スペック
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概要
敵軍要塞への攻城戦を想定して開発されたゾウ型ゾイドで、サイズは大型ゾイドに相当。
分類は「ゾウ型」ではなく「エレファント型」とされている。
巨体と高いパワーと高い防御力と強力な機体出力を併せ持ち、格闘戦も射撃戦も得意である。鈍重だが、長い鼻によって対応性は高い。
ブレードライガー以上の出力を持つ強力なEシールドを装備しており、一部の媒体では「ハイパーEシールド」とされており、同じ装備を持つのはゴジュラスギガやジェノフレイムなど数少ない。
任務に応じて装備を換装する事であらゆる戦闘に対応可能な事から「換装機獣」の異名を持つ。これは後のライガーゼロやバーサークフューラーのCAS(チェンジング・アーマー・システム)の雛型になっている。本来ならば対ゲリラ戦や攻城戦をもって共和国軍にとどめを刺すという、重要かつ栄誉ある役割を果たす筈だった。
バリエーション
コマンダータイプ
頭部をまるごと換装した指揮官仕様。ツインクラッシャータスクがより大型のものに換装されており、耳の展開式Eシールドの出力も向上している。ノーマルタイプの頭部に比べて丸みを帯びた形状で、「ガネーシャ」の異名を持つ。
ファイタータイプ
鼻先にESCS(Energy Sword with Canon Shield)ユニットを装備した機体。その名の通り、ESCSユニットはEシールド機能の他にも、エネルギーの調整でビームサーベルを展開したり、ビームキャノンによる砲撃を行える攻防一体の武装である。
ESCSユニットには、周囲のエネルギーを吸収したり、耳のEシールドと鼻先のEシールドの合わせ技も可能である。
スカウタータイプ
鼻先を地磁気スキャナーに、耳をレーダーイヤーに、背部のキャノン砲を飛行可能なレーダービークルに換装し、索敵や強行偵察に特化した機体。
アタッカータイプ
背中のキャノン砲をガトリング砲とミサイルポッドの複合兵装「アサルトガトリングユニット」に換装した機体。エレファンダーの換装形態で最も高い攻撃能力を有している。
エレファンダーR
エレファンダーの性能に着目したヘリック共和国軍が、中破した機体を復元し戦力として組み込んだ機体。形式番号はRZ-038となっている。
殆どの機体が中破止まりだったこともあって完全な形で修復できた。また、帝国基地跡から機体のデータの復元にも成功し、後に休戦協定を結んだガイロス帝国からの技術供与により、増産体制が構築されニクシー基地に配備された。
1号機がバスターキャノンを搭載したゴジュラスギガの運用試験に使用され、大破したものの搭乗していたパイロットが無事生還したことで本機体の有用性が実証され、正式に配備されることとなった。
ゲームキューブ用ソフト『ゾイドフルメタルクラッシュ』では特定のコマンドによりこのカラーリングが選べる。
パワードエレファンダー
コマンダータイプとファイタータイプの混合機体。
「ストロングノーズ」という技を持つ。
ミサイルエレファンダー
『ゾイドバトラー雷牙』と『バトルカードゲーム』に登場。
大型の対空ミサイル、対地ミサイル、ビームガトリングガン、アサルトガトリングユニット、大型ビームキャノンを持つ極めて攻撃力が高いバリエーション。
また、機体自体が大型化しており、なんとマッハ3で飛行する。
TSS(S・S・S)
耳を「サンダーストーム発生装置」に換装しているため、強力な電磁放電を行える。アサルトガトリングとキャノリーユニットも持つ。
- ストラ・スフィグマ機(「SS」または「SuS」)も、『ゾイドバーサス』シリーズでは放電攻撃「サンダーストーム」を必殺技に持つ。
ブレイジングエレファンダー
耳に羽根を思わせるジェネレーターを持ち、3000度の高熱で敵を攻撃する。また、鼻のビームガンは火炎放射器に変更されている。
劇中の活躍
バトルストーリー
ZAC2100年、ロールアウトした時点で既に戦況は逆転していた。ウルトラザウルス率いるデストロイヤー兵団による一転攻勢で致命的な損害を負ったニクシー基地及び西方大陸からガイロス帝国軍の撤退作業が完了するまでのしんがりを務めるという、本来の目的とは逆に理不尽な初陣となった。
この時の主なパイロットは志願兵の他に捨て駒として必然的に選ばれた旧ゼネバス帝国出身の将兵で、しかも戦力は1個小隊のみで編成されたのに対し、共和国軍は1個師団という絶望的な戦力差だったが、背水の陣の如き活躍によって守備隊は全滅するも残存部隊は撤退に成功した。
このエレファンダーの性能に目を付けたヘリック共和国も中破したいくつかの機体を回収して復元、戦力に組み込んだ。(共和国軍仕様はエレファンダーR名義で、カラーリングが異なる)
アニメ
ゾイド新世紀/ZERO
バックドラフト団所属のチームエレファンダーの機体で、主なパイロットはストラ・スフィグマとサンダース。最初は音声認識システムを搭載した自動操縦だった。
ライガーゼロとは3回にわたって対決しており、ストラがバックドラフト団を脱退した3回目の戦闘ではコマンダーを除く3つの換装パーツを装着した完全武装でライガーゼロシュナイダーを圧倒するも、その後のライガーゼロパンツァーの戦闘とバックドラフト団の横槍を受けて敗退した。
ゾイドジェネシス
ブラウン系のカラーリングで纏められた機体がエレファンダー遊撃隊のリーダー・ハックの乗機や野良ゾイドとして登場。頭部はコマンダータイプ(後述)の物を採用しているが、耳の形状が若干異なっている。
初登場は野良の群れであり、ルージ・ファミロンとムラサメライガーを襲った。この世界観における野良ゾイドなので、何らかの理由で復活したと思われる。
自らの意思でビームガンを撃ってくる。
ルージ達を追い詰めるものの、救援に現れたセイジュウロウとソウルタイガー(初登場)に瞬く間に討伐された。その際は、群れを崖に追い込んで落としていた。
これらのことから、放送当時は『かわいそうなエレファンダー』とネタ交じりに同情する視聴者がけっこういたとされる。
後にディガルド討伐軍にハックの部隊が参戦。ザイリンの駆るバイオメガラプトルの攻撃により自身を残して部隊を壊滅させられ、ディガルド討伐軍に合流した後も部隊の独断専行や不協和音によってまたしても同じ轍を踏む事になり、最終的にただ一人生き残ったハックのみでディガルド武国との決戦に臨んだ。
『ゾイド新世紀/ZERO』共々、キットの設定と比べてサイズが大きく描かれている。
また、バイオラプターを踏みつけで倒しており、リーオ(メタルZi)の武装を持たないゾイドがバイオゾイドを撃破する珍しい事例の一つとなっている。
漫画
ゾイドバトルストーリー
ガーディアンフォースに所属する個体が存在し、なんとルドルフ・ゲアハルト・ツェッペリンIII世の乗機として、バン・フライハイト達と共に、ヒルツの操るキメラゾイド(ジェノブレイカー+デススティンガー)と戦った。
ゾイド新世紀/ZERO
やはりストラ・スフィグマの乗機だが、ストラがアニメ版と違って悪党であり、エレファンダー自身も、降参した相手のゴドスを破壊するなど狂暴な面がみられた。
バックドラフト団がエレファンダーのゾイドコアを改造して従来個体の300%の出力を出しており、Eシールドが荷電粒子砲に耐えるなど大幅にパワーアップしているが、そのためにエレファンダーへの負担が激しい。
ゾイドウォーズ・ゼロ
ハニバル・ビクトルの機体であり、コマンダータイプの頭部とスカウタータイプの背部の混合装備を持つ。
無人操縦のザバットを遠隔操作している。
余談
- エレファンダーは当時の学年誌にて行われていたアイディアコンテストで採用された入賞作品から生まれたゾイドである。企画時は80年代の第一次『ZOIDS』シリーズのスタッフの一人が開発・設計を担当していたのだが、諸般の事情によりトミーの若手スタッフが引き継ぐことになり、何とか形になったという。
- Nintendo Switchソフト『ゾイドワイルド_インフィニティブラスト』ではアサルトガトリングユニットが実装されている。しかしガトリング側とミサイル側に分けられているため、切り替えて使うことは出来ない。
関連タグ
ゼロファントス:後年のゾイドシリーズに登場するゾウのゾイドの後輩。心無しかネーミングも似通ったものである。