君はライガーの復活を目撃する
スペック
機体名 | ブレードライガー |
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番号 | RZ-028 |
所属 | ヘリック共和国(バトルストーリー) |
分類 | ライオン型 |
全長 | 25.9m |
全高 | 12.2m |
重量 | 124t |
最高速度 | 305km/h |
乗員人数 | 2名 |
装備 |
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武装 | |
パイロット |
概要
1999年の第2次ゾイドブームを代表する、シールドライガーの後継機。
バトルストーリー(機獣新世紀ZOIDS 公式ファンブック2巻)でもヘリック共和国の最新鋭機として主役を務めた。
シールドライガーをベースに「オーガノイドシステム」と呼ばれる古代遺跡から復元されたシステムを搭載した新型高速戦闘ゾイド。基本的な運動性などが格段に上昇している。
ただ、組み込んだオーガノイドシステムにより性質が凶暴化したために操縦が困難になっており、パイロットに高い操縦技術が求められることから、まともに操れるのは「レオ・マスター」などの一部のエースパイロットに限られると言われている。
後に、ジェノザウラー同様OSにリミッターを設定した量産型が配備されるも、根本的解決に至らず100機しか製造出来なかった。シールドライガーのモデルであるライオン型の個体数が少数なのも、配備の難航に繋がったのも想像に難くない。
武装
ロケットブースター
背部に2門装備された展開式のロケットブースター。これを点火して加速することで時速305km/hのスピードを誇る。漫画やアニメ『ゾイド-ZOIDS-』ではこれを使って高速飛行ゾイドやミサイルを翻弄したり、空中を瞬間的だが飛んだり、水中戦も披露している。
レーザーブレード
名前の由来とも言うべき武装にして最大の特徴。
腰の部分に二本装備し、これを展開して刀身にエネルギーを纏わせ、ロケットブースターと併用し相手に突撃してすれ違いざまに一刀両断するという戦法を得意とする。『ゾイド新世紀/ZERO』の描写から判断すると、ブレードにエネルギーを通さずに実剣として使用することもできると見られる。
『ゾイド-ZOIDS-』では展開した上で前方に向け、Eシールドと併用して突貫攻撃「ブレードアタック」を使用した(レーザーブレードが電子レベルの微振動を発生させているため荷電粒子を拡散させる効果を持ち、Eシールドに接触させることで効果をEシールドにも付与できる)。
このブレードを固定するキャップに「アタックブースター」を接続することで更なる加速力と射撃能力を備えた「ブレードライガーAB」となる。
2連装パルスレーザーガン
レーザーブレードの峰に当たる部分に備わっており、展開せず前方に向けることで射撃形態となる。更に『ゾイド-ZOIDS-』では2連装パルスレーザーガンをガトリングやスナイパーライフルに換装していた。
Eシールド
前身であるシールドライガーでも採用されていたエネルギーシールド。新型になり出力がアップしているため防御力も向上しており、荷電粒子砲にもある程度耐えられる。
ストライククロー
脚部の爪。HMM版では従来よりも「ハンマーの様な打撃武器」としての面が強くなっているとされる。
AZ2連装ショックカノン
機体下部(腹部)の銃砲。HMM版の設定ではプラズマ砲になっている。
バトルストーリー
オーガノイドシステム未調整のテスト機として登場。
パイロットは「レオマスター」の一人でもあるへリック共和国軍少佐、老兵アーサー・ボーグマンが選ばれた。
前述したバンと同型のアーリーモデルであり、実戦テストを兼ねたガリル遺跡での真オーガノイド探索任務の最中、ガイロス帝国軍中尉リッツ・ルンシュテッドの駆る先行量産型ジェノザウラーと遭遇。戦闘はブレードライガーの優位で進んだが、ジェノザウラーに目標(真オーガノイド核)を確保され、取り逃してしまう。
後にリッツのジェノザウラーはジェノブレイカーに、アーサーのブレードライガーはブレードライガーABに強化され、両者は西方大陸戦争の最終局面の最中、再び邂逅する事になる。
しかし、一騎討ちを繰り広げる両機に突如、2ヶ月前に暴走し行方をくらませていた凶戦士ゾイド・デススティンガーが乱入。その背後には他のゾイドコアを栄養源に爆発的な勢いで自己増殖を続ける凶戦士の巣が広がっていた。
増殖するデススティンガーに対し、惑星全体の脅威と感じたアーサーとリッツは共闘。
一度は致命傷を与えるが、更に自己進化を遂げたデススティンガーが多連装のレーザー砲(キット版にはない)を発射し、ブレードライガーはゾイドコアに致命的な損傷を負ってしまう。
自らの最期を悟ったアーサーとブレードライガーは敵であるリッツとジェノブレイカーに後を託し、自ら囮となり散っていった。
その後、ライガーの亡骸の傍には名も無き墓が作られ、そこには、
「私の知りうる限り”最高のゾイド乗り”ここに眠る。その勇気、その決断力、その魂は、帝国、共和国の壁を越え、全てのゾイド乗りの指針となるべきものである」
という言葉が刻み込まれていた。
公式ファンブック5のバトルストーリーでは大破したライガー(アーサー機)のレーザーブレードがジェノブレイカー(リッツ機)の強化パーツとして流用された。
アニメ
『ゾイド-ZOIDS-』
ブレードライガーBS、シーザーを参照。
『ゾイド新世紀/ZERO』
ブレードライガーLSを参照。
『ゾイドフューザーズ』
物語の舞台であるブルーシティのチャンピオンチーム「ブラックインパクト」のメンバーであるラスターニ、ビリー、ジャッキーの3人が搭乗する黒い機体が登場。パルスレーザーのカラーリングは蒼になっている。
しかしながら劇中では『バトルストーリー』に準拠しているということもあるが、ゾイド同士の合体が主力となる本作では引き立て役な扱いであまり活躍の場面がなく、一方的になぶりものにされるラスターニが「もうやめてくれぇ~!!」と半狂乱に陥る情けないシーンも晒してしまった。
しかし、キラースパイナーとの試合では、初見にもかかわらず、ラスターニたちは単騎でレーザーの包囲網を突破して攻撃を当てており、ブラックインパクトの試合を研究してチームワークで一撃を入れたマッハストームとの比較からしても、トップファイターの一角としての格は落としていない。
リヒタースケールとの最終決戦にはきっちりと参戦しており、セイスモサウルスの巨砲をストライククローで破壊したりもしていた。
モブのゾイドとして白いカラーの機体も登場している。
バリエーション
ブレードライガーAB
ブレードライガーに「アタックブースター」を装備した形態。
ブレードライガーKS
黒系統のカラーリングに塗装された、ステルス型の夜間戦闘仕様機。
後に共和国情報部で採用され、主に同部隊所属のケイ・イスルギ少佐が運用している。
上記のカノン仕様と名前が似ている為に紛らわしいが、こちらは「ケイ・スペシャル」の略。
元々はその昔展開されていた「ゾイドバトルカードゲーム」のコラボレーションとして生み出されたもので、ライトニングサイクスBSとは対になる機体だった。
ブレードライガーBI
アニメ『ゾイドフューザーズ』に登場する「チーム・ブラックインパクト」が保有しているグレーを基調としたブレードライガー。
かなりの高速仕様として調整されているらしく、ダークスパイナーとキラードームとの試合で非常にスピードが速いと言及されている。また、劇中ではレーザーブレードを展開し、ブースターを点火する事で空中で滑空するという芸当を見せている。
- 疑似的な飛行や滑空をするという設定自体は、バトルストーリーや『機獣新世紀ZOIDS』や『ゾイド-ZOIDS-』でも見られたが、「BI」は敵の攻撃を空中で避けるなど、より高度な飛行をしていた。
他のゾイドにも言えるが、エネルギー弾が過去のアニメからカラーリングが変更されており、「BI」のパルスレーザーガンは青色の弾に変更されている。
この機体はタカラトミーより発売のポップアップキットのみが限定商品として商品化された。
2019エディション
全長 | 12.5m |
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全高 | 7.3m |
体重 | 74.4t |
IQ | 103 |
最高スピード | 183km/h |
ステータス |
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概要
2019年に、『ゾイドワイルド』をベースにしたアーケードカードゲーム『ゾイドワイルド バトルカードハンター』の第3弾から登場したブレードライガー。
『ゾイドワイルド』の世界観に則り、機体サイズは大幅に小型化している。
だが、ライダーがコックピットに乗り込むという構造上、流石にワイルドライガーよりも大型である。
- 『ゾイドワイルド』シリーズのゾイドは「宇宙から飛来したゾイドコアを元に誕生し、生態系の頂点に立つ存在」とされているが、このブレードライガーは「ワイルドブラストするゾイドとは異なる進化の過程をたどった」とされる。
オリジナルのバリエーションは、全てアタックブースターを搭載している。
ゾイドワイルド_インフィニティブラスト
『ゾイド-ZOIDS-』に登場するゾイドの筆頭として実装。OPではパイロットの声優が同じであるキャノンブルの「ナインバーストキャノン」からビーストライガーをEシールドで先輩さながらに守る形で登場。その後コマンドウルフと合流し、ジェノブレイカー&アイアンコングに突撃していた(この際、ブースターの炎がハイデンシティビームキャノンの砲口から出るという作画ミスがある)。
クエストではゼクターが惑星Zi由来のゾイドを地球の技術で復元しようとした内の一体として初登場。クリアすると仲間になり、プレイアブルキャラとして使えるようになる。
『バトルカードハンター』と同様キャップは『ゾイドワイルドZERO』の帝国軍仕様だが、こちらは完全に『ワイルド』シリーズのゾイドと同サイズである。
ワイルドアクションで使用できるEシールドは各ゾイドで使えるガードとは違い発動している間も移動できるため、相手の攻撃を受けながら近づくことも出来る(ただしEシールドの設定を活かしている故か時間制限があり、食らう攻撃が強いほどすぐに消滅する)。また通常攻撃(強こうげき)やワイルドアクションでレーザーブレードを使えるため、Eシールドを展開しながらレーザーブレードで斬りかかるなんてことも(アニメ版と違い、特にEシールドを展開して相手に突っ込んでもダメージは入らない)。
ストライクレーザークローを装備すると強攻撃が変化、速攻撃も「Y→Y→X→Y」でクロー→2連装パルスレーザーガン→クローになる。ただし操作はシビア。
ワイルドアクションで「2連装パルスレーザーガン」もしっかり再現されており遠距離攻撃も使えるため(ただし2秒ほどチャージ時間が掛かるため、使うときは相手に近づきすぎないように注意)、デフォルトで動きながら防御+近接攻撃と遠距離攻撃を両方使えるという至れり尽くせりなゾイドとなっている。
アタックブースターと機体名「AB」が実装されているため、獲得すればブレードライガーABも再現可能。しかもアタックブースターは実装されている武器の中で唯一ワイルドアクションが2つ使えるという破格の仕様である(「アタックブースターA」でハイデンシティビームキャノン、「アタックブースターB」で高機動ロケットブースターでの移動→ビームキャノン。ただし後者はガードされた場合、ロケットブースター移動だけになる)。
上述のワイルドアクションの時点でかなりのすぐれ物であるため、武装はアタックブースターのみでも十分他のゾイドとタメを張れるだろう。
さらにさらにさらに、公式から提示された「ブレードライガー実験機」のZiNAコードをゲーム内で読み込みバトルに勝つと
・試作型パワーライフル
・初期型アシスタンスブースター
・初期型2連装マルチディスチャージャー
・試作型ロングレンジバスターキャノン
をゲットできる。
初心者にとっては練習にもなり、始めるにピッタリ(?)の武器をゲットできるため一石二鳥だろう。
キット
タカラトミーより発売されたポップアップキットはシールドライガーの仕様変更品で、シールドライガーのフレーム部分に新造パーツを組み付けていくような形となっている。
ディバイソンと同様に爪や牙にはダイキャスト製素材が採用されており、重量感もあった。
バンやフィーネ、ジークの無彩色フィギュアも付属しており、コクピットもアニメの設定通りタンデム複座を再現しているが、サイズの違いから一般兵士のフィギュアは後部座席に搭乗できない。
ちなみに初回生産版と2次生産版以降では製品の仕様に若干の違いがあり、足首のカバーのランナーが塗装済みパーツから白の成型色に変更され、ダイキャスト製の牙も安全の為に先端が丸められていたのが修正されている。
コトブキヤのHMMシリーズでは三番目にプラキット化されており、ポップアップキットでは為しえなかった金属生命体らしい獣の動きを再現することが可能である。
40周年記念版では原型であるシールドライガーを差し置いて第一弾として登場。
余談
- 頭部パーツの形状とカラーリングから、「まるでウサ耳を付けているようだ」という感想が発売当時から散見されている。その一方で、2003年頃に展開されていた『ゾイド妄想戦記』では、アイソップ親子なるキャラクターがバスタートータスとブレードライガーミラージュのコンビで活躍するウェブコミックも存在していた。
- ブレードライガーが制作された理由にはアニメの影響があり、本来はライガーゼロの様に牙と爪で戦うゾイドにしたかったが、当時のアニメの技術ではそれが難しいため、外連味のある必殺技を考案した結果レーザーブレードが生まれ、ブレードライガーの原型になったとされる。つまり、ライガーゼロ型こそがアニメスタッフが本来目指していたバトルスタイルである。
- 本来はもっと生物感溢れる細身のボディがデザインされていたが、製作面や法整備の事情などもあり、完成作品のスタイルになった。HMM版など後年のモデルでリファインされたのは、結果的には企画段階のデザインの再現ということになる。
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ゾイド ヘリック共和国 ゾイド-ZOIDS- ゾイド新世紀/ゼロ
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