どんなに望み焦がれても圧倒的な力の前に捩伏せられる!!
その苦しさを思い知って死ぬがいい!!
概要
型式番号不明。
漫画『機動戦士ガンダム ムーンクライシス』に登場。
宇宙世紀0090年代後半にネオ・ジオンの残存勢力が開発していたモビルスーツ(MS)。当時の標準である20m級のMSと比較して1.5倍ほどのサイズ差がある大型機となっており、機体性能も「スペックが桁違い」と評されるほどに高い。
マニピュレーターを持つ通常の腕部に加え、両肩の端に大型のアームが備え付けられているという4本腕の異形の体躯を持ち、外側のアームの先端には大口径のビーム兵器1門、クローを3本ずつ装備する。また、背面には推進器として機能する1対のバインダーを備えている。
名称に「ジオング」の名が冠されており、頭部の意匠や塗装もジオングのものに近づけられているようだが、ジオングとの間に直接の技術的関連性があるのかは不明。なお、ジオングと異なりコクピットは胸部の1つのみで、脚部も存在する。
特徴的な装備としては、胸部の左右に3基ずつ備えられた「アンチファンネルシステム」(AFS)がある。これは、直撃した敵機周囲のあらゆるIフィールド作用を抑制するもので、Iフィールドを介して伝播する感応波(サイコ・ウェーブ)を妨害し、ファンネルを制御不能にすることを意図したものと見られる。
副次的な機能として、Iフィールド・バリアーをはじめとするサイコミュ以外のIフィールド使用技術の作動も妨害することが可能。本機はニュータイプ専用機と交戦する機会が無かったため、主にこちらの機能を発揮している。
その他の武装としては、胸部にミサイル・ランチャーを2基、装備位置は不明だがビーム・サーベルを備える。
北極のゼブラ基地で秘密裏に建造されていた新型戦闘艦「アウーラ」に艦載されており、宇宙世紀0099年にネオ・ジオンとテロ組織「ヌーベルエゥーゴ」の共同軍が決起した際に、アウーラに載ってゼブラ基地より発進。この時点でヌーベルエゥーゴはネオ・ジオンを裏切っており、「アウーラ」と本機もヌーベルエゥーゴの手に渡り、ネオ・ジオン艦隊と合流することなくヌーベルエゥーゴが占拠した月面シッガルト発電基地へ向かう。
その後、地球連邦軍およびネオ・ジオンの攻撃を受けてシッガルト近傍に不時着したアウーラから、ヌーベルエゥーゴの首魁タウ=リンの操縦によって出撃。近接近ビームフィールドを用いてアウーラのIフィールド・バリアーを突破してきたΖプルトニウスと交戦する。
その機体性能の差に加え、Ζプルトニウスの防御力の要である近接近ビームフィールドをAFSで無力化して戦闘を優位に進めるが、本来のパイロット以外にもう1人の人物がΖプルトニウスに搭乗していたことには気付かず、2名の連携攻撃の前にコクピットを破壊され、撃墜されている。
余談
その機体サイズなどを理由としてか、本機がクィン・マンサの派生機である旨の情報が日本語版Wikipediaなどに存在するが、『ムーンクライシス』の作者はTwitterでこれを否定している。
関連タグ
ネオ・ジオング Ⅱネオ・ジオング - 同時期にネオ・ジオンが開発していた「ジオング」の名を持つ機体。
グレート・ジオング - ゲームに登場する「ジオング」の名を持つ機体。
ローゼン・ズール - 原理は異なるが、AFSと同様にサイコミュ兵器の作動を妨害する「サイコ・ジャマー」を搭載する機体。