諸元
概要
左腕に装備するロケットアンカー・左肩に装備するアーマー・バックパックにより構成されており、バックパック部はシュベルトゲベール・追加バッテリー・接近戦闘支援情報制御システム・サーマルアキュムレータからなっている。
また、ブリッツの装備構成を元に、対艦戦闘能力やモビルスーツ同士の白兵戦を想定した構成となっている。
武装
15.78m対艦刀「シュベルトゲベール」
刃渡り15.78mの対艦刀。
ジンの重斬刀が有用であった事から開発された。
「シュベルト(Schwert)」と「ゲベール(Gewehr)」がそれぞれドイツ語で「剣」と「銃」を意味する。
刀身部にレーザービームによるビーム刃を発生させる事が出来、ビーム刃と実体刃を合わせ持つ。
レーザー(ビーム)刃で敵装甲を焼灼しつつ実体刃部で押し切る事が出来るため、近接用武器としてはビームサーベルを超える破壊力を持つ。
作中では、イージスの対ビームシールドの表面に目に見えるダメージを与えており、勢いが乗っていればストライクダガーを対ビームシールドごと一刀両断している。
一方、その巨大さと重量故に、保持するだけなら片手で問題無いが、振り回すとなると両手を用いる必要がなる。
そのためか、アーマーを含めた防御兵装類が左腕に集中しており、本装備を両手で構えつつ突撃姿勢を取った際に、左腕の防御兵装類が正面に来る様な構成となっている。
切っ先はハイブリッド重厚合金製となっており、ビームサーベルが使えない水中等でもモビルスーツの装甲を刺し貫く事が出来る。
元々は対艦用の装備であったがMS戦で多用され、格闘戦において高い有用性を誇る。
ゲベールの名の通り、柄部分にレーザービーム砲を備えていた格闘・射撃兼用の装備だが、アークエンジェルに配備されたモデルは試作だったため、砲部分はダミーとなっている。
なお、本来であればこの銃口部からも小型のビーム刃を発生させる事も出来る。
ビームブーメラン「マイダスメッサー」
基部となるアーマーと共に左肩にマウントされるビームブーメラン。
手持ち用のビームサーベルとしても使用可能。
ビームサーベルと同様のシステムを搭載しているが、ブーメラン内部に大容量パワーコンデンサーを搭載する事により、モビルスーツ本体から離れエネルギー供給が途切れてもビーム刃を保持したまま飛翔し、弧を描く独特の軌道で軌道上の標的を切り裂き、手元に戻ってくる。ビーム兵器でなるためモビルスーツの腕や足を容易に切断する出力を持つ。
複数の敵との交戦や格闘戦時のフェイントに有用な装備であり、相手が一度回避したとしても、弧を描いて戻る軌道が再び背後から奇襲するため相手の虚を突く事がある。
なお、飛翔はビーム刃部の力場と空間の干渉作用によって行われている。
つまる所、モビルスーツ本体に投擲される事により推力を確保し、干渉作用により軌道を調整している。
そのため、空力飛翔体という訳ではなく「ブーメラン」という呼称は便宜上のものに過ぎない。
ザフトが本武装を参考にしてZGMF-X09A ジャスティスの「RQM51 バッセル・ビームブーメラン」を開発した。
ロケットアンカー「パンツァーアイゼン」
左腕に装着されるロケット推進式のアンカー。
「パンツァーアイゼン」はドイツ語で「鉄の鎧」を意味する。
ロケット推進で打ち出されるアンカーの軌道は接続された強化高分子ケーブルの運動に大きく支配されるため、パイロットには相応の技術が要求される。
アンカー先端のクローが展開し目標を捕捉もしくは破壊する事が出来る。
スカイグラスパーが本パックを装備した際には、敵艦に打ち込み急旋回を行うという用途にて用いられた。
強化高分子ケーブルのリールケースを兼ねた本体キャニスターには対ビームコーティングが施されており、ビームに対するシールドとしても機能する。
同系統の装備としてGAT-X207 ブリッツの「グレイプニール」が存在する。
バリエーション
ソードカラミティ
GAT-X131 カラミティをベースに建造された機体。
大西洋連邦製。
ソードストライカーの全武装がそのままフィードバックされており、その改良型を装備している。
アナザートライアルソードストライカー
GAT-X105E ストライクEの専用パックとして開発された試験型ストライカーの1つ。
パンツァーアイゼンが両腕に装着されており、マイダスメッサーは新規に制作されたアダプターパーツによってパンツァーアイゼンに1基ずつ取り付けられている。
なお本パック装着時のストライクEのヴァリアブルフェイズシフト装甲は、やや彩度の低いトリコロールに変化する。
キャリバーンストライカー
GAT-FJ108 ライゴウガンダム用に開発された3種のアナザーストライカーの1つ。
東アジア共和国製。
ソードストライカーの流れを汲む接近戦用パックであり、三種の神器における「剣」に相当する。
「対艦刀「シュベルトゲベール改」」をはじめソードストライカーの武装の強化型を装備しているだけでなく、新たに「大型ビームサーベル「カラドボルグ」」という高出力ビームサーベルも装備される。
立体物
エールと比べるとどうしても商品展開は少なくなり、リアルタイムではストライクとセットでコレクションシリーズと1/100で発売。1/60ではエールやランチャーとセット販売されていた。
ランチャーと違いソードはマイダスメッサーの肩パーツが肩全体を覆うため、コレクションシリーズは左肩を丸々交換する形で組み上げる事となる。また、コレクションシリーズはHGとの互換性があり、各種装備を流用することができる。
その際、コレクションシリーズでは肩パーツの軸としていた不要なピンをニッパーなどで切り飛ばす必要があり、これをするとコレクションシリーズでソードストライクにはもうできなくなるため注意が必要。
その後はランチャーストライカーとセット販売される事が多く、MGでランチャーとストライク本体とのセットで、RGはランチャーとスカイグラスパーのセットで展開。
2004年発売のPG対応のものはエールが2005年にスカイグラスパーとのセットで出た一方、ソード(とランチャー)は2020年のパーフェクトストライク発売まではストライカーパックすら出なかった。
MGとPGはランチャーとのセット単品のものがプレミアムバンダイ限定で発売された事も。
2013年にはHGパーフェクトストライクの一部として、シュベルトゲベールとマイダスメッサーとパンツァーアイゼンの立体化は実現したが、肝心のバックパックが付いておらず、HG完全対応のソードストライカーは長らく存在しない状態が続いた。
更にパンツァーアイゼンのジョイントが旧HGストライクにしか対応しておらず、HGCEだとジョイント接続が若干緩くなってしまうという欠点も持っていた。
このジョイントのせいで、HGパーフェクトストライクとエントリーグレードストライクではニコイチしても完全なEGパーフェクトストライクには出来ないという弊害を抱えている。
加えて、マイダスメッサーの肩パーツがモナカ割構造の上にストライク本体の肩とかなりきつく密着しており、その上からシールを貼る方式のため、ランチャーと違ってかなり分解しづらい。
この様にソードストライカーは、カスタマイズにおいてハードルが非常に高いパーツと化していた。
2024年6月にHG1/144用のものが「オプションパーツセット ガンプラ 02 (ランチャーストライカー&ソードストライカー)」名義で遂に単品発売される事となった。
バックパックはジョイント交換が可能で、3mmジョイント×2のものにする事でユニバーサル規格にも対応している。
また、HGパーフェクトストライクでは上述のモナカ割の上からシールを補完だった箇所がパーツ割での色分けになっており、かなりの改修が加えられているのが分かる。
今回は端からEG用を謳っているのもあり、パンツァーアイゼンのジョイントもHGCEとEG対応のものが用意されている。
BB戦士シリーズには、ストライカーウェポンシステムに付属していた。
水色一色成形だが、武装は一通り再現されており、パンツァー・アイゼンは展開状態のものが付属する。
余談
ムウ・ラ・フラガは、スカイグラスパー搭乗時もストライク搭乗時も本パックを使用しなかった。