「やはり、オペレーション・メテオはこうあるべきだ」
「全弾発射」
データ
アビリティレベル
※リーオーをオールレベル100として換算
ファイティングアビリティ | レベル120 |
---|---|
ウエポンズアビリティ | レベル170 |
スピードアビリティ | レベル120 |
パワーアビリティ | レベル140 |
アーマードアビリティ | レベル140 |
概要
ガンダムヘビーアームズ改のOVA(EndlessWaltz)バージョンの便宜的な呼称。
劇中における名称はあくまで「ガンダムヘビーアームズ改」であり、アニメに登場する「ガンダムヘビーアームズ改」と同じ機体である。つまりパラレル設定のヘビーアームズ改である。
「~カスタム」という名前で呼ばれている理由はOVA展開当時発売されたプラモデルの商品名が「ガンダムヘビーアームズカスタム」であったため、メディアやスパロボなどの作品で「ガンダムヘビーアームズカスタム」と表記されたことで広まった。実際はカスタム機ではなく、続編を作るにあたって機体のデザインを変えただけで、全く同じ機体という設定である。
大河原邦男のデザインしたTV版をOVA『新機動戦記ガンダムW Endless Waltz』用にカトキハジメがリファインした機体であり現在のプラモ展開で言うところのVer.Ka。ただし頭部のみ石垣純哉が担当。設定上はTVからOVAの時点まで少なくとも外装については一切手が加えられていない全くの同一機。そのためデータ・アビリティレベルはTV版と全く同じ。
OVAの世界では「TV版の時間軸」でも全く同じ姿のMSが戦っていた事になっている。映画がリメイクされて俳優が代わったようなものだと考えれば自然である。
…と言いたいところだが、フルオープンアタックの項目を見てもらえれば分かるように装弾数はTV版改の約3倍にまで増えており、さらにはダブルガトリングが右腕にも取り付けられているため、この機体に関してだけは同一機体と呼ぶには無理があり、まごうことなきカスタム版と呼んでも何ら支障がない。実際公式設定の方もさすがに弾数が多すぎるのを無視出来ないためか重量もTV版改より0.5t増加している。
地味に形式番号もTV版ではXXXG-01HCだったのがXXXG-01H2に変更され、デスサイズヘルやアルトロンとの統一化が図られている。
パイロットはトロワ・バートン。
現在では混乱を避けるために、現在では「EndlessWaltz版ガンダムヘビーアームズ改」「ガンダムヘビーアームズ改(EW版)」などと表記される事が多い。
機体説明
元々TV版は「ガンダムチームのカラーリングに赤が足りなかったから」という理由で赤主体になっていたが、リファインにあたってカラーリングの時点から大いに見直されている。EW版では「歩く火薬庫」に相応しい無骨なダークブルー主体の戦車のような寒色で統一されたカラーリングに変更された。
上述通り元々全身武器だらけの極端なデザインはさらに肥大化され、TV版ですでに二連装だったガトリングガンと胸部ガトリングは二倍の4門に、ホーミングミサイルは6発から44発に、マイクロミサイルも24発から52発まで大幅に増加している。
EW版の改修前にあたるアーリータイプとは一見瓜二つだが、あちらは胸部ガトリングが2門で、手持ち武装自体も異なるためサンドロックカスタムよりかは目に見えて強化されているのが分かるデザインとなっている。
一方TV版でも据え置きだったアーミーナイフは廃止され接近戦では全くなす術がなく、戦局に対しますます極端な機体となってしまった。
劇中ではカトル・ラバーバ・ウィナーによる機体回収後、ガンダムデスサイズヘルカスタムとガンダムサンドロックカスタムと共に大気圏突入することになるのだが、デスサイズヘルはアクティブクローク、サンドロックは耐ビームコーティングマントという外部の熱を防護する装備があったのに対しヘビーアームズだけはそのまま生身で突入していった点は色々突っ込まれがち。実弾を大量に装備している機体なので他の機体以上に生身で大気圏突入は危険なのだが…
地球降下直後のアクロバットとピエロのマスクは劇中でもとても目を引くシーンの一つ。
武装
バルカン
頭部に2門内蔵された機関砲。TV版では砲口がイエローだったのに対し、こちらはグレーになっている。
マシンキャノン
両肩に内蔵された機関砲。こちらも砲口がTV版のイエローからグレーになった。
ダブルガトリングガン
TV版ヘビーアームズ改の2連装ビームガトリングにあたる装備。
TV版では左腕のみの装備だったが、こちらは両腕に装備される。代わりにシールドはなくなってしまっている。サーペントも共通して使用している武装だが、これはサーペントの生産ラインにヘビーアームズと同じL3コロニーのバートン財団が直々に関わっていたため。
「パイロットを極力殺さずサーペントを多く破壊する」のを目的にしていたので、ビームではなく全て信管が抜かれた実弾を使用している。
理論上は「倒したサーペントの同武装を奪って戦闘継続」も不可能ではないが、サーペントのものは全て目的に反する信管が抜かれていない実弾かビームガトリングなので、そのような使い方は劇中では出来なかった。
未使用時は可動式のマウントラッチに両方を収納できる。
MGの発売時に改修前に合わせてビームガトリングと再設定された。「敗者たちの栄光」内の設定では実弾ともビームとも記述されず、最終決戦でガトリングを破棄する事で「『敗者たちの栄光』ではビーム、『EW』ではサーペントと同型の実弾」とも解釈できる演出がされており、設定上の矛盾を解消している。
元々重量のあるガトリングガンを2連装にしたことで重量も倍増している一方、両腕装備になってシンメトリー化したことで均一になったため機体バランスを気にする必要はなくなった。
胸部ガトリング砲
胸部の開閉式装甲カバー下に隠されたガトリング砲。アーリータイプ版及びTV版では2門装備しているが、EW版改では4門に増設されている。
TV版ではコクピットブロックの装甲まで開いてしまうかなり危ない武装だったが、こちらはコックピットブロックの装甲は覆われたまま展開する。
ホーミングミサイル
TV版では両肩に装備されていたが、こちらでは両足に移動され、36発装備。wikiなどでは32発と表記されているが、HG1/100シリーズの説明に準ずれば36発が正しい。
その後発売されたHG 1/144版ではオプションとしてさらにフロントスカートに左右4発ずつの計8発が追加され、合計44発になった。
マイクロミサイル
TV版は両足に装備されていたが、こちらは両肩とサイドスカートに計52発装備。wikiなどでは56発と表記されているが、1/100の説明に準ずれば52発が正しい。
収納スペースの関係上ミサイル自体もデザインが大きく変化しており、TV版では直径が小さく弾頭が長いデザインなのに対し、EW版は直径はホーミングミサイルと同じで弾頭が短いデザインとなっている。
アーミーナイフ
小説版でのみ使われている描写がある。
関連動画
立体物
ここではEW版のみ記述。
ガンプラ
OVA展開時にはHG 1/100が、劇場版の特別篇公開時にはHG 1/144が発売されている。
HG 1/100はフロントスカートを除いた『初期設定』上の全ハッチが差し替えなしで展開するが、HG 1/144はフロントスカート・サイドスカート・脚部のハッチは差し替え式での展開となっている。
共に可動範囲こそ当時基準だが、プロポーションは今見ても十分に通用するほど優秀。
上述したようにHG 1/100とHG 1/144で装弾数が異なる設定になっており、HG 1/144ではファイティングアクション用にミサイルハッチが開いた状態のサイドスカート・脚部が付属する他、劇場版で新たに追加されたフロントスカートの開いた状態のミサイルハッチも追加されている。
後にHG 1/144はランナーをクリヤーとメッキ成形に変更したメタルクリヤー仕様特別版も発売された。
2016年にはプレミアムバンダイ限定でMGが発売。劇中でも登場したピエロのマスクが付く他、上述のフロントスカート含めた全ハッチが差し替えなしで展開する。
新規ランナー自体は三枚だが、複雑な色替え再現のため胸部ガトリングハッチのライン用の色違いランナーと、主にミサイルを搭載する肩アーマーや脚部コンテナ用の色違いのランナーが二種類付属している(組み間違いに注意)。それでも一部ハッチ部分のグリーンラインが成型色で補えないため、そこはシール補完になっている。
アクションフィギュア
2001年にMS IN ACTIONシリーズが発売。フロントスカート以外は全ハッチが差し替えなしで展開する。
ゲーム作品では
Gジェネレーションシリーズ
「F」から登場。
EW版の機体に漏れず高い基本スペックが売りで、「WORLD」まではミサイルが多段ヒットする仕様だったため、鬼のような火力を誇った。
一方、格闘武器を持たないため接近戦は苦手。実弾射撃武器がほとんどのため、フェイズシフト装甲やプラネイトディフェンサーなどは天敵。
開発は主にヘビーアームズから。ヘビーアームズのデータが流用されたという設定からサーペントを開発可能。
スーパーロボット大戦シリーズ
「COMPACT」から登場。
射程が長く、足を止めての撃ち合いが得意というヘビーアームズの特徴をほぼそのまま引き継いでいるが、すべての武器に弾数制限があるため残弾に気を配る必要がある。
また、足もあまり早い方ではないため進軍に遅れがち。強化パーツやスキルでフォローしたい。スキルならBセーブ、ダッシュ、ヒット&アウェイ、強化パーツなら高性能レーダー、大型マガジン、ハイパーリローダーなどを持たせて敵の反撃を許さず、継戦能力を伸ばす方向にすると良い。
回避系のパーツは、近年トロワが回避に向かない精神コマンドを覚えるようになったことからあまり相性が良いとは言えなくなってきている。
EXTREME V.S.シリーズ
前作ではTV版ヘビーアームズが参戦していたが、EXVSシリーズ移行時にこれの代わりに「ガンダムヘビーアームズ改(EW版)」名義で参戦。当初はコスト2000だったが、マキブ以降は2500。
月面宙返りや側転といったアクロバティックなアクションを多数持つ。特徴として格闘ボタン入力すると代わりにミサイルを発射し、通常の格闘攻撃は前格闘で前宙蹴り等々数に乏しくほぼ射撃特化機体。ただし、弾速が優れる武装に乏しく、遠距離から狙う戦いは不得手。
実はヘビーアームズ、シリーズ通して上級者どころか玄人向けな職人機体。
各種独自なテクが要求される武装となっており、
- キャンセルルートが凄まじく豊富。
- 前格闘の前宙蹴りは着地硬直が少なめで、攻撃用というより移動や着地の隙打ち消し用のアクション。
- 月面宙返りは出始めに誘導切り効果があり、飛び上がりの頂点に達するか途中でジャンプボタンを押すと大の字になり降下に移る。地面の着地の際に射撃を織り交ぜて隙をさらに少なくするテクも存在する。
と、着地の隙消しムーブが多数存在する。
このため、使いこなすには高い技量が要求されるものの、いざ使いこなせば着地の隙を見せずに凄まじい弾幕戦を可能となる。
一方で自衛力が高すぎる+遠距離から警戒させる武装が少なく直線的な軌道で追う能力がイマイチといった欠点から、こちらの相方を集中攻撃して試合終了を狙うという戦術が罷り通りやすい。ゆえに操作技術のみならず、回避を絡めた弾幕戦で敵を惹きつける高度な立ち回りも要求される機体となっている。
関連項目
新機動戦記ガンダムW ガンダムW EndlessWaltz トロワ・バートン ガンダムヘビーアームズ ガンダムヘビーアームズ改 アーリータイプ 歩く火薬庫 フルオープンアタック