機体データ
型式番号 | NZ-000 |
---|---|
所属 | グレミー軍 |
開発 | ネオ・ジオン |
生産形態 | 試作機 |
全高 | 42.1m |
頭頂高 | 39.2m |
本体重量 | 143.2t |
全備重量 | 246.7t |
ジェネレーター出力 | 21,370kW |
スラスター総推力 | 287,100kg |
センサー有効半径 | 14,800m |
装甲材質 | ガンダリウム合金 |
固定武装 | メガ粒子砲×9、ビーム・サーベル×2、ファンネル×30 |
特殊装備 | メガ粒子偏向器 |
概要
サイコガンダムの系譜に連なるかのような、40m級ニュータイプ専用大型モビルスーツ(MS)。
型式番号NZ-000は、冠された“NZ”が示す通りネオ・ジオンの象徴として開発された事を示しており、同軍最強の高性能機である。
機体設計にはグリプス戦役時に鹵獲したサイコガンダムMk-Ⅱを始め、その他ネオ・ジオン製MS全てのノウハウが投入されている。
このため本機は、グレミー・トトが率いたネオ・ジオン叛乱勢力において、フラッグシップ機として運用された。
キュベレイの3倍に達するファンネルの運用能力や多数の高出力メガ粒子砲を搭載し、強大な火力を有する。さらにフルアーマーΖΖガンダムのミサイル一斉射撃やビームサーベルの斬撃に耐えうる堅牢な装甲とメガ粒子偏向機を有し、防御力も極めて強固である。また大型機ながら格闘戦も可能であり、通常サイズのMSと近接戦闘を行うことも可能である。
しかし、パイロットへの負担も大きく、強化人間としてネオ・ジオン最高の能力を持つプルツーでなくては扱えなくなっている。
ドック艦「ラビアンローズ」を撃沈し、アクシズ内部での戦闘においてガンダムMk-ⅡおよびΖガンダムを事実上の撃墜に追い込んでおり、圧倒的な戦力を発揮した。
コクピット
サイコガンダムMk-Ⅱ同様に、頭部に内蔵される形で据えられている。
大型機だけあり、全天周囲モニター・リニアシートを搭載するために充分なスペースを有し、「マスク」部分が上方向にスライドして、パイロットが搭乗する。更に、やはりサイコガンダムMk-Ⅱと同じく、頭部が脱出ポッド機能も備えており、首との接続面には機動用のスラスターが配されている。なお、コントロール・スティックは独自形状のものが採用されている。
武装
額部3連メガ粒子砲
V字アンテナ中央部に、縦に3門並べられたメガ粒子砲。
脱出ポッド時には、唯一の武装となる。
手首部メガ粒子砲
左右に1門ずつ、計2門を内蔵。
なお、キュベレイと異なり、ビームサーベルとしての機能は有さない。
バインダー部メガ粒子砲
肩部フレキシブル・バインダー先端部に1門ずつ配されている、固定武装。
胸部メガ粒子砲
胸部左右に、計2門を内蔵装備している。
背部メガ粒子砲
ファンネルコンテナ先端部左右に、計2門を固定装備として有する。ファンネルコンテナ自体が本体との稼動軸を有するため、背面のほぼ全体をカバーする。
ファンネル
背部ファンネルコンテナに30基(キュベレイの3倍)が搭載される。
ビーム・サーベル
本機のサイズに合わせて設計された、専用の大型サーベル。左右のバインダー内側に、一基ずつ懸架されている。
形成されるビーム刃は高出力かつ長大である。
メガ粒子偏向器
両肩内蔵された防御用装備。Iフィールドの効果範囲を任意に変更することが可能となっている。
関連動画
バリエーション
クシャトリヤ
型式番号NZ-666。
小説・OVA『機動戦士ガンダムUC』に登場。
サイコフレームを用いてダウンサイジングされたクィン・マンサの後継機。
詳細はクシャトリヤを参照。
クィン・マンサ(アンネローゼ機)
型式番号NZ-000。
PS3ゲーム『機動戦士ガンダム サイドストーリーズ』に登場。
第一次ネオ・ジオン抗争後、グレミー派残党がクィン・マンサの残骸を回収し、補修を加えた機体。
ニュータイプ兵士のアンネローゼ・ローゼンハインが運用したが、彼女のニュータイプ能力がクィン・マンサのサイコミュに対応出来なかった為、リミッターが設けられている。ファンネルの同時使用可能数に制限があるなど性能面ではプルツー搭乗時より劣る部分が多い。
外見上の特徴として全身が紅く塗装されている他、胸部にはアンネローゼのパーソナルマークとなったマルコシアス隊のエンブレムがマーキングされている。
クィン・マンサ・セプテット
型式番号NZ-000SP。
筐体ゲーム『ガンダムトライエイジ』に登場。
クィン・マンサの強化・改造を目的としたIF機体。
両肩に合計6枚のバインダーを装備しており、それぞれにプルシリーズ一人が搭乗する事でバインダーを独立したモビルアーマーとして運用可能となっている。
完成すればネオ・ジオンの強力な戦力になる筈であったが、本機の開発を進めていたグレミー・トトが、エゥーゴのMSパイロットにうつつを抜かしてしまった為に本機の開発がおろそかになり、完成する事は無かったとされている。
黄金の鷲の機体
マンガ作品『機動戦士ガンダムF90FF』に登場。
麻薬取引や奴隷貿易を行う宙賊集団「黄金の鷲」が使用する機体。パイロットは強化人間のミズマ・ムエルテ。
特殊部隊「ファステストフォーミュラ」と交戦するもガンダムF90との戦いでコクピットだけを切り取られて破壊され、ミズマは保護された。かつてモナハン・バハロが仕立てたテロ組織のひとつだった宙賊がこんな大昔の決戦兵器を所有していた理由については、どうやら協力者が存在するようで、また本機はある重モビルアーマー建造計画のダミーであるとも言われている。
おそらくはレプリカ機であると思われる(後のRFシリーズとの関連は不明)。もし仮にオリジナルであるとすれば、壊れたアンネローゼ機を更に修理したことになるが、やはりその可能性は低い(作中ではどちらなのかは不明とされている)。
立体物
- ガンプラでは「SDガンダム BB戦士Gジェネレーションシリーズ」にてラインナップ。大きさは同時期のBB戦士と同じだが、サーベルが2振りとファンネルが付属する。現在、入手が容易な唯一のクィン・マンサの模型である。
- ミニフィギュア「ガンダムコレクション」の特別枠として、1/400スケールの彩色済みプラモデルが発売されていた。サイズは標準的な1/144キットより少し小型で、同縮尺のフルアーマーΖΖガンダムのフィギュアが付属している。販売形態が通常のガンプラと異なるためか再販がなされておらず、現在は入手困難。
- ガシャポン「SDガンダムフルカラー」シリーズにてラインナップ。※現在は、入手困難。
外部出演
『スーパーロボット大戦』シリーズでは大抵は敵ユニットとして登場するが、一部の作品では隠し機体として入手する事が可能。
余談
元々のクィン・マンサの頭部はオーラバトラーのような有機的なデザインであったという。しかし、『物語が終盤だからって好き勝手やるんじゃあねぇ!!』と監督からお叱りを受けたため、その頭部デザインが採用されるには至らず、同作で頭部デザインの変更が指示されていたドーベン・ウルフの頭部デザインを基にしている。
クィン・マンサがV字アンテナ付きの頭部を有しているのは、それがガンダムタイプとしてデザインされていたドーベン・ウルフの頭部の初期案であったためである。
割とガンダムっぽい顔をしているし、中の人が主人公と心を通わせているし、妹に至っては映像作品で主人公機と共闘したことすらある。……のだが、SDガンダムでは姉妹ともに味方陣営で出演したことはない。ドーベン・ウルフですら味方経験があるのに。