 20周年記念オフィシャルブック」におけるフリーダムの項目でもハイマットモード以外の形態に対して名称は設定されていなかった。一方、公式が監修した「『機動戦士ガンダムSEED』コズミック・イラ メカニック&ワールド」には「一斉射撃(フルバースト)モード」という記述が存在するものの、「ハイマットフルバースト」「フルバーストモード」という明確な呼称を記載したものは存在しない。『ガンダム MS動画図鑑』の解説でもその後のハイマットモードと異なり「全キャノン展開形態」と紹介されている。


そもそもこの造語は「ホビージャパン」や「電撃ホビーマガジン」といった模型誌において使われ始めたものがファンの間で浸透したのだが、MGフリーダム発売時の広告でも記載されていた。

ゲーム「ガンダムトライエイジ」での必殺技名に設定されている点を見るに半公認なのかもしれない。その他のゲームにフリーダムが登場する際も半ば公式設定化しているようで、フリーダムの必殺技が「ハイマットフルバースト」になっている事も多い。


  • スーパーロボット大戦シリーズ

『SEED』が初登場した『第3次スーパーロボット大戦α 終焉の銀河へ』で「ハイマットフルバースト」という名称で必殺武器として所持しており、以降のシリーズ作品でのフリーダムも毎回この武装を所持している(ガンダム関連ゲームで初めて正式に「ハイマットフルバースト」の名称を使用したのがこの第3次α)。

スパロボでは通常兵器版とMAP兵器版の両方が存在するのが通例で、通常兵器版は小隊システムがある作品では全体攻撃になるが、小隊が無い作品ではただの単体攻撃である。あの量を単体に向けて撃つので大半当たってないのは気にしない。

MAP兵器版は無差別範囲攻撃ではなく個別にロックオンして同時攻撃する性質上、敵味方の識別機能を持つ事が殆ど(範囲に味方を巻き込んでも味方にだけ当たらない)。


  • Gジェネレーションシリーズ

2007年発売の「CrossDrive」にてハイマット・フルバースト、2009年発売の「WARS」からフルバーストモードの表記が用いられている。

それ以前のGジェネレーションの、特に放送当時の作品では「スペシャルアタック」(SEED)、「バーストアタック」(PORTABLE)と呼ばれる必殺技扱いであり、システムが共通するジェネレーションC.E.でもバーストアタックで呼ばれている。また、ギャザービート系列では「全弾発射」(ADVANCE、DS)と呼ばれている。

なお、スペシャルアタック及びバーストアタックは、該当するGジェネレーション内に登場する機体すべてが使用可能な必殺技の総称。フリーダムの必殺技は共通して「ハイマットフルバーストの後に接近してビームサーベルでトドメを刺す」、ストライクフリーダムのバーストアタックは「ドラグーンでオールレンジ攻撃しながら接近してドラグーン無しのフルバーストでトドメを刺す」と言う流れである。


  • モンスターストライク

ガンダムSEEDがコラボした際に、フリーダムガンダムのSSとして「ハイマットフルバースト」が設定されている。その演出はかなり凝ったものになっており、


SEEDが覚醒

動き回った後、マルチロックオンシステムでボスをロックオン

一斉掃射


という流れになっている。しかもSS発動中はアイコンのキラの目が種割れ状態になる特別仕様。


派生

  • ミーティア・フルバースト

バトスピコラボガンダム/宇宙を駆ける戦士

エターナルに装備されているアームドモジュール「ミーティア」と合体している状態で使用するフルバースト。

ミーティア合体状態だとルプスが使えないが、それを遥かに上回る量の武装がミーティアに搭載されているため、同時攻撃可能な数は圧倒的に上回る(フリーダムの場合は総数85門)。

作中ではこれらの武装を活用してMk5核弾頭ミサイルの弾幕を迎撃するなどの「それっぽい活躍」はしているが、ハイマットフルバーストと同じく「ミーティア・フルバースト」という名前は特に登場していない。こちらも名前が出ているのはスパロボ等のゲームのみである。

なお、上記の通りミーティアの武装量に物を言わせる攻撃であるため、ミーティアとの合体機構とそれを扱えるだけのマルチロックオンシステム搭載している機体であれば問題なく使える。例として、単機ではフルバーストモードが存在しない

『SEED FREEDOM』ではマルチロックオンシステムを持たないザフト製MSでも、ミーティア接続時のミーティア・フルバーストが可能となっている。


  • ドラグーン・フルバースト

ストライクフリーダムガンダム ドラグーンフルバースト

ストライクフリーダム及びその系列機が使用するフルバースト。

本体の武装に加え、8基の「スーパードラグーン」を全展開して同時掃射する攻撃(総数13門)で、その面制圧力はフリーダムのハイマットフルバーストを大きく凌駕する。一方、マルチロックオンシステムの制御とスーパードラグーンの誘導に膨大な量の情報処理が必要となるため、キラでなければ実現不可能な攻撃となっている。

とは言え、初期の劇中ではこのような名称自体を用いていなかったのはハイマット・フルバーストと同じで、こちらもスパロボが初出である。

なお、ドラグーンは大気圏内(地球重力圏内)では使用不可能であるため、当然ながらドラグーン・フルバーストも使用不可能である。砲身が全てウィングの外側を向いておりウィング自体の可動域が狭いため重力下のビーム砲として使うことができず、この点においては地上でも純粋な背部ビーム砲として運用できるZGMF-X666S レジェンドに軍配が上がる。そのためスパロボでは地上ステージだとストフリの武装ラインナップ自体が変わり、ドラグーンが消えると共に「ハイマット・フルバースト」に武装が変わる。当然威力はドラグーン・フルバーストよりも低い。

しかし『UX』では何故か設定を無視してドラグーンが大気圏内で使用可能になっているため、地上でも宇宙でもドラグーン・フルバーストが使える。

ドラグーンが使えるようになったことで面の制圧力こそは増えたが、バラエーナが廃止されてしまった分上部の極太ビーム軸がドラグーンとカリドゥスで分散されたため、「フリーダムよりも中途半端で見栄えは悪くなってしまった」という声もある。


類似

「全兵装の一斉掃射」というガジェットは見栄えが良いためか、ロボット作品では度々散見される。1975年の特撮映画『メカゴジラの逆襲』ではメカゴジラが全兵装の砲撃でゴジラを苦しめ、1980年の『伝説巨神イデオン』では全方位ミサイル一斉掃射を見せている。1997年の『勇者王ガオガイガー』ではキングジェイダーがビームの斉射を見せた。ガンダムシリーズでは1997年の『新機動戦記ガンダムW Endless Waltz』において地球降下後のガンダムヘビーアームズ改が見せた全砲門攻撃が印象深い。



関連項目

機動戦士ガンダムSEED 機動戦士ガンダムSEED DESTINY 機動戦士ガンダムSEED FREEDOM

フリーダム ストライクフリーダム ライジングフリーダム

ハイマットモード フルバースト ミーティア ドラグーンシステム

必殺技 MAP兵器 V2アサルトバスターガンダム

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