データ
型式番号 | AW-CBX007(AG) |
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全高 | 7.8m |
頭頂高 | 7.3m |
重量 | 4300kg(4.3t) |
推力 | 158kN |
武装
- 対ドラゴン用アサルトライフル
主武装として使われる実体弾兵器。銃身下部にはグレネードランチャーがある。
高速飛行形態においては、他のパラメイルと同様機首部分に取り付けられる。
- 零式超硬度斬鱗刀「ラツィーエル」
斬鱗刀の名の通りドラゴンの鱗を貫く程の切れ味を誇る、ヴィルキス専用近接戦闘兵器。
- 凍結バレット発射ガン
ドラゴンの全身を氷漬けにすることのできる強力な兵器「凍結バレット」の発射装置。
発射時のモーションがまんまアレである。
概要
対ドラゴン組織「アルゼナル」が所有する少々特殊なパラメイル。メイルライダー(パイロット)はアンジュ。
現行機より古いタイプの機体であり、高い性能を誇っているが安定性が悪く、その性能を最大限に発揮するためには「皇家の血筋を引く者」と「皇族の指輪」が必要である。要件を満たさなければ機体をまともに制御する事すら出来ない。ジル曰く「虫ケラに操れないように鍵が掛けられている」とのこと。
また、ジル達の主導する秘密計画"リベルタス"において重要な役割を担っており、リベルタス関係者の内面を描くシーンでその過去を垣間見ることができる。
- 第5話では、アンジュが来るまでジルがヴィルキスのメイルライダーを務めていた事や、墜落事故で彼女が右腕を失い、ヴィルキスのライダーを辞せざるを得なかった事が判明した。
- 第11話のサリアの回想では、メイの姉やタスクの母親を含めた仲間達がドラゴンとは別の何かにより全滅に追い込まれた事件と、その時にジルがヴィルキスを使いこなせなかった為に仲間を救う事が出来ず、負傷しながら何とか這う這うの体で帰還することしか出来なかった事件が明かされている。
頭頂部には天使をかたどったエンブレムが飾られている。
活躍
第3話にてアルゼナル総司令のジルにより「高性能ながらも出力・操縦系に難がある旧式パラメイル」という触れ込みでアンジュに与えられ初出撃を果たす。
長きにわたり放置されていたせいか全体的に錆びついており、また上記のように操縦性に難がある為、戦闘序盤ではアンジュにも使いこなせていなかった。しかし彼女の血が母親の形見の指輪にかかった途端、本機は強烈な光を発し白銀色の真の姿を現した。同時に操縦性も向上し、サリア隊が手こずっていた大型ドラゴンの攻撃をかわすなど高い機動性を発揮、そのドラゴンに止めを刺す倒す戦果を挙げた。
以降アンジュの愛機として活躍する。
- 第4話では下着を機関部に放り込まれてエンジントラブルを起こし墜落。
- 第6話では、アンジュがモモカを大枚はたいて買い取ったが、その稼ぎもこの機体あっての物。
- 第7話では新型ドラゴンの角を折るためにライダーキックを敢行したりもしている。
ネタバレ
ここから先は本編に関する重要なネタバレになりますので、ご注意ください。
実はエンブリヲによって500年以上前に造られた7機の絶対兵器「ラグナメイル」の内の一機で、元の名はビルキス(EM-CBX007)。ヒステリカ以外の同型機と同様の黒い機体色で、赤いラインが施されていた。
サラたちの地球における第七次世界大戦「終末大戦」で投入され、次元共鳴兵器「ディスコード・フェイザー(収斂時空砲)」の超絶的な破壊力と、それによって引き起こされたドラグニウム反応炉の暴走により全文明を破壊し尽した。
その後、エンブリヲによるマナ世界創造から追放された旧人類の反抗組織により奪取され、名前と形式番号をヴィルキス(AW-CBX007)に変え、機体色も銀と黒に塗り替えられた。
しかし、上述の通り特殊な操縦要件故にテストパイロットの事故死が相次いだ為に、それを満たすメイルライダーが現れるまで使用を控えられていた。
そして、要件を満たす王族のノーマである「ガリア帝国第一皇女 アレクトラ・マリア・フォン・レーヴェンヘルツ」ことジルがアルゼナルに現れたことで、遂に第一次リベルタスの中核として戦場に出られるようになったものの、彼女がディスコード・フェイザーの起動方法を知らなかった事もあって計画は失敗に終わる。
その時に唯一の操縦者であった彼女が右腕と指輪を失ってしまったことにより本機を操れるメイルライダーがいなくなったため、表向きには破壊されたという扱いにして、「皇家の血筋」「皇家の指輪」を揃えた新たなる適合者が現れるまでアルゼナルに隠匿されていた。
そして第二の適合者であり、第三の要件「皇家の伝承歌」を知るアンジュに受け継がれることとなる。
アンジュの歌う「永遠語り」(=ディスコード・フェイザーの起動キー)により両肩から竜巻状のビームを放つことが出来る金色の形態になったり、光学障壁と巨大エネルギーブレードによって並み居る敵を薙ぎ払う赤い形態になったり、味方だけを正確に選別して次元跳躍を可能にする青い形態になったりするなど、機体の色が変化し様々な能力を持つ特殊形態になる能力を備えている。
また、アンジュの生命の危機に際して、搭乗者がいない状態で起動して自律的に彼女の所へ駆けつけたり、彼女の叱咤を受けて、中破した部分を瞬時に自己修復したりするなど、他に比べて特に謎の多いラグナメイルである。
形式番号の「007」から見て、7機のラグナメイルの中では最後に開発された機体である事がうかがわれる。また、古の民による奪取後に形式番号のアルファベットが「EM」から「AW」に変えられ、更にアンジュ専用機になった際に、形式番号の末尾にアンジュを意味する(AG)を付与された。
特殊形態と追加武装
特殊形態
青いヴィルキス。加速性能が極限まで高まり、光速を超えた「次元跳躍」を発動させることができる。
メイルライダーがいなくても発動出来たり、ライダーが味方と認識している人物だけをワープさせたりなど、次元跳躍の自由度は高いようだ。
赤いヴィルキス。周囲より空間位相エネルギーを取り込み自機のパワーとする。
主武装は斬鱗刀から発生させた巨大なエネルギーブレード。また、ミサイルをも寄せ付けぬ光学障壁を発生させ、さらにこの光学障壁を利用してフライトモードによる突撃攻撃も可能とする。
黄金のヴィルキス。発現時に時空間との共鳴現象により機体が金色に変化する。
操縦要件を満たすメイルライダーが「永遠語り」を歌うことによって全てのリミッターが解放され、両肩に搭載された大量破壊兵器「ディスコード・フェイザー」が発射可能となる。
黒いカラーリングに赤いラインのヴィルキス本来の姿。最終回で一時的にこの姿になり、タスクが搭乗した。
- 最終決戦仕様
エンブリオとの決戦時に変化した形態。通常時同様の白い機体色にビルキスの赤いラインが加わり、元々金色の内部フレームが輝いている。上記3つの能力を持つ全部乗せの最強モード。また、他のラグナメイル同様にビームシールドが使えるようになっている。
追加武装
- 崩壊粒子収束砲「晴嵐」
第11話以降に登場する龍神器の共通武装である銃剣付きのビーム兵器。
第17話での大根騎士団との交戦中にサラ子から譲り受けて以来、主武装として使われる。
銃剣部の名称は-対装甲銃剣「震電」
ビームの色がユニコーンガンダムのビームマグナムを彷彿とさせる。
- 巨大エネルギーブレード
ミカエル・モード時に斬鱗刀「ラツィーエル」から発生させる熱量兵器。そのリーチは長大である。
アルゼナルを襲った艦隊を滅多切りにしていた。
- 光学障壁
ミカエル・モード時に取り込んだ空間位相エネルギーを機体周囲に展開させ、艦隊のミサイルすら寄せ付けないバリアを張る。俺の身体をみんなに貸したりしない。
これを展開したまま標的に突撃することで攻撃に転用することも可能であり、高速飛行形態のスピードと合わさると艦船を貫通することすら容易である。
- ディスコード・フェイザー
7機のラグナメイルに共通して搭載される、竜巻状の破壊光線であらゆるものを薙ぎ払う最終兵器。
威力の程は未だ底が知れないが、アルゼナルを半壊させた収斂時空砲を二度も相殺していたり、過去に(他機体と協力したり、エネルギー施設の暴走があったとはいえ)文明を崩壊に追い込んでいたりなど、とにかく強大な威力を持つことは確かである。
発射には「永遠語り」を歌う必要がある(歌なしで発射した場面もある)。
さらなる活躍
第11話にて嫉妬に満ちたサリアの手に落ちる。しかしすぐにアンジュに取り返された。
そして、シンギュラーの向こう側から現れた「焔龍號」に搭乗するサラが「収斂時空砲」を撃つために歌った「永遠語り」に対してアンジュが「永遠語り」で返したことで本機の「ウリエル・モード」及び「ディスコード・フェイザー」が起動し、撃ち合いとなる。
第12話で、本機の正体が「神の兵器」と呼ばれた機動兵器ラグナメイルの一機である事がジルによって明かされる。
第13話では、アルゼナルに残虐な攻撃をするよう命令した兄に対するアンジュの怒りに応えて「ミカエル・モード」が発現する。巨大エネルギーブレードや光学障壁を駆使して悪鬼の如き戦い方で艦隊を追い詰めたが、肝心の兄への止めの一撃をエンブリヲの駆るラグナメイル「ヒステリカ」に邪魔される。
また、エンブリヲがタスクを殺そうとした時には「アリエル・モード」を発動させ、アンジュとタスク、ヴィヴィアンを次元の向こう側へとワープさせた。
第16話では、アウラの塔を襲った怪現象から住民を守るため整備不良状態のまま出撃。そのせいでディスコード・フェイザーのチャージ中に左肩が小爆発を起こしたが、アンジュが「気合入れなさい、ヴィルキス!」と叫ぶと自己修復を開始し、ディスコード・フェイザーを無事発射。焔龍號の収斂時空砲を相殺する。
第17話で、サリア率いる「ダイヤモンドローズ騎士団」との交戦中にサラの焔龍號から銃剣付きビームライフルを譲り受ける。
また、フォーメーション「シャイニングローズトライアングル」で鹵獲寸前まで追い詰められたが、アンジュが「飛ばないとぶっ飛ばすわよ!」と叫ぶと次元跳躍を発動させ、アルゼナル跡地へワープして難を逃れた。
第20話にて、モモカと共に脱出したアンジュが騎士団の攻撃を受けている時、搭乗者がいないのに勝手に起動し、アンジュの目の前にワープしてくる。
第21話にてクリスにより撃墜されて水没するが、22話にてアンジュの呼び声に応えて、またしてもワープしてアンジュの前に現れる。
第24話ラストでアンジュがエンブリオに浚われ、強姦されそうになり、「あんな奴に奪われていいのかよ!」というタスクの叫びとアンジュの「永遠語り」に反応し、以前の黒い「ビルキス」に戻り、タスクたちをアンジュのところまで導いた。
アンジュ救出後、全ての能力を解放した「最終決戦仕様」となり、アンジュや彼女の仲間たちと共にエンブリオを倒した。
余談
- 全体的な色合いや羽の処理、金色の関節部等の見た目、見得を切る時のポーズやパースの付け方等の挙動、斬鱗刀や凍結バレット等での攻撃モーションは、福田己津央クリエイティブプロデューサーが監督を務めていた某G作品に登場する主役機を彷彿とさせるとか。最終決戦仕様は金色のフレーム部分が輝いており、ますます誰かさんに似てきた。そして、『クロスアンジュ』初参戦となったスーパーロボット大戦Vでは、ファンの予想通り、それを利用した中断メッセージ等の小ネタやクロスオーバーが展開された。
- 第3話にてアンジュの失〇後に覚醒したり、第16,17話と立て続けに叱られて力を解放したりと酷い扱いをされているのに、第20話ではアンジュの危機に忠犬の如く駆けつけたりという展開から、一部の方面にてドM疑惑が騒がれていたりいなかったり・・・。
- 特殊形態はウルトラマンティガや仮面ライダークウガを始めとした平成ウルトラマン、平成ライダーのフォームチェンジのアイデアが根底にある物と思われる。
特にウルトラマンティガとは
と色まで一致する。
関連タグ
余談の通り。福田氏だけでなく、アクション面ではメカ作監の重田智氏の影響があるものと思われる。
余談の通り一部の武装や攻撃モーションが本機を彷彿とさせる。
恐らく、アリエル・モードの「次元跳躍」の元ネタ。
恐らく、ミカエル・モードの「光学障壁」や「巨大エネルギーブレード」の元ネタ。
恐らく、ウリエル・モードの「機体が金色に変化する」の元ネタ……の元ネタである。
設定自体はストライクフリーダムの没ネタ(フル出力で全身が金色に光る)の再利用と思われる。
ウリエル・モードの「ディスコード・フェイザー」の元ネタと思われる。
イデオンガンと同じく竜巻状のビームが発射される。
余談の通り。ミカエル、アリエルが強化フォーム、ウリエルが最強フォームといった所だろうか。
形態変化能力、再生能力、操縦者の呼びかけに応じて力を解放するなど共通点がある。