諸元
概要
GAT-X105 ストライク用に製造されたオプションパック「ストライカーパック」の一つ。
I.W.S.P.と同様に要求されたスペックを満たせずにお蔵入りと為った後、オーブ連合首長国に開発計画が譲渡されている。
元は地球連合からIDEX社に稼働時間の150%増を目的として開発が依頼されたが、要求性能を実現するには、大型バッテリーや冷却システム搭載による筐体の大型化、それによる重量増加による機動性の低下、それを補うスラスターの追加と出力の強化が図られたが、廃棄熱による運用への支障、それを解決する為の冷却システム搭載による更なる重量増加……という悪循環が発生し、IDEX社で開発が棚上げされた。
後に開発を引き継いだモルゲンレーテ社が新型の大容量パワーパックと小型化・高性能の冷却システムを開発し搭載した事で、ようやく実用化された。
武装は70-31式電磁加農砲(レールガン)のみだが、大型のパワーパックを搭載しており、他のストライカーパックよりも長期間の作戦行動が可能である事に加え、友軍機にエネルギーを供給する事も出来る。
ストライカーパックに珍しく、背部ユニットと首横を介して接続される胸部ユニットが存在し、さらに背部ユニットも背中のユニットに加えケーブルで接続された腰部ユニットが存在する、武装を搭載した腕部ユニットも存在する大掛かりなパックと成っている。
この胸部・腰部・腕部ユニットの形状の為に、ストライクEやアウトフレームと言った、ストライカーパックシステム対応だが形状がストライクと異なる機体には接続出来ない、事実上の専用装備と成ってしまった点も、本装備の改めての実用化が滞った一因と考えられる。
漫画「機動戦士ガンダムSEED C.E.73 Δ ASTRAY」におけるオーブ軍出向者の部隊『マーシャン討伐隊』へ、地球連合第81独立機動軍ファントムペインの主力機GAT-01A2R 105スローターダガーが配備された際に、I.W.S.P.と共に本パックが登場している。ファントムペインから支給された時点にはドッペルホルン連装無反動砲装備で配備されていたが、搭乗者のガルドが本パック使用の希望を指揮官であるスウェンに出し、スウェンがその許可を出している。
このパックは、前大戦で破壊された物を修復したと明言されているため、ムウ・ラ・フラガが使用していた物と同一である。また、ダガー系統が改造せずに装着出来たために系列機のストライクEなども装着出来る可能性がある。
武装
70-31式電磁加農砲
本機の主兵装になるレールガン。普段は二つに分割された状態で両前腕にマウントされ、使用時に合体させてバッテリーパックから、有線でパワー供給を受ける。
電磁加農砲はオーブにおけるレールガンの呼称だが、後に登場したオオトリのレールガンでは用いられていない。
バリエーション
EW453R ライジンストライカー
直接の発展型と為っており、大部分が共通している。
上述の通り本装備の開発管理が連合からオーブに移された後に、秘密裏に開発されたエクリプスと連動する専用装備としての再設計が為された。
外観も含め多くの部分が共通している一方、メインウェポンの一新やウィングユニット延長によりかなりの大型化をしている。
ライトニングストライカー(AP仕様)
MS再開発計画『オルタナティブ・プロジェクト』で再生産されており、ストライクE用に最適化しストライカーの側面ユニット『コンポジット・ポッド』は『コンポジットウェポン・ポッド』に改良されている。
此方は胸部・腰部のユニットも含め形状が他のストライカー以上に大きくアレンジされており、ストライクガンダム以外にも装備可能と成った。ストライカー以外にもアストレイ用のプラグも追加された。
自立飛行機能が搭載され、ストライク本体との間に超長基測距モードを構築出来る。
この状態では70-31式電磁加農砲の初速は約3割減だが、超高精度照準が可能と為り、宇宙空間での有効射程が最大で38万km以上に延伸する(38万km=大体地球ー月面間の距離)。
また、オルタナティブストライクVer.としてカラーリングをストライクノワールに合わせた黒基調のものが開発されている。
開発当初はコンポジットウェポン・ポッドの高感度センサー群に原因不明のノイズが発生し所定の性能を発揮出来なかった。
後にこれは試験運用段階のセンサーがポッド本体の干渉を受けている事が判明。
対策としてセンサー群の遮蔽カバーと可動機構が追加された。
武装
70-31式電磁加農砲
本機の主兵装になるレールガン。普段は二つに分割された状態で両前腕にマウントされ、使用時に合体させてバッテリーパックから、有線でパワー供給を受ける。
Hi-DEW
超精密狙撃用の実験装備で高指向性エネルギー兵器。
コンポジットウェポン・ポッドのテストマウントに搭載された。
スポッティングライフル
ストライカーパックの下部にマウントされ、加農砲と弾道特性をマッチングしており、有重力下での照準補正などに使用される。