スペック
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概要
和風の名前やシステム上の漢字表記などがあることから、「王狼・銀牙」や凱龍輝と同様に、旧世界での「東方大陸」に由縁がある可能性がある。
背中に背負った巨大な日本刀「ムラサメブレード」を武器とする接近戦特化のライガー系ゾイド。その巨大なブレードと軽装備によって可能となった高い機動力を武器とした一撃必殺の斬撃を得意とする。
「超軽量機体」の名に恥じず、重装備にもかかわらず非常に機動性が高く、レインボージャークによる運搬も可能である。また、通常のゾイドなら絶対に装備を躊躇するような巨大な太刀を背負っていながら、最高速度は310km/hと他のライガーにも劣らない。また、フレームや装甲も大型ゾイドの格闘攻撃にも耐える強度を持つ。このことから、機体重量を抑えながら出力とパワーと防御力を叩き出せるほどに機構が効率化されていたりフレームや装甲が進化していると思われる。アニメでは、身軽さを表現するためか、跳ねて走るシーンが散見された。
しかし一方で、その軽重量が仇となったのか、自身より小型ゾイドのバイオラプターの体当たりで跳ね飛ばされることが何度かあり、挙句の果てにはその結果火山の火口に落下するという姿も晒している。
頭部と手と爪の形状が、歴代のライオン型ゾイドよりもリアル寄りになっており、(後年のHMMシリーズの様に)爪が「指」状に動いていた場面もある。
後述の通り、パイロットの思考に反応するという特性を持つ。
そして、「ゾイドに乗れない少年」であるルージ・ファミロンの想いに応え、かつて文明を崩壊させた「大異変」から数千年もの月日を超えて復活した。その詳細は謎のベールに包まれており、『ゾイドジェネシス』劇中にて大異変前の情報を知り得る天空人ですらその全容を把握していない。
武装
カウルブレード以外の補助装備は一切持っておらず、カウルブレード自体も攻撃に転用できる。
そのため、「大異変」後の世界において、高度で複雑な工場や技術力や資源がなくても本領を発揮できる様にデザインされたとも捉えられる武装コンセプトを持つ。
クラッシュバイト
特徴的な形状を持つ牙。歴代のレーザーサーベルと異なり、噛み付きと同時に電撃を流すため、「エクスプロードバイト」や「エレクトロンバイトファング」などに近いコンセプトである。
アニメでは、バイオゾイドとの戦いでは効果が薄いためか、噛み付きを行った場面自体がかなり少なく、超小型ゾイドを文字通り「クラッシュ(爆砕)」させたことはある。
ストライクレーザークロー
爪自体が歴代の大型ライオン型ゾイドよりも小さくなったため、一見すると攻撃力が低下した様にも思える。しかし、実際の運用面を考えると、運動エネルギーを効率良く使えると考えられる。また、理論上では、指を閉じたり開いたりして、ブレードライガー系統のハンマー系の「打撃」や、ライガーゼロ系統の「引き裂き」や「剥ぎ取り」もできる事になる。
劇中では、クラッシュバイト同様に、ストライクレーザークローが本来の効果を発揮した場面はない。
カウルブレード
タテガミに該当するパーツ。
表面に施された特殊加工により攻撃を弾くことが可能な他、敵を切りつけるブレードとしての機能も持つ。
エネルギーや振動を使わないながらも恐るべき切れ味を誇るムラサメブレード同様、エネルギー補給が難しい世界用に用意された疑似シールドであり、実際にアニメで敵のナパームを弾き飛ばしている描写がある。
- カウルブレードに似た装備や特殊装甲は過去の時代のゾイドにも散見される。鬣がブレードになるライオン型ゾイドも複数存在する。
ムラサメブレード
ムラサメライガー最大の特徴であり、名前の由来にもなっている大太刀。腰部の可動部によって連結され、アームを併用する事によって自在に可動できる。ソードキャノンと併せて、バスタークローとは別方向に発展した万能性の高い武装である。
史上最高の硬度を持つ特殊合金の「リーオ」(「メタルZi」)で出来ており、バイオゾイドの「ヘルアーマー」の再生力を抑止し、バイオメタルの活動を停止させることができる。
レーザーブレードの様に切れ味を増加させる発振や熱付与などの機能はないが、その切れ味は劣らない。
- 『ゾイド新世紀/ZERO』でも、ライガーゼロシュナイダーとブレードライガーは、最終決闘まで一度もレーザーブレードの発振や熱付与の機能を使っていなかった。
胴体上のレールとソードのアームにより、擬似的なマニピュレーターと言っても過言ではないほどの可動性を持ち、ザイリン・ド・ザルツのバイオメガラプトルと鍔迫り合いを行ったこともある。このため、攻撃力を持つシールドとしても機能しており、敵の爪攻撃だけでなくバイオメガラプトルのヘルファイヤーを素振りで打ち消したこともある。
アニメ第1話の描写から離れた場所にある刀身を呼び寄せることができるため、理論上は刀身を発射することも可能と思われる。また、超軽量機体であるため、刀を重軸に大刀周りができるのかもしれない。
また、敵を切断する直前にムラサメブレードが発光する場面が散見されたが、レーザーブレードの様な機能を発揮していたのか、それともただの演出なのかは不明である。
- レインボージャークのフェザーカッターの方が、より鮮明で長く発光しているシーンが散見された。
なお、ルージに呼応して驚異的な破壊力を見せた場面もあった。
パイルバンカー
ライガー型では初の基本武装であり、足の裏に装備されている。
これにより、走行中の高速反転が可能である。また、攻撃にも使え、コンセプト画では「アイアンコングの顔面に突き刺す」という荒業も描かれていた。
- デッドリーコングのパイルバンカーとシザーアームのコンセプトアートでもまったく同じ構図が見られ、やはりアイアンコングの顔面が犠牲になっている。
アニメの劇中で使われたのは一度のみで、反転というよりはブレーキに近い使われ方だった。
テイルブレード
尻尾に付属されたブレードであり、敵を攻撃できる。
ネコ科型ゾイドの尻尾が格闘武器にされる事例は、改造個体などで見られることがあったが、基本武装として持つのはかなり少数派である。
- 尻尾そのものをレーザーブレードと取り換えているケースはある。
- 『ゾイドワイルド』の世界観では、この様な武装が増えている。
なお、尻尾にある「銃器状のモールド」の用途は不明である。アニメの世界観では、ライオン型に限らず「尻尾の銃器」が使われる事例はそれがメイン武装でない限りはかなり少ない。
ソードキャノン
ムラサメブレードの基部に付属した連装砲。なぜ「ブレードキャノン」ではないのかは不明。
連射性に優れているが、ムラサメブレードの取り回しの関係とバイオゾイドが跋扈している状況ゆえか、あくまでも補助武装である。
実弾なのかエネルギー砲なのかは不明。
劇中では、超小型ゾイドに対して1度だけ使われたが、その際はオレンジ色の光線の様な弾を発射していた。
『ゾイドフルメタルクラッシュ』では、ブレードで敵を突き刺したままゼロ距離連射という荒々しいコンボがある。
3連キャノン
おなじみの腹部に装備した連装砲。やはり実弾なのかエネルギー砲なのかは不明。
一見すると衝撃砲に見えるが、アニメでは2つのタイプの弾を発射する機能があると思われる。
OPと何度かの戦いでは黄色の弾丸を連射していて、一度だけ、バイオメガラプトルとの戦いで青いエネルギー弾を3発一斉に発射していた。
無理やりこじつけるならば、弾薬の補給が難しい世界に対応させて造られた、機能を切り替えられる未来の武装なのかもしれない・・・。
- ゾイドの世界における衝撃砲やショックキャノンの設定は一定せず、衝撃波を発射するタイプとビームなどを発射するタイプがあるとされる。
バリエーション
バイオライガー
『ゾイドサーガ』に登場した機体。
ムラサメライガーの変異体とも言われるが正体は不明であり、公式では初の哺乳類型のバイオゾイドである。
ライガーM
ZOITEC社が開発した赤いゾイド。猟兵団「獅子の爪」に属し、特殊なホバーカーゴ「レオベース」にて換装される。
背部武装を装備していない状態を「シェイクダウンバージョン」と呼ぶ。特殊な形状をしたブレード「〇スレイヤー」とウェポンバインダー(AZ140mmショックガンx2、AZ80mmビームガンx2、スモークディスチャージャー)の複合兵装を持つ。
- 「シェイクダウンバージョン」の名称は、バン・フライハイトやビット・クラウドのライガーゼロがゼロユニットやパンツァーユニットをパージして身震いする動作を意識したネーミングになっている。
- 「獅子の爪」は、チーム・ブリッツとマッハストームとディガルド討伐軍を意識している。
Ziユニゾン
シノビカスタム
ブレイドホークとのユニゾン形態。
アームの付いた手裏剣の様な武器が一番の特徴であり、これは高速回転させることで敵を切りつけたり、実弾シールドにもなり、クナイ状の刃を敵に発射することもできるという、「バスタークロー」に少し類似したコンセプトを持つ万能性の高い武器である。
ブレイドホークの関連種とのZiユニゾンは、『ゾイドジェネシス』の関連作品の『ゾイドジェネレイションズ』における、ライガーブルー・ソウガの強化形態と共通している。
ナイトカスタム
サウロナイツとのユニゾン形態。
サウロナイツが変形した矛「ムラサメランス」とシングルキャノンが追加されている。
真の能力
ストーリー
主人公ルージ・ファミロンの搭乗機として登場し、以後ルージの愛機として共に成長していく。
ルージの故郷である「ミロード村」の海底から引き上げられた。
この段階ではフジツボに覆われていたが、バイオラプターのヘルファイヤーを浴びてから海中に落下したことにより、フジツボが取り払われた。
これまで村で発掘されたどのゾイドよりも大型だったが、この時点ではシンボルである大太刀=ムラサメブレードは喪失していた。
しかし、ザイリン・ド・ザルツ率いるディガルド武国のバイオゾイド部隊の襲撃に際し、咄嗟にムラサメライガーを起動させようとしたルージの意思に応えるように起動、村の御神体と呼ばれる巨大な刃「大刀(おおがたな)」を呼び寄せ、ムラサメブレードとして覚醒させる。
以後、ルージと共に成長を続けディガルド武国の侵略戦争の終結に多大な功績を残した。
戦後、ムラサメライガーのゾイドコアはミロード村のジェネレーターの核に利用され、ジェネレーターを復活させた。
関連機体
LBムラサメライガー
レジェンドブロックス(ネオブロックス)の一種。
合体機体として「ヴァルキリーシーザー」が存在する。
キット
タカラトミーからはモーターで歩行するポップアップキットと、駆動ギミックの代わりに
ジョイントによる関節可動とブロック玩具的な組み換え要素を取り入れたネオブロックスの
2種が発売された。ポップアップキットは従来のものとは違い、半完成状態のボディにアーマーを組み付けていく方式となっている。
アニメと基本版のキットでは、サンバイザーやカウルブレードなどのカラーが異なっており、印象が異なる。
余談
- 名前の由来は、日本の古典伝奇小説の『南総里見八犬伝』に登場する正義の妖刀「村雨丸」からと思われる。
- 機体コンセプトは「生物的な丸みや流線型」であり、ブレードライガーやライガーゼロ、ビクトリーライガー等を組み合わせたような見た目を持つ。顔は、どことなく勇者ロボの様だと言われる事もあるが、実は頭部や手足の形状などはこれまでのライオン型ゾイドで最も現実のライオンに近い。
- 頭部や脚部や胴体等の意匠は、ライガーゼロと枝分かれした別種の「ティラノライガー」のそれとの類似性が強い(参照)。
- 第3話では作画の塗り忘れか、カウルブレードが白い場面がある。
- 様々な理由から「本作の真のヒロイン」と呼ばれる事もある。
- アニメでは、伝統のライガーの咆哮は変更されたが、これまでと異なり威嚇の唸り声を挙げる場面がある。
- 本作の世界観では、「生物としてのゾイド」を認識している人物が少数派で、あくまでも兵器や重機として扱う人間が目立つ。とくに地上の人間は、野良ゾイドに関しても「なぜか知らないけど動いている」という認識をしている者も多く、そんな中でムラサメライガーとルージの関係は「生物としてのゾイドと人間の関係を取り戻した」とも言える。
- しかし、それゆえに先述の最終回での扱いに納得がいかないファンもいるとされる。
- 『ゾイドジェネシス』は日本のアニメ史上でも最も制作体制が混乱した作品の一つとされている。そのためか、ムラサメライガーのテーマ曲の一つは、第1話で1回しか使われず、最初期の流動的なゾイドの動きが後の話では活かされなかった。
- 『ゾイドインフィニティ』ではカノン専用機が、『ゾイドカードコロシアム』ではバン・フライハイト専用機「ムラサメライガーBS」がある。
- 『機獣新世紀ZOIDS』の作者である上山道郎氏による非公式クロスオーバー作品では、実際にバンはルージとムラサメライガーと遭遇しており、「シーザー・ザ・キング」と名付けたのもルージである。
- ルージがムラサメライガーに選ばれるまでゾイドに乗れなかった点は、ビット・クラウドと出会うまで誰の操縦も許さず、ビットを選んで初めて活躍したライガーゼロとどこか似ている部分がある。
- 「ヨモツライガー」という、ライガーゼロで言えばイクスに当たる機体も開発されていた…という有名なネタがあった。
関連イラスト
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ウルトラマンギンガ:青を基調とした姿、頭部の意匠、和風の名前、丸みや流体性を帯びた姿、複数の変身能力を持つ点が似ている。
吉光:『鉄拳5』での頭部パーツの意匠に類似性が見られる。日本刀を使う点も類似している。
エトリア(スマホゲーム):こちらに登場するメカライオンは、かなりムラサメライガーの影響が見てとれるデザインになっている。
スーパーゼウス:2023年のコラボレーションで「スーパーゼウスwithムラサメライガー」と「ムラサメゼウス」が登場した。