カタログスペック
頭頂高 | 15.9m |
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本体重量 | 9.5t |
全備重量 | 24.8t |
ジェネレーター出力 | 5,280kw |
装甲材質 | ガンダリウム合金ハイセラミック複合材 |
スラスター総推力 | 100,000kg |
概要
頭部のレリーフにはX-1やX-2における髑髏ではなくアラビア数字の「3」が刻まれている。それに合わせて、髑髏はクロスボーン・バンガードのエンブレムが描かれていた胸部に移っている。
アンテナはX-1よりやや鋭角で、マスクはX-1ともX-2とも異なりサイコガンダムのように四角い窪みが存在している。
後の設定では「本来3号機となるべき機体はX-0であった」とされた。本機は予備機扱いとなっていたものを3号機(X-0)の事故によるロストによって正式機として繰り上げ、3号機扱いとなったとのこと。
本来予備機ということもあり実験機的な色合いが濃く現れている。特徴的なのは、腕にIフィールド・ハンドと呼ばれるIフィールド発生器を備えていること。そのため、X-1やX-2と異なり、ABCマントやビームシールドを備えていない(ABCマントは装備すること自体は可能だが)。Iフィールド・ハンドは両前腕部に内蔵されているのだが、片側105秒の制限時間があり、その後120秒の冷却が必要となる。このため両腕を交互に使用すると合計210秒間Iフィールドの展開が可能だが、冷却終了までの15秒間はIフィールドが使えず完全無防備になってしまうというかなり致命的な欠点が存在する。また、ムラマサ・ブラスターという、14本のビーム・サーベルとライフルを束ねた特殊武装を装備している。
トビア・アロナクスがシェリンドン・ロナから半ば強奪する形で手に入れ、なし崩し的に彼の乗機となった。木星戦役を最後まで戦い抜いたものの、登場自体は後半であるうえ、作品の年月的にも稼働期間は一月ほどしかないなど、トビアの乗機としては最も登場期間が少ない。
搭乗時、トビアはその使い勝手の悪さに文句を言っていたが、愛着自体はあるのか、キンケドゥから受け継いだX-1を改修するために本機のパーツを流用する際は、感慨深そうな台詞を残している。
武装などの詳細は、クロスボーン・ガンダムを参照。
外部出演
主人公機には違いないのだが、立ち位置的関係なのか実際のところX-3は不遇としか言いようがないほど影が薄い。
劇中で最初から最後までトビアしかまともに乗っていない固有機と言えるのはこのX-3だけである。が、その出番の少なさからトビア専用機としての面目は立っていないのが現状である。先の設定も、裏を返せばX-3の立場をさらに悪くする形となっている部分も…。
Gジェネレーションシリーズ
Fから登場。以降、クロスボーン・ガンダムが参戦している作品では常連。
Fでは特に不遇な扱いはされていなく、ディビニダド戦のデモムービーで活躍したり、ガンダムファイトモードや追加ディスクのSチャレンジモード等でもトビアの乗機として登場し、「トビア専用機」としてしっかり扱われている。
性能面では基本スペックは攻撃力33、防御力30(ガンダムエピオンと同値)で、HPとENも僅かではあるがX-1、X-2に勝っており、クロスボーン・ガンダムの中では最強である。また、飛行は出来ないが地形適正も宇宙A、地上Aと最高クラス。
原作設定ではクロスボーン・ガンダム同士で性能差は無いのだが、そこは気にしてはいけない。
ただし武装は射程は1~4まで穴がなく揃っているが、X-1改の様に射程2の武装が格闘ではなくダメージにブレが有る連射であり、X-2系列と違って射程5~6に攻撃出来る武器は持たない欠点と、アビリティもABCマントが無い代わりにIフィールドを持っているが、ビームシールドを持たない為「防御」選択が出来ないなどの相違点があるため、一概にはX-1、X-2の上位互換とは言えず一長一短な面がある。
しかしながら強力な格闘武装を持ったオーソドックスな万能機という感じで、原作と違って普通に使い勝手の良い機体に仕上がっている。
特に威力5000のB・ムラマサブラスターが強力で、これが射程1~2だったら本機の格闘戦の評価が更に高まったかもしれない。
ガンダムVS.シリーズ
『エクストリームバーサス』シリーズでは第二弾となる『フルブースト』で全国イベント戦に参戦、対抗馬は本編に登場したGPシリーズ最後の1機ガーベラ・テトラ。
X-3の実装を持って木星戦役に投入されたクロスボーン・ガンダムが全機揃うこととなる。ちなみにガーベラが勝てばデラーズ紛争に投入されたGPシリーズが全機揃う。両者ともに海賊という事もあり、バンナム側も狙ったのだろうか?
そして、勢力戦に勝利して、コスト2500の格闘寄り機として参戦。
『マキブ』『ON』の時代ともなると癖の強い部分がマイルドになったが、同コスト帯にも格闘戦重視の機体が増え存在感は薄くなっていったことを考えるとやはり不遇と言えるか。
『エクストリームバーサス2』では新技を数多く携え、しかも射撃CSによる無限アシスト呼出を会得して大幅に強化された。ようやくかなり扱いやすい近接機になったのだが、インフレの波には勝てず相対的に中堅下位の位置に甘んじている。
『クロスブースト』では開幕強化剥奪こそされなかったが、共通調整の例外ペナルティ故か強みだった強化の回転率が大幅に悪化。後に火力等のリターン面を強化されたが、冬の時代を迎える事に。
しかし実装から10年近く経った『オーバーブースト』にてサブの燃える大木投擲(通称:丸太)が真下に敵を追う最強クラスの誘導射撃に変貌。
悪い強化の回転率を元々の高い自衛力と合わせて乗り切れるようになり、X2改と共に晴れて環境入りを果たしクロスボーンガンダム全機が強機体経験を果たす事となった。
性能面ではX-1、X-2と違い、ABCマントが無い代わりに素の耐久値が高く、Iフィールドを発生させビームをはじきながらの突撃が可能。
武装面では前述の燃える大木投擲やクァバーゼ投げ(後に廃止)といった既存の常識に捕られないトビアらしいアクションをもつ。
最大の特徴は時限強化武装として実装されたムラマサ・ブラスターのリミッター解除。
格闘が強化・Iフィールド突撃が高速化と強気の格闘戦を挑めるようになる。武装の回転率も良く問題無く使用できる。
ただし、その分射撃戦が手数不足になりやすいのが弱点。敵に『X-3に射撃戦をさせる』ように立ち回れるとそこがどうしても浮き彫りになってしまうのが辛いところ。
覚醒技はリミッター解除したムラマサ・ブラスターによる乱舞技。突きで上空へ運び滅多斬り。 突き部分は原作ディビニダド戦でのIフィールド全開モーションの再現で、この時だけ背部のX字型スラスターが閉じて直線型になる。
(ゲームの仕様上)掴むことのできないディビニダドに対しては原作再現ができないのが残念。ただし、当たろうが空撃ちだろうが時限強化武装の残りゲージを最大まで回復させ再解放してくれる。いざというときに役に立つ小技なので覚えておいて損はないだろう。
スーパーロボット大戦シリーズ
スパロボでも扱いは不遇といえる。
初参戦の『第2次スーパーロボット大戦α』では小隊システムというゲームシステムと全体攻撃出来ない機体性能が噛み合っていないため目立った活躍はできない。対ボス戦に特化した仕様と思いきや、何故か最大火力がX1に劣るという有様。それでも当時は武装は全て実装する方針だったことから、概ね全装備のモーションが見られるのは救いである。特にムラマサ・ブラスター連続攻撃はなかなかの見応え。
第2次αから14年ぶりに無印クロスボーン・ガンダムが参戦した『V』では、原作終了後設定(=本編開始前の木星戦役で大破している)のため本機も未登場で終わってしまった(そういう意味ではX-2も同様なはずなのだが)。『V』の戦闘アニメをある程度流用した作品である『X』では無印クロスボーン・ガンダム自体が参戦から外れ、本機の参戦自体が不可能に。続く『T』では、トビアの初期搭乗機は量産型F91に。その後に乗り換えるのはトビア用に新造されたフルクロスであり、やはり参戦できず……。
果たしてX-3が据え置きハードのスパロボで再び暴れ回れる日は来るのだろうか……。
立体物
漫画『機動戦士クロスボーン・ガンダム』という作品自体の人気や知名度が上がるにつれて、立体化にはそこそこ恵まれている。ガンプラでのHG・MG化は勿論、完成品アクションフィギュアのROBOT魂でも商品化された。
クロスボーン・ガンダム系列は、X-1から造形上の流用が可能という事情から、「X-1が出れば、そのうちX-2やX-3も出る」という事例が多く、現時点では未発売のRGガンプラやメタルビルドでの発売も期待が持ちやすい。そのため、本編やゲームでの出番の少なさに対するモヤモヤも、立体物商品では晴らし放題と言えるだろう。……ただし、一般販売されるのはX-1ばかりで他のクロスボーン・ガンダムはプレバン送りがほぼ確定というのが実情である。出るだけマシといえばそうなのだが……。
余談
- マスク形状
マスクはサイコガンダムのように四角い窪みが存在している形状なのだが、デザインを手がけたカトキハジメ氏による画稿やそれを基にした立体物ではX-1、X-2同様に「への字」が縦に2つ並んでいることが多い。