ゾイド-ZOIDS-
ぞいど
トミー(現タカラトミー)の玩具「ゾイド」を原作とした最初のテレビアニメ。
1980年代にアニメ化の動きがあった(参照)が、実現まで十年以上の時を経てのアニメ化を果たした。
俗に少年編と呼ばれる第1部(34話まで)と、主人公が成人してからの第2部で構成されている。世界観の設定と第1部ストーリーは、本作の漫画版を執筆した上山道郎が担当した。漫画版は本作と設定の多くを共有しているが、2部以降はアニメオリジナル展開になった。
ウルトラザウルスやデスザウラーなどの大型ゾイドが実際の機体設定以上に大型化されていたり、ゾイドの生命を司る「ゾイドイヴ」という設定など、キットのパッケージ上や小学館刊「機獣新世紀ZOIDS 公式ファンブック」内で展開されるバトルストーリーとは世界観が異なる。
前番組シリーズにあたる『TDG三部作』でバンダイが商業的に好調だった事からトミーが同様のヒットを狙う形でMBSにゾイドシリーズを強力に売り込んだ結果、同じ候補だった『仮面ライダーシリーズ』を押しのける形で採用が決定。
しかしこうした経緯(前番組である『ウルトラマンガイア』の後に番組枠が空く)為に企画が上山氏に持ち込まれたのは1999年2月(『ガイア』が2クール中頃と折り返し地点に差し迫る時期)と番組準備にしては遅い時期かつ、秋スタートにもかかわらずストーリーやキャラどころかメインスタッフすら決まっていないなどかなりドタバタした状態だった。
放送4か月前の4月にゾイド関係者同士で打ち合わせを行われ7月にバンとフィーネ役の声優オーディションを行うというギリギリのスケジュールであり、放映直前になってもアニメ誌に出せる情報が殆どなく、放送まで二か月を切った7月15日発売の月刊コロコロコミック8月号でようやく公開されるなど切迫した製作状況であった事が窺える。
本来は4クール=50話前後の予定だったが、予想を超えた人気を博した事に加え、翌年秋に『ウルトラマンコスモス』の放送が決定した為1年ほどの放送枠が空いたためにGF編やアニメ化第2弾となる『ゾイド新世紀/ZERO』につながっていく。
企画段階ではコマンドウルフが主人公機になる予定だったが変更された。最初期のポスターでのコマンドウルフの色が白だったり、漫画版でのコマンドウルフのジークの設定などはこれに由来する。
本作に登場するゾイドの多くがトゥーンレンダリングで描写された3DCGである。しかしキャラクターも含めたフルCGという訳ではなく、セル画のキャラクターを組み合わせる形で映像が作られている。
あのガンダムシリーズでさえ直後のテレビシリーズでは艦船など部分的に取り入れられたのみで、20年以上後になってから本格的に取り入れられた点を踏まえると、かなり先進的な表現であり、人気の一旦を担っている。しかし1999年から2000年という時代柄、表現力には限界があった。
ブレードライガーが商品として開発された背景には、本作の制作当時のCG技術では格闘編重の戦闘を安定して演出することが難しく、その上で外連味のある必殺技も必要とされたので、敵の横を走り抜けて切り裂く「レーザーブレード」が考案されたとされている。
つまり、次回作における「ストライクレーザークロー」こそが、本来アニメスタッフが目標としていた戦闘描写である。
この件で外せないのがゴジュラスの扱いである。制作費とCGの容量の限界でかませ役や固定砲台と化してしまい、昭和からのファンには不評だったのは知る人ぞ知るエピソード。砲撃型(あまり動かさなくていい)がアニメにおける標準装備になったことも、この影響だと有力視されている。これは次回作『ゾイド新世紀/ZERO』でも改善されなかった。
この状況をネタ的に「ゾイドは金で動かすんだよ、金で。」と表現する視聴者もいる。
1999年9月4日から2000年12月23日まで、毎日放送(MBS)制作でテレビ山口を除くTBS系列27局(うち8局がローカルニュース、青森テレビが『サザエさん』のスポンサードネットのため遅れネット)で全67話が放送された。また、フジテレビ系列局の秋田テレビでも放送された事がある。
2023年3月には初代アニメゾイドが再放送されるという事で「ゾイド再放送」が Twitter にてトレンド入りを果たした。こちらに関しては2023年4月からTOKYOMXで放送されているそうである。時間帯は月曜の午後7時台となる。
また、放送の反響を受けて同年5月1日からYouTubeでの公式配信も行われた。
砂漠の惑星Zi(ズィー)。そこでは金属分子を持つ人間と、巨大な機械生命体「ゾイド」が共に生きていた。
ヘリック共和国辺境の村で暮らす少年バンは、いつものように近くの砂漠に出かけたところ、ゾイドを駆る盗賊に絡まれ追い回されてしまう。
逃走の末、偶然古代遺跡の隠し部屋を発見し、カプセルの中で眠りについていた小型の恐竜型ゾイドジークと、記憶喪失の少女フィーネを発見する。
ジークの未知なる力によって、朽ち果てていたシールドライガーを蘇らせたバンは盗賊達を撃退するものの、大いなる力を秘めたジークの存在は、戦争を繰り返す共和国と帝国どちらにとっても興味深い研究対象となりえるものだった。
このまま村に留まると騒乱の火種になると考えたバンは、ジークとフィーネを連れて、あてのない冒険の旅に出るのだった。
監督:加戸誉夫
助監督:羽原信義
シリーズ構成:隅沢克之
キャラクターデザイン:坂崎忠
プロップデザイン:尾形雄二
デジタルディレク:林成輝
アニメーションディレクター:平野崇之
VFXディレクター:佐藤公一
3DCGIテクニカルディレクター:中一太志
3DCGキャラクターテクニカルディレクター:海谷陽一
3DCGモデリングディレクター:長谷川歩
美術監督:朝倉千登勢
色彩設計:伴夏代、青木弘美・金丸ゆう子(第34話まで)
撮影監督:広瀬勝利
編集:山森重之
音楽:Robert Etoll(ロバート・エトール)、杉内信介
音響監督:明田川仁
3DCGプロデューサー:藤井篤
デジタルプロデューサー:広津晋司
アニメーションプロデューサー:下地志直、佐藤徹、千野孝敏→平松巨規
プロデューサー:諸冨洋史、中沢利洋
アニメーション制作:XEBEC
製作:毎日放送、小学館プロダクション
オープニングテーマ
作詞:酒井悠介
作曲:丸山哲央
歌:RAMAR
全話を通して使用されたOPテーマ。
作中のストーリー展開に合わせてアニメ内のシーンや登場人物が変化し、全部で4パターン存在する。
アニソンとしてかなり有名であり、本作を知らなくても本曲を知っている人も少なくない。今ではRAMARを代表する曲の一つになり、何度もリメイクされている。なお、アニメにて使用されたのは、本曲版とインストゥルメンタル版とアフタークレジット版の3つである。アフタークレジット版が本編中で使用されたのは、第1話を含めてかなり少ない。
後に、RAMARの功績を称えて「シールドライガー:RAMARスペシャル」が商品化されている。
エンディングテーマ
「Song for...」(第1話~第20話)
作詞:MAHIRO
作曲:Yasu
編曲:Dear、西脇辰弥
歌:Dear
「CHASE」(第21話~第37話)
作詞:野口純平
作曲:鳴瀬シュウヘイ
編曲:DEVELOP=FRAME&大山正篤
歌:DEVELOP=FRAME
第26話までシールドライガー、第25話からブレードライガーが砂漠を疾走する。
「INTO YOURSELF」(第38話~第55話)
作詞:TAKA
作曲:MASATO
編曲:TRANSTIC NERVE&岡野ハジメ
歌:TRANSTIC NERVE
「Your song」(第56話~第67話)
作詞・作曲・編曲:T2ya
歌:EARTH
TVサイズでは、サビの部分が最後まで歌われず「限りない 愛しさを届けたい」の部分で終わる。
最終話では、本編終盤に挿入される形で使用されたほか、サビが最後まで歌われている。
主題歌の権利問題
VHS・DVD・BD版、加えてTOKYOMX・キッズステーション等ではそのまま収録および放送されていた。だがタカラトミー公式チャンネル・各種有料サイトにおける公式配信では、権利関係の問題かEDテーマの3つが他の劇伴に差し替えられている。ファンの間では状況証拠から以下のような推測が立てられ、楽曲の使用許可が困難になっていると推測されている。
- 「Song for...」は歌ったDearは2001年に解散し、レーベルのプラチナム・レコードは2001年以降新譜は発売されていない。
- 「CHASE」は歌ったDEVELOP=FRAMEが2003年に解散しているが、2013年に活動を再開している。なお、レーベルのコロムビアミュージックエンターテイメントが今でも存続している。
- 「INTO YOURSELF」は歌ったTRANSTIC NERVE(the Underneath)が2010年5月3日に解散している。レーベルのポニーキャニオンは現在も楽曲をリリースしている。
- 本編冒頭に「著作権法第67条の2項第1項の規定に基づく申請を行い同項の適用を受けている」というテロップが表示されている。
以上の事から、上記3つのED楽曲が「孤児著作物」になっていると思われる。
孤児著作物とは、著作者や著作権者が分からなかったり、その所在や相続人が不明となったりしている著作物の事。日本の著作権法では、このような権利者不明の著作物を利用したい場合には、文化庁長官に対して裁定を求める制度が用意されている。
このため、3つのEDは著作権フリーの劇伴に差し替えられ、歌詞テロップにぼかしがかけられた状態となっている。
ただし、ED4の「Your song」は楽曲の著作者・著作権者から使用権利を得たようで、そのまま使用されている。
仮に劇伴に差し替えられた場合、最終話のEDでキャラの台詞が全てカットされてしまうことになる。
(しかも2020年にアーバイン役の藤原啓治さんが逝去されているため、もし劇伴に差し替えられた場合、その上から再収録した音声を被せるという方法も出来なくなる。)
| 話数 | サブタイトル |
|---|---|
| 第1話 | 惑星Ziの少年 |
| 第2話 | 謎の美少女フィーネ |
| 第3話 | 記憶 |
| 第4話 | ふたりの用心棒 |
| 第5話 | スリーパー・トラップ |
| 第6話 | とべ!ジーク |
| 第7話 | レッドリバーの戦い |
| 第8話 | 共和国への道 |
| 第9話 | 魔物のすむ谷 |
| 第10話 | 夢の降る山 |
| 第11話 | イセリナの霧の中で |
| 第12話 | 黒のオーガノイド |
| 第13話 | 激戦!クロノス砦 |
| 第14話 | めざめろジーク! |
| 第15話 | ZG発動! |
| 第16話 | ニューヘリックシティ |
| 第17話 | 共和国の一番長い夜 |
| 第18話 | 首都攻防 |
| 第19話 | プロイツェンの陰謀 |
| 第20話 | 甦る魔獣 |
| 第21話 | 荷電粒子砲 |
| 第22話 | 相棒の死!? |
| 第23話 | 皇帝の指輪 |
| 第24話 | 遠い呼び声 |
| 第25話 | 新(ニュー)ライガー |
| 第26話 | Ziの記憶 |
| 第27話 | 助けた男 |
| 第28話 | 走れウルフ |
| 第29話 | 大空の勇者 |
| 第30話 | 君(ムンベイ)のワルツ |
| 第31話 | 三人の騎士 |
| 第32話 | 破滅の魔獣 |
| 第33話 | 宿命の対決 |
| 第34話 | 帝都炎上 |
| ガーディアンフォース編 | |
| 第35話 | 極秘指令 |
| 第36話 | スナイパー |
| 第37話 | 青い悪魔 |
| 第38話 | 鋼鉄の野牛 |
| 第39話 | 見えざる敵 |
| 第40話 | ゾイド狩り |
| 第41話 | 悪魔の迷宮 |
| 第42話 | レイヴン |
| 第43話 | 皇帝の休日 |
| 第44話 | 機獣大激突 |
| 第45話 | 漆黒の翼 |
| 第46話 | 海底の悪魔 |
| 第47話 | 魔獣新生 |
| 第48話 | 黒い稲妻 |
| 第49話 | 遠い星空 |
| 第50話 | G(ジェノブレイカー)包囲網 |
| 第51話 | 遺跡の少年 |
| 第52話 | バンの力 |
| 第53話 | ファントム |
| 第54話 | Gファイル |
| 第55話 | 音速の決闘 |
| 第56話 | ケルベロス |
| 第57話 | 悪夢 |
| 第58話 | 翼竜迎撃 |
| 第59話 | 首都崩壊 |
| 第60話 | 超巨大要塞 |
| 第61話 | 巨竜大海戦 |
| 第62話 | 重力砲(グラビティカノン) |
| 第63話 | 大決戦! |
| 第64話 | 古代の記憶 |
| 第65話 | ゾイドイヴ |
| 第66話 | 滅びの刻 |
| 第67話 | 明日への帰還 |
ゾイド新世紀/ZERO(次作)
新機動戦記ガンダムW:脚本家繋がり。そのせいか不明だが作中でも同作を彷彿とさせるネタがちりばめられていた。
アーマードサウルス:2023年4月からTOKYOMXで放送開始した特撮作品。機械的な恐竜が登場することや、放送曜日が火曜日(ゾイド再放送の翌日)の為に比較されやすい。
株式会社オレンジ:本作に携わったスタッフたちが会社の設立に深く関わることになる。
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