概要
中央大陸戦争末期、マッドサンダーの投入によってゼネバス帝国を滅亡寸前にまで追い込んだヘリック共和国軍の前にヘルディガンナーと共に出現したガイロス帝国軍のタルボサウルス型ゾイド。
当時のガイロス帝国ゾイドが使用する暗黒大陸特有の発光性鉱物「ディオハリコン」を食餌する事によって体内の細胞合成時に発光現象を生み出し、これをエネルギーとして蓄えて性能をアップさせたり強力な武器を活用する。また、頭部のキャノピーは光に弱い視覚器(目)を保護すると同時に全方位レーダーの役割も果たしている。
ZAC2056年には隕石落下による大異変(グランドカタストロフ)によってディオハリコンの産出地が埋没し製造不能となった。その為、純粋なガイロス帝国製のゾイドは実質ヘルディガンナーのみとなってしまい、そのヘルディガンナーもディオハリコンの生成技術が失われた為に発光パワーによる火力を活用した思想から、ゲリラ戦を重視した海兵隊向けの機体として運用を転換している。
武装
背部に強力な重力砲(G-カノン)を二門装備しており、ニカイドス島での戦いではゼネバス皇帝の搭乗するデスザウラーをこの重力砲で葬り去ってしまった(このときデスザウラーがタカイタカイもとい上空にビームで舞い上げられているのだが、いったいどのような理屈であったかは不明である)。
活躍
ゼネバス皇帝が駆るデスザウラーをあっけなく葬り去るという衝撃的なデビューを果たすものの、その後はガンブラスターなどの新型機にあっけなく倒されてしまうというかませ犬と化してしまった。その後は全身のエネルギー供給に用いられているフエルチューブが弱点だとネタバレしてしまい、そこを攻撃されて撃破される機体も多かったらしい。ガンブラスターは5000mの距離から狙撃してきたという。
初期型の機体が大活躍し、量産型がやられ役に転じるのはゾイドのお家芸といえるが、デッドボーダーは初陣でデスザウラーを倒したことで特にインパクトが強かった。
昭和ファンの間では、初陣のインパクトとそれ以降の一転してやられ役に転じる落差が激しい例として上がる筆頭格である。
有名な推論として、フエルチューブが弱点で対抗戦術が確立した説と、初期型は後の平成シリーズよろしく特別仕様で量産型は一部スペックダウンしているという説である。
玩具
玩具のデザインとしては、漆黒のボディにキャノピーの内部から覗く目、更に全身に配された動力パイプ等から映画「エイリアン」に登場する地球外生物を髣髴とさせる。
斬新かつ不気味な造型は当時のファンから非常に評価が高く、ヘルディガンナー共々未知なる新勢力の主力機に相応しいものであったが、それ以降に発売されたゾイドはガイロス帝国・ヘリック共和国共に従来のミリタリ感よりヒロイック性を重視したのデザインとなった。
後にキットは2005年にトイズドリームプロジェクトの一環としてほぼ当時の仕様そのままで復刻・限定販売された。
海外ではハズブロから成型色をアメコミ風の奇抜な配色(オレンジのクリア成型+蛍光グリーンの本体色)に、機種名をBattle Rexに変更し販売される予定だったが、アメリカでのゾイドフューザーズ放送打ち切りにより発売中止となった。現在ネット上で出回っている玩具画像は試作品とファン製作の物、パッケージはファンが自作した物である。
バリエーション
バトルレックス
因みにアニメでは先述のBattle Rexが『ゾイドフューザーズ』に一般Ziファイターの愛機として登場したが、サイズが中型ゾイド並みに縮小されており、出番は通り魔のレオゲーターの被害者だけであり活躍の場には恵まれなかった。