次回予告
開始されたオペレーション・スピットブレイク。ぶつかり合う両軍の思惑。
求めるものは勝つための正義か、正義のための勝利か。
死闘の果てに待つものを知る青き翼が空をかけるとき、新たに導かれる未来は?
次回、機動戦士ガンダムSEED『舞い降りる剣』
激闘の渦、切り裂け!ガンダム!
概要
後期主人公機であるフリーダムの初戦闘回であり、本作屈指の名場面である。
pixivではブリッジを攻撃されそうになったアークエンジェルの前にフリーダムが颯爽と登場するシーンを描いた(もしくはパロディした)イラストのタグとして使用される。
流れ
C.E.71年5月5日にザフトによるオペレーション・スピットブレイクが発令され、8日に地球連合軍の最高司令部のあるアラスカ(JOSH-A)がザフト軍による総攻撃を受けていた。
その中でアークエンジェルは基地から出撃し防衛戦を開始するも、MSパイロットもMAパイロットもいない中で出撃したためザフト軍MS部隊の攻撃を捌ききれず、ザフトの猛攻を受けて窮地に陥っていた。途中MAパイロットのムウ・ラ・フラガが転属命令を無視してアークエンジェルに合流し、艦長マリュー・ラミアスに真実を伝える。
連合の上層部は基地の地下に大量破壊兵器サイクロプスを設置し、周辺のザフト軍や味方ごと基地を爆破するという目論みを立てていたのだ。マリューはそれを聞き戦闘中域からの離脱を宣言、ムウもランチャースカイグラスパーで出撃、それを援護する。
それでも苦しい状況なことは変わらず、アークエンジェルを狙ってきたイザーク・ジュールのデュエルの参戦によりスカイグラスパーがランチャーストライカーを破壊され、そちらの応戦に追われてしまう。さらに、味方戦艦は次々と無力化・撃沈していき、アークエンジェル自体もザフトの猛攻により艦稼働率が43%にまで低下する。
そうして孤立した上に満身創痍となっていたアークエンジェルの対空砲火を潜り抜けてきた一機のジンがそのブリッジまで到達してライフルを構え、あわや撃沈寸前…
突如上空から一条のビームが降り注ぎ、ジンのライフルが撃ち落とされた。
更に間を置かず一機のMSが上空から急降下しつつビームサーベルを抜刀し、その勢いのままジンの頭部を切り落とす。
(挿入歌:T.M.Revolution「Meteor -ミーティア-」)
アークエンジェルを救ったそのMSは、それを守るようにブリッジの前に滞空し、その翼を広げた。
そのMSこそ、フリーダムだった。
キラ・ヤマト「こちらキラ・ヤマト!援護します。今のうちに退艦を!!」
そして、フリーダムを駆るのはキラ・ヤマト。かつてアークエンジェルに乗艦してストライクを駆り、先の戦いの中でMIAとなった人物。
その生存に驚くマリューらをよそに、フリーダムはハイマットフルバーストでアークエンジェルを攻撃するザフトのMS部隊を無力化し、アークエンジェルクルーに退艦を薦める。が、先述したサイクロプスの件によりここでの退艦はできない。それをマリューがキラに伝えると、キラはフルバーストモードでアークエンジェルを狙うミサイルを撃ち落としながらザフトと連合の両軍にその事実と撤退要求を繰り返し勧告して、少しでも犠牲者が減るように行動する。
途中、勧告に耳を傾けようとしないイザークのデュエルから攻撃を受けるが、フリーダムはデュエルの脚部を切断してグゥルから蹴り落とすことで退けた。
そんな最中、アラスカ基地のサイクロプスが遂に作動する。その反応を確認したアークエンジェルは全速で戦闘中域から離脱、それに合わせてフリーダムやスカイグラスパーも離脱を開始した。その際、グゥルが動作不良を起こして爆発してしまったジンを目撃したキラは咄嗟にその腕を掴み、即座に首根っこに掴み直して共に離脱した。しかし、ジンのパイロットはグゥルの爆発によるダメージで既に瀕死の状態であり、機体から助け出された直後に死亡してしまった。
その後、脱走艦(敵前逃亡)となったアークエンジェルは連合軍への疑念もあって軍を脱し、戻ってきたキラと共にコネのあるオーブ連合首長国へ亡命した後、陣営を問わず志と同じくする者たちと第三勢力を結成して活躍していくことになる。
余談
キラが救出を試みたジンは前述したアークエンジェルのブリッジを狙ったジンと同一機体である可能性が高い。
判断材料としては、
- ブリッジへの攻撃を阻止されたジンが頭部を切り落とされた際に一瞬映るパイロットの姿が、キラが救おうとしたパイロットと同じ癖毛気味な茶髪かつ翠瞳で容貌も似ている点
- 救出時のジンが、頭部のみ破壊されていた上にライフルを所持していない状態であった点
が挙げられる。
そう考えるとジンのパイロットが残した「殺した方が早かっただろうに」という言葉にも、「頭部を切り落とす際に割り切って殺しておけば、後に助けようして危険を冒すことなく済んだろうに」という具体性が増す。