キングゴジュラス
きんだんのごじゅらす
型番 |
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所属 | ヘリック共和国 |
分類 | ティラノサウルス型 |
全高 | 26.2m |
全長 | 36m |
全幅 | 20.2m |
重量 | 510t |
最高速度 | 時速140km |
登場員数 | 1人 |
装備 |
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武装 |
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第一次大陸間戦争末期、ヘリック共和国軍がガイロス帝国軍との決戦のために持てる力(グローバリー3世号のクルーから提供された地球由来の技術含む)を全て結集して生み出した、ティラノサウルス型超巨大ゾイドで且つ、惑星Zi史上最大最強の戦闘機械獣。
その開発ベースにはゴジュラスと同一の野生体を使用し、内部システムにはグローバリー3世号に由来する「重力コントローラー」と「エネルギーフィールド」を内蔵し、重力コントローラーによってその駆動をアシストし、エネルギーフィールドによって巨体を支えている。また、コクピットには重装甲を設けており、モニターには3Dディスプレイを導入した。
なお、「ティラノサウルス型」と銘を打っている事や、当時のティラノサウルス像が二足歩行だったとはいえ、実際には某東宝怪獣にしか見えない…とか言ってはいけない(玩具の旧版パッケージの箱裏にはティラノサウルスのイラストと解説が掲載されていたりするが)。
ゴジュラスと同様に格闘戦を得意とするほか、重力コントローラーの恩恵でその巨体と超重量級に見合わぬ高い機動力・俊敏性・跳躍力を持ち、低空飛行したゾイドをジャンプして引きずり降ろしたり、水中戦でも高い戦闘力を発揮し、各種武装と充実した電子戦装備により暗黒軍ゾイドを一方的に蹂躙する。
ブレードホーン
額部に装備されているブレード状の一本角。1万度という赤色に発光するほどの超高熱刃により相手を溶断する。跳躍力とあいまって、上空の敵を殲滅する際にも使用される。後述のグラビティモーメントバリアーを発生させる重要な部位でもある。
スーパーサウンドブラスター
口腔内に装備される超音波兵器。自身の咆哮を数億倍に増幅して発生させた超音波を放射し、対象の敵装甲に共振現象を起こさせて粉砕する。媒体によっては火炎放射状のレーザーや、拡散型の音波、指向性の音波を放っている描写があり、拡散収束の切り替えが出来るのかもしれない。ファンの考察では、音速で目に見えない攻撃のため最も敵にとって厄介な武装とも考察されている。ただし、描写的に射程距離は極めて短いようだ。首部分に超音波増幅装置を設けており、他の音が混ざらないよう厚い壁で遮蔽されている。
ミサイルポッド
口腔内に装備している3連装のミサイルポッド。
ガンフラッシャー
胸部(胸元)に搭載しているスーパーガトリング砲のためのエネルギー増幅装置。
スーパーガトリング砲
胸部中央部と左右に水平三連装で装備されたガトリング砲。荷電粒子砲・レーザービーム砲・超電磁砲の3種類の武器を高速回転させながら毎分3000発で撃ち出し、あらゆる物体を吹き飛ばすバトルストーリーゾイド史上最強の火器といわれている。機体内部のローリング・チャージャーを出力源としており、3種類の武器を交互に連射する。
※なお、デスキャットの主砲がゾイド史上最強とする資料もある。デスキャットが旧ゾイド最終キットであることを考えれば、火力面ではスーパーガトリング砲を上回っているが超重力弾は特殊な攻撃法なので物理火力という面においてはスーパーガトリング砲が勝るのかもしれない。
ダブルキャノン
スーパーガトリング砲の両側に設置された2連装砲。スーパーガトリング砲と同様に回転する。超高熱弾を発射し、分厚い装甲を撃ち抜く威力を持つ。
ビッグクロー
両腕の爪。敵を捕らえて引き裂く超硬度合金製のクローで、その硬さはダイヤモンドの100倍に及ぶ。その圧倒的格闘能力の中核となる部分。クラッシャーテイルとともに、水中戦時にはかじ取りや泳力を生み出す。
クラッシャーテイル
キングゴジュラスの尾部。高速で振り回して対象ゾイドをなぎ払う。内部には駆動を補助するためのエンジンが搭載されている。その長大さとキングゴジュラスのパワーとが相まって凄まじい攻撃範囲と威力を誇るが、同時に敵に警戒されやすいのか媒体によっては敵ゾイドに切断されて無力化されている。
アーマードコクピット
後頭部にある装甲式のコクピット。パイロットを保護する分厚い装甲と、外の様子を投影する3Dディスプレイを装備する。
マルチレーダーアンテナ
背部の背ビレ状アンテナ。通信からジャミングまでを行う。四基で構成されており、最上段が通信用アンテナ、二段目が全天候3Dレーダーアンテナ、三段目が大型複合レーダーアンテナ、尾部の最下段が対地センサーアンテナとなる。
装甲
全身をあらゆる敵ゾイドの攻撃を跳ね返すほどに非常に堅牢な重装甲で覆われており、デス・キャットの超重力弾砲やギル・ベイダーのビームスマッシャーすら致命傷にならない防御力を誇る。暗黒軍の攻撃力がインフレしていたために、意外とダメージを受ける描写もあったが、暗黒軍の攻撃を受けても致命傷にならない事実は変わらず、規格外の防御力を持っていた事実は変わらない。
グラヴィティモーメントバリア
エネルギーフィールドによるエネルギーを頭部のブレードホーンから放出して展開するバリア。
リバースセンチュリーで追加された設定で、初期設定では物理装甲による耐久力がキングゴジュラスの防御力の根拠であったが、暗黒軍の特殊な武装にも耐えた描写から辻褄合わせで再設定された趣が強い。リバースセンチュリーの描写的には、暗黒軍のあらゆる攻撃を無力化ないし軽減する重力操作を応用したバリアとみられる。その反面未知の技術を利用したが為にパイロットのみならず生態系にまで悪影響を及ぼすと言われており、事実、パイロットのヘリックⅡ世は戦闘中性格が狂暴化していた。
共和国とガイロス帝国の決戦において、「最後の上陸部隊」として出撃。初陣で、ギル・ベイダー派生機であるガン・ギャラドの部隊を要塞の外壁ごと一瞬で消滅させてしまった。
その後の無敵の進撃はとどまることを知らず、立ちふさがるガイロス帝国のゾイドを徹底的に血祭りに上げていく。
ガイロス帝国軍の親衛隊機デス・キャットの超重力弾砲にも耐え(重力コントローラーによって無力化したものと思われる)、圧倒的な火力と俊敏な行動でガイロス帝国軍を追い込んでいき、ガイロス帝国首都ダークネス(当時)へと迫っていた。
その時、惑星Ziの月に接近していた彗星が衝突、月の一部が隕石となって落下し、それによる地殻変動によって中央大陸が三つに割れ、暗黒大陸の一部が海没した大異変が起こってしまい、両軍とも戦争が継続不可能となってしまった。
別のストーリーでは本機がガイロス皇帝搭乗の最強改造ゾイド、ギル・ザウラー(デスザウラーにギル・ベイダーの翼とビームスマッシャーを装備した魔改造機)と激突、死闘の末に勝利を収めた。
後にグランドカタストロフと呼ばれる大災害の発生によって戦闘は自然消滅。ヘリック大統領は両軍に撤退を呼びかけながら降り注ぐ隕石の迎撃を行うが、遂に行動不能となり、本機の危険性を恐れた大統領によって放棄・爆破される。
「理由はあとで話す!コイツは存在してはいけないものだ!」
※なお、昭和の媒体によっては隕石が降ってきて惑星ゾイドはキングゴジュラスごと消滅するエンディングも存在する。また、媒体によっては惑星ゾイドを消滅させた隕石に乗って飛来しZナイトと激突する世界戦も存在する。
新バトルストーリー『リバースセンチュリー』で両国の復興が進むなか、帝国の科学者にしてギル・ベイダーの開発者ケネス・オルドヴァイン技術将校がキングゴジュラスの残骸に秘められた技術を入手。ダンゴムシ型ゾイドヴァルガを皮切りに、新たな戦闘機獣を次々と開発・投入する。
共和国最強の希望は、帝国からの新たな刺客となって共和国に牙を向いたのである。
なお、リバースセンチュリーの展開は中断されており、キングゴジュラスの顛末は明らかにされていない。
また、バトルストーリーでは「人を神、もしくは悪魔に変える最強のゾイド」と呼ばれている。
※かつてはゴジュラス基地を単機で壊滅させ「死を呼ぶ巨竜」とまで称されたデスザウラーも裸足で逃げ出してしまうほどの、あまりにも強すぎる設定から(破滅の魔獣デスザウラ―やデススティンガー、単なる頭突きで隕石を割ったグラキオサウルスなど、アニメ作品のゾイドたちは本機をも超える凶悪な性能を持つ場合も散見されるが)、一部では「隕石を呼んだ元凶」と言われたり、「キングゴジュラス=キンゴジュ」をもじって「禁ゴジュ=禁断のゴジュラス」などと揶揄される事がある。他に愛称として「王様」と呼ばれることも。尚、本製品を最後に旧ゾイドシリーズが終了したと言われることもあるが、実際はデスキャットが昭和ゾイドシリーズ最後の製品である。
昭和初登場時は、媒体によって多少差異があるものの苦戦もしている。
・中型ゾイドアイスブレーザーの特攻で脚を損傷する
・ギルベイダーのビームスマッシャーを友軍オルディオスの犠牲で切り抜ける
・ギルベイダーのチタンクローで片腕をもぎ取られる
・デスキャットの超重力弾砲は直撃すれば危ないのか躱す
・ギルザウラーに尻尾を切断、腹部を破壊され絶体絶命の窮地に陥る
・隕石が落ちる寸前までデスザウラー軍団と戦い決着がつかない
以上のように、キングゴジュラスを撃破ないし大ダメージを与える可能性のあるゾイドは意外にもいたという事である。尚、媒体によってデスキャットの攻撃を躱しているケースと耐えきっているケースがある。
昭和の児童向け媒体では、キングゴジュラスは悪魔的強さを誇る暗黒軍(平成バトストにおけるガイロス帝国)相手に時に味方の援護を受けながら快進撃する頼もしい大将機という印象が最も近く、最強ではあるが決して無敵ではなかった。
しかし、昭和末期に登場し資料に統一感がなかったことや、シリーズのシンボルたるゴジュラスの新型であったことなどからファンの間で強さに尾びれ背びれがついていき、公式がそれに乗っかる形で昭和バトルストーリーを再編成したリバースセンチュリーが作られ、バリアーや火力の設定など大幅な見直しが図られることで全ゾイド史上空前絶後の最強ゾイドという設定になった経緯を持つ。
当時の資料と後のリバースセンチュリーではその強さの描写に大きな開きがある。
実はキングゴジュラスは、ゾイド末期に登場したため最もIF設定が多い機体である。
昭和期だけでも媒体により
・暗黒軍を立て続けに倒し暗黒軍宮殿へと向かう
・デスザウラーの大軍との決着がつかないまま隕石によって終焉を迎える
・デスキャットの大軍との最終決戦を迎え、結末が描かれないまま終わる
・ギルザウラーを一瞬の隙を突いて倒す
・惑星ゾイドが隕石で滅んだ後宇宙を漂いZナイトによって倒される(後述)
とバラバラであり、その印象は微妙に異なる。
平成バトルストーリーの後に展開された昭和設定再編成版で正史とされるリバースセンチュリーでは、空前絶後の最強ゾイドとして暗黒軍相手に一方的な戦いを続けるも隕石によって行動不能に陥りヘリックにより自爆処理される顛末となった。
しかしリバースセンチュリーも打ち切られ、コンセプトアートがゾイド正史と公式からアナウンスされた為、キングゴジュラスがそもそも存在しない世界戦も存在する。
旧バトスト終了後、学年誌にて連載されていた装甲巨神Zナイトにも登場している(作品的にはパラレルという事になっている為に、新バトストやリバースセンチュリーと関わりは無い)。
彗星の衝突及びグランドカタストロフの影響が正史より酷く、惑星Ziは消滅してしまったが、キングゴジュラスはそのまま宇宙を漂い続け、何万光年の距離を超えて地球に漂着した。
地球では、西暦2409年にグローバリー3世号が惑星Ziよりゾイドコアを持ち帰って造られた「装甲巨神」及び、そのデータを元に生み出された「メタルフット」等の人型兵器が造られていた。
その500年後の2998年より「ブルースター連邦」と「キルナ軍」が戦争をしていた時代であった。
その最中に隕石が落下して調査に訪れたブルースター連邦軍の前に、隕石から現れたのがキングゴジュラスである(当初何故か恐竜の皮を被っていて、読者にもキングゴジュラスだとは分からなかった)。惑星Ziでの決戦や宇宙での漂流や大気圏からの落下等のダメージもまるで無いが如く、ブルースター連邦の「ノーザグレイバー」「ディバイキング」率いる高性能メタルフット部隊を蹂躙しまくり、最強クラスのメタルフットである「ソルセイバー」ですら全く歯が立たない程、相変わらずの強さを発揮した。
キルナ軍最強のメタルフット「デスバトラー」も戦線に加わるも戦況はまるで変わらず、どうにか火口に突き落としても表面の恐竜の皮が剥がれてキングゴジュラスの姿が顕になっただけという有様。最終手段として、封印されていた最強の装甲巨神「グレートZナイト」が解放され、更にソルセイバーと合体することで青い形態へとパワーアップした事で、ようやくキングゴジュラスは倒された。
戦闘でキングゴジュラスが明確に倒された描写は後にも先にもこれぐらいである。
1990年冬ごろ、旧ゾイド終盤期に発売され、定価は7980円と当時としてもかなり高額。
動作に単二電池2個、ライトアップに単三電池2個使用で昭和ゾイドの集大成といえるギミックを誇る。咆哮を上げ、ガトリングが回転、目を光らせ、牙を剥き、腕と尻尾を振るいながら雄々しく歩く姿はまさしく王者の名に相応しい。
その分、騒音騒ぎになりかねないほどに咆哮や駆動音がうるさいが迫力は十分にある。
初版は終盤に発売され生産が少ないため、数万を超えるプレミアゾイドにもなっていて、当時から持っていて、今も大事にしている人がいれば相当なゾイダーともいえる。
復刻版も登場しているが、こちらも値段が高くプレミアゾイドの仲間入りをしている。
- デザイン面では、ティラノサウルスに見えないとファンの間でよくネタにされる。しかし、素体の野生体は、ゴジュラスと共通の変種のティラノサウルス型野生ゾイドである。直立二足歩行し古い恐竜図鑑に載っているしっぽを引きずるタイプのティラノサウルスらしきもので、顔の大きさはともかく、体型や体幹は共通している。
- 共和国の誇る強力なティラノサウルス型野生体、マッドサンダーまでに培われた巨大ゾイド技術、そしてリバセンから追加された地球由来の未知の重力制御技術など、様々な強力ゾイドの要素を持ち、最強たるゾイドにふさわしいバックボーンを持つ。
- 末期ゾイド特有のデザイン(元になった生物にない角、メッキパーツ)と、ゴジラにしか見えないシルエットは、大きな批判や拒絶反応がある事は否めない。しかし、墨入れや塗装などをすると見違える印象になる他、プラモデルイベントなどでHMMゴジュラスを素体にトミー版キットを被せた改造品などは最強ゾイドにふさわしい圧倒的貫禄を放っている。昭和末期に出た象徴的なゾイドであり過大に批判されている感は否めないが、動かしてみたり、塗装や改造してみると大きく印象が変わるゾイドの代表格である。
- キングゴジュラスは明確にバトルストーリー史上最強のスペックを持ち、本機より強いゾイドは存在しないといわれる。しかし長いバトルストーリーにおいてウルトラザウルスザデストロイヤーやデス・キャット、特殊な例ならセイスモサウルスやダークスパイナー等をはじめ、部分的にはキングゴジュラスより強力かもしれないゾイドはいる。ただ、いずれも友軍との連携や補助が前提だったりし、単体での純粋な戦闘能力における最強ゾイドは、やはりキングゴジュラスといえる
(シーザー・ザ・キング、ミラージュ・フォックスなどの動画等で知られるアノマロかりんとう氏の動画)
敵にとってはキングゴジュラスに味方が蹂躙されていく光景は、もはや絶望でしかない。
リバースセンチュリーのイメージはこれに近い。昭和時代の資料ではここまで無敵ではなく、危うい場面もあった。
※動画の8:14で登場
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すべて見る- ゾイド
キンゴジュPVの初期シナリオ
2014年に投稿したキングゴジュラスPVの初期シナリオです。 動画はこちら→ http://www.nicovideo.jp/watch/sm23442000 CG化する上で難しい表現は省略してて色々違っています。2,647文字pixiv小説作品