概要
実際には効果が無いものでも、効果がある薬だと信じ込んで服用すると、実際に何らかの効果が現れる事。偽薬効果、プラセボ効果とも言われる。Placeboの意味はラテン語で喜ばせるの意味がある。
ぶっちゃけた言い方をすると、『思い込み』の力や過度の『プラス思考』、つまり暗示的な作用によるものである。
一見怪しげなイメージがあるかもしれないが、専門的に認められたれっきとした医学用語であり、研究論文なども執筆されている。
プラシーボ効果の例
いわゆる風邪そのものを治療する薬は存在せず、一時的に発熱や咳などの症状を抑える効果しかない。
- 不眠や下痢等の症状に対しては、偽薬にもかなりの効果があるとも言われている。
- 二重盲検法。
新薬の臨床試験に使われる試験方法。
試験を行う薬と偽薬を投与するグループに分け、患者及び試験スタッフにもどちらが投与されたか分からない様にする事で、プラシーボ効果による偏りを排除する。
- ラムネ菓子を風邪薬と思い込んで服用したら風邪が治った。
- 石田散薬。
土方家に伝わる薬で打ち身、切り傷に有効と聞かれているが実際は……。
尚某隊士は心酔している。
- 生理食塩水を注射したら腫れや発熱が起こる。
偽薬によって、望まない有害作用が現れる事を、反偽薬効果(ノーシーボ効果、ノセボ効果)という。
フィクションとして
その他「思い込み」が人体に関わる事例
プラシーボ効果はあくまでも「偽薬」によって「症状」の改善がみられる事を指す。
暗示や思い込みが人体に影響を与える事例は存在するが、それらはプラシーボ効果とは異なる。
プラシーボ効果と偽造医薬品
なお、世界保健機関(WHO)は、故意また詐欺の目的をもって内容や出所・起源に関して偽表示された医薬品を「偽造医薬品」と定めている。
プラシーボ効果によって「一部の患者は治ったんだからいいだろ!」という問題では決して無く、偽造医薬品の流通は重い病気の患者の生命と財産を危険に晒す行為であり、許されないのである。
インターネットの普及により、医薬品が医療機関以外を通じて流通するケースが増加し、有害物質や安全性が未確認な不純物を含んでいるかもしれない偽造医薬品のリスクが国際的に高まっており、注意が呼び掛けられている。
最後に
この種の学術的な用語に関しては、できれば論文等の出典付き辞典サイトや正式な論文が発表されているサイトで調べたほうがよい。
ウィキペディアで調べるのも十分有効だが、Wikipedia自体は誰でも編集可能という性質上、過去に正式に認められていない論文を出典として付けて記載されていた事もある為、確実な情報を調べる際はサイトにも気を付けて欲しい。
外部リンク
別名・表記ゆれ
偽薬効果