スペック
機体名 | ゼログライジス |
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英表記 | ZERO GRIZIS |
番号 | ZW44 |
所属 | |
分類 | ギガノトサウルス種 |
骨格分類 | - |
異名 | 古の皇帝竜 |
全長 | 15.5m |
全高 | 9.8m |
重量 | 220t |
最高速度 | 158km/h |
発掘地域 | 不明 |
IQ | 152 |
原始解放技名 | Zi・END(ジ・エンド) |
搭乗者 | フランク・ランド |
ステータス |
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武装 |
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装備 |
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クラス | XL |
動力 | モーター |
発売日 | 2020年8月8日 |
価格 | 8500円 |
組立時間 | 約-分 |
概要
進化ゾイドや兵器ゾイドとは異なる新種ゾイド『ZERO』(原始ゾイド)の1体とされる謎の「ギガノトサウルス」種の超巨大ゾイド。
先に発見されたゼロファントスと共通するアーマーとボーンが一体化したボディに、血管に似たリアクターラインが露出した特徴的な構造を持つゾイドで、ティラノサウルス種やスピノサウルス種の巨大ゾイドに匹敵するか、あるいはそれらも凌ぐ巨大な体躯を誇る(全長ならブラキオサウルス種とほぼ同サイズ)。
コアと直結した眼球が無数に並ぶ「アイブレイン」は全方位を把握可能で、人類より高度な知能を有するとされる。
標的を自動追尾する指向性エネルギー兵器「ドーサルキャノン」をはじめ、横一列に並ぶ「3連ビーム砲」、多様な弾頭を無限に生成・発射し脳波で操る「インフィニティミサイル」、尾の峰に並んだ「テイルレーザー」と、多数の兵装を身に纏う。
また両腕には重力を操る「Gグラップクロー」、頭部には他のゾイドを操る強力な電波を発生させる「マインドホーン」を装備し、口内には大気中のゾイド因子を取り込むゾイド因子吸引装置が備わっている。
そして従来のゾイドにはない最大の特徴として、口から取りこんだゾイド因子を変換して放つ古代兵器「グライジス・コア」が胸の内部に搭載されている。そのコアから放たれるエネルギーは星を破壊する程の威力をもつと言われている。
今までは地下神殿の地中奥深くで眠っており、その上には本種を守護するように多数のゼロファントスが埋まっていたため、これまで人類に全く認知されていなかった。その上既知のティラノサウルス種やスピノサウルス種とは全く別のゾイドで、同型種も未だ発見されていない。さらに「本能解放」にあたる機能は「進化解放(エヴォブラスト)」でも「兵器解放(マシンブラスト)」でもなく、「原始解放(ゼロブラスト)」となっている。
戦闘能力が極めて高いと目されていること以外は未だに謎が多いゾイドであるが、先述の異質な特徴の数々から第三勢力のゾイドである様子。
公式CMにおいても、ゼログライジスに対抗すべく、ライジングライガー、ジェノスピノ、オメガレックスの3体が共闘しているかのように並んでいる。
原始解放技は取り込んだゾイド因子をエネルギーに変え、臨界点到達後に胸部より展開したグライジス・コアから光線として撃ち出す「Zi・END(ジ・エンド)」。
この光線は単なる破壊兵器ではなく、敵ゾイドのコアを機能停止させ、ゾイドそのものを崩壊させる恐るべき効果を持つ。
終焉を意味する英語「The end」にゾイドを象徴する「Zi」を当てたネーミングであり、その名の通りにゾイドを終わらせる光線、といった所か。
アニメ
ゾイドワイルドZERO
アニメ本編に登場するより前から、オープニング映像に下半身が映り込んでいた。
ランド博士曰く、「宇宙最強のゾイド」にして「惑星Ziのものとは異なるゾイド因子を持つ存在」との事。
さらに44話の次回予告では、サリーが「他の宇宙から飛来したゾイド」と発言している。
この発言を文字通りに解釈した場合、ゼログライジスは惑星Ziに由来しないどころか、アニメの舞台である宇宙には本来存在しないゾイドという前代未聞の存在であることになる。
他にもキット版には記載されていないオリジナル要素として、
・口から紫色の熱線のようなものを発射する
・ゾイドコアを捕食する(破壊したゾイドからエネルギーを吸収する形で描写される)
・金属の茨を生成し、それを自在に操る
・通常のゾイド因子に干渉し、紫色のゾイド因子に変換する
・周囲の物質を金属化する
・原始解放の際に空中へリング状のユニットを展開し、そこにZi・ENDを撃ち込むことで、疑似ブラックホールを発生させたりビームを拡散させたりする
などの能力が追加されている。
本編では38話から登場。
かつてレオの父ジョシュア・コンラッドが発見した「ゾイドの聖地」の奥地、6500万年前の地層が露出する地点にて、紫の茨に覆われた巨大なゾイドコアの状態で初登場。茨に触れたレオの脳裏に突如浮かんだ映像の中で、初めて全身の姿を見せる。
そこは恐竜が生息する古代の地球であったが、突如ゼロファントスの群れを引き連れてゼログライジスが出現。胸から展開した兵器=グライジスコアで恐竜たちを消し飛ばし、地球全土をまたたく間に滅ぼしたことが示されていた。この事からレオは巨大ゾイドコアを危険視し、ライジングライガーと共に破壊を試みたものの、ゼロファントスの妨害を受け失敗。この隙にゾイドコアは地中深くに潜り込んで行方を晦ませた。
それからコアは地中で成長を続け、42話のラストでイレクトラ・ゲイトに見出されたランド博士を乗せてゼログライジスとして復活。
「ゼログライジスの力を利用してリジェネレーションキューブのシステムを書き換え、人間の住めないゾイドのための惑星を創りあげる」というイレクトラの目的を達するべく、ゼログライジスは端末を目指して進撃を開始。迎え撃つ合同軍を蹴散らし、同時に地球の地表を金属化させながら進軍を続けた。
その途中、ゼログライジスは洗脳した大量のゾイド達を自身の下に集結させると、そのゾイド達をすべて破壊し、コアから多量のエネルギーを手に入れている。
ゼログライジスに対抗する手段を得るべく、ボーマン博士がジョシュアの遺した手記を解読した結果、胸の下部に存在するコアリアクター(グライジスコアに見えるが、正確にはその付近にあるようだ)が弱点であると判明。これに基づき、合同軍は「グラビティーキャノン」を用いた殲滅作戦を立案。リジェネレーションキューブの端末付近に陣を敷いた合同軍、およびライガー達の誘導により、ゼログライジスはグラビティーキャノンのPS弾頭を撃ち込まれる。しかしオメガレックスでさえも体勢を崩したその超重力場に晒されてもなお進行を続けそのままキューブに迫ったゼログライジスだが、そこにキューブの力を受け超重力を無効化したライジングライガーが突入。ライジングバーストブレイクを弱点の胸部に突き立てられ、行動不能に追い込まれた。
そこで撃破されたかと思われたが、突如地中から現れたカッターナイフの刃のようなもので構成された「繭」に覆われて沈黙。しばらく「繭」は監視下に置かれていたが、その後霧に包まれ忽然と消失する。
合同軍やボーマン博士たちの懸命な捜索でもその所在は掴めずじまいであったが、後にシェル軍曹率いるバズートル隊が市街の廃墟に移動していた「繭」を発見。スティレイザー隊、キャノンブル隊が合流し、総攻撃を仕掛ける。しかし20機近いゾイドたちの砲撃を受けても繭は傷ひとつ付かず、その上ゼロファントスの群れや彼らが発するゾイドを石化させる紫の光に阻まれたため、合同軍は繭に近づくことすらままならなかった。
そこに修復を終えたギレルが駆るジェノスピノ・ディアスが駆るオメガレックスが駆けつけ、ゼロファントスの群れを蹴散らして高出力のゾイド因子で石化させる光をものともせず繭に接近。ジェノスピノがジェノソーザーで繭の一部を破壊し、その隙にオメガレックスが荷電粒子砲を叩き込む事で、繭ごとゼログライジスを吹き飛ばしたかに思われた。
しかし、崩れ去る繭の中からゼログライジスはさらに規格外の巨躯へと進化あるいは復活し、ドーサルキャノンなどより多くの銃砲類を背部から尾端にかけて備えた、傷一つ無い完全体として再出現。
そして、挨拶代わりと言わんばかりの口から発した熱光線で二大破壊竜を吹き飛ばした。
それでもジェノスピノとオメガレックスは立ち向かうが、ジェノスピノのゾイドの装甲を両断しゼログライジスの繭すら破損させる程のジェノソーザーをもってしてもその頑丈な装甲には傷一つ付けられず、再度攻撃しようとした際にはオメガレックスを盾にして防いだ。
なおこの時、レオ一同に接触してきたコクピットのランドはイレクトラ同様の金属の姿···「ゾイド人間」となっていた。
その際ボーマンは最後の端末は真帝国軍残党との戦いで既に失われていた為リジェネレーションキューブは再起動できないと指摘するも、ランドはゼログライジス自体が端末の代わりとして利用できると返答。それが可能となる地点へと移動をする際道中に現共和国首都があることを明かし、対策しても無駄だと挑発して通信を切る。
その後も荷電粒子砲を発射するためにエネルギーをチャージするオメガレックスが不在の間に単身ジェノスピノが立ち向かってくるも、回転するジェノソーザーを片手で掴んで軸から引きちぎるなどして余裕を見せる。
ジェノスピノの頭部を掴んで宙吊りにするも、そこへ到着したオメガレックス/ディアスの合図でジェノスピノが脱出、荷電粒子砲を撃ち込まれる。
ところがゼログライジスは被弾の瞬間にゼロブラストしており、荷電粒子砲をZi・ENDのエネルギーとして変換・吸収。
コアから展開したリング状のユニットにZi・ENDを撃ち込むことで広範囲に拡散して攻撃。それにより、二大破壊竜がダウンしたところをユニットから擬似ブラックホールを発生させ、2体をその中に吸い込む。
その後海を光線で二つに割り、端末代わりにエネルギーを開放するための地点に向かう。
共和国軍は首都の破壊を防ぐべく、進路上にある都市遺群=ジオフロントの地下で2日前に地殻変動によりマグマの流出があったことを利用しその地点にゼログライジスを誘導、ジオフロントを爆破してゼログライジスを落下させ、さらにマグマを流し込んで焼き尽くすという作戦を決行。
一度は作戦が成功したかと思われたが、自前の能力で溶岩を金属化・破壊させて脱出し、再び共和国首都へと歩を進める(なおこの際、ランドが「もう少し温度が高ければな」と発言していたため、意外と効果はあったようだ)。
後がなくなった共和国は、地上首都ニューホープを守るべく、ネオヘリックシティ首都として使われていた移民船の機能を再起動し移民船そのものを特攻兵器にしてゼログライジスにぶつけ、自爆させるという大胆な最終作戦を実行。
迫りくる移民船の巨大質量の前には連射したZi・ENDもほとんど意味をなさず、そのまま移民船に圧し潰されると同時に自爆した船の爆炎の中に消え、同時に擬似ブラックホールからジェノスピノとオメガレックス、並びにギレルとディアスも解放された。
しかしゼログライジスはいまだ停止しておらず、巨大なビームを空へと放ち、擬似ブラックホールで瓦礫を吸い上げて再度地上に出現。
とはいえ流石に無傷ではなく、右半身の装甲は焼け付き、右目は破損しアイブレインが露出、武装の一部も喪失という満身創痍の状態であった。
そして意趣返しと言わんばかりにZi・ENDを拡散させてニューホープへ放ち、彼らの努力を嘲笑うように一瞬で壊滅させてしまう。
それでも移動を続ける中、最後の抵抗を試みる合同軍が立ちはだかり、そこにゾイド因子を活性化させたレオとライジングライガー、バーンとガトリングフォックスが合流。
フォックスの閃光弾で目を背けた隙に右目にライジングバーストブレイクを撃ち込まれ、振り落とすもライガーとフォックスのエヴォブラストに続けと合同軍のゾイドが一斉射撃。
それを半壊したドーサルキャノンやテイルレーザーのビームを拡散させて周囲の廃虚もろとも合同軍を壊滅。目標ポイントの手前にまで迫る。
ところがそこへ三度ギレルが駆るジェノスピノ・ディアスが駆るオメガレックスが立ちはだかり、三大破壊竜は満身創痍ながらも最後の戦いを繰り広げる。
虎の子の武装を失っても持ち前のパワーで足に組み付くジェノスピノ・オメガレックスも意に介さず突き進むもライジングライガーが正面空中から突撃。
ゼロブラスト、Zi・ENDで真っ向から消し飛ばさんと迎え撃つも、文字通りゾイド殺しであるそれを受けながらもライガーは金色の光を放ち光線を切り裂くように進む。そして一部装甲が剥がれながらもグライジスコア内部へ。
飲み込むようにグライジスコアを格納、ゼロブラストを解除すると尚も邪魔をする二大破壊竜をあっさり薙ぎ払って退け、ゼログライジスは遂に作動ポイントに到達。
そこでエネルギーを解放、地球の完全な改造に着手したものの···
突如ゼログライジスが上げたのは、新世界創造への歓喜による雄叫び···ではなく、悲鳴のような呻き声。
コックピット内部では突如サリーのペンダントが眩く輝きだし、前から身体にヒビが入っていたランド博士が苦しみだす。
同時に、内部ではライガーのA-Zタテガミブレードがゾイドコアに深々と突き刺さっていた。
ライガーはあの瞬間にグライジスコアを通してゼログライジス内部に入り込んでおり、ライジングバーストブレイクでゼログライジスのゾイドコアを貫いたのだ。
これによりゼログライジスはようやく完全に機能を停止。
さらにライガー自身が発生させた正のゾイド因子にゼログライジスは包まれ、皮肉にも「地球をゾイドのみが暮らせる惑星」ではなく「地球を正常化する」為の最後の端末の代わりとなり地球の正常化が開始され、汚染されていたリジェネレーションキューブも正常化。
イレクトラおよびランドは消滅し、体内からレオ達が脱出した後、ゼログライジスはそのまま地下深くへと沈降していった。
ちなみに、復活から44話までの時点ではマインドホーンやインフィニティミサイル、テイルレーザーが確認できず、ドーサルキャノンも4門しかない等、キットとは異なる不完全体を思わせる外観となっていた。ただし、この時点でも戦闘力は桁違いの一言。
遠距離戦ではドーサルキャノン4門とビーム砲を数発放つだけで合同軍のゾイド数十機を一掃し、接近戦においても尾の一撃でM型ゾイド数機を戦闘不能に追い込んでいる。
また装甲も非常に強く、合同軍の大軍勢による一斉攻撃を受けても一切の損傷を受けない。
それどころか、合同軍で最強の威力を誇るグラビティーキャノンの重力波攻撃を受けようとも無傷で動き続ける規格外の耐久性を誇る。これは同時に、Gグラップクローの効果ありきとはいえ超重力の中でも体勢を崩さず歩行できるだけの脚力を持つことを示していると言える。
ゾイドワイルド戦記
2話で早くも再登場。
ナレーションではZEROの個体と同一であるとされ、長きに渡るゾイド同士の戦争に反応して復活を遂げたという。
人の制御を離れた野良ゾイドで、ゼロファントスの群れを引き連れて地上を彷徨い、破壊本能のままに暴れる天災の如き存在。
共和国、帝国の両軍からも作戦行動を妨げる厄介なものと認識されているようで、対処法として、Zi・END発射直前に露出したグライジス・コア(劇中ではゾイドコアと呼ばれてしまっている)に集中砲火を浴びせ、機能停止に追いやる作戦が取られている。しかしそれでもわずか数秒の間停止させる事が精一杯のようで、両軍ともゼログライジスと遭遇した時点で作戦を中止して上記の対処をした後、撤退せざるをえないのが現状となっている模様。
しかし自らの弱点を学習してしまい、再戦時にゼノレックスシザーズがゼロブラストした隙をついてグライジス・コアに攻撃を仕掛けようと接近してきた際、急遽ゼロブラストを解除してグライジス・コアを格納、装甲で防ぎGグラップクローでゼノレックスを薙ぎ払うという、IQが高いゾイドだからこそできる芸当をやってのけた。
だが新たに換装したゼノレックスバスターの強力な攻撃(+バーニングライガー隊のインパクトガトリング)を胸部へと喰らい、ゼノレックスバスターと対峙する。
外見は完全体だが、サイズ的にはグライジス・コアに迫った際のゼノレックスと比較すると不完全体レベルと思われる。
ゾイドワイルド列伝
共和国・帝国が共闘してどうにか撃破しており、廃虚でゼロブラスト状態のまま起動停止していた。
しかしその場には未だ濃密な負のゾイド因子が漂っておりサイコジェノスピノはそれを補給するべく進行していたが、共闘したライジングライガーパンツァーとゼノレックスストームにより阻止され、そのまま佇み続けることとなった。
サイズについて
ゼログライジスはゾイドワイルドのシリーズ内で群を抜いたサイズを誇り、アニメではその巨大さがさらに強調されている。
38話の回想シーンにおいて、ゼログライジスは古代地球の深い森でも足元しか隠れない程の大きさで映っている。
現在のスギの木は15m~20mほどの高さになるものも多いが、このシーンの木々が同じくらいの高さであると仮定すると、単純計算で60~80mはあろうかという体高となり、キット版(体高9.8m)とは比べるべくもない程の超巨大ゾイドとなる。
ちなみに、この概算をもとに忠実にキット化した場合、1/35スケールで体高170~230cmほどというトンデモキットとなる。とてもではないがおもちゃ売り場に並べられるようなサイズではないだろう。
現代にて復活した後も、遺跡であるビル群と比較してジェノスピノやオメガレックスと同サイズ、或いはそれらを凌駕するとも窺える超巨体を見せた。
より詳細な大きさが判明するのは格闘戦を繰り広げた44話での事。ゼログライジスの気を引いて進路を変えるべく、ライジングライガーとガトリングフォックスが頭部に取り付き、アイブレイン周辺を爪で攻撃するシーンが描かれた。
この際、なんと上顎だけでライガー等に匹敵するサイズを誇る事が判明。これをキット版ゼログライジスと比較して概算した場合、その全高はおおよそライジングライガーの全長5機分であり、キット版のライガーの大きさから換算すると44mほどとなる。
47話ラストシーンにて、完全体となって復活。次回予告ではジェノスピノとの格闘シーンが映っていたが、なんとジェノソーザーを片手でつかめる程度のサイズであることが判明。
過去のシーンなどからジェノソーザーの直径はビーストライガーの1.5倍弱程度であることがわかっており、キット版のライガーに準拠すればおよそ13m。そして次回予告に映っていたゼログライジスの手とジェノソーザーの大きさをもとにキットで換算すると、ゼログライジスの体高はジェノソーザー4枚分ほど。
これらの概算から、48話でのゼログライジスは体高52m程度であると推測できる。
なお、前述の概算におけるライガーの全長はキット版データから参照しているものであり、アニメ版においては登場するゾイドは総じてキット版を超えるサイズで登場している為(ラプトールならキット版の全高はアジアゾウの大型個体の体高に近いがアニメ版は頭部の横の長さだけで人間の大人の身長を超えるサイズ)、それも考慮するとさらに巨大サイズと考えられる。 それでも、他の追随を許さない規格外のサイズであることは明らかであろう。
バリエーション
- ゼログライジスバーサーク
『ゾイドワイルド バトルカードハンター』にランダムで出現するボス。
漆黒のボディ、流れる血液のごとく体中を走る深紅のリアクターラインが特徴的。
ちなみに無関係だが、『ゾイドワイルド戦記』に登場する帝国軍仕様に改造されたゼロファントスも同じ色だったりする。
ゲーム
『ゾイドワイルド_インフィニティブラスト』では(更新がない現状)唯一の原始ゾイドとして登場。全ゾイドの中で無改造で一番高いステータスを誇る。
どのゾイドよりも巨大だが、流石に画面の収まりを考慮してかかなりサイズダウンさせられており(これはデスレックスやジェノスピノなど他の巨大ゾイドも同様)がボス戦や協力モードの敵の際でようやく『ゾイドワイルドZERO』での第一形態程度の大きさになる。
ゼロブラストを発動すると触れた相手のゾイドのブラストゲージを吸収して削り取ることができ、ゲージのチャージを阻害してワイルドブラストの発動を遅らせたり、相手が発動している場合でもゲージの減る速度を速めて強引にワイルドブラストを終わらせることが可能。
このため、いわゆるワイルド無印に登場したデスメタル帝国のゾイドはデスブラストが一戦につき一回しか使用できない(ボス戦・協力モード除く)ため、向こうにとっては非常に相性が悪い。
しかし、背後のヒットが大きいという性質は全ゾイド共通なので攻略するためには他のゾイド同様背後に回ってひたすら叩けばそれなりにHPを削ることが出来る。
ただし巨体のために回り込むのは難しく、前述のボス戦及び協力モードではプレイヤー側のもう一機のゾイドに集中している時ぐらいしかチャンスがない。
しかも後者ではゾイドによるが、ほとんど「うしろヒット」が発生しにくいばかりか、A-Zショックキャノンなど一部装備は撃つタイミングによっては足の間を通り抜けて無敵時間が発生してしまうので注意。
ファイナルブラストは相手をドーサルキャノン、テイルレーザーで牽制し最後にZi・ENDを撃ち込むものとなっている。
なおZi・END発動前にアニメ同様ゾイド因子を吸入するが、その時点でも相手側のHPを奪っていくというエグい仕様。
キットについて
キットは8月8日発売。全長44cm・全高28cmと、ゾイドワイルドシリーズ最大のスケールを誇る。箱もこれまでのXL型ゾイドのものより高さが増しており、最も大きな箱となっている。
骨格形態がない事などのデザインはゼロファントスと共通だが、体色はあちらと異なり光沢の強いシルバーとなっている。開発スタッフによれば、これはゼログライジスのために特注で用意した特別なカラーリングとの事。
背面には棘のように兵器が生え揃い、非常に物々しい。Zキャップは兵器ゾイドと同型で、色はゼロファントスと同じメタリックパープル。ただし装甲に隠れて見えない部分が多く、パッと見でわかるのは頭部と膝上くらいのもの。これもあって「他のゾイドとは別モノ」という印象が強い。
起動すると、手と尻尾を動かし、口を開閉しながら歩行を行う。尻尾の振り幅が非常に大きいのが特徴的。
原始解放は自動で行われる。しばらく歩くと停止し、背を大きく反らして口を開け、腕を左右に開く。背を反らす事で胸内部のグライジス・コアが露出し、赤く発光しながら回転する発射アクションを行う。
発射アクションから体勢を戻すまでの一連の動きを2回繰り返し、その後続けて歩き始める。
さらにゾイドワイルド初の試みとして『脚部の軸となるパーツが縦に二つに分かれている』という構造が取り入れられ(従来なら脚部用の骨格パーツが縦に二つに分かれている)、この構造により軸となるパーツが独立し、歩行時には片足が前に出る時に軸パーツの間に隙間ができ、これにより『膝を曲げているように見える』という視覚効果が発生してはより生物的な動きを疑似的だが再現でき、この独立という構造は後に登場するゾイドにも受け継がれていく。
余談
ゼログライジスの発売日である8月8日から、各店舗にて改造武器パーツが貰えるキャンペーンが開催された。
関連商品を3000円以上購入することで、メタリックパープルの「A-Zレーザーガン」「A-Zインパクトレーザーガン」が一つずつ貰える。ちょうどゼログライジスのリアクターラインと近い色合いになっており、なかなか毒々しい。
これらの武器は過去のキャンペーン等で配布されたものと同じ形状で、合体させて「A-Zロングレンジレーザーガン」にすることも可能。この時点では一般販売されていない改造武器であった上に、原始ゾイド仕様の限定カラーであるため、これを機にゼロファントスなどを追加購入した方もいたかもしれない。
コロコロオンラインにて機体名と写真が先行公開されたが、それより以前にコロコロコミックの付録のフォトカレンダーにおいて、詳細が明かされないまま頭部周辺のみ写る形で披露され、話題を呼んでいた。
この写真は多くのゾイドが合成された渋谷交差点の実景写真で、その中で他のゾイドから離れた後方にゼログライジスが写っていた。
しかし同時に、彼のすぐ側の建物に張られた久光製薬のサロンパスの広告看板がやたら目立っていた事から、公式で機体名が明かされるまでは“サロンパス”というニックネーム(?)で呼ばれる事もあったようだ。
肉食恐竜種のゾイドのような姿を持つが、今まで登場してきた地球由来の肉食恐竜種ゾイドとは姿勢が異なり、どちらかと言えば惑星Ziにおける特定の肉食恐竜ゾイドを連想させる直立姿勢に近い体勢を取っていることが大きな特徴。これは恐竜の古い復元図と似た、いわゆる「怪獣体型」と呼ばれるもの。
アニメストーリーにおけるラスボスであるが、かつてラスボスを務めたゾイドのカラーリングを見ると、デスザウラーやアルティメットセイスモ、デスレックスは帝国側のイメージカラーである赤と黒、バイオティラノは黒と紫という暗い印象の色であった。
これまでラスボスの中で白を基調としたゾイドはバーサークフューラーが存在しており、ゼログライジスはこれに続く数少ない白基調のラスボスとなる。
尚、アニメ版のコクピットはアニメ版デススティンガーに類似している。こちらは媒体は違うがゾイドコアを捕食するという能力も共通している。
一部のゾイダー達は、ゼログライジスのイニシャルがZGである事、また昔ながらの直立二足歩行の怪獣姿勢やグレーのメタリックな配色という特徴から、ゾイドシリーズの象徴である大型ゾイド「ゴジュラス(別名ゾイド ゴジュラス)」との共通点を指摘している。
また以前の記事におけるインタビューにて、『ゾイドワイルド』の開発陣は「ゴジュラスのような二足歩行の大型恐竜をゾイドワイルドでやったらどうなるかを考えてみたい」と発言していた。その結果がゼログライジスである可能性は高いだろう。
他にもモデルが単純な恐竜型ではなく「ギガノトサウルス」であること、背鰭自体が武装であること、胸部に回転型の超兵器を搭載していること、未来の平行世界において実際に地球に飛来した設定などから、ゴジュラスギガからキングゴジュラスまでのゴジュラスシリーズの集大成的な存在であるとも言える。
「グライジス」という名称も、危機や重大局面という意味を示す「クライシス」のもじりともその「ゴジュラス」の名前をもじったダブルミーニングとも取れる。
こうしてみると「ゾイドの破壊と攻撃の原点」というゼログライシスの評価にも往年のファンにとっては別の意味が込められてるように聞こえるだろう。
一方で、具体的な関係性は不明だが、キット版のボディの一部にはかつて惑星Ziに存在していた国家の一つだったゼネバス帝国(およびネオゼネバス帝国)の紋章が刻み込まれており、もしかしたらその国家の象徴でもあったデスザウラーのイメージも取り入られているのかもしれない。
なおアニメ版ゼログライジスは惑星Ziとは異なる星のゾイド因子を持つという設定からか、下顎をはじめとした箇所にゼネバス帝国の紋章は刻まれていない。
また漫画版『ゾイドワイルド』において、古大秘宝Zはシリーズであり1種ではないとされている事から、こちらとの関連も考えられるかもしれない。
さらに漫画版の続編『ゾイドワイルド2』にも意外な形で登場。超高層ビル群を遙かに凌駕し、キット版よりも巨大なジェノスピノが可愛く見えるほどの超巨大ゾイドとして登場する。
そのことから『ゾイドワイルドZERO』の数千年後の時系列の物語であるテレビ版及び漫画版ゾイドワイルドの時代でもどこかでゼログライジスが眠っていることは十分考えられ、仮にデスメタル帝国の手に渡って悪用されていたらとんでもないことになっていたことは想像に難くない。
過去作では、『ゾイド-ZOIDS-』版のオリジナルデスザウラー、すなわち破滅の魔獣に匹敵するサイズと考えられる。
48話のサブタイトル「三大破壊竜!地球最大の決戦!」はかの怪獣映画『三大怪獣地球最大の決戦』のオマージュである。実際、ゼログライジスが完全態になってからキューブ目指して進行していくエピソードはほぼ怪獣映画といっても差し支えないエピソードのスケールであり(止めるために巨大船まで投入することもほぼゴジラ映画などのレベル)、そんな超巨大な災厄を止めるためにかつて脅威であった二大の巨大な恐竜ゾイドが立ちはだかる様を怪獣映画になぞらえたとすると、この上なく秀逸と言えよう。あちらの怪獣達も他作品では人類側の脅威とされており、コントロールではなく自発的という差異はあるが人類側の戦力となって立ち向かう点は共通である。
ただしあちらは三大怪獣VS大ボスの怪獣であり、一体足りない。ちなみにさらなる余談だが人類側の三大怪獣は本作の影響を受けて作られるゾイドのモチーフとされており、ゴジラはゴジュラスの、モスラはモルガ、ラドンはサラマンダーとなっている。
なおグライジスコアはアニメ版では回転していないが、『インフィニティブラスト』やキットでは回転していると媒体によって分かれているが理由は不明。
関連タグ
ゴジュラス...ゾイド最初期の大型肉食恐竜ゾイドで、ゾイドブームのきっかけとなったシリーズの象徴。カラーリングも似ている。ゴジラに影響を受けているが、ゼログライジスの劇中の行動にもGMKゴジラやゴジラ2016などへのオマージュがある。
ゴジュラスギガ...同じくギガノトサウルスをモチーフにしたゾイド。二足歩行を可能とし背鰭から砲撃出来ると言う特徴も共通する。尚、ゴジュラスギガは設定上は最強ゾイドながら作中の描写から弱いと批判されたためか、ゼログライジスはわかりやすく圧倒的な強さを演出された。
キングゴジュラス...惑星Zi史上最強のゾイド。圧倒的な戦闘力を誇り、最後の戦闘では惑星規模の天変地異が起きた。別の星から飛来したこともあるという点も共通している。
ゼログライジスのパッケージ写真はキングゴジュラスのものをオマージュしていると思われる。
デスレックス...アニメ第5作、本作「ワイルドZERO」から未来にあたる時代のラスボス。
ジェノブレイカー...「繭」によって進化した点が似ている。
デスザウラー(破滅の魔獣)...元祖ラスボス。グラビティカノンを耐え抜き逆に利用した上で打ち上げたリング状のユニットを展開し荷電粒子砲を拡散させたが、これはゼログライジスがドーサルキャノンを放物線状に発射するのと似ている(Gグラップクローで軌道を曲げた可能性もある)。
また、弱体化した状態で復活し一度撃破されてからしてから完全体になって再復活する、尻尾に棘のようについた武装のみで周囲を一掃できる、胸部装甲を展開するが弱点でもあること、ブラックホールのようなものを用いての吸収能力、そこからビームを撃ち込んで射程領域とビームを拡散させ広範囲を一瞬で滅ぼす、最期はライオン型の主人公機にゾイドコアを貫かれパイロットは消滅、地中へと沈降していく最期など往年のゾイドファンならニヤリとしてしまうような共通点がてんこ盛り。もしかしたらオマージュの可能性もあるかもしれない。