概要
聖凰学園ガンプラバトル部の部室に保管されていた第7回ガンプラバトル世界大会優勝記念トロフィー…すなわちセイとレイジの二人が勝ち取ったトロフィーの台座に隠されていたドムの、更に内部に秘匿されていたガンプラ。
ホシノ・フミナによってガンプラバトル部に勧誘されたカミキ・セカイが偶然にもそれを発見した事から、以降彼の愛機となる。
その出自故にベースとなったガンプラは不明であり、既存のガンプラとは明確な共通点が見出せないことから、高度なミキシングビルド、ないしはフルスクラッチビルドである可能性が高い。
格闘戦に特化した機体構成を持ち、携行武器や固定武器は一切装備されていない。加えてこれを扱うセカイが「次元覇王流拳法」の使い手ということから、「機動武闘伝Gガンダム」に登場するモビルファイターさながらに徒手空拳を活かした格闘戦を展開する。
広い可動域に加えてビーム兵器の直撃に耐える耐久力や、瞬く間に相手と間合いを詰める機動力を持ち、格闘機の弱点である射程の短さをカバーしている。
欠点はファイターであるセカイのバトルスタイルをフィードバックしているが故に水中や宇宙への適応能力が低い事であるが、これは後にセカイ自身がプールで体感特訓を行った事によって解消されている。
製作は「ビルド」の名が示す通り、かつて第7回世界大会で活躍したイオリ・セイの手による。過去に開催された第11回ガンプラバトル選手権世界大会に於いてセイの愛機として活躍した機体であり、レイジとの再会を願い彼に合わせたチューンを行った後、ドムの中に秘匿された。
セイの制作という事もあり、プラモデル作品としての完成度は究極とも言えるレベルにまで達しており、ガンプラ初心者であるセカイでも自在に操作する事が出来る(ドムの外装を施した状態であっても、セカイの次元覇王流拳法のモーションをフィードバック出来る程)。
セイがかつて制作したスタービルドストライクガンダムの流れを汲んでおり、特に各部からプラフスキー粒子によるエフェクトを放出する機能と、RGシステムの系譜となる粒子放出用のクリアパーツを搭載。特にクリアパーツに関しては、通常であれば装甲で隠れ露出する事のない箇所にもこれを内蔵する。その粒子貯蔵量は圧倒的の一言であり、セカイはその量から太陽をイメージしていた。
機体はファイターとガンプラのシンクロ現象「アシムレイト」の発動を想定しており、これが発動した際には全身のクリアパーツが変色し、バックパックを中心に炎を思わせるエフェクトが発生する(似たようなシステムにビギニングJガンダムのIFSユニットや、コウエン・ユウセイのハイパーΖガンダム炎、ウイングガンダムゼロ炎の炎システムがある)。
当初はセカイのガンプラビルダーとしての技量と釣り合わない完成度故に損傷した際に完全に修復出来るかという不安要素があったが、その後セカイがキジマ・シアの手解きを受けガンプラの製作・修復技術を向上させた事でその不安を解消し、機体のポテンシャルをさらに向上させるに至った。
しかし、性能を向上させたにもかかわらずセカイの編み出した新技(後の「鳳凰覇王拳」)の威力に耐え切れなくなり、その後チーム「トライ・ファイターズ」一丸で改修を行った事により、よりセカイの戦闘スタイルにフィットしたトライバーニングガンダムへと生まれ変わる。
デザインはビルドストライクなどに続き大河原邦男が担当。
なお、バーニングガンダムとは『機動武闘伝Gガンダム』に登場するゴッドガンダムの海外展開時の別称であるが、コンセプトと名称の一致については偶然の産物である。
武装
ビルドバーニングガンダムはビームライフルやシールドなどの携行武装のみならず、ビームサーベルや頭部バルカンといったガンダムにつきものである固定武装を一切装備していない為、バトルの際にはセカイが体得している次元覇王流拳法をフィードバックする形を採る。
次元覇王流拳法
聖拳突き
正面から真っ直ぐに敵を突き抜く拳撃。「せいけんづき」と読む。
拳による打撃のみならず、その衝撃によって相手を吹き飛ばして戦闘不能にさせる事も可能。
そのパワーはバトルフィールドの地形すら変える程であり、AEUイナクトのような軽量機の場合は、ノックバックするのみならずその一撃だけで腕を粉砕されかねない。
疾風突き
拳を突き出し本体ごと突進する技。
技による衝撃は聖拳突きをも上回り、プラフスキー粒子による衝撃波が突風となってバトルフィールドの外にも伝わる程である。
聖槍蹴り
空中へと飛び上がり、その落下スピードを加えた破壊力の高い蹴り。「せいそうげり」と読む。
その威力は大型MAアグリッサの装甲を真正面から蹴破る程である。
攻撃時には脚部を中心にプラフスキー粒子による衝撃波に包まれる。
蒼天紅蓮拳
錐揉み回転による運動エネルギーを上乗せしたアッパーカット。
地上、ないしは水中から一気に空中へ上昇するだけの瞬発力を発揮し、強襲にも用いられる。
旋風竜巻蹴り
身体を高速回転させる蹴り技。その回転エネルギーは竜巻となり、周囲に突風を引き起こす。
対多数戦向けの技であり、大量のミサイルを風圧で粉砕するという芸当を見せている。
そのモーションから別の技に切り換える事も可能。
流星螺旋拳
マニュピレータを高速回転させて破壊力を増した一撃。
サカイ・ミナトとのバトルでの敗北からビルドバーニングの可動範囲や特性を学び理解したセカイが編み出した技であり、回転のエネルギーが加わった事により聖拳突きよりも高い粉砕力を発揮する。
人間の関節の枠を超えた拳の回転を必至とする技ではあるが、先述のように可動範囲を理解した上で使っているためかアシムレイトのデメリットであるノーシーボ効果の影響を受ける事はない。
弾丸破岩拳
ウイニングガンダムの胴体が変形したウイニングナックルを右腕に装着する事で使用可能となる大技。
大質量の拳を地面に叩きつけるその破壊力は聖拳突き、流星螺旋拳をも上回る。
地形破壊効果も健在であり、フィールドに設置されたジャミングやトラップ等を吹き飛ばす等の副次的な効果も発揮している。
閃光魔術蹴り
上空高く舞い上がり、急降下しながら的確に相手の膝関節を蹴り砕き、その一撃で相手が怯んだ隙に頭部に膝蹴りを繰り出す連続技。
ドロップキックとシャイニングウィザードの複合技である。
波動烈帛拳
闘気を込めた拳を地面に叩きつけ、その衝撃波によって遠方の敵へ攻撃する技。「はどうれっぱくけん」と読む。
キジマ・シアの指導を受けたセカイが修復を行った事でそのパフォーマンスを向上させ、更にアシムレイトとの相乗効果を受けて初めて放つ事が出来た大技である。
ウイニングナックル
ウイニングガンダムの胴体パーツが変形して完成する大型グローブ。
その性質上、指部関節はほぼ動かす事は出来ないが、大質量の拳によって次元覇王流の殴り技の威力を強化する他、弾丸破岩拳のような大技を繰り出す際に使用される。
アシムレイト
ファイターが強力な自己暗示をかけてガンプラと五感を共有し、その機体性能を向上させる現象。
セカイが「ガンプラとファイターの一体化」を極めた事によってこれを体得し、宮里学院との試合にて発現させた。
プラシーボ効果によってファイターの精神力が続く限りその効果は発揮されるが、一方でプラシーボ効果の反作用であるノーシーボ効果によって、ガンプラが傷つけばそのダメージがファイター側へも反映されてしまうリスクも孕む。
鳳凰覇王拳
ニールセンラボでの合宿でセカイが編み出した必殺技。その性質上、次元覇王流の技には含まれない。
鳳凰をかたどった炎を放つ一撃であり、その威力はバトルフィールドに浮かぶ月をも穿ち、砕く程。
ビルドバーニングガンダムはこれを両腕で放った際に腕が砕けているが、その後トライバーニングガンダムは片腕でこれを放つことが可能となっている。
なお、技に名前が付けられたのはガンプラバトル選手権決勝戦の後であり、セカイは自らが新たに拓いた「神樹ガンプラ流」の奥義としている。
バリエーション
トライバーニングガンダム
ビルドバーニングガンダムを、ニールセンラボでの合宿でファイターとして成長したセカイにより適した形にチューンしたガンプラ。
詳細はトライバーニングガンダムを参照。
カミキバーニングガンダム
ビルドバーニングガンダム、トライバーニングガンダムを参考に、セカイがシアの手を借りつつ自ら完成させたガンプラ。
詳細はカミキバーニングガンダムを参照。
スターバーニングガンダム
ベース機体は存在しない彼のオリジナルのガンプラであり、あらゆるガンダムの特性を集約している。ビルドバーニングのベースになった機体という噂が・・・
詳細はスターバーニングガンダムを参照。
神バーニングガンダム
ガンダムビルドメタバースにて使用するガンプラ。
詳細は神バーニングガンダムを参照。
原作再現
1話放映後にネットや模型誌上でHGUCドムに本機を入れる改造作例が公開された(実際はビルドバーニングの上からドムを着せるような感じになる)
角の折損に注意すれば大掛かりな改造無しでできるらしい。
関連項目
ドム ビルドストライクガンダム トライバーニングガンダム カミキバーニングガンダム
戦場の絆 期間限定イベントであるビルドファイターズDAYで実際に使用出来る。しかも、次元覇王流と叫ぶ事で機体能力上昇と言う特殊能力まで保有。詳細は、戦場の絆の記事をご覧いただきたい。
???:リンク先ネタバレ注意。別作品の劇場版で登場し、初登場時のビルドバーニングガンダムとほぼ同じことをやらかしたガンダム。今回の偽装先はこちら。