スペック
機体名 | ダークスパイナー |
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番号 | EZ-060 |
所属 | |
分類 | スピノサウルス型 |
全長 | 22.3m |
全高 | 16.6m |
重量 | 118t |
最高速度 | 240km/h |
乗員人数 | 1名 |
武装 |
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概要
ガイロス帝国のスピノサウルス型ゾイドで、バーサークフューラーと同じく完全野生体をベースとして開発された。しかし、実際にはフューラーともどもガイロス帝国軍内で動いていた旧ゼネバス派の集団鉄竜騎兵団が制作した機体であるため、事実上はネオゼネバス帝国所属のゾイドと言っていい。
元々はディメトロドンの後継機である純粋な電子戦用ゾイドとして開発されていたが、完全野生体の旺盛な闘争本能と高いコア出力を電子戦だけに使うのは勿体ないと判断され、前線の機動部隊にも随伴可能な高い戦闘力を併せ持った電子戦用ゾイドとして完成した。
コックピットはキャノピーの上に装甲を被せる独特の二重構造となっている。
前述の通り直接戦闘も視野に入れて開発されたため、ジェノザウラーとほぼ同等、搭載兵装が同じと仮定すればバーサークフューラーとも同等という電子戦用ゾイドとしては異常と言えるほど高い戦闘能力も併せ持つ。
また、背部のジャミングブレードを外してSSゾイドのキラードームを背部に合体させる事で、火力を増強する事も可能。
その反則的かつ隙が全くない能力の前に共和国軍は手も足も出せず、ジャミングウェーブを遮断する事のできるゴジュラスギガの登場やジャミングウェーブを無効化できるゴルヘックスの復活までのおよそ3年もの間、誇張抜きの文字通り無敵のゾイドとして君臨していた(こいつのせいでヘリック共和国が滅亡したようなもの)。
ゴジュラスギガとゴルヘックスの登場後は優位性を失ったものの、電子戦型としては直接戦闘にも耐えうるほど優秀なのは変わっておらず、後述するジャミングブレードの機能を応用して自軍ブロックスゾイドの指揮官機として運用が継続されたという。
武装類
ジャミングブレード
ダークスパイナー(=暗黒の背びれ)の名前の通り特徴になっている装備。これはグランチャーに搭載されていたものを更に発展させたもので、ゾイドコアから発せられるエネルギーを空間が歪む(!)レベルの強電磁波に変換して放つことで敵ゾイドの電子機器を全てダウンさせて行動不能にしてしまう。なんと随行している際ですらこれを使えば敵ゾイドが千鳥足になりだすのだから恐ろしいものである。
しかもダミーの制御データを送信する事で、敵ゾイドを自らの支配下に置いてしまうことも可能。つまり、この機体は自身が戦う必要すらなく敵部隊を停止させたり同士討ちさせたりして壊滅させられるのである。
ダークスパイナーが登場した当時、唯一無効化できたのは凶暴すぎて操縦系統が意味を為さず、完全にパイロットとの精神リンクのみで動いていた(つまり操縦系統を停止させたり乗っ取っても全く意味がない)ゴジュラス・ジ・オーガのみであった。
また、強電磁波をぶっ放せるので単純な電子戦能力も高く、レーダーの送受信を妨害する。射程外から砲撃や狙撃で倒そうとするのも難しいのである。
電波のリアルタイムの中継通信も当然可能であるため、後の戦いではキメラブロックスの統率用にも使われた。
ちなみに、機体の回路そのものに絶縁体処理を施す事で対処もできるが、この手法は既存機体に行うにはコストがかかるため、共和国軍では却下されたという。
AZ144mmマシンガン
ダークスパイナーの両肩についている大口径マシンガン。なんとガンブラスターを蜂の巣にしてしまう威力(!)だという。
2連装キャノン
腹部に一基、ジャミングブレードに二基の計三基装備される。
ジャミングブレードに装備されたものは対空攻撃用の装備として機能する。
余談
TVCMでは「防御においては無敵のゾイド」というフレーズで背びれによって火器を防ぐ場面も見られた。まるでIフィールドである。
ゲームではジャミングの再現が難しい…と言うよりは再現したら味方で使っても敵として出てきてもクソゲーにしかならないと判断されたためか、『ヘリックvsガイロス』では唯の飾りとなってしまった。のちの作品では巨大な電磁砲にされたりもした。
バリエーション
上述した戦闘能力から、他のゾイド用の武装等を流用した機体も存在する。
プロトスパイナー
その名の通りの最初期コンセプトモデル。先述したとおり、ディメトロドンの後継機として設計された完全な電子支援機だった。
スピノスパイナー
素体の戦闘能力に着目し、直接戦闘に耐えうるよう再設計された試作型。
Ver.1から3までの3過程に分類される。
キラースパイナー
キラードームとの合体形態。ゾイドフューザーズで最初期に披露されたZi-ユニゾン形態でもある。
重量は増加するが、互いのゾイドコアの共振により単体の時よりも武装火力が上昇し、強攻型として相応しい火力を発揮する。
スラストスパイナー
FZ版のキットで紹介された、ロードゲイルとのユニゾン形態。
シュトゥルムスパイナー
バーサークフューラーの配備数を補うため、戦闘能力強化処置としてシュトゥルムユニットを増設した機体。
本来のポテンシャルも相まって、模擬戦でバーサークフューラーを撃破してみせた。
このコンセプトを先鋭化した『ダークスパイナーEVO(エヴォリューション)』も存在する。
バイオスピノ
『ゾイドジェネレイションズ』に登場。マザーバイオの子供であり、最終的には人間との共存を模索していく。ダークスパイナーとの純粋な関係は不明。
キットについて
ジェノザウラーやバーサークフューラーと同様に単4電池2本で稼働するモーター駆動タイプで、尻部のスイッチを入れるとモーターの力で口を開閉させながら両腕を振り、ジャミングブレードを波打たせるようにして歩行。
尻尾は駆動軸ではなく重心の移動によって左右に振られるようになっている。
脚部の股関節を回転させて前傾姿勢にするとジャミングブレードを除いたモーター駆動がカットされ、ジャミングブレードを起立させて脚部のアンカーや放熱フィンを展開し、尾部のカバーを開くとジャミングモードとなる。
更にジャミングブレードを取り外して別売りのキラードームを装着するとレドームが回転し、鋏を開閉。
後にダークスパイナーとキラードームをセットにし、新規デザインのステッカーを同梱した『ゾイドフューザーズ』仕様のFZ-011 キラースパイナーも発売されている。
表記揺れ
目立った狙撃兵器を積んでいないにも関わらず、pixiv等ではしばしばダークスナイパーと表記される場合がある。これはダークスパイナーより先に登場していたガンスナイパーと名前が混同してしまった為だと思われる。まあゾイド世界では、電子戦機は良い狙撃手になれるともされているが。
名前の由来が脊髄等を意味する「スパイン」だと覚えれば間違えないだろう。狙撃は「スナイプ」である
ちなみに
よく知られている通りスピノサウルスの復元図は2014年に変更されて四つん這いな代物になってしまった。これは完全骨格が中々見つからなかった(正確には第二次世界大戦時には見つかっていたが、爆撃で失われていた)事に起因しており、それ以前の最新の復元例はダークスパイナーのような二足歩行型だった。これは頭部が発見された当時としては最新の復元図で、2001年の映画「ジュラシックパーク3」でも同じスタイルだった。さらに遡ると過去には直立二足歩行+アロサウルスの頭部なんて復元図も存在しており、共和国軍のスピノサパーはこちらをベースにしている。尚、設定上はダークスパイナーもスピノサパーも野生体は同じだという。
関連タグ
ゾイド ZOIDS スピノサウルス 鉄竜騎兵団 ネオゼネバス帝国 ゾイドフューザーズ
キラードーム バイオスピノ
ディメパルサー - 「敵ゾイドを狂わせる電磁波」「絆を破壊し洗脳する」など同じ戦術を取ることができるディメトロドン種の後輩ゾイド。
ジェノスピノ - 「ゾイドワイルドZERO」に登場する、同じくスピノサウルス型ゾイド。背ビレの武器は回転丸ノコ「ジェノソーザー」で、兵器解放(マシンブラスト)時に展開し相手を真っ二つに切断する。