概要
記念すべき第一作となる『ゾイド-ZOIDS-』は、漫画家の上山道郎氏がメインキャラクターの原案を担当。放送初期は同氏が手掛けた漫画『機獣新世紀ゾイド』と類似するエピソードもあったが、第1話ではほぼ漫画に近い構成をとるが、比較的早期に独自の展開を辿るようになる。また、放送初期のコロコロコミックではキットのパッケージに記載されているゾイドの設定や『ゾイドバトルストーリー』などのムック本のストーリーと同一世界の物語としても告知されていたが、後に登場人物や国家などの共通点こそあれど、それ以外の設定は大幅に変遷しており、事実上パラレルワールドとなっている(放送時のアニメ公式サイトでは、初期の機体はキットのパッケージ側の設定文をなぞっていた。ブレードライガーやジェノザウラー等、誕生経緯が大きく異なるゾイド以降は独自の物となっている)。
- コトブキヤから発売されているHMMシリーズにはアニメシリーズとバトルストーリーの設定を折衷した設定が存在するが、これもキットによって内容は異なる。
TBS時代の作品は、MayaというCG制作ソフトを用いてトゥーンシェードを貼り付ける方式で3Dモデルを製作していた。この際のCG演出を担当していたのが羽原信義助監督で、2Dアニメに比べて動画が固くなりがちな3Dを動かすため、ポリゴンの関節を外してカットを作るなどの工夫が図られた。
そして2018年6月、約20年ぶりに設定や舞台等を一新した『ゾイドワイルド』が放送された。放送時間帯が早朝なためか、第1話から無料配信され続けるという動画配信時代ならではのスタンスを取っている。
翌年の2019年10月4日には続編の『ゾイドワイルドZERO』が放送開始。放送局は再びテレビ東京系列に移行し、加戸誉夫や坂﨑忠など『ゾイド-ZOIDS-』の制作を手掛けたスタッフが再登用され、かつてのアニメを連想させる要素を取り入れたことで当時を懐かしむファンからの支持を得ている。
続く2020年10月16日に公開された『ゾイドワイルド戦記』は地上波放送はされず、タカラトミーのYoutubeチャンネルでのみ視聴が可能なインターネット配信型アニメとなった。2004年に展開された『三匹の虎伝説』のキット付属のDVDと同じく放送時間は4分弱のショートアニメであり、戦闘シーンに重きを置いているためか登場人物の露出も控えめとなっているのが特徴。
ちなみにテレビ東京系列の作品は(TBSよりも)異色の経歴を持っている。
- ゾイドフューザーズ
- ゾイドジェネシス
- 中世ファンタジー性が強く設定もこれまでの作品とは大きく異なる
- バイクのような跨り式のコックピットの導入
- 女性キャラクターを前面に押し出した一方でシリアスで悲惨なストーリーと壮年~中年男女の活躍
- アニメ史上に残る凄まじい現場の混乱具合
なお、ゾイドのアニメ化の企画自体は既に80年代の時点であり、セルアニメによるものだった(マーシーラビット氏のツイート関連より)。この際は企画成立に至らず、プロモーションフィルムが二期シリーズ直前のイベントで上映されたのみである。ただし、これで作られたセルと思わしきイラストはゾイドバトルストーリーの前身的書籍『戦闘機械獣のすべて』の挿絵に利用された。
一覧
TBS系
テレビ東京系
タカラトミーチャンネル
外部リンク
関連タグ
TOKYOMX:2023年4月から初代を再放送しており、テレビ再放送が決まった際には「ゾイド再放送」がトレンド入りしたほどであった。後に同年5月からは初代をネット配信、その後も『ジェネシス』までの各作品のネット配信も行われることになった。
機動戦士ガンダムSEED:バクゥのコンセプトが「ゾイドっぽさ」であり、バクゥのシーンには、アニメゾイドのスタッフが起用されていた。