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ゴジュラスギガ

ごじゅらすぎが

ゴジュラスギガとは、玩具またはアニメ『ゾイド』シリーズに登場する戦闘兵器であり、恐竜の姿をした最強クラスの金属生命体である。
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スペック編集

機体名
  • ゴジュラスギガ
番号
所属
  • ヘリック共和国(バトルストーリー)
  • ブルーシティー治安局(ゾイドフューザーズ)
分類
全長
  • 29.5m(格闘モード)
  • 34.9m(追撃モード)
全高
  • 17m(格闘モード)
  • 14.4m(追撃モード)
重量
  • 200t
最高速度
  • 95km/h(格闘モード)
  • 180km/h(追撃モード)
乗員人数
  • 1名
装備
  • ハイパーEシールドジェネレーター
  • クラッシャーテイル用脚部補助アンカー×2
  • テイルスタビライザー
  • ハイブリッドセンサー
武装
  • ギガクラッシャーファング
  • ハイパープレスマニピュレーター×2
  • ロケットブースター加速式クラッシャーテイル
    • テイルスタビライザー(ゲーム作品では武器にもなる)
-
  • 封印武装:32門ゾイド核砲
  • ビームガンx2(ガミー機)
    • 捕縛用ネットランチャー

完全無欠の格闘系


概要編集

ヘリック共和国が開発した巨大ゾイドで、ライガーゼロと同様に強靱な力を持つ野生体希少種であるギガノトサウルス型野性体をベースとして開発されている。ゴジュラスの実験機である「メガゴジュラス」のデータも開発に多大な影響を与えたとされている。


開発には、共和国首都陥落時に行方不明となったルイーズ大統領が遺していたデータが要となった。また、ゴジュラスの旧式化やその改造機の耐用年数の限界が近づいていた点、戦闘環境の高速化、どんなに強い機体を前線に投入しても無力化してくるダークスパイナーの存在や、近代化改修されたデスザウラーに対抗しうる新たな切り札をヘリック共和国が欲していた点も大きかった。


名称は共和国反撃の新たなシンボルとして、また背鰭を持つ点が同軍の代名詞かつ最強のゾイド・ゴジュラスに通じたためゴジュラスの名を冠したとされる。ゴジュラスと同様に非常に気性が荒くて扱いにくく、いくつかの共通点を持つが、種類や機体コンセプトは大きく異なる。ただし、後述のガミー機の様に性格が穏やかな個体も存在する。

武装編集

  • ギガクラッシャーファング

巨大な牙が並んだ顎。セイスモサウルスのような巨大ゾイドすら噛み砕く威力を持つ。


  • ハイパープレスマニピュレーター

両腕に備えた大型の爪。工具に似た外見の通り、圧倒的な握力で敵を握砕する。


  • ロケットブースター加速式クラッシャーテイル

惑星Zi史上最大最強のゾイドとほぼ同名の、ロケットブースターで加速して叩きつける巨大な尾。

小型ゾイドであれば破壊を通り越して塵状に消し飛ばしてしまう。


  • クラッシャーテイル用脚部補助アンカー

クラッシャーテイル使用時に機体を固定する両足のアンカー。

これ自体が強力な格闘兵器でもあり、デスザウラー級の超重装甲すら易々と踏み抜く。


  • テイルスタビライザー

尾部先端のスタビライザー。

『ゾイドバーサス』などではエネルギーを纏った格闘武器として使用できる。キット準拠でもクラッシャーテイルを行うと敵に命中する位置に装備されていることもあり、尻尾による打撃の威力を底上げする意図があるかもしれない。


  • ハイパーEシールドジェネレーター

胸部に備えた強力なEシールド。

ジェノザウラーの荷電粒子砲程度には揺るぎもせず、デスザウラーの大口径荷電粒子砲すら3発まで耐える。


  • 封印武装「32門ゾイド核(コア)砲」

背面の背びれとして封印かつ装備された、ゴジュラスギガの命と引き換えに発射される最終兵器。

ゾイドコアの全エネルギーを背びれを通して放出し、周囲の全てを吹き飛ばす。

デスザウラーの大口径荷電粒子砲をも遙かに上回り、複数のセイスモサウルスをまとめて消滅させる超絶的な破壊力をもつ。

  • 『ゾイドバーサス』や『ゾイドストラグル』などのゲームでは、必殺技として背鰭から無数の光球やビームを撃ち出して敵を攻撃するシーンが見られるが、ゲームである以上、発動直後にゴジュラスギガが戦闘不能に陥るようなことはない。


戦闘能力編集

圧倒的なまでの格闘能力を誇り、接近戦での戦闘能力はデスザウラーをも凌ぐ。第2期のゾイドシリーズはデスザウラーがインフレを防ぐストッパーとして長らく最強の座に君臨したが、ゴジュラスギガは平成の新規ゾイドとしては初めてデスザウラーを明確に凌駕したゾイドでもある。一方で唯一の弱点として射撃兵器の乏しさが挙げられている。

トランス・フィギュレーション・システム編集

直立姿勢の「格闘モード」から前傾姿勢の「追撃モード」への変形を可能にしたシステム。追撃モードの際には、ハイブリッドセンサーが変色する。直立姿勢と前傾姿勢を使い分けるというのは、過去と近年の獣脚類の復元図を再現しているとも言える。

ギガノトサウルス型野生体の超絶的な格闘力を最大限発揮する格闘モードに対し、前傾姿勢の追撃モードは中型ゾイドにも匹敵する機動力を発揮する。このモード切替によって、巨大ゾイドの常識を超えた速度で敵に接近し、一瞬で格闘モードに切り替えて格闘戦を仕掛け相手を葬るという、圧倒的なパワーとスピードを完璧に両立した戦法を可能にしている。

この「追撃モード」の存在によって、ゴジュラスギガはライガーゼロなどの高速ゾイドとの連携を可能にしているだけでなく、デスザウラーをも上回る接近戦能力はこの高度な機動力によって支えられている。いわばゴジュラスギガの象徴的な機能である。


格闘能力編集

市街地攻防

希少種ギガノトサウルス型野生体の超絶的な格闘能力を最大限に発揮しており、自身より重いデススティンガーを軽く持ち上げ、セイスモサウルスを投げ飛ばすほどのパワーを持つ。単純な格闘能力でもデスザウラーと同等以上(共に近接評価S)であり、そこに追撃モードでの高い機動力が併さることで格闘戦では完全無欠といって差し支えない。後にネオゼネバス帝国はゴジュラスギガに対抗するべく長距離砲撃で一方的に叩くことで格闘能力そのものを無力化するセイスモサウルスを開発しているが、これは裏を返せば格闘戦を挑まれた上で対処する術が存在しなかったことを意味し、接近戦でのこの機体がいかに超絶的であったかがうかがい知れる。


防御力編集

装甲として使用されている「古代チタニウム合金」は高い防御力を誇り、通常兵器では傷一つ付かない。また、ダークスパイナーのジャミングウェーブなどの妨害電波を完全に遮断できる特性も備えており、共和国がようやく手にしたダークスパイナーへの対抗機という側面も持っている。戦力評価では装甲、Eシールドの評価は共にS-であり、デスザウラーマッドサンダーには譲るものの、上位クラスである。ただし、多くの重装甲ゾイドと同じく装甲の隙間は流石に弱点となっており、バトルストーリーでは整備不良が重なったとはいえグランチャーのパルスレーザーガンで脚部のジョイントを攻撃されて機動性を封殺される場面があった。


当時のデスザウラーオーガノイドシステムによって強化されており、とりわけ大口径荷電粒子砲はオーバーヒート覚悟で照射すれば天敵のマッドサンダーの反荷電粒子シールドを焼き落とす程になった。これにより、しっかり耐えきってから反撃する戦闘スタイルのマッドサンダーは旧大戦ほどデスザウラーに圧倒的優位性を示せなくなっていた。

ゴジュラスギガはスペック上の防御力はマッドサンダーに劣るものの、高い機動力とEシールドを生かして荷電粒子砲を受けきるのではなく受け流して接近する事に重きを置いているといえる。マッドサンダーデスザウラーとの真正面からの格闘戦を想定しているのに対し、ゴジュラスギガは一撃離脱寄りの格闘戦を想定しているといえよう。

※現実でも二次大戦においては、各国のエースパイロットは一撃離脱で撃墜スコアを稼いでおり、一撃離脱は最適化された戦術の一つといえる。


  • ハイパーEシールドを装備しているゾイドは、本機の他にはジェノフレイムエレファンダー(一部媒体での記述)など数少ない。コンセプトアートによれば、古代チタニウム合金とEシールドの併用により、当初予定されていた重装甲よりも大幅に総重量が軽減されたとしている。

  • また、バトルストーリーでも『ゾイドフューザーズ』でも、セイスモサウルスの砲撃には太刀打ちできない場面がみられた。また、『ゾイドフューザーズ』ではアイアンコングとの戦闘で、敵のマニピュレーターのパワーによってゴジュラスギガの口元がショートする場面もあった。

ウェポンラック編集

ゴジュラスギガ砂漠戦仕様

キット版では、通常使用できる火器の類は一切装備されていないが、背鰭の一部を外してウェポンラックを増設する事が可能である。装備できる武装は幅広く、ゴジュラスのロングレンジバスターキャノンや、バスターイーグルのバスターキャノンなどのBLOX規格のパーツを戦況に応じて換装する事ができる。冒頭で射撃兵器が乏しいのが唯一の弱点であると述べたが、このウエポンラックを利用することでゴジュラスギガはいざとなれば射撃戦にも対応できるようになっている。


通常火器が皆無であるのは当時の逼迫した戦場に起因する。ギガロールアウト時ヘリック共和国は極めて劣勢であり、SSゾイド等との連携、小規模部隊によるゲリラ戦が主体であった。多数の僚機(バスターイーグル、ゴルヘックスアロザウラー凱龍輝など)に指示・連携する旗艦としての運用意図を体現しつつ、少ない資材や武装をより効果的に運用するため、極力無駄を省いた運用に迫られた。

そこで共和国は、普段は高速移動を兼ねた格闘戦法に特化しつつここぞという場面でゴジュラスギガに武装させ、コア出力で強化した大火力戦に状況に応じて切り替える戦略をとった。実際、改造個体であるギガバスターの設定では、自由にバスターイーグルのバスターキャノンを着脱して機動性を上げるとされてもおり、高速ゾイドとの連携も加味すれば非常に合理的である。


※本来ゴジュラス用の火砲は極めて頑丈に作られており、接近戦でも打突武器や盾としての役割も持つが、逼迫した共和国ではそれら高度な武装を大量生産する余裕がない為に不用意に打突武器として消耗させるより火力専門と割り切り慎重に運用する意図もあったと考えられる。乱戦時は巨大火器を常時武装する事で目立ってしまい集中砲火を浴びる危険性、味方を巻き込んで砲撃してしまう可能性もある上、大型武装による重心の変化と表面積の増加、弾薬の搭載によるダメージを受けた際の誘爆性をも増やすなどがギガの高速近接戦闘という基本スタイルとやや相性が悪い点などもあげられる。


掘り下げるならば、単機に重武装させて強化を図る以上に、重火器により表面積の増加で発生する被弾時の誘爆のリスク、火砲による重心の変化を重く見た上で、友軍との役割分担を明確化する意図もあった可能性もある。


  • 状況は異なるが、『ゾイドフューザーズ』でのガミー機もバスターイーグルとのユニゾンは見られなかったが、ブルーシティの市街地での活動も多いガミー機にとっては大型の外付け武装は適切でなかった可能性もあり、代わりにガミー機は舌にビームガンを装備していた。

その他編集

搭乗人数が1名になっているが、これは共和国最強のマッドサンダーやウルトラザウルスより減っている。戦況的にも人材的にも極めて逼迫した共和国にとって、パイロットが複数人で運用する機体は万一撃破されてしまっては人的損失も深刻であるため、1名で運用するスタイルにしたと考えられる。


ゾイドとしては極めて珍しく「」があり、さらには装備ステータスに含まれていない銃器のモールドが2門ある。キットでもわざわざ別パーツ化されている意味ありげな部分だが、 これが何の機能を持つのかは明らかにされていない。

  • ゾイドフューザーズ』では、ガミー機がビームガンおよび対ゾイド捕縛用ネットランチャーとして活用している。

バリエーション編集

プロトゴジュラスギガ

ゴジュラスギガのプロトタイプにしてヘリック共和国の象徴としてのプロパガンダ的な役割を担う機体で、黒と銀のカラーリングが施されている。外観はその後に製造された量産機と変わらないが、関節のキャップはパワーを抑えたテスト用のサーボモーターという設定になっている。


ゴジュラスギガBPS

アニメ『ゾイドフューザーズ』に登場したタイプで、ブルーシティ治安局のチーフを務めるガミーが搭乗する。肩部には回転灯を装備し、バトルストーリー版では用途が不明瞭だった舌部に火器を装備している。ゲームなどでは「ゴジュラスギガBPS」(PBSとも)という名称も使われている。


五式野戦砲装備型

改造例の一つで、ロングレンジバスターキャノンを5門装備している。


類似したタイプとして、バスターイーグルのバスターキャノンを4門装備したギガバスターがある。


マグネイズキャノン装備型

『妄想戦記』で言及されたバリエーション。


マッドサンダーバーサークフューラーライガーゼロファルコンやバスターライガーや「銀牙」などの類似武装(マグネーザーやバスタークローなど)を参考にした、マグネーザーとビームキャノンの複合武装の「マグネイズキャノン」を装備している。


『ゾイドストラグル』では、この機体を再現可能である。


バニッシュ編集

通称「GGP」。


ZOIDS BATTLE ANGEL』に登場したならず者の治安局辺境警備隊のリーダー機。


ギガ自身の格闘能力を上手く活かさずに追加武装で格闘能力を補強するという「本末転倒で頭の悪そうな機体コンセプト」らしい。可変式のモジュールを背部に持ち、格闘用のマニピュレーター・アーム(サブマニピュレーター)になり、ドリルや回転ノコギリへの換装機構も持つ。


クラッシャーテイルは、装甲の増強、スパイクやバーニアの増設、脚部のアンカーも大型スパイクに変更されるなど、全体的に威力が底上げされている。


その他、顔の両側に大型ミサイルランチャーを装備し、ならず者とはいえ治安局に所属するのでアンテナ式のパトライトとサイレンを装備している。


ゴジュラス3

アルティメットゴジュラスT2

『白銀の獣機神ライガーゼロ』に登場した個体。


電撃ホビーマガジン』2001年11月号及び2002年12月号に掲載された、ゴジュラスギガの没案の「アルティメットゴジュラスT2」の設定を受け継いでいる。


キングゴジュラスに似て胸部に主砲を持っており、大口径のプラズマキャノンを装備している。


活躍編集

バトルストーリー編集

ヘリック共和国軍の基地がネオゼネバス帝国軍の特殊部隊「黒の竜騎兵団」による奇襲を受け、ジャミングウェーブ遮断機能が実装されていない未完成の状態で初陣を飾る事になる。


ダークスパイナーの発するジャミングウェーブによって共和国軍のゾイドが指揮系統を狂わされる中、愛機のケーニッヒウルフを破棄して基地に逃げ延びたスティブ・ボーン少尉は、機密保持の為の爆破を命じられていたゴジュラスギガに爆薬を抱えたまま搭乗し再出撃。共和国軍の傭兵アーバインの駆るゴジュラス・ジ・オーガの犠牲と引き換えに、帝国軍少佐ジーニアス・デルダロスの操るステルススティンガー(デススティンガーの改良型)を一瞬で撃破した。


その後もクック要塞攻略戦においてアロザウラーとの連携でデスザウラーを撃破するなどの活躍を果たし、共和国軍の建て直しに貢献した。格闘戦に持ち込めない遠距離から一方的に攻撃してくるセイスモサウルスとは相性が最悪だったが、接近を果たすと圧倒的な格闘力でたちどころに1機を爆発炎上させ、超集束荷電粒子砲の至近射撃で致命傷を負うと32門ゾイド核砲を解放し、セイスモサウルスを部隊ごと壊滅させた。

その後の戦争でも荷電粒子砲に備えられる存在として凱龍輝と共に共和国軍の最前列に立ち、黒の竜騎兵団を壊滅させるなど、終戦まで共和国軍の希望であり続けた。


ゾイドフューザーズ編集

治安局のリーダー、ガミーの乗機として出演しており、ブルーシティの治安・防衛の要の守護神として親しまれている。舞台であるブルーシティーのシンボル的存在であり、なんと性格も穏やかである。なお、元々穏やかな個体だったのか、信頼するガミーに大人しくするよう教育されたのかは不明。劇中では単純に「ゴジュラス」と呼ばれる場合がほとんどである。ガミーの25年のキャリアの中では、ゴルヘックスに次ぐ二番目の愛機である。


ゾイド同士が合体する事でより強力なパワーを発揮するZiユニゾンが本作のテーマとなっているが、残念ながら他の治安局のゾイド共々、劇中ではZiユニゾンを披露していない。本来のパートナー機の一つであるバスターイーグルは、RDのライバルのZiユニゾンを行っている。しかし、劇中においては序盤から一貫して誰もが戦いたくないジョーカー的なゾイドとして扱われており、同じ治安局でもアロザウラーゴルヘックスなら躊躇いなく撃破していたバスターフューラーでさえ、ゴジュラスギガが現れれば即座に退却を選んでいた。ゴジュラスギガに真っ向から戦いを挑んだ相手は同じ大型ゾイドのアイアンコングとラスボスのセイスモサウルスくらいである。

  • 大都市における治安活動を前提としていることや、誘爆やテロの危険性もあり、周囲への影響を考えるとバスターキャノンなどの火器の装備自体も難しいと思われる。実際、劇中でテロに利用された際には素の状態で多大な被害を街に与え、ビームガンをハッキングされて街を攻撃しようとしてガミーがビームガンのケーブルを無理やり引きちぎって事なきを得ている。
  • RDたちが街中でZiユニゾンを披露していたのは、ゾイドバトル用の闘技場での運用や、ある程度のスペースがある場所でのユニゾンであるため、ゾイドバトルに参加することもなく巨大ゾイドに該当するガミーのゴジュラスギガでは、主な活躍の場である市内でZiユニゾンを行える状況も限られていると言える。
  • ゾイド新世紀/ZERO』における警察所属機は対照的にゴジュラスキャノンを基本装備している。

第1話冒頭では、違反行為の常習犯な主人公・RDが駆るライガーゼロを捕縛すべく立ち塞がったが、これはガミーとRDにとっては挨拶的なものであり、真剣な事態ではない。


とある回ではアイアンコングとの一騎打ちという燃えるシチュエーションのバトルを行い撃破していた。しかし、キメラドラゴンの襲撃の際にはガミーが出払っていたために出番がなく、その隙を突かれた形だった。


物語中盤に登場したリヒタースケールの統率者のアルファ・リヒターによって自爆テロの道具に使われて暴走させられてしまい、あわや破壊もやむなしという状況に陥ったが、ガミーが舌のビームガンの回路を抜いたり、ガミーの叫びに応えた事で洗脳が解けた。そのため、最悪の事態は避けられたが、街の守護神であるゴジュラスギガが破壊した痕は大きく、その責を取る形でガミーの失脚とともにゴジュラスギガも接収された。


第23話では、シザーストームレーザーストームに足止めされていたRDのライガーゼロファルコンを見たガミーがゴジュラスギガに搭乗して現れ、敵を豪快に倒していくが、アルファがブルーシティ新市長就任の「お披露目」として出現させたセイスモサウルス(今作のラスボス)の2連装ビーム砲がかすっただけで倒されてしまう。これにはガミーも驚いており、アルファの演説を見ていた市民も恐怖を感じていた。


最終話では復活し、リヒタースケールとの戦いに参戦。街を支配していたキュラッシャー隊のマービスが乗るスティルアーマーを、ゴジュラスギガとガミーの「熱いハート」が圧倒した。


そして、逃亡したスティルアーマーを追ってセイスモサウルスの下に辿り着き、RDらレジスタンスのメンバーと合流して彼らと共にセイスモサウルスとの戦いに臨んだ。


かつての不遇編集

公式ファンブック5巻の発刊前、ゴジュラスギガはゾイドファンから(半ばネタ交じりの場合も多いが)弱いと揶揄されることが少なくなく、現在もグーグル検索でゴジュラスギガを検索すると弱いと関連候補に出てしまう程である。しかし、冒頭でも述べたように大前提としてゴジュラスギガは全ゾイド中最強クラスの機体の1つである。

なぜこのようなことになったかと言えば、当時のゾイドファン層の大部分が購入していた月刊コロコロコミックの方針転換が多大な影響を残している。


ゴジュラスギガがコロコロで初めて大々的に取り上げられたのは2002年8月号のゲーム『ZOIDS VS』特集ページである。キット発売に先立って操作可能ゾイドとして先行登場したゴジュラスギガについて、コロコロでは「デスザウラーを超える超機獣」「デスザウラーより強いと噂される」という煽り文を散りばめていた。つまり、実はゴジュラスギガが「デスザウラーを凌ぐゾイド」であることは最初から大々的にアピールされていたのである。SSゾイドが流行した後の久々の超大型電動ゾイド、それも人気ゾイドであるゴジュラスの名を冠した存在だったこともあり、コロコロ読者からの期待は高かった。


ところが、ゴジュラスギガが登場した当時はゾイドブロックスの全盛期であり、コロコロは暗黒大陸戦争が終結した2002年5月号をもってバトルストーリーを第1部完とし、それ以降はブロックスのチェンジマイズ作例を中心とした編集方針に移行していた。ゴジュラスギガもキット発売に合わせて2002年10月号で改めて特集が組まれたが、そこでは史上最強のゾイドと噂されると書かれたのみでバトルストーリーが描かれることはなく、ゴジュラスギガの活躍は購入者しか読めない公式ファンブックEXやweb漫画である「ZOIDS妄想戦記」などで断片的に語られるのみとなった。こうして必然的にゴジュラスギガが活躍する姿そのものがコロコロ購入者層の目に入らなくなっていた

前年に打ち切られた「機獣新世紀ZOIDS」の後釜として連載されていた漫画「ZOIDS惑星Zi」が、ブロックス優先の宣伝方針を受けてブロックスゾイドが中心になっていたことも、ゴジュラスギガの活躍を狭める一因となった。


そして、その数少ない活躍の描写も不十分と言えるものだった。ジェノブレイカーやデススティンガーといった強力ゾイドに勝利する描写こそあったものの、それらは既に最新鋭とは言えないゾイドたちであり、読者にゴジュラスギガを「新たな最強ゾイド」と印象付ける表現にはなり得なかった。かつての第1期バトルストーリーで新たな最強ゾイドがかつての最強ゾイドを打ち倒してきたように、ゴジュラスギガが最強であることを表現するためには当時の帝国最強ゾイドにして絶大な読者人気をもっていたデスザウラーと戦い完全勝利する描写が必要不可欠だったといえる。

しかし、肝心のデスザウラーとの戦闘となったアロザウラーのバトルストーリーで、SSゾイドの奇襲で機動力を奪われたとはいえゴジュラスギガは劣勢に立たされ、地の文で「万全でもデスザウラーと五分かそれ以下かもしれない」と書かれてしまう(万全でも五分以下というのはあくまでパイロットの推論なのだが、読者にとって地の文で書かれる意味は重い)。

ようやく巡ってきた最強と証明する場で、ゴジュラスギガは完全勝利することを許されなかった。


そして登場してから1年近くが経った時、遂に決定的な出来事が起きる。

人気を博したブロックスがバトルストーリーの世界観に統合され、旧来のゾイドと連携して売り出す存在になったことを契機にコロコロはジオラマによるバトルストーリー掲載を2003年8月号から再開したのだが、再開して初のストーリーがよりにもよってセイスモサウルスだった。コロコロの読者層からすれば、バトルストーリーが数ヵ月途絶えた中でゴジュラスギガが発表され、その活躍がコロコロで描かれない期間が更に1年近く続いた後、ようやく再開されたストーリーでいきなりゴジュラスギガがセイスモサウルスに倒されてしまったのである。そして以降のストーリーではセイスモサウルスに挑む新たな共和国最強ゾイドとして凱龍輝がジオラマの主役になり、再びゴジュラスギガの活躍はほぼ描かれなくなっていった。

こうして、ゴジュラスギガの強さに対するコロコロ読者層の疑念は決定的になってしまったのである(以上の流れはゾイド総合ランド様のコロコロ保管サイトでなぞることができる)。


ゴジュラスギガは発表当時、全ゾイドの象徴と言うべき電動ゾイドの決定版として宣伝され、事実それに相応しい設定と玩具ギミックを備えた存在だった。しかし、ブロックスという大きな変化とそれに伴う雑誌の方針転換によって、その期待に相応しい活躍の場を奪われた不遇のゾイドとなってしまったのである。

既についたイメージを払拭することは難しいが、ゴジュラスギガは、完全野生体としての生命力と闘争本能、頑丈さ、機動力、反応速度と最強クラスの攻撃力を備えた画期的なゾイドである事は繰り返しておきたい。


余談編集

  • 開発段階では新型ゴジュラスにプテラスモルガサイカーチスの後継機やヘビ型ゾイドをZiユニゾンさせるという方向もあった。
  • 公式のゴジュラスの改造個体であるゴジュラスモンスーンは、ゴジュラスギガに通じるコンセプトとなっている。また、『ゾイドコンセプトアート』に登場した「ゴジュラスCA」とその亜種も、この機構を意識していると思われる。さらに、HMM版のゴジュラスも前傾姿勢を取ることができるとされている。
  • ゴジュラスギガのライバルとして、アイアンコングの強化機の「エヴォルツォーネ」が構想されていたが、商品化には至らなかった。なんと、キングゴジュラスをも超える超大型のキットだったとされている。
  • ゾイドフューザーズ』におけるテロの際の暴走は、ゴジュラスがゴジラにインスパイアされたこともあるためか、『GODZILLA1998』との類似性が強いシーンとなっている。
  • ゾイド新世紀/ZERO』におけるゴジュラスと同じく治安組織のゾイドながら、『ゾイドフューザーズ』では格闘戦を中心に行い、機動性も見せている。
    • これは、『ゾイド-ZOIDS-』ではかつてCG技術の問題でシールドライガーに野生体の様な格闘攻撃を頻繁に行わせることができず、代わりにレーザーブレードを持つブレードライガーが考案されたが、『ゾイド新世紀/ZERO』ではストライクレーザークローができる様になったという背景との類似性が見られる。
    • CG技術と予算の問題でゴジュラスが実質的な固定砲台やかませ役になってしまい、結果として旧シリーズのファンを失望させたとされているので、厳密なゴジュラスではないとはいえ面目躍如とも言えるだろう。
    • 最新のファンブックでは大活躍描写が増えてファンからは喜ばれているギガであるが、実は大局的にはセイスモサウルスに決定的に敗北してしまっている。20年前のバトルストーリーではゴジュラスギガはディメトロプテラや凱龍輝の支援を受けつつセイスモサウルスに肉薄し、全滅に追いやって共和国戦線を勝利に導いた立役者であった。しかし、2024年に発売されたバトルストーリーでは、セイスモに接近できない陣が敷かれて撤退している。ギガが肉薄した敵陣は壊滅したものの、結局は戦争は数という描写が強調されてしまった。ちなみに格闘では勝るが火力や数で大局的に負けるのはかつてのゴジュラスとアイアンコングの演出の数々に似ており、古参ならニヤリと出来る。
    • 不遇時代にデスザウラーに勝てるか疑う理由に機体重の軽さが上げられていた事があった。デスザウラ―の半分しかない体重であり、とても格闘戦で圧倒できるとは思えないというものであった。しかしゾイドは高度な技術が使われた機体ほど軽くなる傾向があり、技術革新と捉えることが出来るほか、最新のファンブックでは改造デスザウラ―を含む部隊を実際に壊滅させている。

キット編集


ポップアップキットでも格闘/追撃モードへの変形が再現されており、股関節のスイッチによってアクションを切り替える方式はダークスパイナーのものが踏襲されている。更にモード毎に目の発光色とサウンド発声ギミックが切り替わるようにもなっている。


電池は単3電池と単4電池がそれぞれ2本ずつ必要で、前者は目の発光やサウンドギミックに使われ、後者は歩行ギミックのための動力として使用される。


尾を引きずらない様に設計されているため、ゴジュラスやキングゴジュラスとは異なり、尾部の補助輪は付いていない。


  • 格闘モード

腕を上下に動かしながら尾を左右に振りつつ歩行、脚の接地と同時に歩行音が鳴る。目は緑色に発光。

  • 追撃モード

腕を上下に動かしながら首を左右に振りつつ口を開閉しながら歩行、口を開いたタイミングに合わせて咆哮を上げる。目は赤く発光。


この他にもバーサークフューラーのように足裏の歩行用の補助パーツを取り外せたり、背鰭の一部を取り外して付属のカスタマイズホルダーに交換することで別売りのカスタマイズパーツやBLOXのパーツを取り付けて遊ぶことができる。


また、第4巻をもって出版を終了した『機獣新世紀ゾイド公式ファンブック』のその後の情勢を描いた小冊子『オフィシャルファンブックEX.01』が付属しており、ヘリック共和国とネオゼネバス帝国との決戦を描いたジェットファルコン付属のvol.8までが刊行されている。


余談になるが、1999年より再スタートしたゾイドのキットに付属しているカタログ『ZOIDS Fan Book Vol.01』にはゴジュラスギガのように直立姿勢から前傾姿勢へと変形する新型ゾイドがシルエットにて掲載されており、ゴジュラスギガのデザインを担当したスタッフは、旧ゾイドシリーズにてキングゴジュラスの開発を手掛けていたことが『電撃ホビーマガジン』の2002年10月号にて明かされている。


前述の2種のバリエーションもキット化されており、プロトゴジュラスギガはトイズドリームプロジェクト第5弾の商品として6000個限定で2003年9月に発売。治安局仕様はその翌年の2004年9月に発売され、回転灯を取り付けるために肩部の形状に変更が加えられている。


関連タグ編集

ゾイドZOIDS

ヘリック共和国:所属国。


ギガノトサウルス:モチーフ。ギガが登場した時期はティラノサウルスを超える最強の巨大肉食恐竜として世間に持て囃されていた。研究が進むたびに下方修正された点がギガの演出と共通する。


ゴジュラス:共和国の代表的な最強ゾイドの一角。所謂初代ゴジュラス。


キングゴジュラス:新たなゴジュラス第一号。全ゾイド中最強と明言されているが、資料が一定せずファンの間でもどの程度強いか議論になる点も共通する。デザイナーも一緒。


ゾイドコンセプトアート:ゴジュラスギガによく似た高機動ゴジュラスが大活躍する。


デスザウラー:一応ゴジュラスギガが倒せる筈だが今一つファンには伝わっていない。


ダークスパイナー:ゴジュラスギガとゴルヘックスが就役するまではデスザウラー以上に無敵の存在だった帝国ゾイド。


マッドサンダー:デスザウラ―を倒せる触れ込みの共和国の先輩ゾイド。単純な攻守はギガを凌ぐが、敏捷性や運用できる地形、戦術の多彩さではギガが勝る。


セイスモサウルス:対抗機。接近戦で無敵のゴジュラスギガを接近前に葬るコンセプトで開発された。20年前は手も足も出ない天敵だったが、下方修正されライバルポジションになった。


メガデスザウラー:セイスモサウルスではなくデスザウラーでゴジュラスギガを突破するために開発された改造デスザウラ―。メガデスとセイスモが存在することこそが、通常のデスではギガを倒すことは難しい証左となっている。


ゼログライジス:ゴジュラスギガとアニメ版デスザウラーを足して2で割ったような存在


シンゴジラ:背中から凄まじい攻撃を行う共通点がある。ただし、ゴジュラスギガは至近距離の敵を殲滅する用途で、シンゴジラは遠く離れた上空の敵を薙ぎ払う目的で使用する

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