しかし、どんなに進んだ技術であれ所詮は人の道具だ
人間をいびつに変えてまで機械に合わせる必要などない
機体データ
型式番号 | MSΖ-006PL1 |
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所属 | 地球連邦軍 |
開発 | アナハイム・エレクトロニクス? |
生産形態 | 試作機 |
全高 | 23.8m |
本体重量 | 40.4t |
全備重量 | 80.0t |
出力 | 7,000kW |
固定武装 | バルカン砲×2、ビーム・サーベル×2、腕部ビームガン×2 |
携行武装 | ビーム・ライフル、シールド |
概要
型式番号MSΖ-006PL1。
漫画『機動戦士ガンダム ムーンクライシス』に登場。
宇宙世紀0099年にロールアウトした、Ζガンダムの系譜に連なる可変モビルスーツ(TMS)。直近に開発されたΖプロンプトやリゼルがそれぞれΖプラス、ΖⅡの可変機構を踏襲しているのに対し、本機は第二次ネオ・ジオン抗争時に運用されたリ・ガズィ以来8年ぶりとなる完全新規の再設計機となっている。
当時、大気圏内外での機動性を活かした有事への即応などを任務として、いくつかの部隊にはΖプラスをはじめとするΖシリーズの配備が継続されており、それらのパイロットからの度重なる嘆願を受けて開発予算が承認された。
モビルスーツ(MS)形態とウェイブライダー(WR)形態双方で機体構造の脆弱さと死重量を抑えて設計され、ジェネレーター出力もΖプロンプトの1.5倍に達する高性能機となっているが、他のΖシリーズと同様のハイコスト機である点は解消されていない。
なお、頭部のデザインは所謂「Ζ顔」とは異なる、「顎」のあるものとなっている。
武装として頭部両側面にバルカン砲を、前腕部にビームガンを固定装備し、両肩にビーム・サーベルを格納する。携行武装はビーム・ライフルとシールドで、シールドはΖガンダムやΖプラスとは異なり、WR形態では機体下面に収まる。
本機特有の装備として、Iフィールド・ジェネレーターと、攻撃を受けた際に外装の表面に瞬間的にIフィールド・バリアーを形成する「近接近ビームフィールド」がある。
これによってビーム攻撃に対する高い防御性能を獲得している他、シールド表面にビームフィールドを纏わせる、敵を覆うIフィールド・バリアーを突破して近接攻撃を行うといった運用も可能となっている。ただし、相手のビームの弾道入角や出力によっては防ぎきれない場合もある。
また、実弾兵器に対しても優れた耐弾性を見せているが、これが近接近ビームフィールドの効果によるものかは不明。
試作機は宇宙世紀0099年6月に地球連邦軍地球低軌道艦隊の戦闘空母「ベクトラ」に所属する第110航宙戦闘大隊に配備され、同隊のΖ乗りを候補としてパイロットの選定が行われていた。
同年7月にテロ組織「ヌーベルエゥーゴ」とネオ・ジオンの共同軍が引き起こした動乱の際、「ベクトラ」に保護されていたネオ・ジオンの要人メイファ・ギルボードに乗機のΖプロンプトを強奪されたタクナ・シンドウ・アンダースン少尉に代替機として与えられ、ヌーベルエゥーゴが独自に実行を目論む月粉砕プラン「ハインライン計画」を阻止すべく、月面シッガルト・クレーター付近へ向かうΖプロンプトを追跡。その際にネオ・ジオンのMS部隊と交戦し、初陣を飾る。
その後紆余曲折を経て、シッガルトにてヌーベルエゥーゴの首魁タウ=リンが搭乗するグラン=ジオングと交戦。グラン=ジオングのアンチファンネルシステム(AFS)によって近接近ビームフィールドのIフィールド作用を無力化され苦戦するが、同乗していたメイファの操縦とコクピットから降りたタクナの連携攻撃によってグラン=ジオングを撃破する。
この戦闘で本機は中破し、自力での戦域離脱が不可能な状態で月面に残存していたヌーベルエゥーゴの無人機(ファントム)群に包囲されるが、僚機の援護を受けて搭乗者たちとともに救出された。
なお、「ベクトラ」は動乱の後に寧艦として現役を退いており、その後の本機の配備状況は不明である。
関連タグ
ゼファーガンダム - 『ムーンクライシス』の前作『アウターガンダム』の主役MS。
機動戦士ガンダムReon - 『ムーンクライシス』の次作。