曖昧さ回避
スペック
英表記 | OMEGA REX |
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番号 | ZW38 |
所属 | 帝国⇒真帝国⇒合同軍(ゾイドワイルドZERO) レッドケルベロス(2) |
分類 | ティラノサウルス種 |
骨格分類 | 2足巨大恐竜骨格 |
異名 | 暗黒の破壊要塞 |
全長 | 12.3m |
全高 | 6.5m |
重量 | 161.4t |
最高速度 | 165km/h |
発掘地域 | 大陸中央部 火山地帯 |
IQ | 114 |
解放技名 | 荷電粒子砲 |
搭乗者 | ハンナ・メルビル、フランク・ランド、ダグラス・アルドリッジ、クライブ・ディアス(ZERO)/ギャラガー13世(2) |
ステータス |
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武装 |
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装備 |
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クラス | XL |
動力 | モーター |
発売日 | 2020年3月28日 |
価格 | 7000円(税抜) |
組立時間 | -分 |
概要
長距離攻撃を目的に改造されたティラノサウルス種の巨大ゾイド。黒い装甲と下記の特徴を持ったティラノサウルスのゾイドという点から旧作ファンからするとジェノザウラーやバイオティラノを彷彿とさせるゾイドだが、彼らと違い骨格は銀色系統である。
大型のティラノサウルス種ゾイドの有り余るパワーを利用し、数多くの試験機を経た結果、体内に特殊な粒子を取り込んで荷電粒子へと変化する事ができるようになった。その荷電粒子を亜光速まで加速させて発射する荷電粒子砲を搭載した、地球由来で初のゾイド。
さらに対地対空両用速射砲とA-Z3連誘導ミサイルをそれぞれ2門備え、荷電粒子砲の弱点であるチャージ時間の長さも補っており、敵の接近を許さない。砲火による破壊力は全ゾイド中最強と言われる。
兵器解放を行うと口が裂けるように根元から開き、背中の粒子強制吸入ファンがせり上がるとともにボディ両サイドの収束シールドが前方に展開する。同時に、踵がアンカーとなって後方に展開され地面に固定される。荷電粒子を強制吸入ファンから吸入した後口内の発射口が緑色に発光しながら回転し(アニメ版を除く)、全ゾイド中最強の破壊力を持つ『荷電粒子砲』を放つ。
ただし背部から荷電粒子を吸入するゾイドの先輩方とは違い、大気から吸入した荷電粒子を変換して放つことや連続発射自体はできる点こそ共通なものの、一発のチャージに時間がかかるために短いスパンでの連射は無理なようだ。
劇中での活躍
漫画『ゾイドワイルド2』ではキット版に先駆けてレッドケルベロスの一員「ギャラガー13世」の使用ゾイドとして登場。
サイズは大型だが、ジェノスピノと違いM型ゾイドの約1.5倍というキット版に基づいたサイズで登場する。
ゾイドワイルドZEROではキット版と違い、生まれながらにして荷電粒子の発生機関を搭載するデスレックスの突然変異種という設定。さらにサイズもアニメ版ジェノスピノに匹敵する巨体で登場する。
火山地帯ではなくラプス島に生息していたようで、この島で発掘される。
ラプス島はヴェロキラプトル種のゾイドの化石が多く発掘される島で、島の所有者のエド・マイスが偶然このゾイドの一部を発見するが、間もなくして帝国軍にラプス島もろとも奪われてしまう事になる。
尚、本種の化石の一部を解析したランド博士によると、誕生当初はその荷電粒子エネルギー生成時の負荷に自身が耐えられずすぐに死滅してしまい、そのまま歴史の闇に埋もれてしまったとされる。しかし内部にリジェネレーションキューブを組み込むことができればその欠陥を修正した上での復元が可能になると言い、ラプスで復元作業が行われていた。
しかし、後に入手したサリーのペンダントに凄まじい情報処理能力があることがわかり、それを触媒に各地に点在するキューブのエネルギーを転送供給させることでエネルギー生成に関する問題を解決。まだ一部の装甲や骨格が不完全ながらも稼働可能な状態まで復元が進み、帝国・共和国の連合部隊に島を包囲された際にハンナ・メルビルをテストパイロットとして初起動を果たす。両軍からの猛攻も耐え凌ぎ、最大の武器である荷電粒子砲によって彼らを壊滅状態に追いやった。その後は島とは別の拠点に移動し改めて行われた復元作業の後、完全に復元されることになる。
二度目の出撃で共和国領内へ侵攻。ハンナがオメガレックスの暴走を抑えるべく、再度ライダーへ志願して搭乗している。
湾内から侵入後に工場地区で連合軍と衝突。序盤は無益な犠牲を好しとしないハンナの意思から兵器解放せず、持久戦で連合軍の降伏を狙った。それでもオメガレックスの破壊衝動は抑えきれず、ハンナの意思を無視して自ら兵器解放。荷電粒子砲を発射する。
レオ/ライジングライガーとジェイク/ソニックバードが連携で背部の荷電粒子吸入ファンを狙うも、ペンダントを配備した補助装置にバリア発生機能が備わっておりライガーの一撃を易々と弾き返している。
そこに対オメガレックスの切り札であるジェノスピノを駆るギレル少佐が参戦。機械巨竜同士による互角の戦いを演じる。
激闘の最中、ギレルは周囲に点在する重油タンクに着目。ジェノソーザーでタンクを次々と破壊してぶち撒けられた灯油に口腔の火炎放射器で着火させることで炎の壁を作り、視界を遮る作戦に出る。目晦ましからの突撃を受けたオメガレックスは荷電粒子砲でジェノスピノを迎え撃ち相手を中破させるも、カウンターで突撃してきたジェノスピノに自身も右側収束シールドを叩き切られて撤退に追い込まれた。
三度目の出撃では、帝国首都の近海に出没。ペンダントのゾイド因子の作用で若返ったランド博士自らがライダーとして搭乗した。
発見後に一度海中へと行方をくらますも、湾周辺に厳戒態勢を敷いたために都市部の守備がガラ空きになった隙を狙って首都直下の地下から出現。荷電粒子砲で地下を掘り進むという某怪獣王染みた力業による奇襲を仕掛け、移民船の船底に風穴を開けて真帝国軍のスナイプテラおよびキルサイス部隊を誘導。皇居にシーガルの兵を送り込む布石を打った。
そこから荷電粒子砲で湾に集中した連合軍を一掃し、帝国首都を蹂躙し始める。
対する連合軍は急ピッチで修理を終えたジェノスピノを用いて迎撃する。序盤こそジェノスピノに押されていたものの、良心の呵責がないランド博士の操縦ゆえにすぐさま盛り返し至近距離からの荷電粒子砲でジェノスピノを戦闘不能に追い込んだ。
その後はディアス中佐を中心としたメンバーによる誘導で、惑星Ziで使われていた物を再現した対オメガレックス用兵器・グラビティーキャノンを構えたライジングライガーが待機する狙撃ポイントへとおびき出される。しかし誘導班が荷電粒子砲の餌食になりかけたのを見過ごせず、レオはやむを得ずグラビティーキャノンを発射。それも初撃では通用せず、ライガーに気づいたランドが荷電粒子砲で破壊せんとする。そこにサリーとボーマン博士特製のリジェネーション・デフレクターを搭載したソニックバードが到着。狙い通りジェネレーターにデフレクターを打ち込まれたことでペンダントユニットの機能を封じられ、荷電粒子の供給を止められてしまう。
虎の子の荷電粒子砲を封じられ直接戦闘でライジングライガーを叩こうとするランド博士だったが、さすがに遠距離砲撃では分が悪かった。為すすべなく2発目のグラビティキャノンを受け超重力の洗礼によりオメガレックスは崩れ落ち沈黙、ランドもろとも海中に没した。
しかし、真帝国軍が皇居を制圧するまでの時間稼ぎという目的は果たしている。実際ランドとレオ達が戦っている間に、シーガルはまんまとフィオナ皇帝の下に己の軍勢を送り込むことができた(後にレオとギレル、ハンナによって皇帝が救出されたため、作戦自体は失敗に終わっている)。
その後、ランド博士を伴わず単機で真帝国軍の秘密基地に帰還。博士でなければ完全修復できないほどのダメージを受けていた上、真帝国軍で唯一修復できる可能性があったハンナも修復を拒否したため再起もままならない状態に陥る。スピーゲルの提案によりランド博士と並ぶゾイド工学の権威を拉致する計画が立てられたものの、レオとリュックの尽力によりこれも失敗に終わる。
その後真帝国と(表向きは)同盟を結んだある存在の配下であるジャミンガ達により、荷電粒子砲の再使用は出来ないものの戦闘可能な状態まで修復される。また3連誘導ミサイルからキャノン砲への換装なども行われ、ライダーを志願したアルドリッジが搭乗して合同軍への反撃を開始。
荷電粒子砲を使用できずともポテンシャルは非常に高く、収束シールドを接近戦に転用してジェノスピノに匹敵する近接格闘性能を見せつけるなど合同軍を圧倒する。
しかしオメガレックスの構造を把握したメルビルにより、「短時間のうちに喉元へ一定量の衝撃を加えるとリミッターが働きエネルギーが逆流、緊急停止する」という弱点が明らかにされた。この直前に発見されていた地球文明の遺産「ロングバスターキャノン」の圧倒的な威力を利用した作戦が立案され、キャノンをライジングライガーに搭載し実行に移される。
光学迷彩を備えたキルサイス群の支援もあって一度は優位に立つが、最終的に合同軍とレオ達の連携によって3発のロングバスターキャノンを撃ち込まれ、オメガレックスは機能停止。合同軍の管理下に置かれる事になり、アルドリッジは再度拘束された。
後に古代のゾイド・ゼログライジスが復活した際は、ジェノスピノ共々合同軍の戦力として修復作業が行われていることが言及されていた。
そして47話で武装の最終テストを行う。この時はまだシステムが不完全でダウンしてしまうものの、終盤ゼログライジスの尖兵であるゼロファントスがゾイドが触れると石化する光を地面に放って妨害する中、圧倒的なリーチ不足で一方的に攻撃を受けながらゼログライジスの繭を攻撃する合同軍の元に、ディアス中佐を乗せて合流。ギレル少佐の駆るジェノスピノと共に、石化する光をゾイドコアの高出力ではね退けるとゼロファントスを蹴散らし突き進んだ(なおこの際、ゼロファントスを片脚で踏み潰す怪力を見せつけた)。
その後ジェノスピノが繭を叩き斬った隙間に向け、荷電粒子砲を撃ち込む。
内側から吹き飛ばしたかに思われたが、完全体となったゼログライジスはなんと無傷。逆に挨拶代わりと言わんばかりの口から発せられた熱光線で吹き飛ばされてしまう。
それでもジェノスピノと立ち向かうが、ゼログライジスにジェノスピノの攻撃からの盾にされてしまう。
その後も荷電粒子砲を発射するためにエネルギーをチャージ。その間に苦戦しジェノソーザーを失いつつも単身立ち向かうジェノスピノのところへ到着して荷電粒子砲を放ち、ゼログライジスが荷電粒子砲の餌食になるところを見届ける。
ところがゼログライジスは被弾の瞬間にゼロブラストして荷電粒子砲をZi・ENDのエネルギーとして変換・吸収。カウンターの一撃によりジェノスピノ共々ダウンしたところを、ゼログライジスが生み出した擬似ブラックホールに吸い込まれてしまう。
その後首都となっていた移民船の特攻&自爆で実質的に再びゼログライジスがダウンした事で擬似ブラックホールからジェノスピノと解放される。
それでもぼろぼろになりながら尚も進行を続けるゼログライジスに、同じく満身創痍かつジェノソーザーを使えないジェノスピノ共々立ち上がり、吹き飛ばされながらもそのパワーで必死に食らいついて進行を止めようとした。
本編終了後は描写はないものの、ジェノスピノと一緒に合同軍で厳重に管理されていると思われる。
Nintendo Switchソフト『ゾイドワイルド_インフィニティブラスト』では未実装だが名前のみなら組み合わせて再現ができる他、A-Z3連誘導ミサイルが実装されている。
バリエーション
オメガレックスブレイカー
『ゾイドワイルド バトルカードハンター』に登場した機体。
荷電粒子を背部から吸収して荷電粒子砲を放つティラノサウルスのゾイドの先輩・ジェノブレイカーをイメージした機体。
鮮やかなメタリックレッドが映える。こらそこ、デスレックスに近い見た目になったとか言わない。
キットについて
骨格は色がグレーになりキャップが変更されているが、それ以外は同じティラノサウルス種であるデスレックスのものを流用している。
流線的なデザインをしたデスレックスに対し、こちらは直線的で光沢の強い黒の装甲を装備している。
おおまかなギミックはデスレックスと同じで、通常時の歩行と各部の動き、またワイルドブラストアクション時の基本の動きである
・口腔内パーツの発光、回転
・口を根元から大きく開く
・背面パーツ、体側パーツの展開
はデスレックスと共通である。
ただし細かな動きは異なっており、オメガレックスは収束シールドを前方に向けたまま固定し、口を大きく開けた後に力強く閉じる動作を2回行う。最後は『荷電粒子砲を放つ動作』を再現するが如く、口を大きく開けた状態を一定時間保ち、その後通常形態に戻って歩行する。そのため、メカボックス内部の仕組みはデスレックスから多少変更されているものと思われる。
参考までに、デスレックスのワイルドブラストギミックは『デスジョーズを鋏のように開いては閉じるのと同時に口を大きく開け、力強く閉じる動作を3回繰り返し、その後通常形態に戻って歩行する』というもの。
またコロコロコミック応募者限定ゾイドとして、「オメガレックス ホワイトフォートレス」という白い装甲の個体がキット化されている。
余談
同じティラノサウルス種ゾイドのデスレックスは解放技が判明する以前、口腔内部が発光する仕組みからファンの間では「荷電粒子砲を放つのでは?」という予想があった。実際はドリル系の接近戦系の技だったが、この予想はオメガレックスで間接的に実現する事になる。
尚ステータスのパラメータをデスレックスと比較すると、アタックとワイルドブラストは互角、IQはこちらが高いが、スピードとディフェンス・スタミナは低くなっており、完全な上位互換というわけではない(射程範囲はオメガレックスの方がはるかに広いが)。またジェノスピノと同じくライダーに相当な負荷が掛かる様子で、作中でもライダーの使い捨てを想定した非道極まりない動きを見せている。
ちなみに生息地も基本的にはデスレックスと一致している。
まだオメガレックスが登場していない頃、アニメ第10話のラストで戦場になったラプス島において、ある場所に埋まっていたゾイドの骨格の一部がティラノサウルス種ゾイドの起動骨に酷似していた。そこから視聴者の間では「あの謎のゾイドはオメガレックスでは?」という考察が上がり、第22話でこの考察が当たっていたことが判明する。
尚、ラプス島の所有者であったエドを担当した高木氏は、ゾイドアニメファンの間ではゾイド新世紀/ZEROのハリー・チャンプ役で有名である。
荷電粒子砲の色合いは緑だが、これはアニメではセイスモサウルスのゼネバス砲以来となる。
地下から荷電粒子砲を撃って都市部へ出現、超重力砲を食らって敗れるという点ではゾイドの種類は違うが『ゾイド-ZOIDS-』におけるデススティンガーを思わせる。
踵がアンカーとなり背部の強制吸入ファンでチャージ、荷電粒子砲を放つという点では破滅の魔獣ことアニメ版デスザウラー、ジェノザウラー及びジェノブレイカーと同作に登場する上記も含めた荷電粒子砲を持つゾイドの特徴をてんこ盛りにしたような存在である。背部のファンを狙われる点も同じ。
関連イラスト
関連タグ
ゾイド ゾイドワイルド2 ゾイドワイルドZERO 兵器ゾイド ティラノサウルス 荷電粒子砲
デスザウラー(破滅の魔獣)、ジェノザウラー→ジェノブレイカー、サイコジェノザウラー、バーサークフューラー、凱龍輝、ジェノフレイム、ジェノハイドラ、バイオティラノ・・・口腔内部に荷電粒子砲を搭載した歴代の同種型ゾイド。特にデスザウラーは粒子強制吸入ファンの存在などオマージュ要素が目立つ。
ジェノブレイカーも背部から荷電粒子を吸収して放つ他、『ゾイドワイルド バトルカードハンター』ではこれをオマージュした機体「オメガレックスブレイカー」が登場した。