「もう紘汰だけに背負わせたりしないから。一人で…一人で苦しまなくていいよ」
演:志田友美
概要
『仮面ライダー鎧武』の登場人物。本作のヒロイン。
葛葉紘汰の幼馴染だが、自分のことも顧みず他人の面倒ばかり見ている彼を心配しており、その裏返しか、紘汰に何かとつっかかる。
同じチームの呉島光実から想いを寄せられているが気づいていない様子。
紘汰とともに角居裕也からの連絡を受けて駆けつけ、ヘルヘイムの森に2人で迷い込み事件に巻き込まれる。
沢芽市で生まれ育ち、かつて「高司神社」という神社の娘であり「舞」という名は祭りでその舞を踊ってほしいと言う願いもあり命名され本人もそれを夢見ていた。しかしユグドラシル・コーポレーションの進出により神社は潰され家族ともども窮状に追い込まれた過去を持ち、ユグドラシルを嫌っている。幼少時に高司神社境内の森で遊び今は同様にユグドラシルを恨む駆紋戒斗にはある種のシンパシーを感じているような素振りも見せる。また、形は違っても昔と変わらぬ思いを地元民に伝えたいとの考えからダンスに熱を入れている。
紘汰に接近する謎の少女(志田の二役)とは、オッドアイと金髪以外そっくりだが、彼女との関係は……
第12話で対面し「町を出て紘汰達と別れて新しい人生を歩む道もある」と諭されている。
その他、ユグドラシルが人為的に維持、管理しているヘルヘイムの森への入り口(クラック)となっている母体が「高司神社」に鎮座していた“ご神木”であったことが20話で判明し、『天下分け目の戦国MOVIE大合戦』で「運命の巫女」と勘違いされた事実から、彼女もまた物語の重要なキーパーソンである。
本編での主な行動
悪化する状況に懸念を覚え他のチームメイトらと共に他チームにインベスゲームを止めて共闘するよう説得するも冷たくあしらわれてしまう。インベスゲームが計略に乗せられたものであることには気づいていないものの、インベスゲーム流行でビートライダーズの本分であるダンスがおろそかになっていた状態には疑問を持っており(ただし、ランキングに拘泥している旨の発言も見られた)、皆が不必要に争う現状に区切りをつけるべく18話で合同ダンスイベントの開催を提案し、当初はなかなか受け入れられなかったものの結果的には成功にこぎつけている。
また第26話では紘汰が隠し事をしていることを見抜いて詰め寄り、裕也がインベスとなって死亡したことを知る。翌日、チームメイトと共にユグドラシルの計画を一般市民に伝えようとするが光実の差し金で失敗している。
ヘルヘイムの森やインベスの秘密を知りインベスが街に大量に出現した時はビートライダーズや凰蓮、湊に協力して残された人を救うように呼びかけている。また光実がユグドラシルの一員と知った時は怒りを露にしていた他のビートライダーズとは違い紘汰と同じく光実を庇っていた。
第38話では光実に連れ去られてしまう。39話では光実に連れられてロシュオに会っており、ロシュオに「あなたは一回裏切られたくらいで信じるのをやめちゃうの?」 「だからこのお城は空っぽなんだね…」と言葉を投げかけていた。
第41話ではロシュオに「黄金の果実」を見届ける役目を託される。その後チーム鎧武のガレージにヘトヘトになって帰って来たチャッキーからの「大丈夫?」という問に対し「なんともないよ。」と答えるがその目は紘汰やインベス化した初瀬と同じく赤く光っていた。
それはDJサガラ曰く、自ら「黄金の果実」を渡す英雄を選ぶ「始まりの女」となったということである。
意識を失い戦極凌馬に病院に連れて来られるが、意識下の世界でサガラと対峙し苦悩の末「始まりの女」となることを受け入れるも、眠っている間に「黄金の果実」を我が物にしようとする凌馬に心臓を取り出され肉体は死亡してしまう。
しかしその意志は果実から謎の少女の姿をして立ち上がり、光実に別れを告げ果実の力で時間を遡って皆に運命を変えられるように伝えようとする。つまり、謎の少女は未来からきた彼女本人そのものだったのである。
しかし「時間と運命の強制力」によって、彼女の言葉と動きは本人の意志とは裏腹に、選択に影響を及ぼさない抽象的な干渉のみを繰り返す事になってしまった。
加えて過去に干渉しようとしたことでサガラに「黄金の果実を掴むもの」の候補を教えてしまった末に時空の中を彷徨うことになり、「"世界"に与えられたヒロイン役」として紘汰と戒斗の戦いを見守ることしかできなくなってしまう。
どちらの心情も理解しているだけに苦悩していたが、勝利した紘汰とともに「戒斗の夢をもっと正しい形で叶える」ことを決意、紘汰に黄金の果実を託す。そして始まりの男となった紘汰とともに、自身の世界を壊すのではなく2人で新天地の「アダムとイブ」として旅立つ事になった。
「一緒なら何も怖くない。どんなに苦しくても私達はきっと乗り越えていける」
後の『MOVIE大戦フルスロットル』ではメガへクスの襲来で負傷し普通の舞の姿に戻ってしまった上に、紘汰もメガへクスに敗れて爆死、地球に目をつけたメガへクスによって巨大な機械要塞の中に拉致されてしまった。
それでも光実の夢の中に現れて「私を見捨てて要塞を破壊して」と話したり、ヘルヘイムの実をガレージに出現させてメロンロックシードを復活させたりして呉島兄弟を支援し、死を覚悟していたが「今度こそ絶対に助ける!!」と死力を尽くした光実は要塞に仕掛けられた数々のトラップを突破し、
必殺技で装置を破壊して幽閉されていた舞を見事助け出した。
その後は貴虎と合流し、変身解除された二人と共にメガへクスの攻撃を受けかけるが、貴虎により取り戻された極ロックシードから紘汰が再生。それに伴い始まりの女の力を取り戻した。
そこから目立った活躍はしなかったが、成り行きで合流した
仮面ライダードライブに「女神様!?」と呼ばれた。
彼等のアイテムを交換させてタイプフルーツとドライブアームズを誕生させ、宇宙に逃げるメガへクスを追う際に紘汰に「言ってくるぜ、舞!」と声をかけられる。
最後は紘汰と共にひっそりと地球を去ろうとしたが、そんなことはお見通しだったらしくビートライダーズの面々(と貴虎)に笑顔で見送られた。
余談
街に紛れ込んだインベスを探す途中、変身して中年女性に詰め寄って怖がらせている鎧武を引きずって連行したことがある。オレンジアームズ時の鎧武の体重は105kgである。
彼女ほどではないにしても腕力があるのだろうか。
『仮面ライダーガッチャード』に舞が元ネタであるマイが登場する。