『00P』に登場するイノベイドの一人。2ndシーズンで主人公を務める。単行本では書き下ろし+再構成により1stシーズンから登場。
CV:千葉一伸(Gジェネクロスレイズ)
人物像
ガンダムラジエルのマイスター。MS戦や生身の白兵戦にも秀でており、情報操作や実動部隊のマイスター候補の調査及び直接のスカウト同行など、主にCBのインテリジェンス・オフィサー(諜報や防諜など機密に携わる役職)として活動する。
スカウト用に造られたイノベイドであり、製造されてから暫くの間は民間人として「ユニオン人類歴史研究所」の研究員を務めていたが、第2世代マイスターのスカウト開始にあたってヴェーダにより覚醒させられた。ロベール・スペイシーは研究員時代の同僚で、その頃の友人でもあった。
性格は生真面目で律儀。サングラス(※見えすぎる目を保護する為にかけている)と膝近くまである長い黒髪が特徴的。基本的には自分やラジエルの正体を完璧に秘匿しながら任務の遂行にあたるが、必要に応じて相手に素顔を晒して直接会話を交わすこともある。
GNセファーに搭乗する相方、ヒクサー・フェルミから「グラーベちゃん」と呼ばれている。
劇中での活躍
「プルトーネの悲劇」後、ラジエルのマイスターとして本格的に活動を開始。ロックオン・ストラトス(ニール・ディランディ)やアレルヤ・ハプティズムをスカウトした。
シャル・アクスティカがフェレシュテを設立した暁にはヒクサーと共に協力する約束を交わしており、嘗て“完璧すぎる証拠隠滅”からCBの存在を嗅ぎつけたフォン・スパークをそのメンバーとしてシャルに推薦した。後に、ヴァーチェとの模擬戦で爆炎に包まれ瀕死の状態のヒクサーが何事もない様に生還したことから、彼が自分と同じイノベイドであると気づくことになる。
最期
突然ヴェーダにスカウトとしての任務を解かれ、自分の行動の正当性を証明するためレナード・ファインズとデルフィーヌ・ベデリアの駆るティエレンチーツーを撃破する。その結果、彼らにかけられた抹殺指令を解除させることに成功する。
帰還後にヴェーダを介して操られたヒクサー・フェルミに撃たれ、致命傷を負う。JB・モレノの必死の処置により一時的に蘇生するも、自分の死が免れないものであると自覚していた。ビサイド・ペインの操る1ガンダムの襲撃に際して、GN粒子貯蔵タンクを急遽搭載したラジエルで無理を押して出撃し、ビサイドをイオリア計画を阻害するものと断定。この時の戦力差は明らかであったが、真面目な性格らしく限りがあるGN粒子を極力使わずに太陽炉搭載型機を見事撃破した。
残りの命が尽きる直前、廃人と化していたヒクサーに(別人を装って)最後の通信を行った。その後、静かに息を引き取り、ラジエルとともに深淵へと消えていった。
グラーベの最期の言葉によりヒクサーは辛うじて生きる意欲を得て一時はヴェーダ直属のエージェントとなり、後に一人の人格「ヒクサー・フェルミ」として生きる事になる。
『00F』2nd終盤では、ヒクサーとともに00P当時の性格を引き継いで再製造された別個体が登場する。この別個体はブラックGNセファーに搭乗したが、ヒクサー(かつてグラーベを撃った本来のヒクサー)に「命の重みのない存在」として、撃破された。
『00I 2314』では、ヒクサーが木星周辺を彷徨う「友人」の回収作業に向かっている。