概要
デスメタル帝国の四天王の一人に数えられる実力を持ち、愛機のギルラプターの特性を踏まえた「瞬撃のドレイク」の通名を持つ。
帝国から逃げ出したワイルドライガーを捕らえるためにアラシ及びフリーダム団を付け狙う。
性格は苛烈。手下に対しては高圧的で、平時でも「クズ」や「カス」といった過激な言葉を口癖のようにごく自然に用いる他、ライガーについて聞き出す為にアラシを拷問に掛けようともした。
ゾイドも単なる道具としてしか見ていないようで、部下のRAP隊のゾイドを飛び道具として平然と投擲させる場面も見られた。
愛機であるギルラプターについてはワイルドライガーがギルラプターの攻撃を耐えた際に多少の驚きを見せていた事から少なからずその性能を信頼している様である。
ただしデスメタルキーを用いたデスブラストを強いており、本質的には兵器としての視点での評価であると思われる。
誰に対しても高圧的な態度を取るが、唯一帝王ギャラガーの事は「ボス」と呼んで忠実に従っている。
だがこれは自らの「弱肉強食」の信念を貫いている結果に過ぎず、内心では任務成功のチャンスを平気で破却するような彼の文言に対して毒づく等、心酔していたり忠誠心を持っているわけではない模様(実際、彼の命令が無ければ、ライガーを確実に捕らえられていたであろう状況は少なくない)。
この様に狂暴でありながら真面目で冷静な視点も備えており、序盤ではある村に対する焼き討ちを戦略上無駄な労力という理由で静止し、結果的にアラシは与り知らぬ所で彼に故郷の危機を未然に防がれる形となった。
また、あるラプトールを殺害した際、ゾイドを友として接する事自体を「反吐が出る」と吐き捨てていたが面持ちはやけに神妙であったり、ギルラプターが戦闘で痛手を負った自身を気遣って勝手に降参する様なマネをする等、意外な一面を見せ始めている。
ある出来事でオニギリとソルトと共に行動する際、何者か(おそらくアイツ)に喰い千切られたゾイドの化石を発見し、欠損してるにもかかわらず一部を見ただけで分類を言い当てるなどゾイドに関する知識は深い模様でゾイドの発掘も任されている為か欠損したパーツを見ても「現場では例外はよくある事」と平然し、ゾイドの知識の深さからオニギリに「ゾイド好きじゃあ?」と思われるが本人は否定している。
しかし回想として彼の幼少期の思い出が一部描写された時、その頃は身なりの良い服を着て、白いギルラプターと仲良くしているなど今とは違う一面が見られ、オニギリの言う事は当たってるかもしれない。
余談
ゾイドを道具扱いし、気性が荒く冷酷な面こそあれど、どんな任務も文句を言いたい気持ちを堪えて遂行しようとする一種のひたむきさや真面目さを持ちながら、ギャラガーの気まぐれでしょうもない命令に付き合わされては完遂の機会を何度も逃している為、一部ファンからは苦労人キャラとして人気を得ている。
上記のような性格、上層部の気まぐれに振り回される、赤色の二足歩行型恐竜のゾイドに搭乗するなど「ゾイド-ZOIDS-」のレイヴンとの共通点が多いといわれることもある。
ドレイクとはドラゴン同様、竜を意味する言語としてよく使われている他、ギルラプターは恐竜型ゾイドであり、竜に関連する言葉が名前の由来となっていると思われる。
公式サイトでもアラシのライバルキャラ及びドラマ性があるキャラと明言され、(参照)
奇抜なデザインではあるものの、他のデスメタル帝国の人間と比べれば大人しいデザインである。
関連タグ
ヴィラル:ルックスやポジションが似ていると言われることが多い。また彼の中の人は仲間であるトリュフの声を担当している。
哀しき悪役:後述のネタバレを参照。
その壮絶な人生(ネタバレ注意)
元々は優秀なゾイド科学者の両親の間に生まれた一人息子であり、かつては今の様な攻撃的な性格ではなく、よく笑うゾイド好きで純粋な少年であり、顔つきも幾分優しげだった。
ゾイドに関して博識だったのも、両親の研究を傍らで見ていたからであった。
ある日川で溺れていたところを白と赤の二体のギルラプターに助けれられ、以後行動を共にするようになる。(主に搭乗していたのは白い方)
その後、その腕を見込まれてデスメタルに雇われた両親と共にそのアジトで暮らすことになるが、デスメタルの本性を知った両親に逃がされる。
ギルラプター達と共に必死に逃げるも、結局はギャラガー達に取り囲まれてしまい、更にはラッキョーから両親の死を伝えられ絶望。更に残虐で無慈悲なギャラガーの姿に恐怖して、彼らの元に下ることを選んでしまう。
しかし、ギャラガーに「仲間になるならどちらかのギルラプターを潰せ」という余りにも悪辣過ぎる条件を突き出される。
赤い個体を潰す方に選ぼうにも良心の呵責から決めかねていたところを痺れを切らしたギャラガーのギルラプターに殺されかけるが、白い個体に助けられる。
が、その圧倒的な強さに一方的に痛めつけられた挙句、デスレックスの栄養源として捕食されてしまった。
家族に相棒と、大切な存在を次々に奪われ、ギャラガーに対して大きな憎悪を抱きつつも、その恐怖心から抵抗できず、今までこき使われ、戦ってきたのだった。
凄惨な道を突き進む彼の行く末やいかに・・・
激戦の果てに...(更なるネタバレ注意)
第46話にてギャラガーから「今度任務を完了出来なければ今のギルラプターもデスレックスに食わせる」と発破をかけられ、鬼のような形相でアラシとライガーに最後の決戦を挑んだ。
度重なるデスブラストの反動で既にギルラプターの脚部にダメージがありながらも、戦いをやめるよう説得するアラシに耳を貸さず、容赦ない攻撃で圧倒。キングオブクロースパイラルも回避し、新技「音速殺」で一気に勝負に出るが、二度目のクロースパイラルとの激突で脚のダメージも手伝って振り落とされて敗北。デスメタルキーもダメージが蓄積していたことで、自壊・粉砕してしまった。
その後アラシに迫られたこともあり、ギルラプターを「戦いに向かない腰抜け」呼ばわりして追い払おうとするが、あろうことかラプターはアラシ達の前に立ち塞がる。いくら催促してもその場から動かず、「スクラップにされたいのかよ!」と殴りつけても寄り添う姿にドレイクは真意を見出す。ギルラプターは嫌々従っていたのではなく、いつか完全にドレイクを守れるよう強くなるために戦い続けていたことを知る。まるで白いギルラプターの遺志を受け継ぐかのように・・・
自分を思いやってくれていた気持ちを理解した時、デスメタルキーの挿入口も砕けゾイドキーが誕生。それを掴んだドレイクはギルラプターに再び乗ると、
「行くぞ、相棒!」
猛れ!ギルラプター!俺の魂と共に!
究極の絆を結び、ワイルドブラストを発動。四天王としてではなく、ただ一人の戦士としてアラシと再び戦い始める。勝負はライダー同士の殴り合いにまで発展するも、決着はつかなかった。
これを機にデスメタルとは縁を切ることになるが、「やることがある」為にフリーダム団に入る気はないようであり、アラシの誘いを断った。(おそらく無理やりとは言え、多くの街を襲撃し、罪のない人々を傷つけてきた事に対して負い目があると考えられる。あの二人のように・・・)
その後もつかず離れずといった微妙な関係だったが、協力してトリュフとキャビアを撃退したり、かつての自分に非があるとはいえ自らを非難したレジスタンスを助けるなど、若干ではあるが優しい一面を見せるようになった。来たる最終決戦へ備えるフリーダム団に嘘の居場所で遠ざけて自ら帝国に乗り込む。ギャラガーには既に裏切りを察知されており、現れたデスレックスを逆に利用して倒そうとするが返り討ちにあってギルラプター共々捕らえられてしまう。乗り込んできたアラシに助けられた後、完全なるデスブラストを発動したデスレックスと暴走を克服して覚醒したワイルドライガーの決戦を見届けた(その際、デスレックスから落下したギャラガーから「討ち倒すチャンスだよ」と挑発を受けるも、一瞥しただけでその場を去った)。
帝国が崩壊した後、別れ際にアラシから自由を愛した漢の言葉と共にバッジを受け取り、フリーダム団に加入。彼もまた、広い世界で新たな一歩を踏み出した。
余談
本能解放発動時は上記のイラストのように頭髪の多くが青白い炎のオーラに包まれる。
また今作の登場人物の中では唯一、本能解放と強制解放の両方を発動した人物でもある。