シャプール(仮面ライダー鎧武)
しゃぷーる
Vシネマ作品『鎧武外伝』の「バロン」編に登場。南アジアの某国より日本の沢芽市にやって来た御曹司の青年。一人称は「僕」。お付きの執事にアルフレッドがいる。
鎧武本編に登場する駆紋戒斗に容姿が瓜二つだが、性格は正反対(詳しくは後述するが)で普段の様子も表情豊かでハイテンション。
良く言えば明るく無邪気、悪く言えば子供っぽく大げさで騒がしい人物。
端的に言えば、とても無邪気で純粋で素直な性格。行動力も高く、目的があるなら多少の苦労は厭わない。また、助けられればちゃんと感謝の言葉を述べたり自作のケーキを振る舞ったりと周囲の者への思いやりも持っている。
しかし少々自分勝手な一面も持っており、劇中ではチームバロンや高司舞を振り回したり戒斗の了承を得ず勝手に彼と入れ替わったりしている。
また、自身の執事であるアルフレッドの事は彼の厳格な性格や自分に自由な行動を許してくれない事もあって、ケチと呼んでやや煙たがっている様子。
沢芽市にやって来たもののアルフレッドの方針により自由に行動できなかった事に不満を覚えていたが、ビートライダーズやアーマードライダー、そして自身に瓜二つの青年駆紋戒斗の存在を知り、自由を得る為行動を開始。自身が宿泊していたホテルを抜け出し戒斗を見つけ出し、彼を睡眠薬入りのスプレー(?)で眠らせて服を交換し、半ば強引に彼と入れ替わってしまう。
その後は素の性格のままで沢芽市の探索を開始し、手始めに街中のフリーステージで踊っていたチームバロンのダンスに乱入し、通り掛かった葛葉紘汰や高司舞をも巻き込んで全力でダンスを楽しんだ。
ちなみにこの際シャプールが戒斗に成り切ろうとせず素で行動した為、突然戒斗が超ハイテンションで表情豊かになって帰ってきた、戒斗が満面の笑顔で踊っていると言う奇妙な状況が発生してしまったが、最後まで誰も彼が戒斗でないことに気付けなかった。
その後は舞の案内で念願のシャルモンに来店。そしてここでも厨房に勝手に入ってケーキを自作すると言うフリーダムっぷりを発揮した。ちなみに彼が作ったケーキは舞や城乃内を感嘆させるほどの出来栄えで、2人とも喜びのあまり笑顔で大騒ぎしていた。
しかし、勝手に厨房を使った事が凰蓮の怒りを買ってしまい(この件で城乃内も叱られた上に再び頭にタライをくらうはめになった)、しかも彼がアルフレッドからシャプールを捕まえるよう依頼を受けた事で仮面ライダーブラーボに襲撃されてしまう。その際戒斗の戦極ドライバーを使用して変身しようとするも認証機能付きの初期型ドライバーだった為変身は出来ず、その場に駆け付けたザックの助けによってその場は逃げ延びるが今度は本物の戒斗に捕まってしまう。
こうして彼の沢芽市探索は終わりを告げるが、戒斗の口から驚くべき真実が語られる…。
物語終盤にて、彼が財団の後継者となる為に今の養父に引き取られた養子であること、そして密かに養父やアルフレッド達に命を狙われている事が判明した(この為戒斗は最初はシャプールが自分の事を身代りにしたと思っていた)。
ちなみに養父はシャプールが引き取られた後に生まれた実子の方に跡を継がせる為にアルフレッドに暗殺を依頼していたが、アルフレッドはシャプールを始末した後彼の養父までも殺害して財団の全てを手に入れるつもりだった。
戒斗から上記の残酷な真実を告げられた後に本性を現したアルフレッド達に襲撃され絶体絶命の危機に陥るシャプールだったが、アルフレッド達の非道を憎んだ戒斗の協力で何とかその場を脱する事に成功した。しかし身内に命を狙われていたと言う事実を知ってしまったシャプールの心は折れてしまい完全に絶望してしまう。
戒斗はそんなシャプールに「とある男の話」を語った上で「戦うべき相手がいるなら戦え!そうしなければ一生後悔するはずだ…!」と彼なりの激励の言葉を掛け、自分の野望を邪魔され激高した仮面ライダータイラントに襲撃されたチームバロンのメンバーの仇を打つ為に戦場に赴いた。そしてシャプールもそんな戒斗の強さや彼の仲間達の絆を目の当たりにし、再び立ち上がる事を決意する。
騒動終了後は戒斗宛の置手紙を残して帰国。国にいる自分の味方と共に父親と戦う事を決意した彼の表情は戒斗の認める『強者』のそれであった。
ちなみにシャプールは手紙の中で「己の強さのみを信じ誰も信じない」と言う戒斗の孤独な姿勢を否定しており、戒斗には信じられる仲間がいる事や彼の不器用な優しさを戒斗本人に伝えようとしている。
「戒斗は誰も信じないって言うけど、違うよね。だって戒斗には信じあえる仲間がいる」
「僕は戦う事を選ぶよ。戒斗、君に会えて良かった」
また、小説版では財団を引き継いだことが判明した。