スペック
機体名 | ギルラプター |
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英表記 | GILRAPTOR |
番号 | ZW02(ドレイク機) ZW22(指揮官機) なし(レアボーン) ZW48(LC) |
所属 | デスメタル帝国(DEATH METAL)(ドレイク機、指揮官機) なし(レアボーン) 帝国(ゾイドワイルドZERO) 共和国(ゾイドワイルド戦記) |
分類 | ディノニクス種 |
骨格分類 | 2足恐竜骨格 |
異名 | 疾風の竜爪 |
全長 | 8.4m |
全高 | 4.5m |
全幅 | 3.3m |
重量 | 35.2t(ドレイク機、指揮官機) 36.0t(LC) |
最高速度 | 259km/h(ドレイク機) 265km/h(指揮官機) 250km/h(LC) |
発掘地域 | ワイルド大陸 鉱山地帯 |
IQ | 102(ドレイク機) 108(指揮官機) |
本能解放技名 | 瞬撃殺、音速殺(ドレイク機) 真・瞬撃殺(指揮官機) |
搭乗者 | ドレイク ギャラガー (ゾイドワイルド) フランク・ランド 帝国軍一般兵(ゾイドワイルドZERO) クエイド中佐(ゾイドワイルド戦記) |
ステータス |
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武装 |
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装備 |
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クラス | M |
動力 | モーター(単4形乾電池×1本) |
発売日 | 2018年6月23日(ドレイク機) 2019年4月(指揮官機) 2020年10月24日(LC) |
価格 | 3000円 |
組立時間 | 約40分 |
概要
バネのようなしなやかさに優れた脚と、背中のジェットブースターによる高速移動を得意とするディノニクス種の中型ゾイド。本能を解放すると、背中から鉤爪型の武器「ウイングショーテル」を解放し、敵を切り裂く。
発掘された当初は身体のバネ機構に軽量化かつ複雑化された装甲から、復元に苦労したと言われている。
本能解放技はジェットブースターで加速して目に見えないほどの速さで疾走し、背中に装備したウイングショーテルと無数のかまいたちで敵ゾイドを切り裂く『瞬撃殺』と、そのバリエーションとしてフルパワーのジェットブースターで更に加速・滑空して縦横無尽に切り刻む『音速殺』。
デスブラスト時の音速殺は全力を振り絞って繰り出す切り札と言った感じだが、(想定外の挙動であるデスブラストと違い)ワイルドブラストではゾイドにかかる負担が比較して小さく済むためかローリスクの通常機動として使用可能。
アニメにおいて
劇中ではドレイクのゾイドとして登場。オニギリ曰く、この個体は体色が珍しい個体であるとの事。
その戦闘能力は高く、RAP隊と一般兵が苦戦したある町の自警団を町もろともほんの数分で壊滅させた。それ以前にもかなり規模が大きい都市を壊滅させており、それはギルラプターを従えるドレイクの実力が高い事も示している。
登場以降はワイルドライガーを圧倒するほどの戦闘力を見せたが、その一方で第14話ではアラシとライガーが暴走した際には手も足も出ず、防戦一方となるなど、アラシの成長について行けなくなりつつある描写があった。だが、それ以降も地の利を利用するなどして度々アラシを追い詰めている。
また、オニギリによればギルラプターは非常に好戦的な性格で一度敵と認識すると執念深く追う性質を持つとの事。実際ドレイクが搭乗していない時にワイルドライガーに出会った際には襲い掛かっていた。
一方で、ただドレイクに無理矢理従わされている訳ではないらしく、第29話ではドレイクが戦闘中に負傷して尚も戦闘続行しようとした事で、自らデスブラストを跳ね除け戦闘を放棄するという、ドレイクを気遣うようなそぶりを見せていた。だが、この行為はドレイクにとって癪に障るもので、第33話ではデスブラストで徹底的に痛めつけられた後に「二度と勝手な真似はするな」「お前の代わりなどいくらでもいる」と釘を刺される事となった。
その第33話の回想シーンで、ドレイクの幼少期に川で溺れかけていた彼を助けた白いギルラプターが登場。
(画像の右側の方)
しばらくはこの白いギルラプターが(キャビアのガブリゲーターがカスタマイズによって体色が変わった様に)デスメタル帝国のゾイドとなった際に何らかのカスタマイズを受けたとも考えられていた。
しかし赤の個体と行動を共にしていた別個体であり、幼いドレイクと共に暮らしていた白い方はギャラガーの黒紫のギルラプターの手で中枢部を破壊されて完全に機能停止され、その亡骸をデスレックスに喰われてしまったことが第42話にて判明。すなわち生き残った赤い方がドレイクが乗る個体である。いずれにせよ、ドレイクとは幼い頃から付き合いであり、単にドレイクに無理矢理従わされていた訳ではなかったのだ。
そして第46話ではギャラガーに与えられた最後のチャンスでライガーに戦いを挑むも敗北。アラシの言葉を受けてドレイクはギルラプターを支配する事をやめるが、尚も一人でライガー達の前に立ちはだかるその姿にギルラプターの想いを知ったドレイクと真に心を通わせ、相棒と認め合った事でゾイドキーを手に入れ、本能解放が可能になった。
その究極の絆の証であるゾイドキーはブレードの部分が2枚のウイングショーテルを背中合わせにした形状とカラーになっており、さながらその部分も合わさって赤と白のツートンカラーとなっているようにも見える。それは見方によっては今は亡き白い個体の分まで絆を結んだとも取れるようになっている。
バリエーション
指揮官機
(画像の左側の方)
第12話でギャラガー専用の黒いギルラプター(カラーリングが過去作のあれに似ているとの声多数)が登場。キットは「ギルラプター(指揮官機)」という名称で商品化、発売された。
地中での突然変異で骨の色が変化したとされ、紫銀色に輝く骨格は希少で高硬度で美しいため、発掘されると宝飾品として高値で取引されたという。必殺技の「真・瞬撃殺」はジェットブースターで加速し、目には見えないほどの速さで移動しながら、無数のかまいたちと共に敵ゾイドを切り裂く(おそらく「真・音速殺」もその気になれば発動できると思われるが、劇中では披露されなかった)。
外見では体色以外にドレイクの個体と大きな差はないが、通常状態でもデスブラスト発動時のドレイクの個体と同等以上のスピードを誇る。耐久力もベーコンのファングタイガーの一撃を喰らっても平然としていられるほどに高く、総合能力自体はワイルドライガーを(その前の対キャビア戦で消耗していたとはいえ)圧倒するほど高い。第19話においてワイルドライガーとカブター2体の3体がかりでようやく撃破に追い込んだ事からも、その実力が窺い知れる。正に帝王に相応しいゾイドと言える。
また、公式サイトで公開されている指揮官機のステータスは原種と比較してもスピードとワイルドブラストは互角、スタミナがやや劣っているものの、それ以外の数値は上回っている。
この高性能なギルラプターだが、第42話にて先の第19話での戦いの影響で(最低限の修繕はしたものの)まともに戦えない状態になっていた事が判明。そこでギャラガーはドレイクにこのギルラプターを(白いギルラプターの復讐も兼ねて)破壊するように命令。過去のトラウマからかドレイクは渋っていたが、レジスタンスのメンテナンス工場の報告を受け、そちらの破壊任務に連れて行く事となる。
元々2体同時にゾイドを操ることに長けていたドレイクの元、修繕中のフリーダム団を襲撃。デスブラストを発動することさえ危険と判断されていたが、ドレイクはデスブラストを2体同時に発動。満身創痍でまともに戦うことさえできない身でありながら、それでもなお兵器として使命を果たそうとしたのか、アラシの制止も聞かずに最期の力でライガー達を押しのけて工場内へ侵入し、自爆。「メンテナンス工場の破壊」という使命を果たす壮絶な最期を迎えた。
ギルラプター 二クス
『ゾイドワイルド バトルカードハンター』にて登場。黄色の目に濃紺のアーマーを持つ亜種。名前は言うまでもなく種名のディノニクスから。
ギルラプター ジョーカー
『ゾイドワイルド_キングオブブラスト』に登場する亜種で、後述のエンペラーと共に2019年6月下旬に無料DLCとして配信された(要アップデート)。目元と口に某ヴィランを彷彿とさせるペイントが施されている。
ギルラプター エンペラー
同じく『キングオブブラスト』に登場する亜種。前述の指揮官機とほぼ同じ配色だが、アーマーの各部にエングレービング風の装飾があしらわれているのが大きな違い。これは公式キャンペーンで配布された改造ステッカー「ギルラプター黒龍ver.」と似ているが、模様は細かく異なる。
立ち位置的には指揮官機な模様。名前からしてより帝王ギャラガー専用機感が強調されている。
『ゾイドワイルド_インフィニティブラスト』でもType Zという名称で引き続き登場。Zキャップは標準のものになっている。
ゼクターにより戦闘能力を最大限に引き出されるよう改造されたという経緯でこの姿になっている。
もちろんプレイアブルキャラであるのだが、デスブラストを発動すると制限時間無しで勝敗がつくまで発動し続ける(どちらかと言うとボス戦時の巨大ゾイドがモードチェンジ状態で発動した状態に近い)。
『インフィニティブラスト』においてデスブラストは発動は1ラウンドにつき1度しか発動できない上に発動中はHPが減っていく仕様なため、同じく一度ブラスト状態になるとブラストゲージが減らないファングタイガー Type Zと比べると、防御面を犠牲にして攻撃力がずっと上がり続ける代わりに、無防備になっていることになる(ただし巨大ゾイドのボス戦では例外)。
レアボーン
2019年7月13日〜10月14日まで開催された恐竜博2019とのコラボにて先行発売された色違いのギルラプター。恐竜博だけでなくゾイドベース加盟店でも同年の10月29日に販売(取り扱いのない店舗もあり)された。アニメやコミックには登場していない。
発掘されることが殆どない乳白色の体をもつギルラプターの亜種。天敵に見つかりやすい体色をしていることから非常に警戒心が強く、また通常種と比べ回避能力も高い。そのため、野生の個体を捕獲できた例は非常に少ないという。発掘例の少なさから復元は慎重に行われる他、骨格の復元が完了した段階で研究者による調査が優先されるとのこと。
キットは色のほかに通常種との違いが一切なく、「復元の書」は通常版のものが入っているが、パッケージに使われている写真やフレーバリーテキストは専用のものとなっている。なお、恐竜博での先行発売品ではパッケージ表面に「恐竜博2019×ゾイドワイルド」のシールが貼られており、こちらは一般販売品には付いていない。
ゾイドワイルドZEROにおいて
脚部にA-Z対空速射砲を搭載し、目はZ-Oバイザーで覆われている帝国軍のゾイドが複数体、またあるジャンク屋が所有する個体で右腕にパワーライフルを装備している以外は通常種と変わらない外見のものが1体が登場し、いずれも白いアーマーを装備している。
後にランド博士がリジェネレーションキューブの端末を求めて各地を回った際は、灰色の装甲をもつ帝国軍仕様のギルラプターに搭乗していた(なおこの際、ワイルドブラスト無しでブースターを使っている)。
ギルラプターLC
ゾイドワイルドZEROの後日談として展開するアニメ「ゾイドワイルド戦記」に登場する、共和国軍所属のギルラプター。キットは2020年10月24日発売予定で、バーニングライガーと並んでゾイドワイルド第3シリーズの走りとなる一機。
同日に発売されるバーニングライガーが帝国軍所属である事から、今回の二機はゾイドワイルド第一期の初動であるワイルドライガー・ギルラプターと真逆の立場となっている。
LCとは「レーザーカスタム」の略称。左右の脚部にそれぞれA-ZレーザーガンとA-Zインパクトレーザーガン改を装備しており、後方からの支援も可能となっている。またこれら二つの武器は、連結させることで長距離からの砲撃も可能なA-Zロングレンジレーザーガン改にも出来る。
ちなみに「改」とは名前や設定だけのものではなく、過去にキャンペーンで配布されていたA-Zインパクトレーザーガンと比べて裏面の凹ジョイントが一部長く飛び出している。これにより曲面についた凸ジョイントにも取り付けやすくなった。
深いメタリックブルーの骨格と白色の装甲を持ち、爪は黒、眼は黄色、Zキャップは青と、今まで発売されたどのギルラプターとも異なる配色が特徴。Zキャップの形状は、ギルラプターで初となる共和国仕様(ライジングライガー、ソニックバードと同様のもの)。
余談だが、黒い爪とウイングショーテルをもつギルラプターが登場した事で、組み換えにより全身真っ黒のギルラプターが作成可能になった。過去にキャンペーンで配布されたデスメタルブラックのキャップも合わせれば、目を除いて完全に真っ黒なギルラプターにする事も可能となる。
なお詳しいステータスは不明だが、原種(この場合はドレイク機)と比較するとレーザー兵器の為か体重が増加し、最大スピードが僅かに低下している。しかしレーザー兵器を搭載した事で攻撃面が高められ、新たに遠距離にも対応できるようになっている為、ただの下位互換ではなく相互互換に近い関係だと考えられる。
余談だが、A-ZレーザーガンとA-Zインパクトレーザーガンはキャンペーン等で配布される機会が多かったものの、いままで商品として販売されることは一度も無かった。
ビーストライガー・キャノンブルの発売時期に配布されてから1年以上経った今回、ようやく恒常的な入手手段が用意されることとなる。ゾイダーにとっては、レーザー兵器を用いたゾイド改造計画が立てやすくなったと言えるかもしれない。
(この武装だけのためにギルラプターLCを多数購入するのは値が張るが…)
アニメ第1話からクエイド中佐のゾイドとして登場。ウイングショーテルとレーザーガンを駆使し、ライダーの技量も相まってかたった1体で複数のキャノンブルやバズートル、スティレイザーを撃破し、新型のバーニングライガーと互角に渡りあう。さらに第2話では、ゼログライジスとともに復活したゼロファントスの1機を瞬撃殺で切り裂き、撃破した(この際、ワイルドブラストのコールはなかったほかやはりブラスト無しでブースターを使用していた)。
ちなみに、アニメ1話ではZキャップが野生ゾイドと同型のものになっていた。第2話ではキットと同様のものになっていたため、CGにミスがあったのかもしれない。
余談
- ドロマエオサウルス科モチーフのゾイドは数多くいるが、通常機でディノニクス型なのはギルラプターが初である。(ストライクディノニクスなど公式の改造例として登場した事はある) 更にドロマエオサウルス科モチーフゾイドでは初のモーター駆動ゾイドとなる。
- 同じドロマエオサウルス科モチーフのレブラプターとは赤いボディ・背中に左右に展開する刃系の武器を搭載・格闘特化の高速機体など共通点が多く、ウイングショーテルは羽毛恐竜の羽毛を彷彿とさせる。
- 二足歩行タイプの肉食恐竜モチーフで機体色や武装の類似に加え背部の大型スラスター、ライバル機という立ち位置でワイルドライガーと同じく電動モデルである点等はジェノブレイカーとも共通する。
- バイオメガラプトルとバイオヴォルケーノとバイオラプターも、骨格状のデザイン、細身の身体、強力な後脚とブースターでの高速戦闘も得意という点でギルラプターと共通する。
- ギャラガー用の個体は黒い装甲・紫色の骨格・金色の爪と刃というカラーリングで爪と刃以外はジェノザウラーを爪と刃も含めればキット版バイオティラノ、ドレイクの幼少時に登場した白い個体はバーサークフューラーを彷彿させる。
- ドレイクとギルラプターの関係にはかつての『ゾイド-ZOIDS-』のレイヴンとシャドーを重ねるファンも多い。