スペック
機体名 | ライトニングサイクス |
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番号 | EZ-035 |
所属 | ガイロス帝国 |
分類 | チーター型 |
全長 | 18.4m |
全高 | 8.8m |
重量 | 65.0t |
最高速度 | 325km/h |
乗員人数 | 1名 |
装備 |
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武装 |
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概要
ガイロス帝国軍のチーター型ゾイド。
コマンドウルフやブレードライガーとの高速戦闘に苦戦を強いられたガイロス帝国軍が、両機を能力・量産性で勝る高速戦闘用ゾイドとして開発した機体で、基本設計の古い支援機であるヘルキャットに代わる支援機体として作られた。鹵獲したコマンドウルフの一部データを参考にしている。
バトルストーリーにおいては同軍の次期高速戦用ゾイドとして登場。ヘルキャットの隠密性を引き継ぎつつ、限定的にオーガノイドシステムを使用し機体もパワーアップしているが大型化してしまい生産効率が悪くなってしまった。
ライバルの共和国陣営がライガーにとにかくいろいろやらせようとしていた時代にあって、ヘルキャットから続く帝国高速ゾイド本来の奇襲電撃戦をメインとする渋いコンセプトである。それ故に背中のパルスレーザーライフルは直射に特化したものとなってしまったが、その高いスペックから支援機どころかセイバータイガーに代わる主力高速機にも選ばれた。
バリエーション
ライトニングサイクスAS
ライトニングサイクスIrS、IS(アーバインスペシャル)、アーバイン仕様などと呼ばれる事も。ガーディアンフォース編に登場するアーバインの搭乗機体である。バトルストーリーではコマンドウルフの対抗機だったが、こちらではアーバインの愛機としての立場を受け継いだ。
『ゾイド-ZOIDS-』のガーディアンフォース編にて、古代ゾイド人の技術を基に開発された。スピードとホログラムを併用し、残像を残すような動きも可能。
リミッターをかけ、拘束具を身に着けた状態でも高いスペックを発揮したが、リミッターをかけていた段階であるにもかかわらずそれでもかなりの速度があったためか、テストパイロットがその負担に耐えられずに気絶、その結果崖に衝突してしまいその影響でゾイドを動かすにあたって必要なメモリーバンクが損傷、ロールアウト直前で暗礁に乗り上げてしまう。
その代案として、ジェノブレイカーとの戦いで瀕死のダメージを受けていたアーバインのコマンドウルフのメモリーバンクを移植しようとするが、アーバインはこれを頑なに拒否。しかしムンベイの説得により最終的にこれを了承する。
その後ルドルフが会談の為に訪れていた会場が襲撃され、その援護のために不完全な状態で出撃。一時は機体の分解の危機すらあったが・・・。
『くそ・・・走れ・・・走れ、コマンドウルフ!! 俺と一緒に走れぇぇぇぇぇ!!!!』
アーバインの叫びにコマンドウルフが答えるかのごとく覚醒。この際、コマンドウルフの影響でキャノピーの色が帝国ゾイド系のグリーンから共和国ゾイド系のオレンジに変化している。
そして外装をパージし、一瞬で音速を突破。現場へ急行して敵を蹴散らし、ルドルフとルイーズ大統領とトーマ・リヒャルト・シュバルツのディバイソンを救出する。
- ブレードライガー同様、音速を突破して高速飛行ゾイドやミサイルですら振り切るというのは、アニメ版特有の描写と設定である。
その後は晴れて正式にアーバインの愛機となり、バンのブレードライガーやトーマのディバイソンと共に、ジェノブレイカーやデススティンガーとの死闘を演じることになる。元々格闘戦を得意とするゾイドではあるが、アーバインはコマンドウルフでの戦いが長かったせいか射撃戦を行うことが多かった。
ちなみに、ライトニングサイクスは帝国軍内で量産が決まっており、相当数が製造されていたが、レイヴンの暗躍により生産工場が軒並み破壊されたため、事実上アーバイン専用のゾイドとなってしまっている。
ライトニングサイクスJaS
『ゾイド新世紀/ゼロ』で賞金稼ぎのジャック・シスコが乗っていた機体である。
外見からはノーマルとは見分けがつかないが、この時代でもその俊足は健在であるらしく、ライガーゼロでもイェーガーに換装しなければ追い付くことすらままならなかった。
ライトニングサイクスTS
タスカー姉妹(ケリー・クリス)の愛機として登場。「TS」は「タスカー・スペシャル」を意味する。
機体は一部の装甲が赤く塗装されている。前作にも増して迫力のある高速戦闘を披露し、前作では控えめだった格闘戦の描写も増えている。高速戦闘ゾイドオンリーでミリ単位のコンビネーションを敢行し、スペック以上の戦闘を可能にするなど機体の限界を理解した上でそれを引き出して戦い、ビット参入後のチーム・ブリッツに初黒星をつけている。
立体物
トミー(現タカラトミー)より発売されたポップアップキットはモーター駆動方式で、動力部の小型化と外付け式の電池ボックス(ブースターパック)によりスリムな体型を実現。単4電池2本で稼動し、尻尾を上下に動かすことでコマンドウルフと同様に低速/高速の2スピード機構を再現している。
尻尾のスイッチとコックピット以外にも下顎と首、ウイングスタビライザーとバーティカルスタビライザーが可動し、ストライクレーザークローも内側に折り畳んで収納することができる。ブースターパックは僅かながら仰角を取ることができるが、構造上砲塔の旋回は不可能となっている。また、ブースターパックを取り付けるコネクターには別売りのゾイドコントローラーが接続可能。
後にコトブキヤからは動力機構を持たないHMMシリーズのキットが発売。ポップアップキットから更にスリムな体型になり、脚部や腰部などには豊富な可動部が設けられ、ブースターパックも仰角に加えて左右に旋回できるようになった。
コトブキヤのHMMシリーズでは、ストライクレーザークローが細かく分割され、ライガーゼロのように爪を広げることができるようになっている。また、背部にマイクロミサイルポッドと腹部に格納式の衝撃砲を新たに装備しており、本家よりも更に攻撃力が向上しているが、こちらは本家シリーズとは異なるHMMシリーズ独自の設定となる。
更にHMMシリーズ独自のアレンジとして採用された背部のマイクロミサイルポッドと腹部インテークのAZ2連衝撃砲はパーツの差し替えなしで展開・収納が可能。ストライクレーザークローの収納・展開ギミックはポップアップキットのものをベースにしているが、前述の展開状態を再現するにはパーツの差し替えが必要となる。なお、クリア素材で成型されたゾイドコアは胸部インテークの後方スペースに格納されていて、取り外しも可能。
コマンドウルフと同様に安全装置と専用のキャノピーパーツが同梱した【アーバイン仕様】が販売された。
余談
- チーター型はゾイド史上初のモチーフであり、現状ではライトニングサイクスとグラビティーサイクスの2種類しか存在しない。
- ライジャーは、機体コンセプトだけでなく頭部の形状も似ている。HMM版によると、ライトニングサイクスはこのライジャーの開発経験も生かされていたとされる。
- ヘルキャットの後継機としての立場を持つライトニングサイクスだが、ヘルキャットは10分間限定で時速450km/hで走れるという設定がある。
- 『ゾイド-ZOIDS-』と監督が同じ作品である『ロックマンエグゼ』では、ファイアマンからヒートマンへと受け継がれる際に、セリフはほぼ一字一句、担当していた声優らがほとんど集う、展開も全く同じ、というセルフパロディが描かれている。
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