「オレ様とガンダムが、世界を変える!」
「オレ様の意思で………ガンダムと共にッ!!」
「あげゃげゃげゃげゃげゃげゃ!!!」
人物像
『機動戦士ガンダム00F』の主人公。『機動戦士ガンダム00I』および『機動戦士ガンダム00P』2ndシーズンにもゲスト出演している。
本名はロバーク・スタッドJr。両親は宇宙労働者であったが、幼少時に労働の際に発生した事故により父親を亡くした過去を持つ。刹那と同じ『旧テロリスト』の異色の経歴を持つガンダムマイスターで、孤児になって以降アリー・アル・サーシェスと共に活動していた。
彼を印象付けるのはやはり上記の特徴的な笑い方であろう。彼の名前の由来もこの笑い声(フォン=音・スパーク=爆発・破裂)からきている。
笑い方から一見すると精神破綻者にも思えるが、他人の素性を見分ける洞察力と、大胆かつ正確な知性を持ち、ブリング・スタビティを見ただけでイノベイドと見抜く等、テロリスト時代から培ってきたその頭脳は、他のテロリストをして「切れすぎる」と言わし締められていた程である。
また、「自分らしい生き方を貫く」為、敢えて困難に立ち向かい、その困難な事実が困難であればある程、意欲を掻き立てられる性分から、ソレスタルビーイングやフェレシュテの行動理念に反するのも厭わない。
『00P』の時代、13歳でテロリストのリーダーを務めていたが、ある事件をきっかけとしてガンダムラジエルを鹵獲しようとした経緯から、グラーベ・ヴィオレントにその能力を評価されソレスタルビーイングに勧誘された。
そして『00F』において、18歳でソレスタルビーイング支援組織フェレシュテのガンダムマイスターとなるが、かつての経歴を危険視され、任務時以外常に手錠が、更に首には爆弾付きの首輪を嵌められる等、囚人に近い扱いであった。
やがてその技術を認められ、ガンダムアストレアTYPE-F2のパイロットとなるが、その戦いぶりはハヤナから『えげつない』と言われる程、非情かつ冷酷で徹底したものであった。
後にフェレシュテが0ガンダムとその太陽炉を狙ったトリニティに襲撃を受け、その際にヨハン・トリニティによって首の爆弾を爆破され、重傷を負ってしまう。しかし、JB・モレノによって一命を取り留め、回復後にソレスタルビーイングと国連軍との決戦現場に赴き、中破したガンダムキュリオスの太陽炉を回収する役目を請け負っていた。
『00F』2ndでは、フェレシュテ創設者シャル・アクスティカと求める理念が違うとして決裂し、フォンはハナヨとガンダムと共にフェレシュテを脱走する。
そして、ソレスタルビーイングとは別に、後に地球連邦となる国連を裏で操る存在を突き止めるべく、各地の反政府ゲリラと手を組む等の独自行動を行うが、シャルにその行動を危険と見なされ、抹殺の為に差し向けられたヒクサー・フェルミに追われる。しかしフォンはその追撃を巧くかわし、ソレスタルビーイングの所有するファクトリー艦エウクレイデスを強奪、イノベイドと手を結び太陽光発電を妨害する為のアステロイド爆破テロを決行する。
しかし、この結託はフォン自身の計画の内であり、太陽光発電を妨害して優先的に電力供給が行われている場所を特定し、ヴェーダの所在と国連の黒幕の位置を突き止めようとしたのである。
そしてその目論見は見事に成功し、ヴェーダの場所に向かったが一足遅く、ヴェーダは既に黒幕の手で端末機能をソレスタルビーイング号に移された後で、フォンは抜け殻となったメインターミナルを持ち出し、ガンダムを残してハナヨと共に行方不明となった(尚、後に黒幕はフォンが行ったテロ事件を利用して地球連邦樹立後に反抗分子抹殺を目的とした独立治安維持部隊アロウズを組織した)。
『00I』でも登場。奪取したメインターミナルの再起動に成功し、そこから得られる情報を使い独自の行動を開始。かつて自ら撃破した第2世代ガンダムの複製機を回収・修復して使用する。
ヴェーダにアップされるデータから「6人のイノベイド」の計画を知ってそれに介入。ビサイドと対立するレイヴやヒクサーに加担して計画に踏み入り、最終的に計画のオブザーバーとなった。
『00I 2314』では、ELSの襲来と同時にガンダムアストレアTYPE-F GNHWと共に現れ、なんとELSが地球防衛ラインの傍まで迫っている状況で前線に向かう最中のソレスタルビーイング本隊に戦線布告をするという明らかにトチ狂ったような凶行に打って出た。
ソレスタルビーイングはフォンに対応している余裕はなく、その時点で手が空いていたレオ・ジークのガルムガンダムが単騎で対応に向かうこととなった。
フォンはレオと交戦を開始。双方トランザムを発動して短期決戦の様相となったが、レオの脳量子波に惹かれたELSが乱入。2体を相手取るレオは窮地に陥るかと思われたが、なんとフォンはアストレアで割って入り、庇うような形でELSに侵食されてしまった。
しかし、フォンは死んでいなかった。
フォンの目的は『ELSと同化したMSを手に入れる』ことにあった。
刹那がELSとの対話を選択し、かつ必ず成功させると確信。そのうえでELSが鎮静化する事を見越して、あらかじめアストレアのコクピット近辺に対侵食処理を施し、わざと機体を侵食させ、874が回収出来る位置で交戦。そのまま回収させ、見事に目的を果たした。
無論、ELSに侵食されたフォンは無事なわけがなく、同化したとしてもこの精神性では共存できるわけがない。それすらも見越した状態でELSに侵食された肉体部分を切除し、再生治療を施して最終的には五体満足の状態で復帰した。
とはいえ、脳まで侵食されてしまってはそのまま死ぬリスクもあり、ELSがアストレアに同化したところでその後鎮静化するか確証もない、まさに一世一代の大博打だった。
未知の力を持つMSを手に入れ、その名のような笑い声を上げるフォン。
彼はそんな『力』を手にして何をするのか?それは誰も知る余地はない…
ちなみに、刹那・F・セイエイに対しては、『自分の力で先を切り開いていく人間』である(刹那も幼少時はサーシェスの元にいた少年兵である)として共感を示すと共に、逆にリボンズに対しては『自分の認める生き方しか他者に認めない』として、嫌悪感を露にしている。
メディアミックスへの出演
外伝作品のキャラである為、他作品への出演数は決して多くないが、漫画『ガンダムEXA』においては、その鋭い洞察力を生かし『00F』世界にダイブしてきたGダイバーを「この世界の人間ではない」と見抜く等、他のキャラとは一味違う部分を見せる。
更に『Gジェネレーション』シリーズでは、最新作『OVERWORLD』にて作品としても初参戦を果たした『00F』の代表として、愛機アストレアTYPE-F2と共に参戦。続く『CROSSRAYS』では改修前のアストレアTYPE-Fも参戦した。CVは岡本信彦氏。特徴的なその笑い声には正にうってつけの配役であり、フォンの狂気染みた印象を見事に再現している。
関連タグ
ガンダムアストレアTYPE-F ガンダムサダルスードTYPE-F
トレバー・フィリップス…幼少時に父親を亡くしている、高いスペック、味方側ながら狂気的な人物、精神破綻者ではあるが冷静な判断力を併せ持っているなどの共通点がある。
パトリック・コーラサワー:本編1stの後戦闘宙域を漂っていた彼の機体をフォンが蹴っ飛ばした事で帰還したとされる。
アクセラレータ:『とあるシリーズ』より。中の人が同じダークヒーローつながり。また、こちらにも幼女の姿をした特殊な出自の相方がいる。なお、00Fの作画を担当したときた洸一はアクセラレータを見てフォンの声優は岡本信彦がいいと思っていたら本当にそうなって驚いたと語っている。
トニー・スターク及びロバート・ダウニー・Jr.:一部のファンから「フォンの本名は『両者の名前を折衷』したのではないか?」と見られている。
エギーユ・デラーズ:彼が行った大規模テロ作戦を口実に連邦軍が強権的治安部隊を組織したと言う点ではフォンと同じ。
レオス・アロイ:『ガンダムEXA』で交戦した事がある声が似ているガンダムパイロット。
もしかして→メアリー・スー