曖昧さ回避
- 同社製品の『ソウルキャリバーシリーズ』の吉光(両者は設定こそ繋がりはあるものの別人である。)。⇒吉光(ソウルキャリバー)
- 『閃乱カグラ』の登場人物⇒吉光(閃乱カグラ)
- 鎌倉時代中期の粟田口派に属する刀工⇒粟田口吉光
- 彼が作った剣およびそれを元にした刀剣男士⇒白山吉光、白山吉光(刀剣乱舞)
- 彼が作った脇差およびそれを元にした巫剣⇒牛王吉光
プロフィール
キャッチコピー | 宇宙忍者→からくり宇宙忍者(『3』以降) |
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国籍 | なし(元日本) |
格闘スタイル | 卍流柔術『1』の時→卍忍術(鉄拳3より卍忍術進化型) |
年齢 | ?歳 |
身長 | 178cm |
体重 | 63kg |
血液型 | O型 |
誕生日 | 4月29日 |
人間関係 | 窃盗集団卍党の首領 |
趣味 | 相撲観戦、ネットサーフィン |
好きなもの | テレビゲーム、ゲームセンター(特に新宿) |
嫌いなもの | 悪人、対戦マナーの悪い人 |
代表的な技 | 絶鳴剣 飛空剣 不憂 不惑 地雷刃 卍蜻蛉 黄泉駆け ほか |
声優 | 原田勝弘(初代~TT)→関智一(4〜5DR、7~) / 土田大(6〜TT2) |
下山吉光(実写映画・日本語吹替) | |
大川透(ドラマCD) |
概要
初代『鉄拳』から初登場し、デフォルトキャラクターの一人。
義賊集団『卍党』を率いて世界の不遇な人々を救済するべく日夜活動を続けている。
各作品ごとに容姿が全く異なるのが最大の特徴で、初出の『鉄拳』では甲冑姿に般若の面、それに日本刀という井手達で登場。
以降これが吉光のイメージとして定着するが、鉄拳2では三度笠に鬼の面、鉄拳3では円盤型の頭部外骨格(エイリアンかプレデターがモチーフ?)を持つ骸骨武者(この時の完全な人外感のインパクトが強いためか、外部作品ではこの様相になっていることが多い)、鉄拳4では甲虫(カブトムシ)を彷彿とさせる甲冑と翅、鉄拳5ではクリアシールド付の鎧武者、鉄拳6ではついに二刀流スタイルへ進化し、見た目もSFかファンタジーかという域に達した。
鉄拳7ではタイムリリースへ格下げを受けたものの、触手が生えたナマモノデザインで参戦した。
また、2P選択時には1Pとは全く違った姿になる事が多い(6、7では色違いのみ)。
刀のデザインはほぼ共通だがライトセーバーやら近未来的KATANAになることもしばしば。
鉄拳6で後述の『妖刀吉光』設定が生きていることが判明(ついでに妖気の影響で刀の形状が変化)したため、これらは全て同じ刀の可能性がある。邪剣ソウルエッジならよくあること。
刀を握る左腕は鉄拳1では生身だったが鉄拳2以降は後述する理由で左手首を切り落とされたためカラクリもとい義手であり、手首が回転するのはこのため。
基本的に一般的な言葉はほとんど使わず四字熟語や故事で会話するためコミュニケーションが取り辛く、場合によっては喋る際に訳が表示される(一応、5のストーリーモードではブライアン・フューリーに対し人語を喋るテキストがある)。
その禍々しい姿や数々の奇抜な技から誤解されがちだが人助けに尽力したり貧しい人々に金銭を分け与えるなど(シリアス、ギャグ問わず)色々と問題のある人物が多い鉄拳シリーズの中でも義侠心と信念を兼ね揃えた屈指の人格者である。
また、上記のプロフィールにもある通り基本的に年齢は不詳ということになっているが、一部攻略本では記載されており、年齢は無印の時点で63歳、続く鉄拳2では65歳、鉄拳3で84歳、鉄拳4及び5ではなんと86歳とゲーム中のアクロバティックでアクティブな動きからは想像できないほど高齢。鉄拳6、7は記載がないものの、これ以上の年齢であることが窺える。
鉄拳4の勝利台詞の一つには「安車蒲輪(老人を労り大切にすること)」というものがあり、このことからも老齢なことが分かる。
吉光はあくまで「妖刀を持っている卍党党首の名前」であることから今までの吉光が全て同一人物とは限らず上記の通り6の時点で代替わりしている可能性もあるにはあるが、一応5までのストーリーを踏襲していること、声優が変わっていないことから可能性としては低い。
このようなキャラが生まれたのは、単純に「海外受けを狙ったため」とのこと。
経歴
鉄拳
三島財閥が不正で集めた富を狙うべく党首自らが囮となって大会参戦。その結果作戦成功し貧困にあえぐ人々に富を分け与えた(その中にマーシャル・ロウもおり彼はその金で店を開いた)。
この時のOPでは竹を一刀両断していた。まだポリゴンも荒く、登場も一瞬で記憶には残りづらいが、記念すべき吉光初登場シーンである。
鉄拳2
Dr.ボスコノビッチが開発した永久機関の秘密を狙うも失敗し財閥に捕われ左腕を失うが、当のDr.ボスコノビッチが永久機関の義手を彼の為に作ったことで和解。
大会には三島一八に誘拐された博士を救出する為に参戦した。
尚、この時のOPで吉光が数秒のみ登場するが「仮面越しにでも解るほど憂いた表情で義手を見つめ回転させる」姿は、当時の荒いポリゴンであってもカッコいい。
鉄拳3
Dr.ボスコノビッチが奇病に冒された為その病気を治すのに必要な闘神の血を求めて参戦。
OPでは「雑木林の中で透明なまま高所から飛び降り、刀を構えつつ姿を現す」というモーションを取っていた。カッコいいのはカッコいいのだが、直前でレイ・ウーロンがいかにも香港スターなアクションを取っており、曲の盛り上がり的にも「繋ぎに使われた感」が否めない。
EDは闘神の血をラットに食べさせた結果、民家よりデカくなったラットからボスコノビッチを担いで死に物狂いで逃げるというものだった。
鉄拳4
三島平八が大会優勝者に三島財閥全権限を与えると宣言し、自分が財閥の長になればもっと多くの人々を助けることができると思い大会参加を決めた。OPでは未登場。
ストーリーモードのEDでは優勝したにもかかわらず約束を反古にした平八に「天網恢恢疎にして漏らさず」と呟き、自らを囮にしたことで卍党員の奇襲が成功、三島財閥の金庫を奪取する。
一杯食わされたことに激怒した平八の命により護衛から一斉発砲されるも、全く意に介さず煙玉で目眩ましをした隙に飛んで逃げ去った。信念、狭義心、義憤(そしてなんで銃弾が効かなくて打撃が効くんだというツッコミ)がこれでもかと描かれた傑作。
なおゲーム内での描写はないが、本大会で凌暁雨に接触し、陰謀渦巻く三島財閥から救い出した人物が吉光であったことが、鉄拳5の彼女のストーリーで語られている。
鉄拳5
前述の第4回大会中、Dr.ボスコノビッチの指示で救出したブライアン・フューリーに卍党員が皆殺しにされてしまった為、恩を仇で返したブライアンを倒すべく大会参戦。
マイナーチェンジ版である鉄拳5DRのOPにも登場。ここでは研ぎ澄ました日本刀で滝を斬り裂いている。
EDでは燃え盛る市街地でガトリングガンを片手に歩いているブライアンを付け狙い、空中からの朧車で一刀両断にした。
エコーのかかった声で「因果応報」と呟く吉光はとてもカッコいい。
ちなみにブライアン・フューリーのEDだと返り討ちにあう。
鉄拳6
今まで邪悪な精神を持つ者を斬ることで暴走を抑えていた自身の妖刀に急速に禍々しさを感じ封魔刀で妖気を抑える。だがいつ暴走するか分からない状態だった為妖刀を鎮めるべく邪悪な精神を持つ者が巣食う大会に参加する。
OPは不参加。その代わり憎きブライアン・フューリーと対戦するポール・フェニックスが見られる。
鉄拳7
三島平八が財閥の長に復帰した後に不穏な気配を感じたため真偽を確かめる為大会に参加した。
三島家の親子喧嘩が佳境を迎え、平八と一八の最終決着が迫る状態だからかOPでは不参加。
EDではレオと対峙。圧倒するもののレオが心肺停止になってしまい心臓マッサージを施していたところ、蘇生したレオから金的(しかも一番痛いであろう下からの膝)を食らいダウン。おまけに化け物呼ばわりされながら逃げられるというあんまりなものだった。
……これだけ書くとレオが外道に見えるが、正直今作の吉光は軟体生物モチーフでかなりキモい(軟体動物を嫌悪するヨーロッパ圏の人なら猶更)ため、レオの行動も致し方の無いものである。
また、金的はレオがパニックで暴れた結果入ってしまったものなので意図的なものではない。
余談だが、鉄拳7のダウンロードコンテンツで州光の2代目が参戦。初代が妖刀吉光を狙っていた時と同様に、再び妖刀を狙われる立場となった。
鉄拳8
満を持して登場。ストーリーを知りたい人はこちらへ。今作の吉光のキャラクターデザインを手掛けたのは餓狼伝説、KOFでメインビジュアルを務め、ソウルキャリバーIVでもキャラクターデザインを務めたヒロアキ氏が担当。青味がかった甲冑に発行する目と禍々しさが増したものの、デザインとしては3のものに近い。
また、5で全滅した卍党員が新たに人数を増やしていること、「長老」と呼ばれる吉光以上に高齢と思われる(先述の通り、吉光は90近い老人である)人物がいることが判明した。
キャラクター性能
不可思議な挙動で相手を惑わし基本技でキッチリ狩る、正しく忍術を使う剣士。
挙動や戦い方に関しては、これに近い。
まず目につくのは、全キャラ中最多を誇るガード不能技の数々。
「格闘技大会の会場に着いたら甲冑(?)を来た奴が四字熟語を発しながら斬りかかってくる」という、実際に対峙したらチビる程怖いシチュエーションだが、端から見るとふざけているようにしか見えない。具体的には…
- 回転する義手で刀をプロペラにして空を飛ぶ
- 刀で竹馬(ウイスキーピークでビビを鼻空想砲から救った時のゾロの格好)
- おもむろに背を向けて腹を斬りながら攻撃。あるコマンドを入力すると刀を刺したまま回転して相手に突っ込む。もしくはもう一回自分の腹を刺して死ぬ
と、商品化された格闘ゲームのキャラとしてはかなり変なものが揃っている(尚、ここに挙げているのは一部である)。
これら奇抜な技は見た目こそふざけているように見えるが、実は「壁際だと対策不可」「一撃必殺(ただし失敗すると自分が死ぬ)」「特定条件下で大ダメージ」と、対策を知らないと困惑しているうちにボコボコにされる危険性を秘めている。
また、「体力有利を奪った状態で逃げ回ってタイムアップを狙う」戦法もこいつには通じない。
先の記述にある「あぐらをかいた状態(その名も「卍あぐら」)」は、放っておくと勝手に体力を回復していく。
かといって慌てて突っ込もうものなら背面取り、ガード不能、大ダメージ、下段、中段のいずれかの攻撃が飛んでくる。先述の通り腹切りによる大博打もしてくる可能性があるため、いつでも何かしらの大逆転の方法を持っていると考えた方がいい。
また、華凛という自身の体力を少し削る代わりに高速で横移動する技を持っている。この技の存在により、下手な牽制技をスカされる上、最悪の場合側面や背面を取られて大ダメージを負う危険性を持つ。変わった使い方だとレイジ(体力が一定以下になると攻撃力が上がり、一発だけ必殺技を使える)に届かないギリギリの体力を削り、最大効率で発動させるなんてことも可能。
一方で他の技はスタンダードな性能を持っている。
飛び牛若、逢魔釘撃、3RK等は置き技として使用しやすく、下段も忍法卍芟や露払い、野槌踏みといった、地味だが堅実な小技が充実している。
また、強みとして豊富な浮かせ技を持っており、ステップインアッパーや外法閃、吹雪という置き技、スカ確に使えてリーチも長く反撃が難しい技、隼という潜り性能に長けた技、極めつけには華厳という、下段且つコンボ始動技なのにガード不能というイカれた技等、どれも非常に優秀な性能を持つ。
総じて、コンボ火力こそ低いものの、コンボに移行できるタイミングは非常に多い上、壁までの運び性能も高い。壁に運んだら運んだで、先のガード不能技の対処方法が狭まり、効果を発揮してくる。
弱点としてはリーチの短さ、下段の脆さ、移動性能の弱さ、火力の無さ。具体的には…
- 刀によるガード不能技は見た目も派手且つ威力も高いので乱発したくなる。しかしこれらは見栄えやダメージこそいいものの、発生までが遅いうえに刀が光るため、上級者になればなるほど見た瞬間にお空の旅になる(そのため、対戦で「相手を斬る」シーンは実は意外と少ない)という大きな弱点を抱えている。格闘ゲームを知らない人向けに言うなら小足見てから昇龍余裕でしたである。
- どの技も軸ズレ(相手が正中線にいないために技がスカること)に弱いか全体的にリーチが短く、技を当てられる距離まで近づくことに苦労する(飛び牛若が非常に優秀ではあるのだが、「少し離れて横移動」を繰り返されるとそれも難しい)
- 3D格ゲー特有の「横移動」という挙動の動きの幅が少ないため、華凛に頼る必要がある=実質的な体力が少ない
- コンボ火力が弱い=何回もコンボを当てなければいけないということであり、何回も読みあいに勝たなければいけない
等が挙げられる。
極めつけに、突進系の技は頭から突っ込むため、壁際で放つと頭をぶつけて脳震盪を起こし棒立ちになる。もちろん、相手はその間攻撃し放題(≒壁際という大ダメージを期待できるシーンで行動が一部制限される)。
また、初見では意味の解らないあぐらや竹馬、飛行も、実は対処法はものすごく楽であり、上級者にとってはカモ中のカモ。そのため、強い吉光使いであればあるほど動きはスタンダードになり、虚を突く形で奇抜な技を織り交ぜるようになる。
君を惹きこんでくれた「傾奇者」は、長く一緒に歩むほどに「忍者」となって頼もしい相方になってくれるだろう。