機体データ
ティエリア:
「ガンダムナドレ、目標を消滅させる!!」
「まだだ、まだ死ねるか…計画の為にも…、そして……ロックオンの為にも…!!」
機体説明
第2世代機「ガンダムプルトーネ」の後継機である第3世代ガンダム。
ガンダムヴァーチェの装甲の中に秘匿されているため、ソレスタルビーイングのメンバーでもごく一部の者しかその存在を知らされていない。
ヴェーダとリンクした機体を全て制御下に置く事が出来る「トライアルシステム」を装備した機体であり、ソレスタルビーイングで内紛が起きた際のカウンターとして存在している。当初このシステムはナドレの前にもプルトーネで搭載テストが行われる予定だったが、様々な事情が絡み結局はナドレに実験的に搭載された。
性質上、対ガンダム戦に於いて一方的とも言える優位性を持つ事から、敵対勢力にその存在を知られないように外装を施し偽装した機体がヴァーチェである。
無駄なパーツのないアスリートのような外観を成しており、まるで長い髪のような赤色のGN粒子供給コードもあってどこか女性的な雰囲気を醸し出している。
その外観に加え、外装をパージする事で現れる機体性質もあり、パトリック・コーラサワーからはセミヌードと呼ばれる事もあった。
ヴァーチェや他の機体と比較してGNコンデンサーの容量が少なく、GNフィールドが張れないため単体での戦闘能力は低い。ただし装甲をパージした分、運動性や機動性は向上したため対MS戦能力はかえって向上している。
その特殊性から、本来であれば厳重に秘匿するべきであったが、人類革新連盟のガンダム鹵獲作戦の折にその存在を表した。後にガンダムスローネの台頭を許したティエリアが、ソレスタル・ビーイングの理念から離れたスローネを停止させるべくトライアルシステムを使用。スローネアイン及びスローネドライを一時的に行動不能にするも、リボンズ・アルマークの介入によってその優位性を失う事になる。
なお本機を後述の装備換装をせずに発生させるトライアルフィールドの発生範囲は非常に狭く、少し離れたところでエクシアと戦闘していたスローネツヴァイは引き続き動いていた。
国連軍によるフォーリン・エンジェル作戦ではスローネツヴァイの奇襲とGN-Xによる集中攻撃によってヴァーチェの外装やGNフィールド発生装置が損傷したため、最終決戦では装甲をパージし下記の専用装備を用いてトレミー防衛に参戦。トレミー損傷後はトランザムを使用しGN-X部隊を相手に善戦したが、アルヴァトーレの粒子ビーム攻撃で損傷したことでトランザムが強制解除。直後にコーラサワー率いるGN-X部隊の集中攻撃で右腕を残して大破した(ただしコーラサワー機の上半身をビームライフルで破壊しているため、実質的には相討ち)。その後、機体は漂流状態でGNドライヴを放出したものの、どうにかティエリアも救助できたため機体は放棄された。
武装
ヴェーダが想定した作戦プランの中には、ガンダムの鹵獲や組織内の裏切りによる対ガンダム戦が想定されていたため本機専用の武装も用意されており、これを装備することで第3世代ガンダムの中でもっとも汎用的な運用能力を持つ機体へと変貌する。
GNビームライフル
前身機ガンダムプルトーネの主兵装の改良型。大口径のマズルはそのままで銃口からビームサーベルを発生させることが可能となった。GN粒子の供給は前腕と連結したコネクターによって行われる。
GNシールド
同じくプルトーネの物を発展させた細身かつ大型のシールド。エクシアやアストレアのものと酷似した形状で、機体に合わせ白と赤のカラーリングとなっている。本機はGNフィールドが張れないため、取り回しに優れる本兵装が貴重な防御手段となる。
GNビームサーベル
両膝装甲内に格納されている格闘戦用装備。ヴァーチェの状態でも使用可能。
GNキャノン
ヴァーチェのバックパックに装備されていたビームキャノン。
キャノンの底面に可動式のグリップがある為、ナドレの状態でも携行火器として使用できるが、上記のとおり本機は粒子貯蔵量が少ないため多用はできない(実際、劇中で使用された時も装甲パージによる相手側の意表を突く形での使用のみで、フォーリン・エンジェル作戦では経戦能力を優先したためか携行しなかった)。
バリエーション
GN-004/te-A02 ガンダムナドレ アクウオス
『00V』に登場。
トライアルシステムの有効範囲を広げる為の装備を施したナドレ。アクウオス装備の2型仕様だが、前の1号機は試作中止となっていた。
対ガンダム戦を想定してか実体剣「GNマスクソード」も装備しており、これを専用シールドと合体させる事でトライアルシステムの有効範囲を数十倍に広げるガンダムフェイスを展開させることが出来る。また、コード部分がGN粒子発振用のアンテナに換装され推力と防御性能の向上を目的とした増加パーツも装備されている。トライアルシステムが必要とされる事態が発生した場合、ヴァーチェを最寄りの基地などに退避させ、この装備に換装し再出撃させる運用方法も考えられていたという。
本装備はラグランジュ1にて放棄されていたが、フェレシュテのメンバー(名前は出ていないがほぼ間違いなくフォン・スパーク)が回収したという。このガンダムフェイスは後のセラフィムガンダムに受け継がれており、アルテミーにもトライアルフィールドの拡張技術が採用されている。
ガンダムプルトーネ
ガンダムプルトーネを参照。
『00P』に登場する第2世代機でヴァーチェとナドレの試作機。
ガンダムアルテミー
ガンダムアルテミーを参照。
『00P』に登場する第3世代機。トライアルシステムの試験機でありナドレと一部のパーツも似ている。というかアニメ本編にも形を変えて登場している。
ガンダムナドレパルティータ
ガンダムビルドファイターズAに登場するガンダムナドレを改造したガンプラ。
ガンプラ塾講師エレオノーラ・マクガバンの使用するガンプラであり、ガンダムヴァーチェのバックパックを背負っており、GNコードは後部にポニーテール状に纏められている。
また、携行武装であるGNビーム・ライフルにはスタビライザとグリップを増設しており、これを展開する事によって「鎌」に変形出来るよう改造が施されている。
GNコンデンサの作り込みによってトランザムシステムもアニメと同じく三倍にも及ぶ機体性能を発揮しており、コンデンサに蓄積された粒子を用いてバトルシステムに介入する事でトライアルシステムも再現している。
余談
元々ガンダムヴァーチェはあのメタボ体型が素で裏表ないデザインで設計されていたが、画稿を見た水島精二監督の「外装を脱がせられないか」という提案からナドレが新たにデザインされたという経緯がある。
また、頭部から長髪(のように見える装飾)が生えているという女性的なデザインから放送当時「機動武闘伝Gガンダム」のノーベルガンダムを連想した人も多かった模様。実際後発のゲーム「ガンダムVSガンダムNEXT」でティエリアとノーベルを共演させた場合、「ナドレ?!そこの友軍機!貴様、どこからナドレの情報を手に入れた!」とナドレのデータが盗まれたと誤解し動揺する場面がある。
立体化
ガンプラで1/144HG、1/100、MGが発売されている。
最初に発売されたのは1/100で、ヴァーチェからのキャストオフが可能な一方、本機専用のライフルとシールドは付属していない。またキャストオフ機能との両立の関係でプロポーションが微妙なところである。
HGは本機単独での商品化だが、『1st』終盤に合わせた発売であった為ライフルとシールドが付属しているほか、1/100に比べ見栄えは向上している。GN粒子供給コードは軟質素材で再現。
MGではヴァーチェからのキャストオフ機能と武装が両方付きプロポーションも申し分ないものとなった。別売りのLEDユニットにも対応。GN粒子供給コードはやや硬めの素材で躍動感ある形状に再現されている。
さらに、ガンダムベース限定でナドレ単独のセットも発売。ヴァーチェとナドレを両方並べて飾りたいという方にはもってこいのアイテムであるが、こちらにはなんとGN粒子供給コードの形状を僅かながら更に見直した新規ランナーが追加されている。