クリム・ニック「手間は手間だったが、移動ポッドのダーマでこのダハックを運び込んで」
「プランダーと4本のビーム・サーベルを使ってみせれば」
「天才は天才だろう!」
概要
金星圏のスペース・コロニー「ビーナス・グロゥブ」のジット・ラボラトリィにて開発された強襲型モビルスーツ。
G-セルフやG-アルケインなどと同じく「G系統」に分類される機体でデザイン画や識別もG系表記となっている。
ジャイオーンの発展機で人型兵器たるモビルスーツ本来の腕以外にもバックパックに4基の「アームド・アーム」と呼ばれるサブ・アームを持ち、それを展開した姿はさながら阿修羅を思わせる。
他のジット製モビルスーツ同様、モビルスーツ本体を特殊兵装の運用母体として使用するという設計思想の下開発されている為、ビーム・ライフルなどは携行しない。しかし、マニピュレータにビーム・バリアを搭載する事によって戦闘継続能力を向上させている。
最大の特徴として長距離航行用ユニットと外殻装甲を兼ねたモビルアーマー「ダーマ」を外装する事が可能。
ダハックはこのダーマとセットで運用する事を前提に開発されており、戦闘ではダーマで目的地まで移動し、その後ダハックを分離して作戦を遂行する事をコンセプトとする。戦闘時以外はでは、資源の採掘や運搬に使用される。
武装
ビーム・バリア/プランダー
マニピュレータの掌部分に搭載されている防御機構。可動域の広い両腕を防御に特化した構成にする事で広範囲を防御する事が可能。平時に於ける鉱物採掘任務の際には、デブリを避ける目的で用いられる。
アームド・アームのビーム・サーベルとの同時使用も可能となっており、クリムはサーベルとバリアを展開した状態で機体を高速回転させ、広域に展開可能なビーム・バリアとする芸当を見せている。
また、触れた相手のエネルギーを吸収するプランダーとしての機能を持ち、ジット製モビルスーツの中でも特に出力の高い武装であるジャスティマの高出力ビームサーベルすらも無力化している(ビーム・バリアは言わば逆の「放出している状態」とも言える)。
これはビーナス・グロゥブのフォトン・バッテリー管理権限を利用して対象のバッテリーからエネルギーを吸い出す機能であるとされる。
アームド・アーム
バックパックに配された4基のサブ・アーム・ユニット。
先端部にビーム砲兼用のビーム・サーベルを有しており、ダハックは4本のビーム・サーベルによる多角的な射撃・格闘戦を得意とする。
クリムはモビルスーツパイロットとして特に白兵戦・格闘戦を得意としていた事もあり、主にビーム・サーベルを用いた格闘戦を展開した。
ダーマ
モビルスーツに宇宙戦艦並みの航行能力を付与する長距離航行ユニット。
鉱物資源の採取やモビルスーツ単位での部隊派遣などを目的に開発されており、外殻装甲と冷却システムを活用すれば大気圏突入も可能であるなど、搭載された機能を駆使して収納した機体を確実に目的地へ送り届ける。
その性質上、ダハックを内包するコンテナ・スペースは広く取られており、長時間の移動から来るパイロットの負担を軽減している。
活躍
ビーナス・グロゥブに於いてはダーマの行動半径の広さを利用して鉱物資源の採掘・運搬の任を担っていたが、同じくジット製モビルスーツであるトリニティと共にメガファウナ一行によってジット・ラボラトリィより持ち出され、その後、メガファウナが地球圏へ帰還した際にアメリア軍へと譲渡され、クリム・ニックの乗機として宇宙戦争終盤に活躍した。
ゲーム作品では
- スーパーロボット大戦シリーズ
『スーパーロボット大戦X』に登場。
強い機体なのだが相性の良いパイロットのクリムが乗り換え可能な所為で目立たない不遇な機体となってしまっている。クリム自体Xでのオールドタイプでは非常に高いステータスと天才持ちの為フルクロスなどの機体のが相性良い。
逆にカミーユとは非常に相性が良く性能自体はMS系でも屈指の性能でプランダーの機能はカスタムボーナスにて再現。回復量が消費量を上回るので、複数回連続で外さない限りEN切れを起こすことはない。さらに、ビーム・バリアの消費ENもカスタムボーナスで帳消しにできるので、総じて扱いやすい優秀な機体となる。
EN切れの可能性がほぼ皆無という特長を活かして、敵陣に放り込んで削り役として運用すると良い。
集中的に撃墜数を稼ぎたいパイロットを乗せて戦わせるのにも向いている便利な面もある。
ちなみにビームサーベルが優秀すぎる為か射撃兵装がいらない子状態となっている。
- ガンダムVS.シリーズ
『機動戦士ガンダムEXTREME VS.2 クロスブースト』より2500コスト機体としてシリーズ初参戦。
アームド・アームの四本腕を使用した攻撃のほかにダーマを身に纏った攻撃も存在する。前面に射撃シールドを展開しながら放つ武装が豊富。
最大の特徴としてプランダーは時限強化武装として再現されているのだが、この機体独自の仕様としてゲージが溜まると自動的に発動するようになっている。一部の格闘(前格闘での掴み&蹴り飛ばし、特殊格闘の扇風機のごとく回転しながらの突撃)にはゲージ増加効果が付加されており、格闘コンボ次第では時限強化時間を伸ばすもしくは再使用までの時間短縮できるようになっている。
余談
こんな味方には到底見えないインチキ性能の機体だが、元々ラスボスとしてデザインされたのが理由である。
管理者権限でバッテリーを止めることができ、これならG-セルフを倒せるだろうと考えたが「どんどん怪人を送り込んだのに、ほだされて次々味方に」とそのままの性能で味方となった経緯がある。
本来であればジャイオーンと同じくホワイトカラーであった。
関連項目
G-セルフ G-アルケイン G-ルシファー ジャイオーン ジャスティマ ジロッド ジーラッハ トリニティ カバカーリー G-フェネクス
ダリルバルデ…回転斬り繋がり