スペック
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概要
雷鳴のガラガ専用のゴリラ型の巨大ゾイドであり、「特殊なコング型」とも呼ばれるが、この時代に他のゴリラ型ゾイドが存在していたのか、またはデッドリーコングの同類が存在していたのかは不明である。
同じゴリラ型のアイアンコングが格闘戦から砲撃戦まで可能な万能ゾイドに対し、デッドリーコングは時代背景もあって格闘戦に特化した機体である。火器も一応は搭載されているが、通常ではリーオ(「メタルZi」)製の武器でしか正面からは有効なダメージを与えられないバイオゾイドに対しては牽制程度にしかならない。
搭乗者の嗜好も合わさって、肉弾戦とリーオ製の武器を使用しての接近戦を主体にし、機体サイズから来る質量攻撃はかなりの威力であり、バイオラプターならばパンチの一撃で中のフレームごと破壊する事ができる。アイアンコング(HMMなどの後年の商品はのぞく)と異なり、マニピューレターの指が開くため、腕を使って軽々とぶらさがり、さらには枝から枝に飛び写るというかなりの出力を持っており、また、倒木などを正確に投てきして武器として使える。
脚部のパワーも凄まじいために意外と素早く、ルージ・ファミロンとの初対峙の場面では、このサイズながらムラサメライガーに引けを取らない素早さを見せていた。
更に闘争本能に火が点くと左手に巻かれた包帯を解き(コレとか言ってはいけない)、まるで蟲の脚が沢山生えたかのようなリーオ製の爪型の武器「シザーアーム」を解放して敵を殲滅するが、「デッドリーコング・バーサーク」(劇中でこう呼ばれた事はない)と呼ばれるこの状態になるとレッゲル(燃料)が枯渇するまで見境なく暴走してしまう。ただ、ルージの呼び掛けにより暴走を停止したことがある。
- アニメでは、シザーアームは当初は回転しなかったが、後期になると高速回転して多数のバイオゾイドを瞬時に殲滅していた。
その危険性は他の人物にも知れ渡っているようで、発動直前にラ・カンが止めに入ったり、コトナもこの封印武装の危険性を理解しているような節があった。
なお、本機の火器にはなぜか砲身がない。また、アニメではキットにない右腕に装備されたガトリングタイプの武装を使用していたが、これはコンセプトアートに見られたガトリングガンをそのまま使用したと思われる。
ヘルズボックス
このゾイド最大の特徴である、背部に背負った棺のようなもの。搭載されている副腕のヘルズクローで敵ゾイドを切り裂き、更にヘルズボックスには斧やメイスなどの武器が搭載され、それらを取り出しては武器を扱う人間のように戦局に合わせて使用する事も可能で、非戦闘時には作業も行える器用さを併せ持つ。回によってはヘルズボックスをサーフボードの様にして崖の急斜面を滑り降りるシーンも見られた。ストーリー後半では、追加武装として死神を思わせる大鎌を装備し、量産型バイオメガラプトルをぶった切る活躍を見せた。
また、ヘルズボックスにもゾイドコアがあり、デッドリーコングのコアが破壊されてもヘルズボックスのコアで再起動する事が可能で、バイオティラノにコアを潰された末にレインボージャークを庇ってバイオケントロの群れに滅多刺しにされても活動を停止する事なく戦闘を続行できたのである。
単独で活動するシーンこそなかったものの、ヘルズボックス自体も独立したゾイドである事を窺わせるシーンは随所にあり、ルージとの初対戦時に目がギョロリと動いたり、必殺技の発動の前触れのように紫色に発光するなどの描写が見受けられる。
『電撃ホビーマガジン』ではほぼ決定稿に近いコンセプトアートが掲載されており、ヘルズボックスの内部には節足動物型ゾイドが潜んでいるとされ、デッドリーコングが搭乗して移動する事も可能という設定があった。また、強化型のクロー、メイス、ハンドアックス、銃が付属した手持ち式のチェーンソーなどの追加武装が考案されていたり、ルージ達のゾイドへの強化武装が合体してカンガルー型ゾイドになるという案もあった。
- デッドリーコング用の武装として右腕のパイルバンカーのような原理で作動する巨大な拳がデザインされていた。
ゲーム『ゾイドストラグル』では、ヘルズボックスそのものが巨大なハンマーになる強力な攻撃ができた。
バリエーション
フルメタルコング
『ZOIDS BATTLE ANGEL』に登場したタイプで、Zi-ARMS社が開発したアイアンコングの後継機という設定になっている。アイアンコングの武装を無調整で装備できるなどのコストパフォーマンスに優れており、ブラウンシティの護衛部隊の主力として多大な注目を浴び、Zi-ARMS社の業績も上がったとされる。また、暗視スコープやバーニアを持つバックパックを装備した個体も見られる。
劇中に登場した個体は2005年の『キングコング』を意識した設定になっており、全身が傷だらけの歴戦の個体で、武装をすべて失い、腕には包帯を巻き(シザーアームは持たない)、ブラウンシティを襲撃してきたジェノザウラーBLOX軍団との戦いで全滅した同族の最後の生き残りであり、洞窟や森林に隠れて孤軍奮戦をしてきたという経歴を持つ。
キット
キットはアイアンコングの仕様変更品で、アイアンコングのフレームに新規製造されたパーツを組み付けていく形になるのだが、目の発光や背部のギアによる連動ギミックは削除されてしまったため、歩行ギミックも首を振りながらナックルウォークするのみに留まっている。
手動で動かせるのは、頭部のコックピットハッチとマスク、背部のヘルズボックスの副腕と右腕のパイルバンカーのみ。コックピットも従来の複座式から単座式に変更されている。
シザーアームはZP-Bゾイドパワーアップパーツ・セットBとしてランスタッグ用のトゥインクルブレイカーとのセットという形で別売りとなっており、左腕の包帯状のパーツを外した箇所に取り付け可能。アニメでは8本だった爪が6本に減っているが、爪が可動してクローの展開状態を再現できる。
余談
- アイディアのコンセプトは「武蔵坊弁慶」だとされる。また、シザーアームは『シザーハンズ』との類似性もある。
- 最終決戦での、レインボージャークを庇う描写も弁慶の逸話に由来する。
- アニメでは瞳がある描写がされた。
- キットでは口や指が開く描写はなく、後年になって発売されたコトブキヤのHMM版やThreeZero版のアイアンコングで初めて口や指が表現されたが、本家シリーズで口のあるゴリラ型ゾイドが世に出るのは『ゾイドワイルド』のナックルコングまで待つ事になる。
- ThreeZero版のアイアンコングは、前腕部のノコギリや両肩の砲塔など、武装コンセプトなどにデッドリーコングとの類似性が見られる。
- シザーアームとパイルバンカーのコンセプトアートの構図は、アイアンコングの顔面に攻撃を叩き込むというものであり、ムラサメライガーのパイルバンカーのコンセプトアートの構図とまったく同じである。
関連動画
関連タグ
ゴジュラスギガ - ライバルモチーフで、共に「封印武装」を持つ。ゴジュラスギガは『ゾイドジェネシス』の本編には登場しないが、OPには姿が見られる。また、ゴジュラスギガのライバルとして、アイアンコングの強化機の「エヴォルツォーネ」が構想されていたが、商品化には至らなかった。なんと、キングゴジュラスをも超える超大型のキットだったとされている。この「エヴォルツォーネ」がデッドリーコングのモチーフになった可能性もあると思われる。
ハリー・チャンプ - 好きな女性を、アイアンコングで命を賭して守ろうとした場面が似ている。
ブラックライモス - タイアップ作品である『ゾイドジェネレイションズ』において、レーテ機のヘビーライモスが「ベンケイ」という名のチェーンメイスを装備している。ガラガ自身の得物もチェーンが付いた武器だとされている。
ハードベアー - 武装名がオマージュされたバリエーションが存在している。